kanoneimaのブログ

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私的備忘録

書名:プリンセス物語 フロリナ姫と青い鳥
作者:オーノワ夫人(フランス作家)
再話:愛日(あいのひ)まみ
挿絵:Maai・Aika(愛日まみ)
出版:メディア・ケアプラス
内容:妖精ベルボアが語る物語。昔、ある王国の王様とお后様には可愛い一人娘フロリナがいました。王国は平和で、みんな幸せでしたが、お后が病に倒れて亡くなってしまいました。数カ月後、嘆き悲しむ王様をとある美しい未亡人が叱咤します。このおかげで王様は立ち直り、未亡人と再婚しました。新しいお后にも一人娘がいました。妖精スーシオに育てられた娘は「トリュトンヌ」と呼ばれていました。フロリナ姫の姉となったトリュトンヌ姫は、いつもぶうぶうと不平ばかりの意地の悪い娘でした。他人を妬んでばかりのトリュトンヌ姫の顔は醜く歪んでいました。実は、この嫉妬深い性格は母親のお后ゆずりでした。美しく賢く優しいフロリナ姫が目障りなお后は、事あるごとに嫌がらせをしました。ある日、王様は年頃になった娘たちを結婚させようと思いました。お后は姉であるトリュトンヌの結婚が先だと言い、王様は同意しました。そして、隣国から優れた容姿で才気あふれるシャルマン王がやって来ました。お后は豪華なドレスと宝石でトリュトンヌを着飾らせました。しかし、フロリナには粗末な服を与えて、王様には「外遊びで帰りが遅くなったフロリナは、お召し替えの時間がありませんでした」と嘘を言いました。シャルマン王は大歓迎を受け、早速トリュトンヌを紹介されました。きらびやかな姿のトリュトンヌは、ぎらついた目をして生意気な表情でした。シャルマン王は思わず顔をそむけてしまいました。続いて部屋の隅にいたフロリナが紹介されると、恥ずかしそうに進み出てカーテシーをしました。顔を赤らめたフロリナは愛らしく、シャルマン王は運命の恋に落ちました。それを見ていたお后は悔しくてたまらず、フロリナを塔のてっぺんに閉じ込めるように命じました。想い人が閉じ込められたと知ったシャルマン王は、夜になると塔へ会いに行きました。ところが、お后の指図で塔の扉口にはフロリナに変装したトリュトンヌが待ち伏せしていました。真っ暗闇の中、ベールを被ったトリュトンヌをフロリナ姫と勘違いしたシャルマン王は、自分の指輪を贈って永遠の愛を誓いました。次の夜、シャルマン王は魔法使いからプレゼントされた翼のある馬が引く馬車に乗って姫を迎えに行きました。黒いベールを被った姫に会うと、シャルマン王は婚約を報告しようと言いました。トリュトンヌは名付け親の妖精スーシオの所へ行きましょうと答え、空飛ぶ馬車で移動しました。ところが妖精の館でベールを外したトリュトンヌを見て、シャルマン王は驚愕しました。騙されたと悟ったシャルマン王は、妖精の提案する結婚式を拒否しました。すると、怒った妖精は罰として七年間青い鳥なれと叫びました。みるみるうちに鳥の姿に変化したシャルマン王は、悲しげな泣き声を上げながら飛び去っていきました。その鳥の頭には王冠のような形の毛が生えていました。シャルマン王が変化した青い鳥は、フロリナが閉じ込められている塔の窓の向かいにある木に止まって様子見をしていました。日没後、塔の窓が開いてフロリナの嘆き悲しむ声が聞こえてきました。シャルマン王は慰めの声をかけると、窓に飛んでいきました。人の言葉をしゃべる青い鳥を見て、フロリナは目を丸くしました。シャルマン王は鳥の姿になるまでに起きた出来事をすべて話しました。それからというもの、青い鳥は夜になると塔に飛んできてフロリナと過ごし、二人は愛を育みました。こうして二年の月日が過ぎた頃、トリュトンヌの縁談が調わないことに腹を立てたお后が塔にやってきて、フロリナの所へ訪れる存在に気づいてしまい……。
※本書の物語の原作を書いたのは、フランスの作家オーノワ夫人(ドーノワ伯爵夫人としても知られるマリー=カトリーヌ・ル・ジュメル・ド・バルヌヴィル:1650年~1705年)。貴族のオーノワ夫人は、「妖精物語」という語を生み出し、数多くの妖精物語を書いた。その中のひとつ「青い鳥」は1697年に世に出たとされている。当時の貴族や民衆はこぞって本を楽しみ、字の読めない人々の間では口承(口伝えの伝承)が流行した。この口承によって昔話はさまざまに推敲や添削を繰り返し、その本は何度も版を重ねて現在に残されている。オーノワ夫人の物語は、比較的原文に近いまま残されていると考えられているが、原作を忠実に復元するのは不可能とされている。
※チャイコフスキー作曲のバレエ組曲「眠れる森の美女」では、オーロラ姫と王子の結婚式に青い鳥とフロリナ媛が招待され、二人で踊りを披露する場面(第三幕・パ・ド・カトル 青い鳥とフロリナ王女のグラン・パ・ド・ドゥ)があり、クラシック音楽界やクラシックバレエ界では「青い鳥とフロリナ王女のグラン・パ・ド・ドゥ」はとても有名な曲である。

名はフロリナ。花の女神フローラに似ていたため、お花を思わせる名前が付けられたのでした。
あなたの名前は『花』(フロリナ)。

娘の顔は、マス(魚の鱒)の模様のようなそばかすがいっぱいあったので、トリュトンヌ(マス)というあだ名で呼ばれていました。
トリュイ(雌ぶた)
 

書名:赤い館の秘密
原題:The red house mystery
作者:A・A・ミルン(イギリス作家)
出版:創元推理文庫
内容:ある八月の午後三時ごろ、田舎の名士の屋敷「赤い館」で一発の銃声が轟いた。メイドたちは恐がって家政婦室に閉じこもり、現場の事務室に駆けつけたのは館の主マーク・アブレットの従弟で、館の管理を任されているマシュー・ケイリーだった。そのとき館の滞在客たちはゴルフに出かけており、ケイリーだけが鍵のかかったドアを叩いて声をあげる。そこへ、滞在客の一人ウィリアム(ビル)・ベヴァリーの友人であるアントニー・ギリンガムが訪ねてきた。そして、状況を知ったギリンガムの助言にしたがってケイリーは窓を押し破り、室内に踏み込んだ二人は死体を発見する。死んでいたのは、オーストラリアから十五年ぶりに弟マークを訪ねてきた兄ロバート・アブレットだった。事件発生時に一緒にいたはずのマークの姿は消えている。警察が呼ばれ、関係者に事情聴取したバーチ警部は行方不明のマークに疑いをかける。ゴルフから帰ってきたベヴァリーと再会したギリンガムは、検死審問まで赤い館に滞在することになった。ギリンガムは若くして母親の遺産を相続し、不労所得があるにもかかわらず人間観察のために職を転々としており、今は気ままな旅の途中だった。そんなギリンガムは事件に興味を惹かれ、新しい仕事として私立探偵になってみようと考える。ギリンガムの考えを聞いたベヴァリーは喜んでワトスン役を引き受け、二人で事件を調べ始めるが……。探偵小説黄金時代のベストテンにも選ばれた名作。
※1921年発表、1922年書籍化
※巻末には作者アラン・アレキサンダー・ミルンが、本作が重版となった際に書いた「『赤い館の秘密』に寄せて」という小文が付録

パーラー(客間)メイド
ハウスメイド
台所メイド
ヴァレット:従僕
ショーファー:お抱え運転手

アール:伯爵
デューク:公爵
ホスト:招待主

姓のケイリーをつづめて「ケイ」と呼んだ。

「よくいうでしょ。『どこの家にも、戸棚のなかに骸骨がある』って。」

使用人専用の裏階段
表階段を使う用事
客用寝室
カントリーハウス:田舎の邸宅
門と、そのそばの門番のコテージ

「臍下丹田(せいかたんでん)に力をこめて呼吸すれば、大声を出さずとも話ができるだろう?」

2/18
 

書名:デュポン書店の奇妙な事件
原題:Lo strano caso della libreria DUPONT
作者:ファブリーツィオ・アルティエーリ(イタリア作家)
出版:影書房
内容:第一次世界大戦が終わって数年後のフランス共和国・パリ。作家志望の男性アポリネール・バラルダンが警察にやって来て、財布を盗まれたとに訴える。被害を受理した警官のローラン・ロシャールは、5フラン硬貨を使った泥棒だと確認する。一方、本屋通りで香水店を営む戦争未亡人のエロイーズ・ドラバルは、娘のデジレとたてつけの悪いドアを開けようとして店外に転がり出てしまう。運悪く通りを駆けていた少年がデジレにつまずいてしまうが、すぐ起き上がって駆け去った。後には財布が落ちていた。拾った財布は後で警察に持って行くことにして、エロイーズはドアの修理のために職人を呼ぶ。壊れたドアを見た職人は交換する部品がないので応急処置をするが、大きな硬貨が必要だという。レジの中にあった1フラン硬貨では駄目だと言うので、拾った財布から5フラン硬貨を拝借した。翌日、ドアが修理されると、エロイーズは5フランを戻した財布を警察に届けた。財布を受け取った警官のロシャールは、これが窃盗被害に遭ったバラルダンのものだと気付く。ロシャールは香水店に出向き、店番をしていたデジレにぶつかった少年の人相を聞く。デジレはとっさに少年を庇って嘘を伝える。それから一日一度はロシャールが来店するようになる。あるとき、デジレが店番をしていると、通りでぶつかった少年が現れた。デジレが盗みを責めると、マックスと名乗った少年は悪いことはしていないという。マックスに誘われて母に内緒で出かけたデジレは、レンガ工場の廃墟に案内された。孤児院から逃げ出したというマックスは此処で寝起きしているらしい。そして、通行人から盗んだお金で小さな仲間たちにパンを買ってあげていたのだ。二度目にデジレが廃工場に訪れたとき、尾行していたロシャールに追いかけられてマックスと逃げる。居場所を無くしたマックスに、デジレは提案する。常連客のマダム・マーシャンから聞いた、7年前に閉店した本屋へ逃げ込めば良いと。香水店の隣りにあるデュポン書店には幽霊の噂があるとマックスは渋るが、他に行く当てもなく中に入る。すると、無人のはずの書店には店主のビクトル・デュポンが暮らしていた。ビクトルはエチエンヌの帰りを待っているのだと述べ、マックスが仕事を手伝うなら寝場所を提供すると言う。マックスは店の地下にあるエチエンヌの部屋で暮らすようになる。一方、通りの向かいには、客の好みなどおかまいなしに売りたい本を押し売りする大書店が出現。だが、ビクトルが営業を再開すると、デュポン書店は本を愛する街の人たちでにぎわう。大書店のオーナーであるバルタザールは、デュポン書店を敵視して税務署に密告したりと嫌がらせを仕掛ける。今度こそ本当の閉店の危機におちいったデュポン書店。はたして小さな本屋の運命はいかに?!そしてマックスの未来は……。
※原書初版2015年

書名:吸血鬼ヴァーニー 或いは血の饗宴 第一巻
原題:Varney the Vampire; or the Feast of Blood
作者:ジェームズ・マルコム・ライマー&トマス・ベケット・プレスト(イギリス作家)
出版:KITEN BOOKS(奇想天外の本棚:国書刊行会)
内容:凄まじい嵐の夜、没落した名家バナーワース家の館の一室で眠る令嬢フローラは目を覚まし、張り出し窓の外に立つ者に気づく。得体の知れない何者かは窓を叩き壊して寝室に侵入すると、恐怖で凍り付いたフローラを襲う。悲鳴を上げるフローラの長い髪を手にからめとって体をベッドに押しつけ、猛獣を思わせる突き出た鋭い牙を喉笛に突き立てると、怪物はほとばしる血を吸う。悲鳴のあと館のあちこちで明かりが灯り、フローラの兄であるヘンリーと遠縁のロバート・マーチデール氏が銃を手に駆けつける。扉を壊して部屋に入ると、ベッドから飛び出した何者かが窓の方へ逃げていった。外のバルコニーに向かった得体の知れない者の姿は、廊下にいるフローラのもう一人の兄ジョージと母親にも見えた。金属のようにギラギラした目の下、その唇のまわりには血がべっとりついている。マーチデール氏が発砲して捕まえようとするが、獣じみたおぞましいものは逃げてしまった。血だまりに倒れていたフローラは意識を回復したが怪我で衰弱しており、ヘンリーに見守られながら眠りについた。妹が眠ると、ジョージは壁にかけられた肖像画指さした。それは先祖であるランナゲート・バナーワース卿を描いたものなのだが、驚くことにその姿はフローラを襲った怪物にそっくりだったのだ。兄弟とマーチデール氏は、あの怪物は吸血鬼ではないかと考えるようになる。翌日、フローラを診察したチリングワース医師は吸血鬼など迷信だというが、疑いを捨てきれない兄弟は教会の納骨堂に忍び込み先祖の棺を確認する。兄弟とマーチデール氏とチリングワース医師が、一世紀近く前に亡くなった先祖の棺を捜し出すと、中に遺骸はなかった。その頃、またしても館に現れた吸血鬼にフローラは発砲する。納骨堂から戻ってきた男たちが銃声を聞いて駆けつけると、吸血鬼は森に逃げ込む。度重なる吸血鬼の襲撃に使用人たちは辞めてしまい、近隣にも噂されるようになる。そんなとき、バナーワース家の隣りに引っ越してきたフランシス・ヴァーニー卿から手紙が届き、館を買い取りたいと申し出られる。先代によって抵当に入っている館を手放すことに抵抗を感じるヘンリーだったが、マーチデール氏に付き添われてヴァーニー卿に面会すると先祖に瓜二つの容姿をしていた。ヴァーニー卿の正体は吸血鬼に違いないと考えたヘンリーは申し出を断る。実は館を手放せない理由はもう一つあった。それは数年前に兄妹が大陸に旅行した折に、フローラが馬の事故で崖から転落しそうになったところを救ってくれた青年チャールズ・ホランドとの約束だった。フローラと婚約したチャールズは後見人の意向で大陸旅行中であり、帰国したらバナーワース館を訪問することになっており、兄妹は彼を待っていたのだ。そして約束通りチャールズが訪ねてきたのだが、フローラは吸血鬼に襲われたことを気に病んで身を引こうとする。さらにチャールズの母方の伯父であるベル提督に、吸血鬼に襲われたフローラとチャールズが結婚しようとしていると告げる手紙が送りつけられていた。手紙を読んだベル提督は、元水兵で従者のジャック・プリングルを従えて手紙の送り主である弁護士ジョサイア・クリンクルスを訪ねる。だが、弁護士は書いた覚えのない手紙だと答える。ベル提督はバナーワース館を訪れ、甥から事情を聞く。チャールズは婚約者を脅かすヴァーニー卿と決闘すると宣言し、ベル提督も同意して使者を買って出る。しかし、決闘前に心変わりの手紙を残してチャールズが姿を消す。ベル提督は甥に腹を立てるが、フローラは手紙を偽造だと言い、チャールズは拉致されたと考え……。
※原書初版1847年(雑誌掲載期間1845~1847年)
※単行本初版は全二百三十二章(本書(一巻)は第三十八章まで翻訳)
※巻頭の【炉辺談話】によると、本書は、ヴィクトリア朝英国で『ペニー・ドレッドフル』のシリーズとして出版された作品。(Penny dreadful)とは、直訳すると「一ペニーの恐ろしいもの」の意となり、十九世紀の英国で発行されていた安価な大衆小説シリーズの通称を指す。『ペニー・ドレッドフル』は、毎週一話ずつ一ペニーの安価で刊行され、探偵や犯罪者、または超自然的な出来事の悪用などが主題となり、基本的にはセンセーショナルな作風を特徴としていた。

ホット・コドリング:通りの屋台で売られている焼きリンゴ
グロッグ酒:ラム酒の水割り。特にイギリス海軍の乗員に支給された
カフェロワイヤル:一言でいえばブランデー入りのコーヒーだが、いろいろなレシピがあり、カフェロワイヤルはブランデーを角砂糖に染み込ませ、火をつけたままコーヒーに入れるというレシピのカクテル。特権階級の人しかコーヒーが飲めなかった時代に考案されたカクテルで、ナポレオンが愛飲した。意味は「王室のコーヒー」。

デイヴィ・ジョーンズ:海の悪霊

「フローラ(花の女神)という名を持つ君(略)」

チャーリー:チャールズの愛称

「低いところにある窓から、小さな菱形の窓ガラスを外して、そこから手を突っ込んで、簡単な造りになっている窓の留め金をはずすしかありません。扉と同じように窓が開けば、そこから教会の中に入ることができます」
ナイフを使ってガラスを支えている鉛の枠をずらすと、ガラスを丸ごと取り出して、厚みのあるそのくすんだガラスを受け取り、窓を開けた。
一族用の信徒席に向かった。床には落とし戸があった。
 

書名:アフリカの百万長者 ホームズのライヴァルたち 論創海外ミステリ100
原題:An African Millionaire : Episodes in the Life of the Illustrious Colonel Clay
作者:グラント・アレン
出版:論創社
内容:「私」ことシーモア・ウィルブラハム・ウェントワースは、南アフリカの百万長者サー・チャールズ・ヴァンドリフトの義弟で、秘書でもある。二人は社交シーズン直前の南仏リヴィエラに行き、ニースのホテルに滞在した。そして当地で大評判の「メキシコの大千里眼」の話を聞いた。有能な金融家のサー・チャールズは、いかさま師の化けの皮をはがしてやろうという気を起こす。そこでウェントワースを派遣し、ホテルの部屋に呼び寄せて、その腕前を披露させようとする。セニョール・アントニオ・エレラと自称する男は、快く誘いに乗る。こうしてウェントワースに監視されながらホテルに来たセニョール・エレラは、サー・チャールズと観客の前でテーブル・マジックのようなものを披露した。サー・チャールズはトリックを見破ったと言い、その場はおひらきになった。翌朝、千里眼の話題を出したマダム・ピカルデがホテルを去った。さらに十日後、ロンドンの銀行口座から五千ポンド引き出されていることにウェントワースが気付く。被害を悟ったサー・チャールズは警察に駆け込む。すると、応対した署長曰く「どうやらクレイ大佐の仕業ですな。クレイ(粘土)と呼ばれているのは、顔がまるでゴムでできているように思えるからです。本名、不明。国籍、半分フランスで半分イギリス。住所、だいたいヨーロッパ在住。職業、以前はグレヴァン蝋人形館で蝋人形を製作していた。年齢、自分で決める。蠟人形の知識を生かして、蠟を使って鼻や頬を変え、これぞという人物になりきる。あの男をフランス語では『ル・コロネル・カウーチュ(ゴム大佐)』と呼んでいますが、逮捕に成功した警察官はいません」だが、サー・チャールズは「つかまえてやる」と言い……〔メキシコの千里眼〕。これが、クレイ大佐とサー・チャールズの騙し合いの幕開けだった。スイスでは持ち主がその価値に気づかずにいるらしい宝石を、実際の価値よりも安く手に入れたつもりが罠に嵌められたり〔ダイヤモンドのカフリンクス〕、もう騙されるものかと疑心暗鬼の二人が、クレイ大佐に違いないと思い込んだ相手を騙して英国警官に引き渡したつもりが別人で、クレイ大佐から嘲笑の手紙が届き、世間に対しても赤恥をかく〔レンブラントの肖像画〕。やがて「現代のロビン・フッド」を自称するクレイ大佐は、サー・チャールズを標的にすると宣言した手紙を送り……フランス、スイス、イギリス、イタリア、アメリカと、世界を舞台に繰り広げられる二人の対決の物語。
※原書初版1897年、『ストランド・マガジン』に1896年6月号から翌97年5月号まで、連続して十二か月間連載された作品を集めて一冊にした連作短編集。
※作者チャールズ・グラント・ブレアフィンディ・アレンは1848年カナダ・オンタリオ州生まれ。オックスフォード大学を卒業後、ジャマイカの大学等で教鞭を執った。その後はイギリスに戻り論文などを発表したが、生活のために小説を書くようになった。1899年に死没。遺作の最終章を友人のコナン・ドイルが書き継いで完成させ、没後に出版された。
<収録作品>
The Episode of the Mexican Seer メキシコの千里眼
The Episode of the Diamond Links ダイヤモンドのカフリンクス
The Episode of the Old Master レンブラントの肖像画
The Episode of the Tyrolean Castle チロルの城
The Episode of the Drawn Game ドロー・ゲーム
The Episode of the German Professor ドイツ人の教授
The Episode of the Arrest of the Colonel クレイ大佐の逮捕
The Episode of the Seldon Gold-Mine セルドン金山
The Episode of the Japanned Dispatch-Box 漆塗りの書類箱
The Episode of the Game of Poker ポーカー勝負
The Episode of the Bertillon Method ベルティヨン法
※ベルティヨン法とは、著名な犯罪学者でパリ警視庁の鑑定局長を務めたアルフォンス・ベルティヨン(1853~1914)が作り上げた身許を確定するシステムのことで、指紋が犯罪捜査に導入される以前、犯罪捜査に活用された。
The Episode of the Old Bailey オールド・ベイリー(中央刑事裁判所)

シー:シーモアの愛称

オテル・デ・ザングレ:英国ホテル
ムッシュー・コミセール:署長
メッシュー:ムッシューの複数形
リヴィエール:三連首飾り
コンシェルジュ:接客係
グラフ:伯爵
フライヘール:男爵
八月十二日:雷鳥猟解禁日
オノラブル:男爵子息
ロイヤルティ:著作権料、鉱山使用料

「ベラドンナの目薬をさせば、瞳孔が開いて、千里眼の出来上がり。阿片を五グレイン使えば、瞳孔が縮んで、死人のような、愚かだが無邪気な顔になる。」

「ダイヤがダイヤを切った(「悪知恵でしのぎを削る」という意味の成句)というわけですな」

『親愛なるミスター・ヴェントヴァース
 ドイツ語ふうにWをVに発音するだけで騙せたわけだ!最後のTHは危険を承知で英語の発音のままにしていたがね。しかし、外国人にとってはWよりTHのほうがずっとむずかしい(略)』

ドクター・エリヒュー・クワッケンボスは――いかにもアメリカ人らしい名前だ(「クワック」には「いかさま医者」の意味がある)――

勲爵士に叙せられた植民地人をイギリス人は貴族とは考えない
上級勲爵士(KCМG)

ティッチボーン詐欺事件:ティッチボーン准男爵になりすました男が財産を相続しようとした事件。1871年に裁判が行なわれた。
 

ABEMA視聴(三日間)途中まで

六扇門(りくせんもん:字幕)
時は明朝。丹薬を服用した皇帝が昏睡状態に陥った。皇族ですら面会できない重篤な症状を鑑み、朝廷が皇位継承について議論していた頃、都に連続殺人事件が発生する。遺体はいずれも太監(宦官)だったが、宮中の人事を管理する司礼監の回答は「行方不明者はいない」というものだった。噂に尾ひれが付き、疑いの矛先は皇帝の弟である斉王へ。7日以内に斉王の潔白を証明せよ、との皇后の命を受け六扇門に事件解決が委ねられるが...。

第1話(第一集) 招かれざる客
皇帝の招きで領地の済南(さいなん)から都へ向かっていた斉王は、道中、刺客に襲われ次々と配下を失った。いよいよ窮地に陥った時、正体不明の老人が現れ、刺客の目をくらます策を伝授する。同じ頃、都では皇帝が原因不明の病に。首輔の劉吉(りゅうきつ:リウチー)は、権力を拡大すべく皇后と手を組み、皇子を後継者に据えようと画策していた。実のところ、斉王を殺すために刺客を放ったのも劉吉と皇后だった。都まであと一歩のところで刺客が斉王に追いつくが...。
※通州の逸仙(いつせん)荘
※王爺(ワンイエ:斉王様)
※蘇溢清(そ・いつせい):斉王に育てられた侍女
※老人の正体は若者
※劉吉は皇子の教師、文武百官は劉党派
※松太医(ソンタイイ)、御用太医、
※趙太監(趙無極:ちょう・ぶきょく)、司礼監(しれいかん)首領太監
※皇子は病弱
※太医院:医療の行政組織
※東廠(とうしょう):太監により構成される諜報機関
※皇帝の執務室の扁額:君主華夷
※逸仙(いつせん)荘の扁額:行若由夷
※喬(きょう)荘主
※複数の囮の馬車、替え玉と逃げる侍女・蘇溢清(そ・いつせい)
※襲撃部隊は錦衣衛
※錦衣衛:諜報機関を兼ねた禁衛軍
※六扇門:捜査機関
※百戸(ひゃっこ):武官の官職
※錦衣衛百戸・方毅(ほう・き:ファン)、弓の名手
※司礼監:太監と宮中を管轄する機関
※一人騎馬で逃げる斉王(チーワン)、間者に襲われ間一髪、趙太監に救われる
※養心殿で謁見する斉王

キャスト
申力行(しん・りょくこう:シン):レイモンド・ラム
蘇溢清(そ・いつせい):ディリラバ
斉王・朱見溢(せいおう:しゅ・けんいつ):アレックス・フォン
言亦冬(げん・えきとう):イン・ハオミン

第2話 うごめく策略
斉王は都で皇帝に謁見する。皇帝は斉王が刺客に襲われたことを知ると激怒し、趙無極に犯人捜しを命じる。そんな中、皇后は劉吉に新たな指示を出していた。一方、村人に助けられた申力行は、意識を失っている間に、自分が運び込まれた同徳(どうとく)医館が焼かれ、医師の弟子が殺されたことを知る。何かと面倒を起こす申力行を父の申梓木は厳しく叱責するが、申力行は六扇門に入って力を発揮したいと思っていた。そんなある日、都で殺人事件が...。
※皇后は襲撃の口封じを命じる
※医師は父の友人
※通州の臨河(りんか)村で川から救出された蘇溢清
※火事を目撃した蘇溢清は襲撃部隊に発見されて追われる
※店の看板:玲瓏○坊
※蘇姑娘(スークーニャン:蘇さん)
※蘇溢清は東廠に救われる
※斉王府(皇帝が即位前に暮らした屋敷)
※首輔(しゅほ):内閣の筆頭閣臣
※刑部(けいぶ):司法を担当する機関
※劉吉が斉王に面会し、刺客が逮捕され刑部の牢にいると報告して連れ出す
※元枚(げんばい):申家の使用人(小作人)
※申力行の偽名・程咬金(てい・こうきん)
※輿で牢に来ると錦衣衛都指揮使・劉進(りゅう・しん)が犯人は自害したと報告
※都指揮使(としきし):軍事機関の長官、武官の官職
※劉大人(リウ・ダーレン)
※六扇門の捕吏になりたい
※申梓木の弟子で配下・言亦冬(げん・えきとう)、都の古玩(こがん)街で老人が殺されたと報告
※申梓木は六扇門で働く
※闘蟋(とうしつ):蟋蟀(こおろぎ)を戦わせる遊び
※孫乾(そん・けん)は劉吉の命令で方毅(ほう・き)を口封じする
※芮渓(ぜいけい):幼馴染み、許嫁、元枚(げんばい)の娘
※シン・ダーイエ:申おじさん
※死体安置所の建物扁額:尚徳従善
※殺されたのは老宦官
※歯が黒い→阿片の常習者
※張世傑(ちょう・せいけつ)、斉王の配下
※蘇溢清と斉王が再会
※領地に戻り藩王の務めを果たす

第3話 勅使への暴行
朝議の席で、劉吉たちは皇子を後継者に選ぶよう皇帝に迫る。だが皇帝はそれを受け流し、趙無極率いる東廠に斉王暗殺未遂事件の調査を命じた。そんな中、斉王が帝位を狙い、皇帝に毒を盛ったという噂が流れる。東廠の小栓子(しょうせんし:栓太監)は勅令を携えて錦衣衛に乗り込み、斉王を襲った方毅の一味を捕らえようとするが、錦衣衛の返り討ちに遭い、ひどく痛めつけられてしまう。事態を重く見た趙無極は、錦衣衛をかばい立てする劉吉を詰問するが...。
※斉王府応接室の扁額:芳蘭竟體
※徐尉(じょ・い):重臣
※朝議の間の扁額:敬天法祖
※大理寺(だいりじ):法務機関
※翰林院(かんりんいん):詔勅を作成する学芸機関
※御膳房(ごぜんぼう)
※劉府
※斉王は毒を盛った宦官を口封じしたという噂を劉吉たちが流す
※六扇門長官の執務室:非禮不成、非禮不法、教訓正俗、禮聞來學、不聞往教、道徳仁義
※噂を聞いた申梓木は捜査を回避する
※張記紙?鋪:張記(ちょうき)紙細工店、冥銭などを売っている
※鎮撫司(ちんぶし):錦衣衛が管轄する官署
※六扇門の裁判の間の扁額:正誼明道、潔己奉公
※六扇門の裁判の間の対聯:國有明法、天有昭
※斉王が侮辱されたことで町人と揉めた蘇溢清が六扇門の裁きの場に現れたことで殺人事件を解決する方針に転換
※趙公公(ヂァオゴンゴン)
※勅使に暴行を働いたことを責める趙太監
※劉吉は酒宴に斉王と趙太監を招く

第4話 板挟みの六扇門
六扇門を訪れた劉吉に、余計なことをしないよう釘を刺された申梓木は、事件の捜査を東廠に任せることにした。だが、趙無極を警戒する劉吉は、東廠ではなく六扇門が再捜査するよう取り決めをする。事件を穏便に解決するため、申梓木は旧友に犯人の身代わり探しを依頼するのだった。一方、龔芮渓(きょう・ぜいけい)の機嫌を取って馬と銭を手に入れた申力行は、都に着くとすぐに、言亦冬と共に遺体安置所へ行くことにした。そこへ突然、父親に申力行を連れ戻せと命じられた龔芮渓が現れて...
※吏部(りぶ):人事を担当する機関
※知府(ちふ):現在の知事
※六扇門の長官・申梓木
※殺された従者たちの埋葬をする斉王
※死者は私的に去勢した宦官
※尚書(しょうしょ):六部の長官
※刑部尚書・徐(シュー)
※義荘:死体安置所(建物の扁額:敦?表俗)
※六扇門長官執務室の扁額:澧蘭沅芷
※永定(えいてい)門で六扇門の横暴(定住先のない者は連行)を聞く申力行
※六扇門の捕吏・言亦冬(げん・えきとう)
※彩雲胭脂鋪:彩雲(さいうん)小間物店、匂い袋を買う
※店の看板:同福客棧(きゃくさん)、棺材鋪
※帝が昏睡
※松太医は皇后の所へ
※一刻:約二時間

第5話 正義を貫く
申梓木(しん・しぼく:シェンズモウ)は口のきけない強盗・胡万(こ・ばん:フー・ワン)を宦官殺しの犯人に仕立てようとしていた。言亦冬から話を聞いた申力行は父の説得を試みるが、申梓木の意志は固い。民衆が抗議する中、審理が始まる。胡万が罪を認め自供書に署名しようとした時、訟師の辛不平が現れて事件の矛盾を突く。すっかりやり込められた申梓木だったが、辛不平の変装に気づいて顔を暴くと、それは申力行だった。事件は六扇門に差し戻され、申力行は言亦冬と捜査を始める。
※三法司(さんほうし):司法関係の三機関の併称
※供状:供述書
※刑部の建物の扁額:執法如山
※訟師(しょうし):民間の訴状代書人
※訟師・辛不平(しん・ぶへい)
※検視人・呉浩(ご・こう)
※胡萬は罪を否認し、無実を訴える文を書く
※文:小人胡萬遭六扇門申統帯強迫屈打威招被迫替人頂罪胡萬乃良民被賤人不奸人所官請老爺明察:六扇門に自白を強いられ罪を着せられた
※暗闇市(くらやみいち)で質入れ
※永安當鋪=永安(えいあん)質店、李記當鋪=李記(りき)質店
※店の幟:悦來客棧、萬盛珠寶、郭記米店
※公子(ゴンヅ)
※新安煙館=新安(しんあん)阿片館
※質屋の店主・万柳(ばん・りゅう)、阿片の常習者
※言亦冬の家の対聯:徳神仙増榮誉、祿歓喜長樂康
※河間(かかん)出身の高士奇(こう・しき)
※江陵(こう・りょう)を殺した

第6話 謎の龍袍
申梓木は申力行に、官界になど入らずに農村で平穏な日々を送るよう説得。そこへ言亦冬がやってきて斉王からの文を見せる。斉王が設けた宴で、六扇門の面々は大いに盛り上がるが、申梓木だけは浮かない顔だった。斉王は言亦冬を個人的に呼んで龍袍を見せ、書房に龍袍を置いた者を突き止めるよう依頼する。申梓木は夜の闇に紛れて、申力行を都から送り出すが、斉王はその動きを把握しており、申力行を連れてくるよう申梓木に言う。
※斉王府の張(ちょう)執事
※何者かが斉王に謀反の罪を着せようとしている:龍袍を私蔵するのは帝位を狙う者
※今夜の永定(えいてい)門の当直・李威(り・い)
※龍袍と年号が彫られた玉印もあった
※小春子(しょうしゅんし:シャオチュンヅ):皇后の配下
※銭(チェン)
※高級食材・番紅花(ばんこうか)の窃盗
※魯(ろ)・斉王府の料理人
※斉王は山東(さんとう)の藩王
※張(ちょう)執事の衣に妙なにおい
※太医院の主事・松太医(ソンタイイ)
※斉王府の建物・銀安(ぎんあん)殿

第7話 揺れる恋心
申力行は斉王を陥れる者を捜すため、斉王府にとどまることに。蘇溢清の申力行への恋心に気づいた斉王は仲を取り持とうとするが、申力行は許婚がいることを理由にやんわりと断る。一方、通州では龔芮渓が申力行に捨てられたという噂が立ち、龔芮渓は傷心の日々を送っていた。申力行は執事の張世傑が怪しいとにらみ捜査を進め、やがて犯人だと確信するが、蘇溢清は捕らえずに泳がせるべきだと言う。そんな中、思い詰めた龔芮渓は...。
※張宅=張(ちょう)邸
※店の幟:雜貨鋪、○記包子鋪、呉家小吃
※斉王は都の外の寺院へ
※張(ちょう)執事の妻の兄は劉吉に仕えており、賭博癖がある
※大興賭坊=大興(だいきょう)賭博場
※吉祥酒館=吉祥料理店
※対聯:福齊南山、吉星髙照
※張(ちょう)執事、張世傑(ちょう・せいけつ)は劉吉と通じている
※六扇門の門の対聯:官吏無私民意安、法規有度天心順
※門の扁額:紫氣東來

第8話 捜査の中止
張世傑が遺体で発見された。申力行たちは不審な人物を見つけて追跡するが、突然現れた龔芮渓に邪魔されてしまう。六扇門は容疑者を取り逃がしたうえ、捕吏を2人殺されてしまった。申梓木に捜査を中止するよう命じられた申力行は、仕方なく斉王に辞意を伝えに行く。申梓木は退職に向けて動き出し、役人に根回しを頼んだ。だが退職届が受理されて喜ぶ申梓木のもとに申力行が現れ、婚姻を延期したいと申し出て...。
※永勝賭坊=永勝(えいしょう)賭博場
※六扇門の捕吏・張広(ちょう・こう)と孫岩(そん・がん)が殺される
※宦官を殺して囚人となった万柳が牢で毒殺されそうになる
※吏部の文官・于(う)に辞表を提出
※司礼監(しれいかん):太監と宮中を管轄する機関
※先帝の寵臣(太監)・江陵は記録では十数年前に皇宮で伝染病により死亡していたことになっていた
※張世傑は撲殺ではなく針による暗殺

第9話 念願の仕官
申力行は、死んだ2人の捕吏の遺体から針を見つけ報復を誓う。申梓木は、息子が斉王の根回しで六扇門に着任すると知り激怒。何としても息子を六扇門に入れたくない申梓木は、あの手この手で申力行を諦めさせようとする。斉王の面目を潰したくない吏部は申梓木を捕縛。申梓木はなすすべなく、長官として六扇門に残留し、息子を見守ることにした。父親に六扇門への加入を認められた申力行は、江陵の事件を再捜査したいと言い出す。
※申府
※義荘:死体安置所(建物の対聯:碧野黄泉何方家國、清風名月到處江山)

第10話 六扇門の絆
申力行は事件を再捜査しようとするが、申梓木や捕吏たちは協力するふりをするだけで真剣に取り組まない。六扇門に累が及ぶのを恐れる申梓木が、陰で捕吏たちに指示を出していたのだ。業を煮やした申力行は斉王の力を借り、吏部に働きかけて申梓木に休暇を取らせることに成功する。長官代理となった申力行に捕吏たちは反発するが、申梓木は本気で六扇門を立て直そうとする息子の姿に感動し、捕吏たちを説得。そして、容疑者が...。
※店の看板:寶祥客棧、陶器鋪、郭記米店
※張世傑が常連だった賭場の店主は逃げていたが、見つかり連行される。犯人を目撃し、錦衣衛だと証言する
※繍春刀(しゅうしゅんとう)
※教坊司(きょうぼうし):官設の歌舞音曲の教習所
※李威(り・い)の調べでは、針の暗器の使い手である劉進(りゅう・しん:三品(ほん)の高官)が怪しい
※劉進は劉吉と同郷、教坊司の遊女の月秀(げっしゅう)と親密な仲
※申梓木が龔家を訪れ、思い詰めた龔芮渓は馬に乗って家を飛び出す
※男装した蘇溢清が教坊を訪れ、月秀の刺繍した手巾を手に入れ、劉進が訪れる日を聞き出す
 

ABEMA視聴(1/10~1/28)
大宋少年志~secret mission~

 

第22話 父の誇り
元仲辛(げんちゅうしん)たちは西夏(せいか)の間者を倒して入れ替わり、韋(い)太尉の計画を壊そうとする。だが、韋太尉の目を欺くことはできず、逃げ場を失う元仲辛たち。そして、韋太尉は捕縛していた西夏の間者たちを解放し、設計図を渡して逃がしてしまう。その後に駆けつけた陸観年(りくかんねん)によって韋太尉は捕らえられるが、その手引きをしたのは韋衙内(いがない)だった。しかし、韋衙内は父親を裏切ったことに苦しみ、牢へ行き死をもって償うと言う。
※渡した設計図は贋物
※聖旨(慶暦三年二月廿日の日付の黄色い巻物)を受け取る韋衙内、枢密院の令状
※表向きは死罪だが、殺されない
※取引は皇帝の罠、車行炮は欠陥があり、三回使えば崩れる
※宋の高官は皆知っていた
※陳親方は自死、劉が西夏の密偵
※困窮は作り話、賄賂も茶番(皇帝に渡した)、韋(い)太尉は偽装死し、名前を変えて嶺南(リンナン:れいなん)へ行く
※韋家の財産が没収され、屋敷は取り壊しになる、子供が野菜くずを門に投げつけている(国賊への嫌がらせ)
※手持ちの銭が無い韋衙内は薛映に手伝わせ、屋敷に侵入してへそくりの金を掘り返す
※開封驛館(駅館:えきかん:イーグァン)
※皇后様の誕生日を祝うために人が来ている、各地の使節団
※新任務:民間の演芸団に扮して潜入する、猛獣使い
※休戦中の遼の使節団:雲安(うんあん)親王の妹・雲霓(うんげい)郡主が舞を献上する

第23話 偽りの再会
演芸団に扮し新たな任務に就いた第7寮。趙簡(ちょうかん)は皇后の祝宴に出向く遼(りょう)の舞踏団を警戒するが、護衛が堅く近づくことができない。頼みの綱は遼の郡主・雲霓(うんげい)と友人だという裴景(はいけい)だった。王寛(おうかん)は再会の邪魔をしたくないと気遣うが、裴景は雲霓を守るために協力を申し出る。郡主を驚かせようと演芸団と名乗って面会を申し出る。友人との再会に心躍らせる裴景だったが、対面したのは...。
※遼の使節団の馬車が怪しい(動物を隠している?)
※数年前、小景が遼に居た時知り合った
※客館の扁額:麗日凝輝
※郡主(ヂンジュ)を狙った刺客→自害
※郡主は別人→韋衙内からの贈り物と嘘→尾行
※本物の郡主は偽者に監禁されている、絹で縛られていた
※入国時、鴻臚寺(こうろじ)と礼部が使節団を調べたはず
※駅館の衛兵、田(でん)護衛、田虎(でんこ)
※旺財(おうざい:犬の名前)
※店:雲舒客棧
※賭坊:賭場
※逃げた郡主は賭場で稼いだ金で暗兵団に舞踏団の捕縛を依頼
※趙簡が暗兵団を偽装

第24話 背水の陣
第7寮が保護した雲霓(うんげい)は一族の政権争いに巻き込まれ、敵側である偽の郡主に人質にされていたと話す。しかし真相は疑わしく、第7寮は雲霓を駅館にかくまうことにする。駅館に雲霓を移送する途中、舞踏団の侍衛から呼び止められ、雲霓が隠れている箱を見せろと迫られる。薛映(せつえい)は侍衛と戦って食い止めようとしたが、戦いの最中に箱を開けられてしまう。
※夜警
※一族内の争い、叔父の仕業
※独幽(どくゆう:楽器の名前)、有名な唐代の琴
※駅館宿舎の扁額:恰神逸靜
※元仲辛、賭場で育った
※店:春風酒樓
※韋衙内が人質に郡主と交換
※軟骨散(なんこつさん:第五寮の薬師が作った、無味無臭、戦おうとすると力が抜ける)
※大理寺(だいりじ)

第25話 射抜かれた2人
雲霓郡主は小景を気絶させて逃げた。第7寮は捕縛した偽郡主を解放。すると、逃亡した雲霓(うんげい)の捜索を偽の郡主から依頼される。雲霓は味方であるはずの遼(りょう)の暗兵団から命を狙われていたのだった。元仲辛(げんちゅうしん)と趙簡(ちょうかん)は、一件に絡んでいるであろう者に目をつけて雲霓を捜し出す。しかし、群主暗殺を企む暗兵団に襲撃されてしまい、雲霓を守ろうとした元仲辛は雲霓とともに矢で射抜かれてしまい、重傷を負う。
※政争は嘘?
※店の看板:止痛玉樹油
※暗兵団に狙われていることを知らない郡主は暗兵団宛の暗号を板壁に彫る
※郡主一族のせいで開封の暗兵団が壊滅→裏切り者として標的に
※手ぬぐいを肩にかけて盆を運ぶ店員
※皇后の祝宴
※学長に報告→韓断章(かんだんしょう)に尋問
※疑いが雲安親王に向くように偽の手がかりを仕込んだ韓断章
※南斜街(なんしゃがい)の路地を西へ八つ進んだ所を見よ
※伝言は「茶館に来い」
※お面を売る屋台の男、霍(ホー:かく)殿、遼の間者の大物
※茶館:青雲楼(せいうんろう)
※偽郡主・小花(シャオホワ)
※雲霓郡主は暗兵団に狙われていることを知り疑問。兄は捕らわれている、舞の献上で一族を救う
※舞の献上に乗じて宋の皇后を殺すことが目的
※雲霓郡主は暗兵団を使って供の者を逃がす計画だった
※雲霓郡主とは書画の交換の場で女官(小景)として出会った
※渤海は百年以上前に滅びた、裴景の一族はその後、北方で定安(ていあん)国を建てた
※定安国は二十年前に遼に滅ぼされた、その後、両親は宋に移住
※裴家は渤海の王室、遼には渤海遺民が大勢住んでいる
※十三年前、渤海人だった大延琳(だいえんりん)が遼の副都で反乱を起こすが平定された
※小景は遺民と繋がりを作るために使節団に選ばれた

第26話 欺瞞者
暗兵団の霍宇光(かくうこう)は雲霓(うんげい)が生きていると知り、再び殺害を企てる。だが、駅館は警備が強化され潜入が難しくなっていた。事態を予測した元仲辛(げんちゅうしん)は自らを利用させ、雲霓、偽の郡主に扮した小花(しょうか)、韓断章(かんだんしょう)、そして陸観年(りくかんねん)の中で欺いているのは誰か、真相究明を目指す。霍宇光は芸人と入れ替わろうと企み、元仲辛はわざと医館へ治療に出かける。そんな中、再び雲霓は姿を消して親王である兄を人質にしている者(韓断章)と密会する。韓断章の目的は開戦のきっかけだと述べるが……。
※なぜ遼でなく開封で郡主を殺そうとするのか?
※裴景に出自を告白された王寛は陸学長を問いただし、非難する
※渤海の遺民を宋のために役立てたかった
※韓断章と陸学長は計画を立てている
※守るという王寛に裴景は抱きつき礼を言ってお菓子(新家(しんか)の飴)を渡して去る
※宋安醫館:宋安(そうあん)医館
※店:聚茗軒
※霍宇光に刃物で脅された趙簡は元仲辛と乗ってきた馬車を乗っ取られる
※夫婦(フーフ)と偽る、頭の弱い甥がいる
※霍宇光を捕らえるために待ち構えていた第7寮の所へ軍令を持った者たちがやってくる、鎧を着ていない軍人?
※演芸団の宿舎の扁額:百川雁海
※部屋に戻ると第7寮の面々は留守で小花が居り、居なくなった郡主の捜索を頼まれる。
※四人が宿舎を出ると田護衛と出会ったので、霍宇光を部屋に連れて行ってほしいと頼む、部屋に閉じ込められる霍宇光
※店の幟:徐記 八寶擂茶、○家文字鋪
※第7寮を引き離したのは陸学長

第27話 敵か味方か
令状(軍令)により呼び出された王寛(おうかん)、韋衙内(いがない)、薛映(せつえい)、裴景(はいけい)。待っていたのは宋(そう)の重鎮・呂簡(りょかん)太尉だった。呂簡は陸観年(りくかんねん)に疑念を持っており、宋に潜入している遼(りょう)の間者を捕らえて、真相を明らかにせよと命ずる。一方、元仲辛(げんちゅうしん)と趙簡(ちょうかん)は韓断章(かんだんしょう)に殺されかけた霍宇光(かくうこう)を助ける。事情を知った第7寮は、雲霓(うんげい)に舞の献上を止めさせるべく画策をする。
※門の扁額:雨潤(うじゅん)園
※殿前太尉や殿帥(でんすい)太尉は前に文字がつく、太尉だけなら三公の一人
※呂簡は病で辞任、呂簡は秘閣を閉鎖したい
※逃げた霍宇光は根城に戻るが、強襲され配下は射殺される、宋軍の矢
※店の看板:文玉樓首?、宋家茶坊
※街を逃げ回る霍宇光を追い詰めたのは韓断章の指揮する弓弩(きゅうど)兵部隊
※矢傷を負いつつ川に飛び込み逃げた霍宇光
※霍宇光を助けた趙簡と元仲辛は駅館に運び、学長に韓断章への面会を要求
※目覚めた霍宇光を尋問
※霍宇光は暗兵団の校尉
※韋衙内は小花への求婚の品として霍宇光を渡す
※小花は郡主の影武者
※霍宇光は郡主を説得しようとするが、祝宴は二日後だから間に合わないといわれる
※舞に使う帽子の飾り紐の先の香り袋に毒を仕込む、祝宴で毒をまき散らす計画

第28話 固い絆
第7寮の計画を知っていた雲霓(うんげい)。第7寮と手を組んだはずの小花(しょうか)もまた、雲霓に従って祝宴での暗殺を実行して死ぬ覚悟だった。祝宴へ向かう馬車の中で雲霓は1人で祝宴の舞台に立つと小花に告げる。小花は一緒に死なせてほしいと訴えるが、香を嗅がされ眠ってしまう。「来世は姉妹として再会しよう」という言葉をかける雲霓だったが...。
※安息香(あんそくこう)の粉
※裴景は郡主に成り済ます
※解毒薬を飲んだはずの郡主まで眠ってしまう→着いた場所は王寛の別邸
※出藍(しゅつらん)の誉れ
※呂簡に頼んで鴻臚寺の担当を異動させる
※韓断章は鳩で遼に報せを送る
※郡主を送る護衛は田虎が率いる
※道中の○山客棧に開封の軍がやって来て、第五寮の劉生も同行している
※警戒して元仲辛が田虎の部屋を訪ねると、霍宇光と共に殺されていた
※郡主と小花は逃亡するが第五寮が捕縛
※郡主と小花は劉生が霍宇光を殺すのを目撃
※劉生は殺人(シャーレン)の容疑者として元仲辛が捕縛される

第29話 容疑者の逃亡
霍宇光(かくうこう)と衛兵・田虎(でんこ)殺害の容疑者となった元仲辛(げんちゅうしん)は第5寮長で犬猿の仲である劉生(りゅうせい:リウション)に捕らわれる。逃げれば罪を認めたことになると劉生から念を押された元仲辛だったが、翌朝、逃亡してしまう。一方、開封の駅館に逆戻りとなった雲霓(うんげい)と小花(しょうか)から殺人犯として告発された劉生は、牢送りとなる。そんな折、王寛(おうかん)は元仲辛を見つけ、逃亡の理由を聞く。
※殺人に使われた短刀の柄は元仲辛の名入り
※逃げた元仲辛を捜索していた禁軍兵が皆殺しされた
※劉生の面会を学長に求めた趙簡は、韓断章が逃げたと教えられる
※多事多難
※元仲辛は郡主に逃がされた
※入口から見ただけでは遺骸は見えない→郡主たちは嘘をついている
※劉生と元仲辛は手を組む
※王寛の手引きで駅館を抜け出した郡主と小花、元仲辛と落ち合う
※隠れ家に案内するが、小花が殺される→王寛が殺したと飛び掛かる郡主を気絶させる
※王寛が劉生に面会すると胸骨が粉々にされて死んでいた→禁軍の将校と鉢合わせ

第30話 狙われた友
第5寮長・劉生(りゅうせい)が刑部の牢で殺害され、王寛(おうかん)に容疑がかかっていると知った第7寮は動揺する。陸観年(りくかんねん)は第7寮に王寛の捜索を命じるが、趙簡(ちょうかん)には韓断章(かんだんしょう)の捜索を頑なに続けさせる。その結果、陸観年の裏切りを知ることになる趙簡。一方、元仲辛(げんちゅうしん)は雲霓(うんげい)をなだめすかし、隠された事実を聞き出す。その頃、劉生の死に怒り狂う第5寮の者が王寛を捜しまわっていた。
※隠れ家に戻った王寛が劉生の死を元仲辛に告げる
※第五寮が復讐すると秘閣を出て行く→駅館の第七寮に王寛の引き渡しを求める手紙
※突き出し窓
※街の屋台で韓断章と密会する陸学長→霍宇光(かくうこう)と衛兵・田虎、第5寮長・劉生殺しは韓断章→第七寮の邪魔を止めるため
※生徒を殺された陸学長が韓断章を殺そうとして思いとどまる
※趙簡が密会現場を目撃→学長の私兵に拘束→監禁
※郡主は政略結婚が嫌で遼に逃げようとした→韓断章から教えられた
※劉生は21歳
※伝書鳩が親王の文を運んできた→親王は韓断章と手を組んだ?
※王寛を探して隠れ家に裴景がくる→手紙を見た元仲辛は裏の窓から郡主と逃げるように言う
※裴景を尾行して現れた第五寮・帝江(ディジャン:仮面の男)→説得できず戦闘→隠れてやり過ごす
※店の看板:吉祥客棧、○記香燭鋪
※逃げた裴景の郡主の前に王寛が現れる→刃を振るう郡主を気絶させる
※意識を失わせる経穴(けいけつ)
※幽霊屋敷に隠れる→郡主は椅子に拘束
※帝江は「山海経(せんがいきょう)」に登場する神獣の名、顔を持たぬ伝説の神獣
※本名は劉生以外しらない、身分が低くて虐げられていた、顔の火傷を隠すための仮面
※学長の目的は遼に内乱を起こして滅ぼすこと
※暗号でやり取りをしている→趙簡の伝言がない
※雲安親王は国境を管理する立場
※遼は弱体化している
※残された韋衙内と薛映は消えた裴景を心配して学長の所へ
※腹心を通して親王を操る

第31話 探り合い
駅館に残っていた韋衙内(いがない)と薛映(せつえい)は、陸観年(りくかんねん)に第5寮からの手紙と裴景(はいけい)が消えたことを伝え、助けを求める“ふり”をする。その頃、監禁されている趙簡(ちょうかん)のもとには、仮面をつけた男の姿があった。一方、韓断章(かんだんしょう)は雲霓(うんげい)を捜し出すために、王寛(おうかん)殺しを謀る帝江(ていこう)と手を組む。2人は薛映を尾行し、第7寮の暗号が記された西の小路で身を潜めて誰かが来るのを待つ。まもなく現れた裴景が暗号を読むと...。
※韋衙内(いがない)と薛映の協力をえて帝江のふりをした元仲辛は趙簡を助けに
※足枷の錠前を外せなかった元仲辛に学長たちの企みを教える
※街を歩き回る帝江に学長の友人と言って接触する韓断章
※店の看板:諸葛行軍散
※裴景が暗号を確かめに→帝江と韓断章が尾行
※呂太尉の馬車が学長を迎えに→呂府で警備の禁軍兵に身体検査→武器と鍵を取りあげられる
※隠れ家に現れた韓断章と帝江
※裴景は郡主を人質に二人を牽制して逃げる
※韋衙内の金を使って老賊に見張りを頼む
※韋衙内から鍵を受け取った元仲辛は趙簡を連れ出す
※呂簡の部屋の扁額:和光同塵
※浅学非才
※店の看板:○平典當鋪

第32話 闇に隠された怨恨
明らかになった韓断章(かんだんしょう)の真相。韓断章の計画どおり雲霓(うんげい)と宋(そう)国の政略結婚が進めば、遼(りょう)に内乱が起こり、また、第7寮の関与が原因で宋と遼の間にも戦が起こってしまう。戦を止めるには政略結婚をなくすほか道はなく、陸観年(りくかんねん)と王寛(おうかん)、そして元仲辛(げんちゅうしん)たちはそれぞれ、上奏文の到着を阻止しようとする。しかし、両者の動きは韓断章に阻まれ...。
※郡主と裴景と別れた王寛は帝江と韓断章に追い詰められるが、老賊の手下と学長が現れる
※郡主を気絶させた裴景は駅館に戻り助けを求める
※韓断章は渤海の遺民→本物の韓断章は死んでいる
※韓断章は十三年前、遼の副都で反乱を起こすが平定された渤海人・大延琳(だいえんりん)の息子
※大延琳は遼の有力者・韓氏を殺した、韓紹勲(かんしょうくん:韓徳枢(かんとくすう)の孫で東京戸部使(とうけいこぶし)だった)
※その後、韓紹勲の遺児が見つかった→韓断章に成り済ました
※韓断章は下女に産ませた息子で嫡男ではなく、地方で育ち、本物を知る者は殺された
※結婚の上奏文が宋に届けば雲安親王は裏切り者になる
※朝廷の役人は戦に反対
※韓断章は学長以外の宋人と手を組んでいる
※刑部と兵部の好戦派
※宋と遼が戦になれば西夏が勢いづくと王寛は学長を説得し上奏文を阻止すべきと結論づける
※兵部の兵士たちが学長の外出を禁止する
※郡主に韓断章の企みを告げ、上奏文阻止に向かう
※韓断章は韋衙内を人質に時間稼ぎを
※小花を殺したのは韓断章
※上奏文が届く→鴻臚寺をへて陛下に
※店の看板:蔣檢閲茶肆、劉家功夫針、和大師烏梅藥鋪
※雲安親王配下の胡(こ)は韓断章の密偵
※結婚の聖旨を受けに郡主は駅館に戻る
※聖旨は跪拝して受ける(郡主は立ったまま使者から奪う)
※郡主は短刀を胸に刺して自害、郡主一人の選択と責任
※呂簡の配下に内通者

第33話 離れられない運命
韓断章は遼に内乱を起こしにいこうと関門に来たが、劉生の仇として帝江に襲われた。帝江は死亡し、韓断章は重傷を負って兵士に囲まれる。そこへ現れた陸観年(りくかんねん)は秘閣の者の命を軽んじた韓断章(かんだんしょう)を許さず殺す。秘閣の閉鎖が決まり第7寮は別々の道を進む。二カ月後、趙簡(ちょうかん)の縁談をきっかけに、第7寮は邠(ひん)州で再会。さらにその地には、上司の命で練兵に赴いた元伯鰭(げんはくき)と彼をつけまわす梁竹(りょうちく)がいた。しかし、梁竹は姿を消してしまい、第7寮は捜索に動き出す。西夏(せいか)に近い邠州の地で新たな渦が待ち受けているのだった。
※王寛と裴景の仲が公認になる
※陸観年は薛映の両親の軍籍を外し開封で店を続けられるようにする
※大宋戸籍(書状)→令 廃除軍籍(軍籍を外す) 現為開封坊都戸 以賈湯餅為業 薛張氏 薛雲桧之妻現為 開封坊都戸 以賈湯餅為業 慶暦四年五月三日
※呂太尉の進言で皇帝から閉鎖の打診があり陸観年が同意
※邠(ひん)州は趙簡の父の赴任地
※戸部侍郎(こぶじろう)の娘との縁談がきた王寛は裴景と駆け落ちして邠(ひん)州へ
※趙簡の父が病で婿をとることに
※韋衙内に通行証を渡される元仲辛
※友だちなら結婚を祝うべきだと韋衙内に言われ、薛映を含む三人で開封を旅立つ
※招親:見合いの会
※趙王府
※店の看板:雲舒客棧
※休書:離縁状
※旧市場は西夏との和議のあと秘かに民間で交易が行われ、宋と西夏の者が入り乱れて人捜しが難しい
※梁竹を旧市場で捜していた趙簡と元仲辛は、軍人が子供を殺そうとする所に遭遇して阻止する
※旧市場の売り手に軍人が混ざっている
※旧市場で宋と西夏の商売人たちが対立して騒ぎになる
※子供は小虎(しょうこ)という名で、秦都尉(しんとい)の息子
※武威軍を率いて邠(ひん)州の商いを守る:秦無涯(しんむがい)が市場を管理している
※娘(ニャン:母上)
※爹(ディエ:父上)
※再会した元伯鰭は戸部尚書の推挙状を元仲辛に渡す

第34話 結婚話
王寛(おうかん)たちは以前より市場で疑わしい動きをしていた軍人を追って根城を突き止めるが、気付かれて逃げられる。そこへ、予想外の者がやって来るのを目撃する。それは姿を消していた梁竹(りょうちく)だった。疑わしい連中と梁竹は仲間なのか、元仲辛(げんちゅうしん)たちはある作戦で梁竹をおびき寄せようとする。一方、趙簡(ちょうかん)の結婚が気になる元仲辛。そんな中、娘の想いを知った趙簡の父・趙(ちょう)王は、元仲辛を捕獲させ...。
※元伯鰭に渡された推挙状を叩き返し元仲辛は出て行く
※老鬼(ろうき)
※糸による人避けの罠
※元伯鰭は副都指揮使(ふくとしきし)・周を迎える
※周を出迎えに行く元伯鰭に矢文:要救元仲辛(這?)来茶鋪(元仲辛を助けたくば茶館へ)
※芳香茶鋪:芳香茶館
※現れた梁竹は、元伯鰭が西夏と通じていると疑い監視すると宣言
※梁竹に射かけられた矢を元伯鰭が受ける
※周は文官だが西夏との戦いで従軍した
※周は陸観年と友人
※林墨生(りんぼくせい:リンモーション:見合い相手、邠(ひん)州商会の会長)
※阿簡(父親が娘を呼ぶとき)、郡主(趙簡の見合い相手の呼びかけ)
※房の扁額:寧靜致遠
※王爺(ワンイエ:趙王)

第35話 怪事件
頑なに結婚を避ける元仲辛(げんちゅうしん)を目の当たりにした趙簡(ちょうかん)。そんな折、趙簡が懲らしめたはずの見合い相手・林墨生(りんぼくせい)から、“求婚試験”参加の申込みがある。趙(ちょう)王から要請された元仲辛は林墨生と婿の座を巡り試験を受けるが...。その後、元仲辛は林墨生の手下に襲われ仕返しを企むものの、すでに林墨生は護衛ともども皆殺しにされていた。
※娶れば身が危ない
※街で殺されたごろつき、例の軍人の仕業
※市場近くで殺人事件が続いている
※林墨生が使用人を買収し、裏で待機していた学生に答案を書かせていたことばバレて追い出される
※店の看板:宋康泰藥鋪
※林墨生たちを殺した下手人として梁竹が捕縛される
※梁竹は刺客を追って屋敷に来たところ殺しの現場を目撃し、襲われたので斬り殺したと証言
※死んだ下手人は爪や口に毒を仕込んでおり、ただの軍人ではない。間者?
※翌日、遅れて求婚試験の答案を提出した者がいて、贈り物を置いて去った
※贈り物は砂盤(さばん)、敵陣を破る方法を見つけよ
※物乞いの少年、小五(しょうご:シャオウー)、山査子飴
※林家に忍び込んだ王寛は、例の軍人が忍び込んで処分しようとした記録を手に入れて読む
※殺されたゴロツキは林墨生が雇っていた、市場の情報収集に使っていた
※林家から逃げた軍人を尾行する薛映→武威軍の軍営、令牌で中へ
※林家の護衛の生き残り:李振(りしん)
※偽物作りの達人が街の東に住んでいる→通行証、戸籍の偽造→街を出て別人になって生活する
※偽の身分証は陸非(りくひ)名義

第36話 隣国からの求婚
元仲辛(げんちゅうしん)たちは林(りん)家の護衛で唯一生き残った李振(りしん)を捕らえるが、言動に不審な点が見られた。一方、王寛(おうかん)たちは林家の帳面から林墨生(りんぼくせい)が探っていた軍のある人物を割り出す。その者は間者とつながっているのか、または黒幕なのか。そんな中、“求婚試験”に合格した男が趙簡(ちょうかん)に会いに来る。その男の名は米禽牧北(べいきんぼくほく)、神と称される西夏(せいか)の将軍だった。
※偽造職人の男が李振を捕まえていた
※部屋の中は左利きの人物の配置、男は右利き→刺客の一味
※元仲辛と趙簡が刺客を取り押さえると、服毒自殺→間者
※李振は厠にいて助かった→刺客の目的は知らない
※刺客の黒幕は周
※ごろつきが探っていたのは秦無涯
※求婚者は丁二(ティンアル)→密偵の首領を解任、西夏右廂(うしょう)軍の首領で米禽牧北(べいきんぼくほく:ミィチンムゥペイ)
※娘子(ニャンヅ:妻)
※西夏の皇商の護衛で宋へ
※秦無涯が現れて仲裁する
※元伯鰭が現れる、祈川寨(きせんさい)の戦いの敵将は米禽牧北
※軍人の部屋の扁額:泰然自若
※剣を向ける元伯鰭を止め、後を追った元仲辛は祈川寨(きせんさい)の戦いについて聞く
※西夏の使者が宿泊:邠(ひん)州別館
※梁竹が敵討ちに米禽牧北を襲って牢へ
※元伯鰭の房に矢文:図を送った者を探せ
※西夏の君主・袁昊(えんこう)は結婚を認めない
※米禽牧北は寧令哥(ねいれいか:西夏の太子)の腹心、君主は太子を疎んじ、配下を抹殺したい
※米禽牧北の父は君主の重臣
※緑豆水(りょくとう)でも飲んで
※没蔵(ぼつそう:米禽牧北の叔父)、わざと薬碗を落とす
※梁都頭の罪を免じてもらうため趙簡は米禽牧北を見舞う
※二人は砂盤の勝負をする
※凍った湖の中心に塩を撒く、塩は氷を溶けやすくする

第37話 罠には罠を
米禽牧北(べいきんぼくほく)は梁竹を釈放すると言い、さらに趙簡(ちょうかん)に求婚し、西夏(せいか)で志を果たす機会を与えると言う。一方、韋衙内(いがない)は父親の地位を利用して西夏の皇商を率いる没藏宝歴(ぼつそうほうれき)に近づき、元仲辛(げんちゅうしん)は突飛な方法で李振(りしん)に口を割らせる。すると、不可解な動きをする都尉の秦無涯(しんむがい)の狙いが皇商の会談にあると分かる。元仲辛は秦無涯の別宅に忍び込むが罠にかかって、火中に閉じ込められ...。
※没藏宝歴(ぼつそうほうれき)は袁昊(えんこう)の寵妃・没藏黒雲(ぼつそうこくうん)の親戚
※殿前太尉は開封の禁軍を掌握する
※韋衙内の父が処刑されたことを知らない
※明日、交易の会談(別館)が行われる
※別館の警備は秦無涯(しんむがい)の配下
※街中で李振は無実だったと謝罪する
※林会長は武威軍の糧秣(りょうまつ)調達に関わろうとしたが秦都尉に断られ、賄賂も通じないので弱みを握ろうとごろつきに見張らせる
※秦無涯は市場で武器を根城に隠し持つ男たちと接触していた
※李振は脅されて林会長の行動を密告していた
※王府の建物の扁額:清雅閑居
※別宅は罠、紙窓から火矢
※店の幟:李 ○兒肉鋪、○○ 各式雑貨、周 果木翹羹
※趙簡たちが駆けつける、秦無涯も到着
※元仲辛の死体?
※秦無涯は米禽牧北に報告する、皇商殺害と開戦の計画、趙王も殺す
※王府の令牌
※中庭に趙簡が乗り込み、出てきた秦無涯は元仲辛が生きていたことを知る
※糾弾された秦無涯は兵を呼ぶが、それは元伯鰭の配下だった
※暗殺しようとする兵を薛映が制止

第38話 復讐
会談の場に現れた韋衙内は、皇商たちを連れ出し妓女に接待させる。秦無涯(しんむがい)の陰謀を阻止した第7寮。だが元伯鰭(げんはくき)に追い詰められた秦無涯は自害し、真相は隠されたままだった。米禽牧北(べいきんぼくほく)は第7寮に対決を挑み、自身が勝ったら趙簡(ちょうかん)を妻として西夏(せいか)へ連れ帰ると言う。そんな中、元仲辛(げんちゅうしん)と趙簡は没藏宝歴(ぼつそうほうれき)の後を追い、密会の現場にたどり着く。密会の相手は復讐のために没藏宝歴と手を組もうとしていた。
※皇商を酔い潰すと韋衙内は好条件で調印させた
※逃げた秦無涯は別館に戻り没藏宝歴(ぼつそうほうれき)を狙う、元仲辛が阻止→元伯鰭が戦って勝つ
※苦瓜でも食べて体を冷やせ
※没藏宝歴は会談に欠席した米禽牧北(べいきんぼくほく)を疑う
※米禽牧北は趙簡を賭けて第七寮と力比べを申し込む
※逃げた李振は没藏宝歴の元へ、
※没藏宝歴は宋を利用して米禽牧北と寧令哥(ねいれいか)の力を削ぎたい
※人質(家族)の解放を求めた李振は口封じされる
※夜、没藏宝歴は轎で廃廟へ、趙簡と元仲辛が尾行
※廟の抜け穴(壊れた壁)から覆面の男(元伯鰭)に竹林へ連れ出された没藏宝歴
※祈川寨(きせんさい)の戦いで宋の布陣図を内通した者は誰か?
※共通の敵・米禽牧北を倒すために手を組もうと没藏宝歴は持ちかける
※密談を聞く趙簡と元仲辛
※周懸(しゅうけん)将軍が裏切り者、密書は米禽牧北のところ
※米禽牧北を没藏宝歴は医者のところへ連れ出す
※元仲辛が毒に倒れたと元伯鰭を呼ぶ
※米禽牧北の部屋に忍び込む王寛と薛映

第39話 秘密
祈川寨(きせんさい)の戦いで西夏(せいか)に布陣図を渡し、宋(そう)を裏切ったとされる将軍・周懸(しゅうけん)。元伯鰭(げんはくき)は周懸への殺意に苛まれていた。元伯鰭が重罪を犯すことを阻止したい第7寮は陸観年(りくかんねん)に助けを求め、梁竹(りょうちく)に周懸の密書を託す。そんな中、米禽牧北(べいきんぼくほく)は元伯鰭を呼びつけ、その前で間者の名を口にする。これこそが元仲辛(げんちゅうしん)が趙簡(ちょうかん)との結婚を拒む理由だった。
※密書を入手した王寛たちだが、元伯鰭が現われ争ううちに屋台の火鉢に落ちて燃えてしまう
※芝居がバレた元仲辛たちは縛られていた
※密書は梁竹に託し、枢密院所属の陸学長のもとへ
※梁竹は密書を元伯鰭に見せる
※密書を盗まれたと気付いた米禽牧北は没藏宝歴が宋人に漏らしたと推測
※軍営の周将軍を訪ね元伯鰭は手合わせ、趙簡と元仲辛と薛映は偵察
※鳩の合図
※元伯鰭は米禽牧北を訪ねる
※燗につけた桂花(けいか)酒
※元伯鰭は米禽牧北に救われて生き延びた、自害しようとする元伯鰭に宋軍に裏切り者がいると教える
※元伯鰭の復讐を手伝うという元仲辛
※趙王の文を偽造して周将軍を呼び出す
※呼び出した庵で芝居をうって周将軍を捕らえる
※第七寮の仲間に嘘をついて協力させたという
※眠り薬を元伯鰭に嗅がせる

第40話 不倶戴天の敵
気絶した周将軍を軍営に送り返した後、兄・元伯鰭(げんはくき)の説得に失敗した元仲辛(げんちゅうしん)は、第7寮の目を盗んで逃がそうとする。仲間とともに追跡した趙簡(ちょうかん)は傷つき、元仲辛と取っ組み合い刺してしまう。元伯鰭は用意していた舟で去るが、それに協力したのは天敵となる人物だった。趙簡は傷を負い眠っている元仲辛の手を取り、何があろうと一緒に行くと誓う。「ありがとう」と呟く元仲辛の声は趙簡に届いていなかった。
※店の看板:萬盛林燒酒、茶 古道茶婁、京都張記客棧
※気付け薬で元伯鰭を起こした元仲辛は説得する
※朝廷に訴えても免職になるだけ、敵討ち
※突き出し窓
※船頭は梁竹
※「国の大事は祀(し)と戎(じゅう)にあり」、祀は祭祀、戎は戦
※もうすぐ三年、祈川寨(きせんさい)で慰霊祭が行われる
※供養として周将軍を暗殺、米禽牧北の提案
※邪魔されぬように第七寮を拘束
※抜け出した元仲辛は物乞いを使って隠れ家を突き止める
※趙簡は後を追って網にかかる
※梁竹は気絶させられており、元伯鰭を捕縛する罠だった
※残された第七寮は米禽牧北の配下に襲撃されていた

第41話 祈川寨の祭祀(さいし)
元伯鰭に拘束された元仲辛と趙簡は軍営に連行される。そこへ重傷を負った薛映が現われ、襲撃を報せる。元伯鰭配下の兵と現場に急行した二人は、隙をついて隊長を人質にとって逃げる。米禽牧北(べいきんぼくほく)により、秦無涯の別宅に監禁された王寛(おうかん)と裴景(はいけい)、韋衙内(いがない)。元仲辛(げんちゅうしん)と薛映(せつえい)は3人を捜し出すが、罠にはまってしまう。一方、米禽牧北に連れ去られた趙簡(ちょうかん)は逃げ出し元仲辛のもとへ。その頃、祈川寨(きせんさい)では慰霊祭が始まろうとしていた。そこで起きるであろう米禽牧北の本当の狙いに気づいた元仲辛たちは、祈川寨へと向かうのだった。
※王府に逃げ込んで薛映の手当てをする
※別宅の門の扁額:傾雲堂、(木査)翠荘
※放火された別宅から元伯鰭配下の兵たちに救出される、間者たちは自害
※参拝に出かけた趙王の佩玉を米禽牧北が見せる
※逃げてきた趙簡に元仲辛が告白する
※周将軍と元伯鰭は慰霊祭に出かけて不在
※暗殺が起きれば戦になる

最終話 戦いの先に
元伯鰭(げんはくき)が周懸(しゅうけん)を連行し、祈川寨(きせんさい)を去ろうとしたその時、来るはずのない陸観年(りくかんねん)が現れる。ついに事の真相が明らかになるのだが、その時、すでに米禽牧北(べいきんぼくほく)率いる西夏(せいか)軍に包囲されていた。陸観年の指揮のもと、元仲辛(げんちゅうしん)たちは米禽牧北と西夏軍に立ち向かおうとする。それぞれの思いを胸に、陰謀と決戦を終結させ、新しい未来が待っているはずだった。
※内通者は陸観年、密書を偽造、もしものために透かし文字を入れた
※敗戦必至だったが長引いていたので戦を終わらせるために惨敗する必要があった
※米禽牧北(べいきんぼくほく)に父を人質にとられた趙簡は元伯鰭が周懸を殺さなかった時は殺すように要求された
※米禽牧北の間者を殺した趙簡は参戦する
※陸観年、元伯鰭が討ち死に
※没藏宝歴(と韋衙内)が軍を連れて現われ、軍令違反の米禽牧北を捕らえる
※牢を脱獄した米禽牧北は趙王と趙簡を拉致して去る
 

ABEMA視聴(1/10~1/28)

大宋少年志~secret mission~
正義に、集え。大ヒットドラマ「慶余年」脚本家 王倦(ワン・ジュエン)が贈る6人の若き勇士たちのアクション&ラブ史劇

時は宋(ソン)の時代。太学院で学ぶ元仲辛(げん・ちゅうしん:ユアン・ヂォンシィン)は兄の元伯鰭(げん・はくき:ユアン・ポォーチィー)が反逆者の嫌疑をかけられたことで、退学を命じられてしまう。友人の王寛(おう・かん)はそれに異を唱えるが覆らない。そんな中、元仲辛と王寛の前に、趙簡(ちょう・かん)と名乗る謎の女が現れる。彼女は軟禁されている元伯鰭の救出に手を貸すと言う。訝しがりながらも、元仲辛と王寛は、趙簡に指定された妓楼に赴く。そこには “高官(殿前太尉・韋卓然(い・たくぜん))の息子”であることを笠に着る韋衙内(い・がない:ウェイ・ヤ(イァ)ーネェィ)もいた。妓女の姿をした趙簡が現れると、3人は薬の入った煙幕で眠らされてしまう。翌朝、3人が目を覚ますとそこは寂れた寺で、しかも刺客を率いた趙簡に取り囲まれていた。実は彼女は、国の将来を担う人材を育てるため秘密裏に組織された機関「秘閣」の一員だったのだ。趙簡は、元伯鰭の救出を手伝う代わりに、忠誠の証として王寛を殺すよう、元仲辛に迫る。兄の救出と友人の命との選択を迫られた元仲辛は...。

キャスト
元仲辛(張新成:チャン・シンチェン)
趙簡(周雨彤チョウ・ユートン)
王寛(王祐碩ワン・ヨウシュオ)
薛映(鄭偉:チェン・ウェイ)
韋衙内(禾浩辰:ハー・ハオチェン)
裴景(蘇暁彤:スー・シャオトン)

第1話 動き出した宿命
慶暦(けいれき)元年、西夏が北宋領に侵入した。“祈川寨(きせんさい)の戦い”で大敗を喫した北宋(ほくそう)。その後、北宋と西夏は休戦の和議を結ぶ。2年後、北宋の都・開封、禁軍の都頭(ととう)・梁竹(りょうちく:リャンジュー)は私怨も重なり、1人生き残った元伯鰭(げんはくき)を捕らえる。元伯鰭の異母弟・元仲辛(げんちゅうしん)は太学院の不良学生であったが、兄の仕える樊(はん)宰相の失脚により退学となる。曲がった事が嫌いな優等生・王寛(おうかん:ワンクァン)は処分に不服を申し、元仲辛に同行する。そんな折、街角で謎の美女から歓門妓楼への招待状を受け取る。新規開店と聞いてすぐ出向いてみると、南斜街(なんしゃがい)の妓楼は荒れ果て閉鎖されていた。不審に思いつつも招待された時間である夜に出直してみると、妓楼は繁盛しており...。
※第一集=第1話
※慶暦:中国・北宋の仁宗の治世で用いられた元号。1041年~1048年。
※元伯鰭は嫡子、元仲辛は庶子
※店看板の文字:香柱 名點茶(茶房?)
※多謝:ドゥシエ
※今夜一飯
※柘枝舞(しゃしぶ:妓女の舞)
※元公子(ユアンゴンズ:元殿)
※酒瓶、酒杯

小景(シャオジン:妓女)
梁尋(りょうじん:梁竹の弟、元伯鰭を庇って祈川寨で戦死)

第2話 選ばれし者たち
元仲辛(げんちゅうしん)と王寛(おうかん)、殿前太尉(侍衛の長官)の息子・韋衙内(いがない)が一夜を過ごしたのは、妓楼ではなく荒れ寺だった。寺の周囲は武装した者たちで囲まれていて逃げられない。彼らをこの場所に招き監禁したのは、謎の美女・趙簡(ちょうかん:ヂァォヂィェン)。武装集団の正体は遼(りょう:リャオ)の暗兵団(あんへいだん)だという。3人は芝居を打ち従うふりをする。趙簡は仲間になる証明として王寛を殺せという。元仲辛は刺殺の演技をして騙し、油断した趙簡に刃を突きつける。が、突然、王寛が短刀を奪って形勢逆転。驚く元仲辛を義弟と呼んだ王寛は、趙簡を許婚だと紹介する。趙家は皇族なので、武装集団は禁軍だと判明した。ただし、趙簡は家が没落したため婚約は破棄されたと主張して口論となる。趙簡は開封(かいほう)に潜入した敵国・遼(りょう)の間者を捕らえるために協力を求めるが、元仲辛は兄の解放と報酬5万貫を要求する。
※荒れ寺で祀っているのは漢の武将の英布(えいふ:インプー)
※小娘子(シャオニャンズ)
※姑娘(クーニャン)
※太尉(タイウェイ)
※互いの父親が生辰帖を交換し、幼い趙簡と王寛が婚約した回想シーン。
※汴梁(べんりょう)城=開封
※富源蜜果坊:果物の砂糖漬けの店、香草果(こうそうか)、越梅杏(えつばいきょう)
※宰相でも月の俸禄は三百貫
※染香閣(せんこうかく:遼の間者の店)
※龍の子:皇帝の子という意味(民が称すると不敬)
※王寛が麒麟児なら、わたしは鳳凰の子、神仙の子、文武両道児
※小景の正体は間者
※元伯鰭は自宅に監禁中
※遼の間者の偽名は韓

第3話 青春をかける
王寛(おうかん)と韋衙内(いがない)は拉致され、連行された場所で対面する。そこは宮中の秘閣という名の学院(枢密院と中書省が協力して秘密裡に創立)だった。秘閣の学長・陸観年(りくかんねん:ルーカンニェン)は王寛と韋衙内に入学を勧めるが、訳ありの元仲辛(げんちゅうしん)の入学は難しいと言う。一方、客と妓女を装った元仲辛と趙簡(ちょうかん)は、敵を釣り上げようと街を歩く。しかし、元仲辛は趙簡を騙してわざと身元を示し、韓と名乗る遼の暗兵団の間者と接触する。
※唐居客棧(とうきょかくさん:宿、禁軍の偽装)、紙窓の格子窓、上下開閉式
※韋家と王家は仇敵
※大衍暦(たいえんれき)の書物、会三教論(かいさんきょうろん)の書物、崇文院しか所蔵できぬ貴重な書物
※秘閣:崇文院内にあり、貴重な書物や書画を所蔵している
※王寛は太学院で首席
※小景と趙簡は秘閣の学生
※屋台の幟:胡餅鋪(焼餅(シャオビン))
※屋台の幟:代寫書信(代書します)
※「元某在此:元仲辛ここにあり」の幟
※旧封丘門(ふうきゅうもん)で茶房が集まっている
※店の幟:周家 果木翹羹(周家の砂糖煮)
※南方料理、膾(なます)と餅菓子
※州北瓦子(しゅうほくがし)という盛り場、操り人形や影絵芝居といった見世物が楽しめる、火吹き芸
※瓦舎:盛り場

第4話 画策の連続
遼(りょう)の間者・韓断章(かんだんしょう:ハンダンヂャン)と手を組み、趙簡(ちょうかん)を捕らえた元仲辛(げんちゅうしん)。染香閣に運ばれて拘束された状態で目覚めた趙簡は元仲辛を殺せば秘閣の内幕を話すと、韓断章に交渉を持ちかける。そんな中、元仲辛と趙簡の失踪により禁軍が出動し、街は混乱状態に。王寛(おうかん)と韋衙内(いがない)、秘閣に在学する小景=裴景(はいけい:ペイジン)と薛映(せつえい:シュエイン)は陸観年(りくかんねん)からの命令で、失踪事件の解決に当たる。王寛は二人が失踪直前にいた瓦舎(盛り場)の傀儡師を調べようと提案し、開封府で韋衙内の権力を使って記録簿を出させる。一方、元仲辛は傀儡団とある作戦を決行する。
※盛り場の演者を役所が記録している
※盛り場の一座・老賊

第5話 運命への抵抗
目的の達成に近づいた元仲辛(げんちゅうしん)は、韓断章(かんだんしょう)を逃がそうとする。しかし、韓断章はわざと捕まるために開封(かいほう)に来たのだと不可解なことを言いだす。街中に張り紙がはられ、暗号を解いた王寛は解放された人質を探し、韓断章を見つける。韓断章は宋の皇帝に会いたいと述べる。元仲辛は計画どおり趙簡(ちょうかん)を連れて都を出ようとするが、拘束されていたのは彼のほうだった。兄のためにどうしても秘閣に入りたくない元仲辛は、王寛(おうかん)たちの目の前で井戸に身投げしてしまう。しかし、王寛は自害しないと言い、屋敷を出る。元仲辛はどうやら水路を潜り川から上がって逃げたようだ。元仲辛は偽の通報で梁竹を屋敷の門へ誘き出し、兄を連れ出して開封から脱出しようとするが……。
※傀儡師たちは開封を根城にして闇に生きる者たち
※傀儡師の親方で都のごろつきの元締め、通称・老賊
※遼の北院の惕隠都監(てきいんとかん:暗兵団とは関係ない官職)・韓断章
※カイツブリの油:鳥の脂肪を煮詰めて刀身に塗る、軍での手入れ法
※申(さる)の三刻
※禁軍・宣武軍の梁竹
※店:器銀手工

第6話 決断の時
弟・元仲辛を庇い、梁竹と闘う兄・元伯鰭。一歩も動かず梁竹の剣を受け流し、ついにその刃を折る。何本もの軍刀を折られた梁竹は、拳で打ちかかるが敵わず倒された。元仲辛は兄に逃げようというが、元伯鰭は祈川寨(きせんさい)の戦いを理由に開封に留まると答える。梁竹から報告を受けた韋衙内(いがない)の父で殿前太尉の韋卓然(いたくぜん)は城門に兵を引き連れてやって来ると、梁竹(りょうちく)率いる禁軍を攻撃したとして元伯鰭(げんはくき)を捕らえようとする。そこへやって来た陸観年(りくかんねん)は助け船を出し、元伯鰭は辺境に赴任する樊(はん)と共に開封を出て行く。陸観年は残された元仲辛(げんちゅうしん)を秘閣へと勧誘する。行き場のない元仲辛は観念して秘閣へと向かうことに。しかし、案内された場所には石壁が立ちはだかっており、元仲辛は秘閣への入り口を自ら探しださねばならないと分かり...。
※枢密院の兵符
※志願して辺境に赴任する樊(はん)は、資政殿学士(しせいでんがくし)に任命され按撫使(あんぶし)も兼任している、邠(ひん)州の長だ
※契丹族に滅ぼされた渤海国、小景は生き残り(父親の命令で秘閣入り)
※薛映は郷兵。軍人だと示す顔の入れ墨がなく、布で手を覆い隠している、手に入れ墨をされた宣毅軍の兵士か郷兵。
※第三寮の付青魚(ふせいぎょ)、秘閣一の美人(メイレン)だが、女装した男子(ナンヅ)
※講義の内容は追跡・武芸・裏社会

第7話 始動
秘閣・第7寮の寮長に趙簡(ちょうかん)と王寛(おうかん)、韋衙内(いがない)が立候補したため、5日間の講義を受けた後、3人の師匠により選任されることに。1人目の師匠は元仲辛(げんちゅうしん)のよく知る老賊(ろうぞく)で、裏社会についての講義を受け持つ。2人目は追跡の達人である軍人・岳(がく)。元仲辛はある計画を立てていたのだが、3人目の師匠はまさかの梁竹だった。
※すべての罪人に施される刑罰=入れ墨(罪名を記される。始まりは周代、窃盗犯は耳の後ろに施され、流罪になった者は頬や額に施される。(老賊には額と耳の後ろ)
※額に入れ墨、軍人の証(信安(しんあん)軍:遼と対峙してきた辺境軍)、追跡の師、軍人の岳軍校(がくぐんこう、軍校は役職?)、軍人の入れ墨は番号の筈、なぜ「斥候」の文字?軍で第一の斥候のため
※小姐(シィアォヂィエ)
※薛映は字が読めない
※宋で罪を犯した者は、各地の「牢城(ろうじょう)」へ送られる
※置いてある茶道具が煎茶のものに見える
※尿瓶

第8話 消えた仲間たち
韋衙内は賄賂と元仲辛の入れ知恵の成果で秘閣・第7寮の寮長になる。秘閣の学長・陸観年は第7寮に任務を与える。牢城内で死んだ遼の間者が持っていた密書が消えた。密書を捜す命を受けた王寛(おうかん)たち第7寮の4人は、偽の入れ墨をいれて囚人になりすまし牢城に潜入する。元仲辛は講義で負った怪我を理由に待機、看護役の趙簡も残留することになる。趙簡は牢城任務を回避するため、元仲辛が故意に怪我したと責めた。しかし、まもなく4人が牢城から消えたという知らせが秘閣に届く。残っていた元仲辛(げんちゅうしん)と趙簡(ちょうかん)は、陸観年(りくかんねん)から密書を捜す任務を任せられるが、2人は密書の情報に疑問を持つ。すると、陸観年は2人を密室に連れていき、情報を提供した者に会わせる。そこには鎖につながれた韓断章が机に座って間食しながら読書しており……。
※死者が出て封鎖された採掘坑、魔物が居るという噂
※夜の点呼
※室内便器(蓋つき馬桶?)に隠された仕掛け扉の起動装置
※密書は弓弩(きゅうど)の職人の名簿、宋の弓弩院は遼の標的
※紫姑車(しこ:紫姑は厠の神、糞尿を集める車、四角い棺桶のような形)を曳く肥し汲み(糞工)に成り済ました間者、どんな屋敷も出入りできる
※間者は開封を出る直前、韋衙内と揉め事になり、窃盗の罪で牢城送りになる
※間者は獄中で病死、遼の間者が密書を捜索する為牢城内に送り込まれている
※遼には北院と南院があり、両者は対立、韓断章は北院の惕隠都監(てきいんとかん)、間者は南院
※禁軍を動かせば遼に気付かれる
※牢は男女別だが、夫婦なら一緒の場合もある
※囚人か営頭(えいとう)が犯人?
※駆虫薬(くちゅうやく)を寝台の下にまいて虫(ゴキブリ?)を追い出す
※元仲辛、子どもの時虫の多い家に住んでた
※囚人のボスから丁二(ていじ:囚人、窃盗犯の顔役)へ
※夜、房を抜け出し炊事場の地下の貯蔵庫へ、談話の集会、伝道師
※伝道師の上に尊師

第9話 謎に包まれた姿
牢城で小間使いをする囚人の丁二(ていじ)の案内で、夜の談話集会に連れ出された二人。丁二には裏がありそうだと考える元仲辛(げんちゅうしん)と趙簡(ちょうかん)。元仲辛は夜の談話集会で伝道師に武器を盗むように指示された。囚人たちを操る尊師(ズンシ)に会うため、元仲辛は牢城の営頭(えいとう)を説得しようとして口論になる。趙簡は陸学長に問い合わせて責任を負ってもらおうと提案して受け入れられる。元仲辛は武器庫の鍵を持ち出す。尊師に仕える伝道師は元仲辛の手柄だと信じて大喜び。尊師に対面することになった元仲辛と趙簡は、その正体について丁二か、営頭(牢城の上級武官)か、それとも陸観年(りくかんねん)か、あれこれ考えを巡らせ...。
※宋で兵士になるのは賤しい身分の者で入れ墨も施される。衛兵は脱獄は許さないが、夜出歩くのは黙認する
※秘かに掘った地下室に尊師がいる
※尊師大人(ズンシターレン)=韋衙内
※趙簡を見初めたことにして、人払い。二人きりになると、韋衙内は衛兵に殿前太尉の息子とバレたと説明、助けを乞う。別行動の三人は洞窟へ、行方は知らない
※伝道師は脱獄のために韋衙内を首領に祭り上げたと元仲辛に説明
※伝道師は殺人のあと、決起すると韋衙内に伝える。
※脱獄したら死罪
※殺人や放火以外ならすぐ出られる
※趙簡に同情した丁二、兄が若死にした後、自分を嫌う父に牢城に入れられた
※嫁げという父に逆らい、三度叩頭して家を出る趙簡の回想
※部屋を出るとき扉に髪を挟むが、夜帰ると落ちていた、誰かに忍び込まれ、見張られていると営頭

第10話 命の危機
伝道師を筆頭に囚人たちは韋衙内を尊師に祭り上げ、彼を盾に脱獄を企んでいた。元仲辛(げんちゅうしん)は囚人の脱獄計画を営頭に密告する。その間に趙簡は消えた仲間を探して洞窟に入る。採石場から姿を消した趙簡を丁二と探す元仲辛。そこへ衛兵がやってきて作業を中止させ、囚人たちは牢に戻される。元仲辛(げんちゅうしん)は営頭に呼ばれるが、部屋にいたのは副営頭で、外の禁軍兵を連れて来るはずの営頭は病で急死したと聞かされる。副営頭は元仲辛と前営頭の関わりを疑い、元仲辛は営頭の密偵だったと弁明する。その頃、趙簡は洞窟に潜入し王寛(おうかん)と再会する。洞窟には楽を奏でる謎の女性がいた。捕まったが抜け出してきたという王寛は、自分が逃げれば薛映(せつえい)と裴景(はいけい)が殺されると言い、洞窟を調べるきっかけとなったある物を趙簡に託す。一方、副営頭は趙簡(ちょうかん)の姿が見当たらないのを理由に、元仲辛を殺そうとする。だが、牢房に趙簡が戻っていたことで間一髪助かるが……。
※採石場
※医館に持ちこまれた営頭の遺骸が秘閣に運ばれる
※託された品=手ぬぐい、手巾とは違う。下着の帯にも使う。余家(よか)製の印、高級品
※副営頭は一味、営頭を殺した、後任が来るまで三日間が勝負
※元仲辛は使者として洞窟内へ、趙簡も付いて行く
※薬で虫を操る
※洞窟の奥の女性:素(そ:スー)、元仲辛の知人、汴水(べんすい)の船頭を仕切る長で、名は星橋(せいきょう)、元は名家の令嬢、運河の女神
※汴水は排岸司(はいがんし)と下卸司(かしゃし)の管轄
※趙簡は洞窟で人質になったという嘘で自由行動
※牢城の内側は味方の兵、外を守る兵は精鋭
※趙簡が盗み出した囚人名簿で素星橋を探すと、事故死の記載、入所は三カ月前、罪名は塩の密売
※遼の間者(馮主:ふうしゅ)は二カ月前に入所、病死(裏の空き地に埋葬)、実は洞窟で生存の可能性

第11話 男の正体
遼の間者・馮主(ふうしゅ)の生死を調べるため、人目を忍んで趙簡が墓掘りをしているところへ現れた丁二(ていじ)。趙簡の助言で好意を持つようになった丁二は墓掘りを手伝い、一緒に遺体を確認した。趙簡と元仲辛が夫婦でないと見抜いた丁二は元仲辛(げんちゅうしん)に、望みを聞くかわりに趙簡を譲れと迫る。囚人だったが事故死を装い洞窟に潜み、汴水(べんすい)の船頭団を仕切る素星橋(そせいきょう)は、手を結んで決起するために尊師との面会を要求する。尊師に付き添う副営頭と伝道師たち一行と洞窟で面会した素星橋は、元仲辛たちが遼(りょう)の者しか知らないはずの密書を捜していたことで、遼の間者だと疑っていた。そこで元仲辛は疑いを晴らすためにある行動に出る。翌日、脱獄が決行され、戦う元仲辛たち。そして、疑わしき丁二の正体が明らかになる。
※馮主の密告で素星橋たちは捕縛、遼への帰還に邪魔だったから
※開封の運河は汴水・恵民(けいみん)・金水(きんすい)・広済(こうさい)の四つ、南東に延びるのは汴水だけ
※小エビは海で取れて淮南(わいなん)から届く。汴水は淮南と繋がっている。運ばれてきた小エビは都に着くころには黒ずみ味が落ちている。
※汚物に漬けておくとエビは赤くなる。その後洗い流して酒楼などに売ると値段は数倍
※肥しは普通、群牧司(ぐんぼくし)が買い上げて農家に売る、その値段は高く、「群牧は糞を食う」と言われるほどだ
※馮主は肥しを船頭に売っていた、船頭の人脈を使って職人の家を調べるため
※西夏の密偵は丁二の配下、宋の貧民が西夏になびくよう噂を流す任務だった
※伝道師の目的は若君(丁二のことか?)を脱出させること、最後に副営頭を殺して自害
※素星橋は手柄に免じて刑期をを短縮、まもなく釈放

第12話 終わりの向こうに
牢城での任務を終え、第7寮員は陸観年(りくかんねん)から一人ずつ呼ばれ、貢献度が最上位と最下位の者を挙げさせられる。今回の任務は完璧ではなく、罰として最下位の者が秘閣を辞めねばならない。趙簡が欠席のまま韋衙内と薛映が最下位票を二票獲得し、どちらを除籍するか話し合えと言い渡される。二人は口論となり、韋衙内が退寮だと学長が決めた。だが、その事態を阻止するために、元仲辛(げんちゅうしん)は手柄で帳消しだと主張し、陸観年と第7寮の仲間たちを趙簡(ちょうかん)の待つ場所へと連れていく。そこは元仲辛と趙簡が捜し出した遼(りょう)の間者の根城であり、第7寮員は捕らえに入る。捕縛された間者の中には素星橋がおり...。
※根城の扁額:雲蒙蒼翠
※店の幟・看板:聚福客棧、蔣檢閲茶
※素星橋と馮主は恋仲
※燃やした密書は贋物、本物は素星橋が隠し持っていた
※素家は皇帝に取り潰された
※新寮長は趙簡
※太尉府:韋衙内の実家
※你回来了(ニー フゥイライラ:おかえり)
※韋衙内の胸飾りは長命鎖?
※萬豐湯餅鋪:万豊湯餅(ばんほうとうへい)店(薛映の実家、軍戸(ぐんこ)、親父は軍人失格だ、臆病者で戦う意気地がない)、城南にある
※薛映の父の所属は河北の宣毅(せんき)軍、河北は荒れた厳しい土地、軍戸は一生同じ場所に縛られる、離れるのは戦に行くときだけ
※秘閣に入ることを条件に軍戸を解かれた、秘閣を辞めれば軍戸に戻され、息子が産まれれば軍人として入れ墨を施される。
※店員は腕に手ぬぐいをかけたまま盆を運ぶ、薛映の母は髷を頭巾で包んでいる(宋の装い)
※弓弩院の一級職人・陳親方
※禁軍に内通者?
※三本指を立てて誓いの仕草
※親戚に成り済ませば面会が許される、従叔父(いとこおじ)
※県丞が発行した通行証を身分証明に使う

第13話 好機は窮地
次なる任務のために動き出した第7寮の6人。宋(そう)が誇る兵器・弓弩の一級職人である陳(ちん)親方を遼が狙っていると判明。親方を保護するために、趙簡と元仲辛が親戚と偽って面会。王寛と小景は移送先の城東の屋敷の掃除担当。薛映は馬車担当で、布団を用意する韋衙内と外で待機。趙簡と元仲辛が親方を弓弩院から城東の屋敷へ極秘経路で移送する際、襲撃に遭ってしまう。秘かに尾行していた韋衙内(いがない)と薛映(せつえい)は逃げる陳親方の身柄を押さえ、薛映の両親が営む店にかくまう。2人は名誉挽回のため手柄を独占するつもりだったのだ。そんな折、陳親方の消息不明が枢密院で問題となり、禁軍の捜査が始まる。
※六博(りくはく)宝典の書物、春宮図の書物
※秘閣に裏切り者?
※車行炮(しゃこうほう)の設計図が未完成、陳の発明した兵器
※遼と西夏は騎兵戦に長けている
※太尉の書斎の扁額:徳星聚秀(賢士才人が集う)
※秘閣は陛下の肝煎り
※湯餅店の裏手の建物の扁額:金石為開
※弓弩院の守衛
※陳親方の両腕に矢じりによる切り傷、刺し傷ではない

第14話 父親の姿
禁軍の捜査は薛映(せつえい)の両親の店にも及び、薛映はふがいない父親にいら立ちを隠せずにいた。王寛(おうかん)は裴景(はいけい)とともに、事件当日の裴景の外出経路をたどる。一方、弓弩院の陳(ちん)親方の部屋を捜索した元仲辛(げんちゅうしん)と趙簡(ちょうかん)、それに偽の令牌で禁軍のふりをした王寛。その後王寛は別行動し、二人は親方馴染みの妓楼に潜入して、そこで怪しげな者たちの姿を確認する。しかも、なぜか韋衙内(いがない)までが妓楼に現れ、不審に思った2人は韋衙内を見張ることに。
※陳親方の部屋にあった秀香楼(しゅうこうろう)の舞い手の下着→妓楼へ
※王寛と趙簡はまだ破談の手続きをしていない
※王大哥(ワンダーグァ:小景の呼びかけ)
※店:城南豆腐店、仲家光牌鋪
※多額の銀票(ぎんぴょう:紙幣)
※舞い手:紅紅(ホンホン:こうこう)、花花(ファファ:かか)、翠翠(ツイツイ:すいすい)
※再来(:またのお越しを
※武芸は人を不幸にする、母の四人の兄は敵情を探りに行き、敵の騎兵隊に殺された
※父は将軍の側近として護衛兵だった、軍営を抜け出し、かたき討ちとして敵将を討つが、敵将の持つ文には薛映と同じ時に生まれた息子のことを報せていた

第15話 苦肉の策
韋衙内(いがない)と薛映(せつえい)が陳(ちん)親方を監禁していたことに憤る趙簡(ちょうかん)。しかし、内通者がいるかもしれない禁軍に引き渡すことはできず、投げ文で試したところ、曲者たちが現れる。元仲辛(げんちゅうしん)と趙簡と韋衙内で尾行して捕縛しようとしたが、逃げられる。さらに元仲辛が老賊に確認すると、彼らに陳親方捜索の命令は出ていなかった。そもそも、なぜ陸観年(りくかんねん)が第7寮に重要人物の移送を託したのか、謎は解けないまま。おまけに学長から一カ月間外出を禁じられた第7寮の6人。そこで、陳親方を秘閣に連れて来てかくまうことで意見が一致する。元仲辛(げんちゅうしん)と陳親方は女装し、女子しか知らない抜け道を通るという荒業を使う。
※弓弩職人の監禁は一家皆殺しの罪
※扁額:天子之衛(禁軍の建物)
※禁軍に投げ文
※講義:斥候技芸養成基礎理論
※放心:心配ない
※枢密院が疑い始めて、都の56の組織を調査、秘閣もその1つ
※劉生(りゅうせい)

第16話 学長命令
陸観年(りくかんねん)は第7寮が陳(ちん)親方の捜索をやめていないことに気づき、王寛(おうかん)に彼らを監督するよう命ずる。そんな折、第7寮の部屋に抜き打ち検査が入ることに。第7寮の者たちは陳親方を隠すために必死で策を講じる。さらに、彼らは1人ずつ禁軍の審理を受ける。こうして第7寮の留守中、陳親方は女装して浴室の抜け道から逃げ出そうとする。
※監視(ヂィェンシィー)ですか?監督(ヂィェントゥー)だ
※第5寮の劉生先輩が抜き打ち検査に
※劉生は趙簡を気に入っている→美人計
※検査は毎月一日と十五日、今回はお上の命令、すべての組織で秘閣もその一つ
※検査で生辰帖(身上書=婚約の書状)が見つかる
※審理した三衛兵の中に内通者がいた?
※趙簡にした約束のせいで王寛の箱(生辰帖)を盗みに行かされる元仲辛
※趙簡は他を足止めするために馬車の車輪に細工をする→車輪が外れて横転
※浴室で袋叩きになった親方が逃げてきて箱を落とした元仲辛、落ちた身上書は親方が拾う、箱だけ拾った元仲辛
※陳公(チェンゴン:陳親方)
※饅頭(マントウ)、弓弩院の親方の部屋に干からびた饅頭が沢山あった
※剥いたゆで卵を傷口に当てて冷やす?
※夫人(フーレン:奥さん)

第17話 陽動作戦
設計図を完成させた陳(ちん)親方。しかし、第7寮でかくまっていたことが陸観年(りくかんねん)にばれてしまう。第7寮は陳親方を枢密院まで移送し、内通者を突き止めるために禁軍と陳親方に罠をしかける。禁軍に嘘の矢文を打ち込むと、嘘の移送路で捜査をする禁軍の馬山(ばさん:都尉(とい))を見た韋衙内(いがない)は、父・韋(い)太尉の部下であることに気づく。一方、元仲辛(げんちゅうしん)は陳親方の饅頭へのこだわりを解こうとし...。
※店:臺窟鬼茶房、饅頭鋪
※軍には楡林(ゆりん)横町、親方には延慶観(えんけいかん)を通る
※看板:醋坊老窖酒
※審理に居た馬都尉(マートウェイ)
※太尉大人(タイウェイターレン)
※饅頭鋪の女将は陳の実妹
※秘閣は皇宮の中、
※家で弓弩の実験をして、誤射で妹の夫を死なせた
※相公(シャンゴン:あなた(夫に対する呼びかけ))
※第三寮の独狐(どくこ)が抜け道に侵入した禁軍の相手をする、第二寮の顧観音(こかんのん:秘閣で一番の怪力の女性、13,4歳)も助太刀
※宿舎:道徳仁義、非禮不成、非禮不備、正俗

第18話 最後の言葉
陳(ちん)親方の移送任務は終了するが、捕まったはずの馬山(ばさん)が処分されないことに趙簡(ちょうかん)は疑念を抱く。一方、趙簡の身上書を預かった元仲辛(げんちゅうしん)はどうするべきか悩むが、何より対処が難しいのは元仲辛自身の気持ちだった。そんな中、元仲辛と趙簡が枢密院にいる陳親方に会いに行くと、陳親方は別れ際に「二度と会えないだろう」と告げるのだった。
※王寛の父(参知政事:さんちせいじ)に頼み、枢密院の敷地内の屋敷を借りて陳親方を移送
※枢密院の門の扁額:樞密院
※親方から渡された趙簡の身上書を王寛に返そうとする元仲辛、だが持っていろと受け取らない
※今日は冬至だ。雲呑(ワンタン)でも食べよう
※冬至の集まり、薛映の家、罰杯(ばつはい)
※禁軍の上層部に問題?
※親方と面会後、屋台で食事、禁軍に追われ、元仲辛を庇って趙簡が射られる
※薛映の家に禁軍、四人が連行される
※医館か薬鋪に泥棒に入り、薬を煎じて趙簡に飲ませる、矢傷の手当、青い矢(珍しい)、使用人を気絶させる
※四人は陳親方の遺体と対面

第19話 毒牙
陳親方殺害容疑で禁軍から追われる元仲辛(げんちゅうしん)と趙簡(ちょうかん)。第7寮は捜査を禁じられ休暇を出される。元仲辛は機転を利かせ、王寛(おうかん)名義の土地で皆と落ち合うが、趙簡が倒れる。昨夜、逃走の際に元仲辛を庇って禁軍の矢に当たった趙簡だが、その矢は実は毒矢であり、12刻以内に解毒薬をのまなければ命を落とすというものであった。韋衙内(いがない)は父が管理する解毒薬を禁軍の劉(りゅう)副都尉を使って入手しようとする。軍紀だと言って劉が弓と毒矢を持って付いてきたため、茶館に入った韋衙内は、花売りに扮する裴景と一芝居うって解毒薬を渡す。だが、薬を運ぶ王寛と裴景(はいけい)は何者かに尾行され...。
※侍衛は五人一組で行動
※手紙「禁軍梁竹借薬一用:禁軍梁竹が薬を拝借した」を残して、元仲辛と趙簡は押し込み先から去る
※万豊湯餅店で店主に伝言「明月相照らす」、王維(おうい)の詩の一節
※禁軍の毒矢(青い矢羽根):「藍羽触骨(らんうしょくこつ)矢」、黒甲衛(こくこうえい:禁軍の秘密部隊)が使う
※爹(ディエ:父上)
※追っ手は、西夏の間者(西夏軍の校尉)、鎖骨に入れ墨、剃髪の跡、薛映が捕縛
※王寛、婚約破棄の意向を元仲辛に告げる
※西夏の間者の待機場所:柳街(りゅうがい)の雲記(うんき)酒館
※間者が自害する
※元仲辛は家族に拷問された、兄が庇わなければ死んでた
※薬が贋物で、再び趙簡が倒れる。王寛は父の伝手を使うという。
※父に離縁状を渡すように言われる王寛
※解毒薬を入手するために韋衙内は父の面前で毒矢を刺す
※趙簡、仲間を託す遺言、元仲辛に告白

第20話 信頼
間一髪で裴景が解毒薬を届け、趙簡は回復する。元仲辛(げんちゅうしん)は解毒薬と引き換えに人質に取られた王寛(おうかん)を救いに行く。韋(い)太尉から韋衙内(いがない)と縁を切れば、王寛を解放すると条件を突きつけられ、元仲辛は別れの言葉を告げる。その後、王寛と薛映(せつえい)、裴景(はいけい)は西夏(せいか)の間者のアジトとなっている酒館を捜査する。一方、約束を破って元仲辛と趙簡は韋衙内と落ち合い、従僕のお仕着せを手に入れて太尉府で潜入捜査をする。元仲辛と趙簡(ちょうかん)は、韋太尉の怪しい情報を入手し...。
※店:雅茗居(がめいきょ)、酒館前の茶館
※雲記(うんき)酒館:店が開くのは正午、女将・蕓娘(うんじょう:寡婦、開封生まれの宋人)、
※店の幟:利生藥材鋪
※店の看板:浮梁名茶
※姿を消した劉(りゅう)副都尉が怪しい
※老爺(ラオイエ:旦那様)、小爺(シャオイエ:若様)
※女将と間者捕縛、尋問
※短刀の柄に刻まれた字は細封雲(さいほううん)、間者の名、名門の出
※劉と馬山は韋太尉の腹心
※万福庄(まんぷくしょう)で買った亀の薬膳煮凝り、桂記(けいき)の焼き菓子、瓦子(がし)南通りの豚肉、桂花(けいか)の焼き菓子
※陶器は危険なので木の椀
※細封氏は有力な一族、今の西夏は拓跋(たくばつ)氏の天下
※拓跋氏の袁昊(えんこう)
※馬山は他の役職を得て復帰している

第21話 御曹司の決意
王寛(おうかん)たちは陸観年(りくかんねん)の協力を得て、西夏(せいか)の間者・細封雲(さいほううん)を恋人の蕓娘(うんじょう)とともに自国へ戻す準備を整える。2人を開封(かいほう)から脱出させる代わりに、禁軍と西夏による設計図の取り引きの内情を聞き出す計画だ。一方、韋衙内(いがない)は韋(い)太尉を探るために1人で韋太尉に同行するが、馬山の姿を見かけて脅すと、家が窮乏していることを教えられてうろたえる。
※通関手形と路銀
※将官の慰労会に出かける太尉についていく韋衙内
※太尉は燕雲十六州の投資に失敗し火の車
※劉は数日前に死んだ、練兵に事故はつきもの
※取引場所は西の郊外の廟、戸を長く三回、短く二回叩く「30年の悲願を神に祈る」
※劉生が秘閣の任務で間者と女将を射殺
※扁額:篤禮崇義
※賄賂の帳簿を燃やす
※家廟の扁額:孝為行首
※間者と蕓娘の仲は軍紀違反
※廟門の扁額:梵坊
※裴景が蕓娘に扮装、廟で毒の線香を供えて間者たちを昏倒させる

 

書名:チェシャーチーズ亭のネコ
原題:The Cheshire Cheese Cat  A Dickens of a Tale
作者:カーメン・アグラ・ディーディ&ランダル・ライト(アメリカ作家)
出版:東京創元社
内容:1859年1月、ヴィクトリア朝の英国ロンドン。野良ネコのスキリーはチーズが好きでネズミが嫌いなことを隠していた。ある日、フリートストリートのボス猫であるピンチから、イ・オールド・チェシャーチーズ亭でネズミを獲るネコを探していると聞かされる。そこは英国一チーズがうまいと評判のパブだと知ったスキリーは、飼い猫の座を狙って牽制するピンチを出し抜き、まんまと店に入り込む。そして、ネズミ嫌いの給仕女・アデルの目の前でネズミを咥えるパフォーマンスを行い、スキリーはまんまと店で飼われることになった。だけど、捕まえたネズミは食べないで、後でこっそりと吐き出す。食べられなかったネズミのピップは驚きつつも、スキリーが「チーズ喰いネコ」であることに気づく。そこでピップは取引を持ち掛ける。ネズミたちはチーズを提供し、スキリーは捕まえたネズミを陰で逃がしてやるというものだ。この協力関係は上手くいき、次第に友情が育まれる。ところがネズミの多さに業を煮やしたアデルが、もう一匹新しいネコを連れて来る。それはネズミを食べるのが好きなネコ・ピンチだったから大変だ。そのうえ、実はネズミたちはロンドン塔の傷ついたレイヴンを匿っているという秘密を抱えてもいた。しかも人間たちはレイヴンは誘拐されたと考え、新聞に事件が報じられていた。その記事に気づいたのは、素晴らしく賢いネズミのピップ。というのも、パブの亭主ヘンリーの娘ネルに赤ちゃんの頃に助けられて育てられたことで、ピップは人間の文字を読み書き出来るようになったのだ。この危地を乗り越えるべくピップは知恵を絞るが……。ネコとネズミの友情の危機に、レイヴンの伝説がヴィクトリア朝ロンドンを揺るがす大騒動に?個性豊かな動物たちと文豪ディケンズたちが登場するにぎやかな物語。

※原書初版2011年
※本書の原題には『物語のなかのディケンズ』というサブタイトルがついている。
※本作を書いた二人の作者、カーメン・アグラ・ディーディはキューバ出身で、現在はアメリカ在住の児童文学作家。ランダル・ライトはヤングアダルト作品が中心の作家で、熱心なディケンズ研究家でもある。
※「訳者あとがき」によると、物語の舞台となるのは、ロンドン・フリートストリートの真ん中辺を、少し北に入った横町にある古いパブ、イ・オールド・チェシャーチーズ亭(Ye Olde Cheshire Cheese)。Ye Oldeというのは、The Oldeの古い英語表記で、「由緒ある」とか「歴史のある」とかいう意味です。その名のとおり、このパブは十六世紀前半に創設されたといわれている。二十一世紀の現在も営業しており、看板どおりチェシャーチーズが有名だそうだ。このパブは歴史が長く場所がロンドン中心部だけに、常連客もさまざまな分野で活躍する著名人が多かったようである。本書のサブタイトルにもなったチャールズ・ディケンズも常連客の一人で、他にも同時代に活躍した著名人が物語に顔を出している。
※本書に登場するロンドン塔のレイヴン(raven)について、「訳者あとがき」によると、レイヴンというのはカラス科の鳥だが、同じカラスでも、クロウ(crow)とは異なる。日本で見られるのは、クロウのほうである。古くから、ロンドン塔のレイヴンは英国の守り主で、彼らの姿が消えたとき、英国は滅亡するという伝説がある。現在もロンドン塔にはレイヴンの姿が見られる。レイヴンたちの世話や管理をしているのは、レイヴンマスター(これは人間の役職名)。ちなみに、王家の領地の池や堀にいるスワン(白鳥)の管理・世話をするスワンマスターもいる。

カード:凝乳
ホエイ:乳清
ナイトシャツ:寝間着
ガーター:靴下止め
チェンバーポット:おまる
スローチハット:中折れ帽
ピューター(しろめ)の器

「カラスはカラスでも、わたしはクロウではない。ルーク(ミヤマガラス)でもなければ、マグパイ(カササギ)でもなく、コクマルガラスでも、ムクドリモドキでも、ブラックバードでもない!」
「ロンドン塔のレイヴン」

『ロンドン塔のヨーマン・ウォーダー(国王衛士隊)ならびにレイヴンマスター殿』

「見てのとおり、あたしは、その……ころんじまった女(フォールン・ウーマン)で」
どしんと尻もちをついたアデルは無邪気にフォールン・ウーマン(ころんじまった女)といったが、じつは、それは堕落した女、売春婦をさす俗語だったために、部屋じゅうがしんと静まりかえった。

仔ネコにスキリー(肉汁)という名前をつけ、薄いポリッジ(粥)を分けあって食べた。