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私的備忘録

書名:引っ越し大名三千里
作者:土橋章宏(どばしあきひろ)
出版:角川春樹事務所 時代小説文庫
内容:徳川家康の子、結城秀康(ゆうきひでやす)の直系子孫である松平直矩(まつだいらなおのり)は、生涯七度の国替えをさせられ、「引っ越し大名」と渾名された。天和二年(1682)、五代将軍徳川綱吉が「越後騒動」を再審査した余波で、直矩は国替えのうえ減封を命じられた。十五万石の播磨姫路藩から七万石の豊後日田(ぶんごひた:大分県日田市)藩となるのだ。翌日、江戸城に出仕した直矩は、賂(まいない)を用意して大老・堀田正俊(ほったまさとし)に執り成しを頼むが無駄であった。しかも、その際に柳沢吉保(やなぎさわよしやす)と因縁ができてしまう。江戸屋敷に戻った直矩は、江戸家老と五回目の引っ越しを相談する。すると、今まで引っ越しを差配していた板倉重蔵(いたくらじゅうぞう)が亡くなり、家を継いだ者もいないと分かる。姫路城でも重臣たちが板倉の代わりを誰にするか悩んでいた。国替えの差配は過酷なうえ失敗すれば切腹であり、誰も引き受けたがらない。そのとき末席の御刀番・鷹村源右衛門(たかむらげんえもん)が、「かたつむり」のあだ名で知られる片桐春之介(かたぎりはるのすけ)を推薦した。鷹村の幼なじみの春之介は、家格は良いものの書籍整理の仕事という閑職である。誰もが押し付けたいと思っていた役目であるので、これ幸いと決まってしまう。さっそく城の書庫に出向いた鷹村は朗報を告げた。だが、藩始まって以来の鈍才と呼ばれ、書庫係の役目に満足していた春之介は嫌がる。そんな春之介を鷹村は重臣たちの前に連れて行く。国家老・本村三右衛門(もとむらさんえもん)に「引っ越し奉行」の役目を言い渡された春之介は断ろうとするが、「ならば腹を切れ」と迫られる。仕方なく春之介は「書物も一緒に引っ越し」させる条件で役目を引き受ける。失意の春之介だったが、不出来な息子を嘆く母・波津(はつ)は出世を喜び祝う。翌日、登城した春之介は、次席家老の藤原修蔵(しゅうぞう)に国替えについて叱責混じりの説明をされる。国替えまでの猶予はふた月、一番大変なのは巨額の費用の捻出であるが、今回は減封なので藩士をすべて連れて行くことは出来ない。藩を辞めよと言い渡す役目も自分だと知り、春之介は重圧を感じる。落ち込んでいる暇もない春之介は、勘定奉行・中西監物(けんもつ)に声をかけ、金を貸してくれそうな御用商人の目録づくりを頼む。中西に目録ができるまで倹約を考えてはどうかと勧められた春之介は、十五年前の国替え費用の帳簿を受け取る。金の記録はあっても引っ越し手順の記録はない事に気付いた春之介は、前任である板倉の遺族を訪ねる。板倉重蔵の娘・於蘭(おらん)は、手順書は残っていないと答えた。春之介に同情したらしい於蘭は、亡父の激務を手伝って覚えていることを書きだすと申し出てくれた。夕食を御馳走になりながら話を聞いた春之介は、翌日、板倉が使っていた口入れ屋・川北屋(かわきたや)を訪ねる。代替わりしたという店の主人・儀兵衛(ぎへえ)は、物価が値上がりしたと前回の四割増しの費用を見積もる。驚いた春之介は話を決めずに帰り、鷹村に相談すると「お前が舐められているのだ」と笑われた。翌朝、国替えの際に提出する郷村高帳(たかちょう:年貢の取れ高)作成の依頼を郡代に頼んだ春之介は、他の口入れ屋も訪ねてみた。午後、鷹村がやってきて春之介を連れて川北屋に赴き、費用をふっかけた事を見抜いて凄む。すると、春之介が最初に提示した値段で引き受けると儀兵衛は申し出るが、春之介は相場を調べてもっと値段が安い事を知ったと反論し、さらなる値切りに成功した。次に春之介が着手したことは、藩士の家財道具の半減であった。引っ越しの荷物を減らすため、春之介は藩士の家を一軒一軒回って強引に捨てさせていく。だが、藩士たちから苦情が上がり、次席家老からは手本として書庫の本を捨てるべきだと迫られる。肩を落とした春之介は、城の書庫に引きこもった。そして、飲まず食わずで過ごした四日目の夕方、心配してやってきた鷹村の前に出てきた春之介は、中庭の炉で城の書物を次々と燃やした。焚書で怖いものがなくなった春之介は、重臣たちの家財道具も容赦なく減らしていった。春之介は苦しい仕事の合間に、於蘭の家を訪ねて相談や休息をとっていた。鷹村には「於蘭を娶れ」と焚きつけられたが、春之介はなかなか言い出せないでいた。荷物の件が済むと、春之介は中西とともに金策に出かける。ところが、訪ねた廻船問屋の和泉屋では、逆に次席家老に贈った賂の返還を求められる。進退窮まった春之介は土下座で頼むが、中西は播磨の名酒の販路を広げる取引を持ち掛け金を引き出す。国替えが七日後と迫ったなか、次席家老に墓の移転を相談される。さらに藩士を辞めさせる者たちの人事について春之介に尋ねる。春之介は藩士の俸禄を下げて辞めさせる人数を抑えるつもりだと答える。引っ越しの差配で春之介を恨む次席家老は、否定的な物言いをする。一方、江戸留守居役・仲田小兵衛(なかたこへえ)は、胃痛を抱えながら金策に走り回っていた。また松平家が出た後の姫路藩に国替えする福島藩本多家の留守居役・松井頼母(たのも)と情報交換を行う。そんな小兵衛に、江戸家老が引っ越し奉行の活躍を教える。引っ越し費用半減の話に希望を見出した小兵衛は国元に帰り、春之介と次席家老が話し合っていた場に現れる。藩主・直矩の意向は藩士を辞めさせないことだと聞いた次席家老は退散する。小兵衛と策を話し合った春之介は、書物で得た知識をもとに提案する。度重なって転封させられることが多い親藩は、減封も加増もある。ならば、ふたたび加増された時に再仕官できるよう、辞めた藩士に姫路で帰農してもらおうというのだ。さすれば藩の墓守もしてもらえる。こうして五百人の帰農組を残し、春之介たちは姫路を出ていくことになる。藩士たちを辞めさせた春之介は、自分だけ結婚できぬと於蘭に別れを告げに行く。だが、於蘭は自分で費用を捻出し、日田について行くという。遂に春之介も思いを告げ、共に旅立つ。しかし、港では嵐のせいで船に乗れず、藩士一行は立ち往生。乗船を待っているだけで宿代が……。果たして国替えは成功するのか?史実を基にした時代小説。
※本書は、『ランティエ』2016年2月号から4月号に掲載された連載を、大幅に加筆修正したもの。

郡代:領地領民をとりまとめる役目の者
 

書名:北半球の南十字星
作者:沢村浩輔(さわむらこうすけ)
出版:東京創元社ミステリ・フロンティア
内容:二十年ほど前、<王国>の商船を略奪する海賊たちを討伐して財宝を持ち帰り、司令官レイモンド・バロウズは英雄となった。その後、出世して提督となったバロウズに、勢力を回復した海賊の掃討命令がくだされた。ところが、バロウズ提督が乗艦していた王室海軍の巡視船ロード・サイモン号に、商船を装った海賊船が体当たりして襲撃する。乗り込んできた海賊たちを率いるのは三十歳くらいの若い男で、「アルバート・リスター」と名乗る。近年の海賊の跋扈は、<南十字星>という徒党を組んだ輩が主体で、その首魁がリスターである。リスターは「港に火を放つ」と脅し、バロウズ提督を拉致した。春の夜、二十六歳の海軍大尉アラン・クリフォードは王都の首都を歩いていた。提督を誘拐した海賊と交渉する特使の護衛に選ばれたアランは、仲間が開いてくれた壮行会の帰り道だった。後ろからきた馬車がアランの傍らに停まり、海軍諜報部のマクミラン少佐に乗車を命じられる。アランが命令通りにすると、「面白い見せ物が始まる」と言われる。ほどなく喧嘩騒ぎが起き、「剣で斬られた男が川に落ちた」と話す野次馬の声が聞こえる。すると、マクミラン少佐は「川に落ちたのはアラン・クリフォードだ」と言い出す。驚くアランに、「明日、君が死んだと発表する予定だ」とマクミラン少佐は語る。そして、アランに「海賊の真意を探り出し、提督を救出せよ」と極秘任務を与える。間諜の訓練を受けていないと反論するアランに、「死んだ君はもう存在しない。君は海賊となって、奴らに加わりたまえ」とマクミラン少佐は指示した。翌日、渡された地図を頼りに赴いた屋敷で、アランは五十歳くらいの男に出迎えられ「バート・ウイリアムズ」と呼ばれることになった。男は「ダニエル・ソープ」と名乗り、天才役者を自称し、バートが海賊になるためのレッスンを施す教師だという。剣の名手であるバートはさっそく構えるが、ソープのレッスンとは酒を飲むことだった。「海賊を志す者の破滅的な生活を体の隅々まで染み込ませる」というのだ。こうして連夜、バートは港町の裏通りにある居酒屋で酒を浴びる生活を送る一方、ソープが呼んだ仕立屋に海賊服を注文する。修行が二十日以上過ぎたある夜、酒代で揉めた店主を相手にバートは剣術を披露する。バートが見事に勝利を収めると、ソープは「さすがはハンク・ウイリアムズの忘れ形見」と思い出話を始める。ハンク・ウイリアムズとは海賊の王と呼ばれ、バロウズ提督に倒された伝説的な人物だ。居合わせた客の一人が話を聞いて二人に近づく。酔っ払いの老人は、キャプテン・ウイリアムズの片腕だった「ピーター・エドモンド」と名乗る。運命的な出会いを祝い、三人は乾杯する。二人が海に出ると知ったエドモンドも仲間に加わり、港で乗組員を雇うことになる。埠頭には王室海軍が秘密裡に新造した理想の海賊船が停泊していた。ジャッカルの船首像を見たバートは、船に「ジャッカル・オブ・ザ・シー(海の胡狼)号」と名付ける。遂に船出したバートとソープは、海軍が偽装した商船を襲い、意図的に海賊としての評判を各地で喧伝させる。そんなとき、エドモンドがバートの父ということになっているハンク・ウイリアムズが隠した宝の島に案内すると言い出す。エドモンドが取り出した宝の地図は、なんと王国中に流布する『海賊ウイリアムズの宝の地図』という冒険小説だった。この本の作者はハンク本人で、わざと国中に出回らせたという。盗まれる心配も保管の手間もなく機密文書を隠せるという理由だ。物語に添えられた海図を見ながら謎解きしたバートたちは、エドモンドの案内で幻影島にたどり着く。だが、霧に覆われた島の周囲の海流は複雑で、普通に近づけば渦潮に飲まれて沈没してしまう。バートは乗組員を失った幽霊船の航行に従うことで島の環流に乗り島に着岸する。幻影島に上陸したバートたちは、海賊王ハンク・ウイリアムズの隠し財産を見つける。だが、アルバート・リスターが現れてバートたちを制圧してしまう。なんとエドモンドはリスターの手先だったのだ。リスターはバートたちを「南十字星」のメンバーに迎えると提案する。バートにとっては願ってもない展開だった。バートはリスターの船シルバー・オーガスタ号とともに「南十字星」の仲間と合流する。失明した妹の眼を秘薬「竜の涙」で治すために海賊船長となったバラクーダ、両親と兄の仇討ちのために海賊船長となったリック・カーティス、銃の名手の女海賊船長ジーナ・ウェンライト、豪快な巨漢の海賊船長チャールズ・グレンヴィル。王国の港町で合流した海賊連合は、各自の船で本拠地「海賊島」に向かう。提督が監禁されているのも海賊島だという。嵐を乗り越えて到着したのは、絶海の孤島。古い時代の砦で、伝染病により滅んで廃墟となった島だという。島の中央の城館で、リスターは提督と交渉を始める。そして、幻影島に財宝を隠したのは提督だと暴露する。国王を裏切った罪を提督と海軍大臣の座を争っているクロンドン卿に知られたくなければ取引に応じるように脅す。さらに、バートの正体が海軍士官であることも暴露する。そのうえで提督とバートが海賊を退治して戦利品を持ち帰ったと偽装すれば良いと提案する。その代わりに海賊たちを見逃せというのだ。正体が露見したバートとソープは地下牢に放り込まれ、提督と海賊たちは宴会を催す。翌朝、海賊たちが牢にやってきて「アルバート・リスターが殺された」と告げる。しかも、リスターは身の危険を感じて遺言を残していた。『私に何かあったときは、バート・ウイリアムズにすべての処理を託せ。』牢から解放されたバートは犯人捜査に乗り出すが、またしても海賊が殺され……。竜が実在するファンタジー世界×海洋冒険×ミステリ小説。
 

書名:邪神の花嫁御供(ごくう) 生贄は真実の愛を捧ぐ
作者:田井(たい)ノエル
出版:小学館文庫
内容:帝都の歌劇場で男役を演じる花形役者・雪風(ゆきかぜ)早霧のもとに、故郷の瑠璃村から手紙が届く。妹の麻宵(まよい)が神の花嫁に選ばれたという知らせである。村に祀られている神「オオルリ様」へ嫁に逝くとは、「花嫁御供」と呼ばれる生贄のことだ。両親を亡くした早霧にとって、妹はたった一人残された家族である。いつか一緒に暮らすという夢がある。早霧は所属する桜塚歌劇団の経営者・桜塚清次(せいじ)に休暇を願い出る。六年前、十二歳の早霧を見出し役者として育ててくれた清次は、生贄を前時代的だと半笑いする。だが、早霧は神の使いである蝶が神罰を下す光景を目撃したことがあるのだ。清次は半信半疑ながらも、早霧を快く送り出してくれた。瑠璃村に出入りする行商人・長部(おさべ)の荷馬車に同乗し、早霧は帰京の途につく。両親の死後、姉妹は父の兄である村長に引き取られた。だが、可愛がられていた妹と違い疎まれていた早霧は、ある日家宝の壺を割ったという身に覚えのない事で弁償を強いられた。そして、長部に連れられて出稼ぎに行かされたのだった。村に着くと、洋装の早霧は注目の的になる。再会した麻宵も、流行の衣装をまとう早霧に驚く。神託で指定された「新月の夜、子(ね)の刻」、鳥居をくぐる花嫁の麻宵に付き添う早霧は、拳銃を手に帝都に行こうと誘う。「家族で暮らそう」という早霧に、「家族なんていません」と麻宵は笑う。そのとき木陰に潜んでいたらしい男二人に襲われ、早霧は鳥居の向こう側に倒れてしまう。そして、早霧が身を起こすと、男たちも麻宵も消えていた。早霧はただ一人、異界にいる。そこへ現れた美しい男性は、瑠璃色の瞳に、青とも銀とも区別がつかない髪の色をしていた。名乗らなくても「オオルリ様」だと早霧は理解する。早霧は花嫁ではないと弁明しようとしたが、オオルリ様は「おいで、花嫁」と手招きする。早霧は拒むこともできず、オオルリ様の屋敷に連れて行かれる。人ではない少女にもてなされた早霧は、次の夜、オオルリ様の用意した贈り物を見せられる。庭園には植物で拘束された長部が震えていた。早霧の仕送りしていた金を懐に入れていた長部を処刑してあげよう、とオオルリ様は告げる。早霧に喜んでほしくて捕まえてきたというのだ。青い蝶が長部の身体をびっしり覆い、生きながら体液を吸っていく。おぞましい光景を見せながらオオルリ様は「私を愛してくれるか?」と早霧に求める。「愛するわけがない」と答えた早霧は、拳銃で威嚇射撃して長部に群がる蝶を離散させた。オオルリ様に「処刑をやめろ」と要求する早霧に、まだ生きていた長部が助けを求める。だが、早霧は「黙れ」と、長部に銃口を向ける。長部の着服には最初から気付いていたと、早霧は告げる。そして、長部が人から騙し取った金を貯め込んでいた蔵は、今ごろ清次が根こそぎ財を運び出していると教える。だから、オオルリ様に向かっては「私の報復を奪うような真似は、余計なお世話だ」と早霧は宣言する。それから、早霧は「愛を教えてやろうか?」とオオルリ様に提案する。「人間の娘から愛される技術を教えてやる。目標が達成すれば、私を帝都に帰してほしい」と交換条件を持ちかけるが……。人間に愛されたい邪神と、経験もないのに恋愛指南する男前女子の、大正浪漫風ファンタジー小説。
 

書名:風起隴西(ふうきろうせい) 三国密偵伝
作者:馬伯庸(マー・ボーヨン:中国作家)
出版:A HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK
内容:西暦230年前後の三国時代の中国。蜀漢の諸葛亮による魏への北伐が続くなか、蜀軍は連弩を使って王双(おうそう)将軍率いる魏軍を壊滅させる。魏の天水郡(現在の甘粛省天水)上邽(じょうけい)の街で暮らす陳恭(ちんきょう)は、妻を亡くした独り身の男だ。天水太守府の主記を務める陳恭は、実は蜀漢の間諜である。諸葛丞相が丞相府のなかに設立した秘密諜報機関である司聞曹(しぶんそう)の所属で、魏の情報収集を主管しているのだ。太和三年(西暦229年:蜀の建興七年)二月六日、鄴城(ぎょう:河北省臨漳、魏の本拠地)の間諜から送られてきた定期連絡を読んでいた陳恭は、とある情報が気になった。雍州刺史・郭淮(かくわい)の要請で隴西天水地区に給事中(きゅうじちゅう)一名が派遣されるというのだ。密書を焼却した陳恭は、翌日、立場を利用して給事中の姓名を調べる。五名の給事中の名を知った陳恭は、派遣される人物を確定させるために、上邽に潜伏しているもう一人の間諜に接触することにする。一方、郭淮は天水郡に反諜機関を設立し、甥の郭剛(かくごう)を責任者の間軍司馬(かんぐんしば)に任命していた。郭剛は蜀から潜入している間諜を捜査・追跡していた。二月十二日正午、陳恭が酒肆に入った時、兵を率いた郭剛が店に踏み込み間諜を包囲した。「白帝」の符丁を持つ間諜は「漢室復興」を叫び、階段から落ちて自害した。陳恭は「白帝」と接触寸前に『露見、逃げよ』の暗号を受け取り、兵が踏み込む前に酒肆を出て逃げ切る。郭剛は間諜を死なせた失敗を悔い、もう一人の間諜を探し出すと決意する。翌日、陳恭は主記の仕事を務めながら白帝が残した文書を探す。夜、白帝が恩人だという老店主から文書を受け取った。文書を読んだ陳恭は、天水に来る給事中が馬鈞(ばきん)だと結論する。馬鈞は技術官僚で、兵器を製造する部署である機技曹(きぎそう)を主管している。さらに同僚の愚痴から知った冀(き)城付近の谷に建設中の大型工房のことに思い至った陳恭は、魏国は蜀から連弩の製造技術を盗む計画であることを察する。二月十四日、陳恭の書いた報告書は蜀漢に送られた。二月十四日、漢中の沔県城(べん:勉県、漢中西35キロ)、陳恭の密書が蜀漢丞相府の司聞曹に到着した。報告書を読んだ司聞曹の副長・馮膺(ふうよう)は、緊急招集をかけ議事を行う。司聞曹のなかでも反諜工作に責任を負うのは靖安司の従事・荀詡(じゅんく)である。魏の間諜から軍の機密を守るために戦わなければならないが、司聞曹を主管している丞相府長史・楊儀(ようぎ)と軍の最高責任者である丞相司馬魏延(ぎえん)は犬猿の仲だった。荀詡は間諜を捜査する一方で軍にも悩まされる。一方、魏の間諜は、靖安司が関所の検閲を強化する直前に蜀に潜入していた。間諜は「糜冲(びちゅう)」と名乗り、ひそかに五斗米教の信徒に接触して協力を求める。五斗米教の教主・張魯は曹操に投降して「閬中侯(ろうちゅうこう)」に任じられ、今は息子の張富(ちょうふ)が位を継いでいた。五斗米教は蜀漢で弾圧を受けているが、漢中周辺になお多くの信徒が残っていた。当然、荀詡も五斗米教徒の動向を調べたいと考えたが、上司である馮膺が反対し……。三国志の裏側を描く緊迫の間諜(スパイ)小説。
※原書初版2006年に出版され、十年後、作者本人によって「新版」として書き直された。翻訳底本は『風起隴西 新版』(湖南文芸出版社、2017年)。
※作者『あとがき』によると、『風起隴西』に登場する名称の多く、たとえば靖安司、司聞曹、軍正司、および蜀漢の行政手続きは作者の架空で考証はない。だから、厳格に言えば『風起隴西』は三国歴史小説ではなく、三国の歴史を借用した架空小説だ。とのこと。
※『訳者あとがき』によると、本作は馬伯庸氏の出世作(成名代表作)であり、「歴史可能性小説」の出発点である。
※本作は魏では曹叡(そうえい:曹操の孫)、呉では孫権、蜀では劉禅(りゅうぜん:劉備の子)と諸葛亮丞相の時代が舞台。

弩車(どしゃ:車両型の弩)
弩(いしゆみ)隊
戟兵(げき:戟は枝をもつ槍)
環首刀(かんしゅとう:柄に環がついていて手に結びつける刀)
哨箭(しょうせん:鏑矢、音の出る矢)
今にも進軍を開始する態勢に、儀幡(ぎはん:儀礼用ののぼり)、司戈鼎(しかてい:三本足の祭器)、および祭案(さいあん:儀式用の台)など、出征式に必要な器具がないことに気づいただろう。香燭すら準備されていない。

大爺:だんな
官爺:おやくにんさま
寒族:名門ではない
紈絝:絹の白ズボン、良家の子弟
老頭子:おやじ
老婆:かみさん
狗才:ごくつぶし
姑娘(くーにゃん:若い女性)
この書呆子(せけんしらず)は書物ばかり読んでいて
孤:わたくし(君主の自称)
相公:あなた
微臣:わたくしめ
小人:わたくしめ
在下:それがし
小官
子供の名を呼ぶとき「児」をつける。例→螢児(けいじ)、正児(せいじ)

麻紙
書棚だ。巻帙(かんちつ)が置いてあり
竹簡(ちくかん:竹の札)
縑帛(けんぱく:極細の糸で織った絹)
四六駢儷体(べんれい:四字六字の対句を使った華麗な文体。漢から唐の古文復古まで流行した)
刻刀:竹簡を削って字を消す道具
算木(さんぎ:計算過程を記録する棒)

餌餅(アルビン:米粉のお焼き)
雑砕湯(ざっさいとう:モツ煮)
湯はスープのこと
井塩(せいえん:塩分をふくむ井戸から作った塩)
銀耳湯圓(インアルタンユエン:白キクラゲ入りの団子汁)


屛風に描かれた女が七盤舞(しちばんぶ:地面に盤を置いて靴で打つ舞踏)を踊っていて漢代を髣髴(ほうふつ)させる。
胡床(こしょう:床几、おりたたみ式の椅子)

給事中(きゅうじちゅう)は内朝(ないちょう)官に属し、皇帝の身辺に侍(はべ)って諮問(しもん)に答える。皇帝に同行する場合をのぞいて京城(けいじょう:国都)を離れて地方に行くことなどほとんどない。
度支曹(たくしそう:官名、尚書省の下部で主計部門)
司空:建設長官

食邑(しょくゆう:領地)
皇室の藩屏(はんぺい:守護の垣)
歴代の皇帝が即位する時、いつも各地で黄龍や鳳凰などの瑞祥が現れたと宣言し、これが帝位の合法性をささえる輿(よ)論を準備する。黒い牡牛(おうし)はあきらかに天を祭るための『玄牡(げんぼ)』で、即位の儀礼に欠かせない犠牲であろうと。
※『論語』堯曰。敢えて玄牡を用いて、敢えて昭らかに皇皇后帝に告す


獬獣(かいじゅう:獬豸、法治を司る神獣)
貔貅(ひきゅう:蓄財の神獣)

牙門将(がもんしょう:軍門の旗を守る指揮官)
糧田曹(りょうでんそう:飼料係の役人)
糧草(食糧と馬草)の輸送
衛尉(えいい:宮廷守備指揮官)
県尉(けんい:地方警察)
裨将軍(ひ:裨は輔佐の意)

牛記酒肆(ぎゅうきしゅし:酒肆は酒場、記の前は屋号)
白い手ぬぐいを肩にかけた店員が迎えにでた。
商棧(しょうさん)、旅店:いずれも宿泊施設


宵禁(しょうきん:夜間外出禁止)
ちょうど塔楼から司昏鼓(しこんこ)がトントントンと三つ鳴った。もう半時辰で宵禁だ。太鼓の音は住民に早く帰宅せよと告げていた。
哨楼(しょうろう:見張りの塔)
城楼の甬道(ようどう:壁のある専用路)
胸墻(きょうしょう:城壁上の凹字穴の部分)にいる兵士


平凡な瓦葺きの家だった。庁(ちょう:広間)と東西の廂房(そうぼう:脇棟)があり、庭に厩があった。
漢白玉(かんはくぎょく:大理石)の欄干

燭花(しょくか:ろうそくの炎)をかき立てる。
乾糞餅(かんふんへい:牛糞ケーキ、燃料)

而立(じりつ:三十歳)

「流言の恐ろしさは『三人、虎を成す』です。」
※三人が言えばいない虎がいることになる。『戦国策』魏策二
「古人云う『人はその名のごとし』と。」
「孟子も『規矩(きく)なければ方円(ほうえん)を成さず』とのべられておる。公文の格式には古から決まった形式があって、綱紀を正すのに用いるのです。」
※コンパスや定規がなければ方形や円を描けないの意


女人の月経帯
髪は百合髻(ゆりけい:頭頂で高くまとめた髪型)に結い、白い絹の襦(じゅ:短衣)と裙(くん:スカート)をつけ、腰に緑色の帯を結んでいる。典型的な酒場の女の装いだった。
彼女が腰にさげた香袋
金鑲玉歩瑶(きんじょうぎょくほよう:歩くとゆれるかんざし)
明珠(めいじゅ:真珠)

美男計(おんなたらし)に不向きな者で誘惑しようと言うのだ。

食指:人差し指

下馬踏(げばとう:馬から下りるための台)

佩鉤(はいこう:帯につける金具)
朝服、官服、普通の布衣
鶴氅(かくしょう:鶴の羽毛をまぜた布でおった上着)を羽織り

講経博士(こうけい:儒教の経典を解説する博士)
経文博士(儒教経典の権威者)
清談(高尚な話)と玄学(老子、荘子、易などの抽象的な学問)を好み

辰時正刻(朝八時)
寿辰(じゅしん:誕生日)

杖責(じょうせき:杖刑、棒打ち)

金鳳闕(きんほうけつ:宮殿の左右にある望楼)

繫文縟礼(はんぶんじょくれい:細かい規則や礼)

この両者が一族なら同名などありえない。どちらかが諱(いみな)を避けるはずだ。
※避諱。目上の人物の名を避けて使わないこと

士籍が記載するのは名門の戸籍だ。
民籍、軍籍
「戸籍名簿には本家と分家の記載があるだで、族人のつながりを調べたいなら各家におもむいて家譜を調べなければなりません。」
族譜:家系図

川烏(せんう:トリカブト)

車の簾(れん:カーテン)

「靖安司はあなたのために生祠(せいし:生者を神として祭る廟)を建て、一日三度の香(こう)をあげ、四季のお祭りをして差し上げますよ」

先帝托孤(たくこ:遺児の世話を頼むこと)の臣

頬骨には眼をひく高原紅(高地に住む人の頬にある赤斑)があり

傍らに刺繡と針、糸が置いてあり、夫人が女紅(じょこう:女工とも。主に女性の針仕事)をしていたことがわかる。

疏浚(そしゅん:河道をさらい浚渫すること)

「謬賛、謬賛(びゅうさん:過分なほめ言葉の意)」

息子が今年七歳になり、蒙(もう)を啓(ひら)いてくれる老師(せんせい)を探さねばならないのだ。

大変な酢甕(すがめ:酢は嫉妬深いことを表す)を夫人にした

燭龍(しょくりょう)とはすなわち伝説の人面龍身の神獣で、口に燭をくわえ、西北の日の射さない幽陰(ゆういん)の地にいると。この名称は『山海経(せんがいきょう)』に見える

花都は広州の別称

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書名:復讐には天使の優しさを
原題:Gengældelsens Veje 
作者:イサク・ディネセン(デンマーク作家)
出版:白水Uブックス
内容:イギリス人女性ルーカン・ベレンデンは、十四歳のとき寄宿学校から呼びかえされて、母の死を見送った。それ以降は学者である父のために家政をとっていたが、父が亡くなると弟二人は親戚に引き取られ、ルーカンは働くことになった。1840年春、イギリスの田舎の荘園フェアヒルの邸宅で、ルーカンは子供三人の家庭教師をしていた。子供たちの父親アームワージー氏は裕福な実業家だが、妻をお産で亡くしていた。女の子二人の下に生まれた男の子は盲目で、ルーカンが雇われた理由は点字技術を身につけていたからである。亡父と同年代のアームワージー氏は教師としてルーカンを信頼してくれていると思ったが、町から届いた手紙で求婚されるかもしれないと気付く。ルーカンは利益と不利益を考えた末に、愛のない結婚はできないと決意する。土曜日の夜九時、客間で対面したアームワージー氏は、返事は後日で話だけ聞くようにとルーカンに前置きする。アームワージー氏は郊外に家を用意し、ルーカンの弟たちに援助しようと告げる。跡継ぎで揉めることがないよう再婚は出来ないというのだ。侮辱されたルーカンは自室に戻り、屋敷から逃げようと決意する。アームワージー氏に阻まれることを恐れたルーカンは、窓からキヅタの蔓をつたい降りる。ルーカンは夜行馬車が停車する十字路に向かいながら、どこへ行こうかと考える。そして、寄宿学校時代の親友ゾジーヌ・タバナーを思い出す。ルーカンとゾジーヌは生年月日が同じで、クラスメイトから「双子さん」とあだ名されていた。ゾジーヌは休暇を父の邸宅トルトゥーガで過ごすよう、何度もルーカンを招いていた。ルーカンは夜行馬車に乗車すると、ゾジーヌの身の上を思い出していた。ゾジーヌの父は西インド諸島に広大な土地を所有しており、ゾジーヌも子供時代を過ごしていた。ゾジーヌの母はフランス革命を避けてサント・ドミンゴに移住した夫婦の娘で、既に故人だ。乗合馬車が馬替えのために宿に停車すると、ルーカンは宿屋で出会った老嬢にお茶を御馳走になる。ルーカンが一人旅だと知った老嬢は、奇妙な言動の末に彼女を見送った。イギリス南部の名所とされていたトルトゥーガに到着すると、ちょうど庭園を一般公開する日に当たり、五月の朝の光のなかをルーカンは歩くことができた。邸宅の方へ行くと、テラスに中国製の提灯を掛けている最中で、家から出てきた老僕が指図している。親友から話に聞いていた忠僕ジョンだろうと思ったルーカンは、近寄って名乗り、ゾジーヌへの面会を申し込んだ。老僕の案内で屋内に通じる大階段をのぼっていると、華やかな令嬢に成長したゾジーヌが姿を現した。「今日あなたがきてくれて、よかった」とゾジーヌは再会を喜ぶ。というのも、「十八歳の誕生日で、パパが私のために舞踏会をひらいてくれるのよ!」と叫んだゾジーヌに、ルーカンも忘れていた自分の誕生日を思い出す。そして、気力を使い果たしたルーカンは気絶してしまう。休息して回復したルーカンが身の上に起こったことを説明すると、ゾジーヌは「女王陛下に訴えるべきだった」と憤慨した。そして、ゾジーヌは今夜のために仕立てたドレス三着のうち一着をルーカンに譲った。タバナー氏の乳母だという黒人の老女オリンピアが、ルーカンの身支度を手伝う。誕生祝賀会の客を待つ間に、ゾジーヌは父親にルーカンを紹介した。セオドア・タバナーは娘と舞踏会の最初のダンスを踊った。ルーカンも舞踏会を楽しんだが、タバナー氏の後ろをつき従う若い男に気付いた。ゾジーヌに父親の休憩中の話相手になってほしいと頼まれたルーカンは、一緒に温室で過ごした。タバナー氏は中座してルーカンのために花を摘んで来てくれたのだが、戻って来ると少し様子が違っていた。ルーカンはお酒を飲んだに違いないと思った。舞踏会が終わり客を見送ったゾジーヌは、ルーカンを連れて父親の寝室に入る。すると、寝台から起き上がったタバナー氏がかつらと髭をはずし、上着を脱ぎ捨てた。そうして若い紳士に変身した。若い紳士はゾジーヌの従弟アムブローズだった。アムブローズは父を亡くしたあと母の兄であるタバナー氏の後見を受けて暮らしていた。立ちすくんでいるルーカンに、ゾジーヌが事情を説明する。タバナー氏は投機に失敗して全財産を失ったうえ、詐欺罪で訴えられていたという。ゾジーヌは心臓の持病がある父親を心配して、西インド諸島へ逃がしたという。あと六カ月もすればキューバの煙草の収穫が終わって財産が回復するとタバナー氏は言っていたらしい。警察は誕生祝賀会が終わったあとにタバナー氏を連行するつもりで、ずっと若い男が見張りについていたという。ルーカンと温室に行ったときに、タバナー氏はガラスを開けて逃げたというのだ。翌日、執達吏たちが邸宅にやってきて家財を差し押さえた。連日、破産を聞いて驚いて駆けつけた親族の対応に追われることになる。父を慕うゾジーヌは避難する親戚に反発し、彼らの援助を拒んでしまう。ある日、アムブローズはスコットランド名家の跡継ぎ娘に求婚するつもりだと話して帰った。月末になると、召使のほとんどが立ちのいた。老僕ジョンと老いた黒人女オリンピアは残っていたが、この破産騒ぎでオリンピアは頭の調子を狂わせていた。ある日、タバナー氏の従妹でゾジーヌの名付け親のアラベラ叔母さんから手紙がきた。若い頃タバナー氏に恋をして、ずっと独身だというアラベラ叔母さんをゾジーヌは信頼していた。ところが、タバナー氏の破産を他人の口から聞かされたことに傷ついたアラベラ叔母さんは、ゾジーヌ宛に父娘と絶縁すると手紙にしたためていた。そのアラベラ叔母さんは追伸でオリンピアを引き取ろうと申し出てくれていた。誕生日から二カ月後の七月、ルーカンとゾジーヌはロンドンの小さな下宿屋に身を落ち着けた。ルーカンとゾジーヌは仕事を探して職業紹介所に出かけることにした。だが、父を知る世間の目を気にしたゾジーヌは、ルーカンの姓を名乗らせてほしいと頼み込んだ。それで前に病気の時に断髪していたゾジーヌは妹ということにした。クインジー夫妻が経営する職業紹介所で仕事はなかなか見つからなかった。というのも、二人一緒で仕事を見つけようとしたからだった。そんなとき二人はクインジー夫人から「良い報せがある」と呼び出しを受ける。事務所を訪ねた二人は、フランス在住のペンハロウ牧師と夫人が、お嬢さん二人を引き取って教育を授ける善行をなしているという。ペンハロウ牧師は名家の家庭教師をしていたが、七年前に声帯を痛めて引退したそうだ。半時間後に面接したペンハロウ牧師は、五十代なかばの男性で血色が灰色の顔で、なぜかルーカンには見覚えがあった。ペンハロウ牧師は亡き一人娘の思い出のためにしている事で、養女の契約はまず一年の期限つきにしたいと申し出た。二日後、手続きのために事務所を再訪すると、ペンハロウ牧師は夫人を伴っていた。驚くべきことに、夫人は宿屋でルーカンに声をかけた老嬢だった。ルーカンが未婚女性と勘違いした夫人の方でも彼女に気付いたが、お目にかかった事があると言っただけだった。次の週にフランスに出発することになったが、ゾジーヌは行く先を誰にも知らせないでおこうと決めた。こうして海峡を渡った二人は、南フランスの田舎の農園サン・バルブに滞在することになる。サン・バルブの近くにはペイリアック村があったが、この農家は交流がなかった。というのも、むかし農家で起きた悲劇が原因だった。このあたり一帯はジョリエ城に住まう貴族の領地なのだが、革命のさなかサン・バルブに宿泊した革命議会の委員が城主を逮捕した。フランス王族の脱出を幇助した罪で城主はサン・バルブに連行され射殺された。証拠はないが、サン・バルブに住んでいた農夫が主君を裏切ったといわれている。ルイ十八世のフランス帰還後、城主の遺族の権利は回復されたが、城主の未亡人はサン・バルブとの関りを断った。虐殺のあった家は住んでいた農夫に委ねられたが、村八分に遭った。農夫の死後、屋敷を相続した娘のバティスティーヌ・ラバールも同じ扱いである。バティスティーヌは家をイギリスの牧師夫妻に貸し、自分は住み込みの女中兼料理人として働いていた。近所の農民たちはカトリックということもあり、プロテスタントの牧師夫婦とも付き合いはなかった。家には他にクロンという若者の使用人がいたが、子供なみの知能しか持たないうえ前科者の孤児で、牧師が憐れみから置いているという。ペンハロウ牧師は良い教師で、二人は熱心に歴史やラテン語を学んだ。ただ、気になるのは夫人のほうがルーカンの顔をじろじろと見つめることだった。夫人は牧師と似た者夫婦で灰色の顔をしていた。バティスティーヌは家事の達人で、菜園の世話も上手かった。クロンは引っ込み思案だったが、菜園の作業をルーカンとゾジーヌは一緒に手伝った。バティスティーヌはジョリエの所領で村八分にされているのに噂に詳しく、領主であるド・ヴァルフォン男爵家のことも教えてくれた。城主が惨殺されて以来、男爵家の人はこのラングドック地方を出ていないという。城館が建つ丘のふもとの草地には男爵家の馬囲いがあり、飼っていた馬を懐かしがってゾジーヌはルーカンと馬に会いに出かける。ゾジーヌはサーカスの人に習ったという裸馬の乗馬を披露する。ゾジーヌの乗馬は素晴らしかったが、途中で落馬してしまう。その時、木立のなかから若者が出てきて怪我がないか声をかけた。若者を馬丁と思ったゾジーヌは会話を楽しんだ。帰り道、ルーカンは他所の馬に勝手に乗ったことを窘めた。ペイリアック村のぶどうの収穫祭に毎年出かけるバティスティーヌと一緒に、ルーカンとゾジーヌもついて行って見物した。黒服を着た赤毛の若者が通っていくと、バティスティーヌは彼の出生の噂を教える。エマニュエル・ティンシュブレという名前で、リュネルの町の裁判官の第一書記だという。生家は町の粉屋で、司教館の真向かいに住んでいる。二十五年前に司教館が火事になったあと、ニームの司教が粉屋に泊まった。司教は名家の出身で一族はみな赤毛だそうだ。そういう訳で赤毛のエマニュエルが生まれると噂になったという。前は牧師を訪ねてよくサン・バルブに来ていたという。バティスティーヌに言わせると「妻帯している聖職者を自分の眼で確かめたかったから」。ルーカンとソジーヌはカトリックの神父による式典が始まるまえに帰った。数日後、二人は道で神父と出会って挨拶をかわした。その事を二人から聞いたペンハロウ夫人は、神父がサン・バルブの暮らしを探ろうとしていると言い、カトリックを批判した。ルーカンが新しい暮らしに違和感を覚え始めた頃、サン・バルブをイギリスの若者が訪ねる。ペンハロウ牧師の教え子で、いとこの爵位を継いだというサー・ノエル・ハートランフトである。船乗りだというサー・ノエルは、マルセーユ港に停泊中に訪ねてきたという。ノエルは恩師に助言を求める。ノエルは半年前、人生のどん底に落ちた。ノエルは伯父の屋敷で同い年のいとこと育ち、女王陛下の持ち船ライオン号の船長になった。そして、美しい令嬢と相思相愛になり結婚の約束をした。ところが、ある晩にいとこと揉め、伯父にも誤解さた。ノエルは船出してカディスに寄港すると、伯父から絶縁の手紙と恋人からは家族に説得されていとこと結婚することになったという手紙が届いた。憂さ晴らしに出かけたノエルは夜更けに賭博場でトランプをしたが、負け続け最後の銀貨一枚になった。その時、ノエルは魂を悪魔に売り渡して利益を得ようと考え「悪魔よ、どうぞ」と言った。そのあとカードに勝ち続けたノエルは、翌朝船に戻って出航した。次の寄港地に着くと、伯父といとこが相次いで亡くなったという報せが来ていた。それから一カ月たたないうちに、恋人から手紙がきて許してほしい、私は今や永遠にあなたのものだと書いてあった。来月には結婚式を挙げるが、ノエルは嬉しくないという。ノエルは、自分は悪魔に隷属する身になったのだろうかとペンハロウ牧師に尋ねた。牧師は悪魔とノエルの契約は成立していないと答える。安心したノエルに、牧師は此処の住所をどうやって知ったか尋ねる。ノエルはブエノス・アイレスに寄港した時、いかがわしい場所で同国人に出会い、偶然ペンハロウ牧師の名前が出た。その人が持っていた手紙の住所を写させてもらったという。その日ノエルはサン・バルブに宿泊した。ルーカンはノエルを素敵な人だと思い、共通の知人の話をするゾジーヌとお似合いだと感じた。翌日、ルーカンとゾジーヌは旅立つノエルを見送った。その夜、ゾジーヌのまとっていたショールをルーカンがはおって庭に出た。すると、ノエルが門のところに立っていて声をかけてきた。ゾジーヌと間違っているとルーカンは言おうとするが、「黙って耳を貸して」とノエルに言われてしまう。ノエルは愛の告白をするが、結婚の約束を守らなければならないと去り、残されたルーカンは自分の気持ちを悟る。ゾジーヌにも相談できずルーカンはひとり恋に悩む。ルーカンの悩みを知らないゾジーヌは、ティンシュブレがルーカンに夢中でサン・バルブをうかがっていたという。秋、ティンシュブレが立派な老紳士と一緒にサン・バルブを訪ねてきた。ゾジーヌは結婚の申し込みだとルーカンに囁くが、老紳士が巡査を連れて来たことに驚き、二人はドアから隣室の話を聞く。老紳士はリュネルの町の裁判所の予審判事ブラーブル氏で、ペンハロウ牧師を尋問するために訪ねてきたのだった。村人の証言ではサン・バルブには何人ものイギリス人令嬢が滞在していた。金髪で青い瞳の美しい若い娘ばかりだった。ペンハロウ牧師はサン・バルブから姿を消した令嬢の行方を尋ねられる。一年前、若い娘を売買していた悪党が捕まって死刑になったが、主犯は逃げおおせているとブラーブル判事は説明する。そして、捜査の結果、サン・バルブにいたローザという名前の金髪の娘が船に乗せられるところを目撃したと証言する娘が出てきた。証人はこのあたりの村で育った娘で、マルセーユの沖仲仕に嫁ぎ、実家にいた頃ローザと立ち話したことがあったそうだ。さらに、泥棒を追跡していた警官が、売春宿の女将と話していたイギリスの老紳士を目撃しており、ペンハロウ牧師と特徴が一致するという。しかも女将は婦人売買で獄死した老婆なのだ。そのうえブラーブル判事は証拠として、ペンハロウ牧師が売春宿の女将から金銭を受け取った領収書を提示する。判事は牧師に陳述を求めるが……。悪に立ち向かい、復讐するために知恵と勇気をふるいおこすゾジーヌとルーカンの物語。
※デンマーク語の原書初版は、ナチス・ドイツ占領下の1944年末に発売された。『解説』によると、発売当時は無名のフランス人男性作家ピエール・アンドレゼルとして出版され、デンマーク語翻訳者はクララ・スヴェンドセンということになっていた。裏表紙には原著者の紹介文が記載されており、『著者は1915年にフランスのルーアンで生まれた。母はイギリス人なので、幼時からフランス語、英語を自由にする。オックスフォード大学で教育を受け、エッセイや短篇小説をフランスやイギリスの新聞に発表している。今度デンマークに紹介されるこの小説は、最初は大衆雑誌に連載された。十九世紀なかばを舞台にした牧歌的読みもので、激動の事件を経た後、調和のうちに終る。この物語の持つ芸術的、知的雰囲気は、エドガー・アラン・ポー、ロバート・ルイス・スティーヴンソン、スタイン・リヴァートンらを思わせる』となっていた。実際には作者はディネセンなので、この紹介文も作者の創作である。本書がディネセンの作品と認められたのは十年後で、1946年に英語版がアメリカで出版された時もピエール・アンドレゼル作だった。ちなみに英語版のタイトルはThe Angelic Avengersだった(デンマーク語版は『復讐のしかた』)。翻訳者(ということになっている。実際は作者がデンマーク語で書いた。)は実在の人物で、当時ディネセンの秘書に志願していた女性である。
※イサク・ディネセンは、1885年、デンマークの地主ディネセン家の次女カレンとして生まれる。コペンハーゲンの王立美術学校で絵を学び、パリ、ローマに遊学。1914年、ブロル・ブリクセン男爵と結婚。英領東アフリカ(現ケニア)でコーヒー農園を経営するが、結婚生活はまもなく破綻し、夫と離婚。農園経営も行き詰まり、1931年にデンマークに帰国、文筆活動に入る。ディネセンは作品をまず英語で書きおろし、それが出版されてから、自分でデンマーク語に直して国内で出版していたが、本書『復讐のしかた』(デンマーク語の題名)は、まずデンマーク語で書きおろし、国内での出版が最初という形式になった。当時は占領下で、アメリカやイギリスの印税をデンマークに送金できなかったためらしい。Wikipediaによると、作品を発表するとき英語版はイサク・ディネセン(あるいはアイザック・ディネセン)名義で発表し、デンマーク語版はカレン・ブリクセン名義で発表していた。没年は1962年。

馬毛で織った布をかぶせたソファ
 

アラン使道伝(字幕版)

第16話 ソリムの死の真相
かんざし、扇、ホンリョンとムリョン、アランが人として現世に送られたこと。ウノとアランは、これら今まで起きた全ては偶然ではなく、玉皇上帝の計画だったのではないかと感じ始める。だったら何故、チェ大監はアランの正体を知りたがるのか、ジュワルは何を知っているのか、不思議に思う。そんなある日、密陽にウノの父キム・ウンブ大監がやって来る。ウノは父の口から母とチェ大監との関係、そして母の悔しい思いを聞く。一方、ホンリョンの居場所を捜索していた幽霊たちは、その場所を見つける。ウノはアランとともにはホンリョンのもとへ向かう。
※山の廃屋の一瞬の記憶を取り戻したアラン→若旦那とウノの母の姿
※役所でアランを待つウノは母のことを話す決意をする
※帰ってきたアランにウノは母の姿をしたホンリョン夫人の話をする
※すべては玉皇上帝の思惑だと指摘するアラン
※針母のことをウノに告げたアランはジュワルのことは黙っていた
※翌朝、ウノは羅卒に捜索を命令→刑房(ヒョンバン)も付いて行く
※発見された遺体をアランに見せまいとするウノ
※涙をこぼし身分証を取り出すアラン
※コドルに針母殺害の容疑で捕縛を告げるトルセ
※「朴」の身分証を掲げるトルセ→お前の姓は「パク」なんだな
※羅卒に連行されるコドル
※チェ大監に使用人キムが報告→針母殺害の罪
※夜、役所に赤子を抱いた針母の娘が礼を述べにくる
※ジュワルがアランの正体を知っているかどうか言及するウノ
※チェ・ジュワルは廃屋のホンリョン夫人を訪ねる
※イ・ソリムを殺したのは私ですか?→その通りだ
※あの夜お前をつけてきた娘が廃屋で全て見たから殺したと夫人
※涙を流すジュワル→毎回殺しの記憶を消してやってるのにと夫人
※お前を救うために記憶を消した→お前が望んだだろう
※夫人はアランがイ・ソリムだと教えない→まだ早い
※天上、妹を思う死神ムヨン
※ムリョンは何も得られないと天上を嫌った→現世で生きたい
※記憶の場所を探すアランは山中でチェ・ジュワルと遭遇
※動揺するジュワルはアランの問いに答えず去る
※役所、キム・ウンブ大監が息子ウノを訪ねる
※官服姿で父を迎え挨拶するウノ
※手紙を読んで気になって来たとキム大監
※母はチェ大監に会うために此処に来たと二人の間柄を尋ねるウノ
※お前の外祖父であるソ大監は左議政(チャウィジョン)だった
※当時県監(ヒョンガム)だったチェ大監の悪行について上奏が絶えぬ故、奴を断罪しようとした
※だが逆に謀反をでっち上げソ大監に罪を着せた
※ウノに何かあれば力になると告げて帰るキム大監→ウノの母が仇を討ちに来ていたことを察する
※翌朝、ウノは三年前チェ大監の屋敷で働いていた女人について調べる
※三年前金海からきた女人が下働きをしていた
※食事に毒を盛って大騒ぎ→その後は行方不明
※女人について証言した村人→対象者でもないのに賦役に駆り出されると陳情
※ウノは賦役の状況を調べるようトルセに指示
※役所に村人がチェ大監の悪行を訴えに来る
※チェ大監に役所のことを報告する吏房
※村人が役所に出入りしている
※牢のコドルに会う吏房二人→名前どおりにコドル(落ちぶれ)てしまったな
※チェ大監の言付け→太く短く生きるか細く長く生きるか
※意味は?→口をつぐめでは?
※チェ大監は使用人キムに書状を届けさせる→慶尚監営(キョンサンカムヨン)に至急
※巫女の家、室内で供えられた御馳走を食べる先祖の霊
※巫女は「見えるようになったが聞こえなくなった」と半端な力に悪態を吐く
※役所の部屋で母がチェ大監を毒殺しようとしたことをアランに話すウノ
※なぜ化け物に母の体が乗っ取られたのか→チェ大監と化け物の関係は?
※密陽の実力者はあの家から出るという話を思い出し化け物はずっと居たと気付く
※悪霊が消え、隠れていた怨霊たちがウノの前に現れる
※怨霊がチェ大監の屋敷を見張る
※使用人キムが山の廃屋に行くと、尾行の怨霊たちは恐れて逃げる
※役所、怨霊の報告で夫人を見つけたと気付くウノ
※怨霊の案内で山の廃屋に行くウノとアラン→恐がる怨霊たちは去る
※感知する夫人→廃屋から出てアランに声をかける夫人
※チェ・ジュワルの伯母と紹介された女性だと気付くアラン
※アランは最期の記憶を取り戻す
※山中でウノの母が体を乗っ取られる様子を目撃したイ・ソリム
※ホンリョン夫人に抵抗しチェ・ジュワルに短刀を向けたウノの母
※隠れていた廃屋から飛び出したイ・ソリムはジュワルを庇ってウノの母に刺される
※ホンリョン夫人は体の乗っ取りを完了し、瀕死のイ・ソリムに手をかざして絶命させる
※ジュワルに後始末をさせるホンリョン夫人


8/14

第17話 あの日の記憶
ホンリョンと会ったアランに、ソリムとして殺された時の記憶がよみがえった。アランはこれが望んだ真実だったのかと悩みながらも、ウノの母の肉体を取り戻すため、ムリョンの魂を誘い出す方法を巫女に相談する。一方、ウノはチェ大監家に捜査に忍び込んだものの、私兵と争いになる。負傷して戻ってきたウノを手当てしながら、アランはウノへの正直な気持ちを告白する。そして翌日、アランが向かった先は...。
※アランに手を伸ばすホンリョン夫人の腕を掴んで止めるウノ
※アランを庇いウノは上帝の扇を振りかざすが効かない
※夫人は簪で扇を破る
※ウノに簪が振りかざされアランが庇って刺される
※夫人は「傷を癒せ」と言って小屋に戻る
※アランを抱え上げてウノは役所に戻って布団に寝かせる
※アランは最期の記憶が戻ったことを告げる
※涙ながらに「ウノの母に刺された」と告げるアラン
※衝撃を受けたウノは使道の部屋で嘆き悲しむ
※チェ・ジュワルは屋敷の自室で戻った記憶に苦しむ→殺人の記憶
※使用人キムがやってきて夫人が呼んでいると伝える
※イ・ソリムの部屋で最期の記憶を振り返るアラン
※ウノがやってきて複雑な心境を述べる→謝るべきか許しを請うべきか復讐を手伝うべきか
※チェ大監の屋敷に侵入したウノ→ジュワルは不在
※羅卒のアランの似顔絵を見つけて袖に入れる
※屋敷中が私兵だらけ→武器庫を見つけるウノ
※違法である私兵に武器まで所持するとは
※私兵に気付かれたウノは戦闘になり負傷
※巫女の家、アランは人の体を渡り歩く化け物について巫女に話す
※ウノの母の体にいるのは美しい娘
※アランは巫女に九代前の祖母を呼ぶよう頼む→招魂は力のある巫女でも難しい
※屋根に登るアランと巫女→教えられた方法で儀式を行うアラン
※二人の背後に現れた先祖霊→庭の祭壇に座って先祖霊が窘める
※体から別の魂を追い出す方法を尋ねるアラン
※あの世で噂になっているアラン
※天上に行くには生前の記憶は全て置いて行くと先祖霊(パン・マニョル)
※地獄中の地獄に落ちれば魂は消滅して皆お前を忘れてしまう
※先祖霊は巫女を叩く→倒れた巫女が文句を言うと「聞こえる力をやった」と先祖霊
※体の主が最も大切に思うものが体に入るとよそ者の魂が離れると聞いたと先祖霊
※その瞬間に上帝の剣で刺せば消滅するが誰が刺しても効くわけじゃない
※山中の廃屋、ホンリョン夫人に記憶が戻った理由を尋ねるチェ・ジュワル→力が弱まったせい
※アランを手に入れればいいと夫人
※夫人は「キム・ウノを殺せ」と命じる→体の中の母親がもがく
※夜、役所の庭にいたアランは負傷して帰って来たウノを迎える
※腕の傷に包帯を巻くアラン
※ウノに愛を告げるアラン→口付けるウノ
※屋敷の自室でジュワルはアランを差し出し記憶を消したあと夫人を消すと決意
※夫人に貰った指輪を投げ捨て壊す
※翌朝、アランはウノに別の魂を追い出す方法を伝える
※アランはジュワルに会って、ウノの母との関係を尋ねるという
※ウノはトルセに母のことを説明する
※トルセは羅卒を率いて山中の廃屋へ行く→誰もいない
※ホンリョン夫人はチェ・ジュワルに付き添われ山中の洞窟に避難
※ジュワルが屋敷に帰ると、塀の前でアランが待っていた
※アランは化け物の正体を尋ねる→「天女」と答えるジュワル
※体の主の望みを叶えて遣って望んだ時だけ体を得る
※チェ大監は昨日の侵入者が使道だったと使用人キムから報告を受ける
※夜、チェ大監の私兵が役所の牢に侵入して羅卒を倒す
※脱獄してチェ大監の屋敷に戻って来たコドル→山に隠れろと指示
※翌朝、役所でウノが脱獄の報告を受けていると村人が訴えにくる
※チェ大監が小作料が払えぬなら息子を奴婢として売り飛ばすと連れていった→まだ八歳
※羅卒を率いて騎馬のウノが出発
※私兵たちが子供を連れ去ろうとして騒ぎになる
※ウノが子供を保護し私兵と羅卒が乱闘
※役所→礼を述べる家族は多くの家の子がチェ大監への借金のせいで売られたという
※報告を受けたチェ大監はキムを呼ぶ
※役所に大勢の村人が来る→訴えや献上品
※吏房二人が今後の方向性を密談
※アランはチェ大監の屋敷前でジュワルに夫人と会いたいと望む
※役所、ウノはトルセを裨将(ピジャン)に任命
※夜、巫女パンウルを訪ねるトルセ→裨将になったと報告
※天上、閻魔が死神ムヨンの謹慎を解く
※怨霊に襲われた巫女とトルセ→死神ムヨンが怨霊を狩る
※役所、ウノの前に現れた死神ムヨン
※ウノの母の体に居るのは私の妹ムリョンと告げるムヨン
※母を救うために協力しろとムヨン→アラン以外の方法を求めるウノ
※洞窟のホンリョン夫人は人間時代を思い出す
※兄妹に生まれ変わる前、ムヨンとムリョンは恋人だった
※天上では愛を得られない→ともに現世に降りようと望むがムヨンは拒否
※アランを山の洞窟に案内するジュワル
※他所の役人たちがウノを罪人として拘束に来る

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第18話 アランの手紙
ウノとトルセは、チェ大監の計略によって謀反の罪で捕らわれる。チェ大監が村人の前でアランの秘密を暴露し、彼女に刀を振り上げて脅したため、ウノは無実の罪を認めてしまう。そんな彼の前に突然、父のキム・ウンブ大監が現れる。この元宰相が王命を持って息子の無罪を証明したことで、ウノは死刑を免れた。いよいよ期限の満月が近づく中、アランは覚悟を決め表情でホンリョンの隠れ家へ向かう。
※密陽の役所に現れた慶尚監宮(キョンサンカムヨン)の観察使パク・ムンホ
※パク観察使は府使の地位を利用し謀反を企てた罪でキム・ウノを捕縛
※共犯としてトルセも密陽役所の牢に投獄
※パク観察使はチェ大監に書状は真実なのかと確認
※この際キム・ウンブ大監も葬り一族を根絶やしにするとチェ大監
※山中の洞窟、アランはホンリョン夫人と会う
※使道の母は体の対価に何を望んだ?→チェ大監への復讐
※チェ大監は死んでない→チェ大監に屈辱の人生を送らせることを望んだ
※既にチェ大監は支配下だったので母の体に入るだけで良かった
※夫人はアランが己を捨てるほどの望みを尋ねる
※アランは戸惑い洞窟を出る→待っていたチェ・ジュワルは「己を差し出さぬ」約束を思い出してと念を押す
※アランは去りジュワルは夫人に会う
※使道を殺す命令を取り消す夫人
※牢獄のウノに会いに来たチェ大監はアランが幽霊だと言及
※ウノがソ・ジュンスの孫だと言及し、祖父が母の前で殺された詳細を話してやろうという
※役所に戻ったアランは観察使の兵がいることに驚く
※吏房三人がウノの身に起きたことを話す
※謀反の話を聞いたアランと巫女が牢獄でウノとトルセに会う
※巫女の家に逃げろというが、兵士に見咎められて連れて行かれる
※使道謀反の布告を見た民はでっち上げだと言い合う
※チェ・ジュワルは使用人キムから使道投獄の話を聞く→チェ大監の仕業
※役所の東軒で取り調べ
※離宮の賦役に就く者たちを引き抜き羅卒に偽装した罪
※身分に関わらず重用すると規律を乱した罪
※奴婢である従者にまげを結わせ役人にした
※身分の卑しい者を勝手に役人にするなど国を揺るがす逆賊行為だ
※ウノは罪を認めない
※チェ大監はアランを皆の前に出し使道は幽霊を操ると告発する
※チェ大監は剣を抜きアランに刃を向ける
※ウノはアランを庇って罪を認める
※ウノ側につくことにしてた吏房三人は狼狽し、キム・ウンブ大監を頼ることにする
※翌日、役所の前庭に連れ出されたウノとトルセ
※わしこそが天だ、天罰だとウノを蹴るチェ大監
※キム・ウンブ大監が現れて止める
※公務妨害だというチェ大監→国の禄を食む観察使を勝手に動かしたとキム大監
※チェ大監はキム大監も疑わしい調べよと言い出す→キム大監は観察使に王命を受けよと告げる
※勅命はキム・ウノの無罪を告げ、赦免と復職を命ずる
※釈放されたトルセは巫女と抱き合って喜ぶ、ウノもアランを抱きしめる
※今回の件では祖父の不運に目をつぶった大臣たちが力になってくれたとキム・ウンブ大監
※チェ大監の悪行に関するウノの記録が決め手になった
※洞窟、苦しむ夫人→死神ムヨンが現れる
※ムリョンは兄に助けを求め、ムヨンは背を向け去る
※ウノは吏房三人を労わり、チェ大監へ片を付けに行く
※チェ大監の屋敷に踏み込み羅卒たちは私兵と戦う
※使用人パク・コドルはチェ大監に逃げるように言うが、金品を持ち出そうあがく
※チェ・ジュワルに危機を報せる使用人キム
※針母殺害、私兵をもった罪などで捕縛されるチェ大監
※屋敷の武器が押収される→民から搾取した穀物が民に戻される
※ジュワルはチェ大監の部屋でウノと遭遇
※母が化け物になった理由を尋ねる→ジュワルはアランが夫人に会ったと告げる
※役所に戻ったウノはアランに会って化け物に会ったことを尋ねる
※母上を救い使道を助けたいとアラン→ウノは望んでないと部屋を出る
※夜、酒屋で酒を飲むウノ
※アランは手紙を書く
※手紙を読んだチェ・ジュワルは握り潰す
※アランは手料理をウノに御馳走する
※アランは使道の言うとおりにすると告げる
※トルセは飯屋で吏房に酒と料理を御馳走する
※翌日、アランは役所を出て行く→巫女の家へ
※ウノ宛の手紙を巫女に託すアラン→迷惑をかけたと最後の挨拶
※役所に飛び込んで手紙を渡す巫女
※手紙を読んだウノは役所を飛び出す
※山中でチェ・ジュワルと会うアラン
※アランを止めようとしたジュワルはイ・ソリムの最期を思い出す
※涙を流すジュワルを置いてアランは一人で洞窟に向かう
※感知する夫人

第19話 母の願い
アランは、ウノの母を取り戻すために自分の体をホンリョンに渡そうとする。だが、ホンリョンがアランに乗り移ろうとした瞬間にジュワルが止めに入り、さらにムヨンがホンリョンに襲いかかる。そんな中で一時的に弱まったホンリョンの中からウノの母の魂が解き放たれた。ジュワルの知らせを受けて母との再会を果たしたウノは、いかに自分が愛されていたかを知る。しかし、母を救う道はあるのか...。
※ウノは怨霊にアランが洞窟に向かったと聞き案内してもらう
※怨霊が去ったあと山中を行くジュワルを見たウノは後を追う
※洞窟に入るアランを見守る死神ムヨン
※ホンリョン夫人に使道の母を返す約束をさせるアラン
※アランに目を閉じて心を空にするよう言う夫人
※ジュワルが現れアランを止める→使道の母は救えない
※夫人はジュワルを力で飛ばす
※アランの体に移ろうとするムリョン→ムヨンが飛び出し短剣を突き刺そうとする
※ウノが現れムヨンの邪魔をする
※目を閉じたままのアランを抱きかかえて逃げるウノ
※ムヨンはホンリョン夫人を刺そうとするが人間は刺せない
※ジュワルは夫人を刺そうとするがウノの母が現れて倒れる
※山の木の根元にアランを降ろしウノは「お前と引き換えでは駄目だ。母を取り戻してアランを天上に送る」と言って抱きしめる
※ジュワルは夫人を屋敷に連れ帰り布団に寝かせる
※ジュワルは自室に戻り過去を振り返り「愚か者め」と自責する
※夜、役所の庭でウノの前に現れムヨンは同じ目的と説得しようとする
※体からムリョンを追い出しても母は助からないと言って去るムヨン
※翌日、イ・ソリムの墓を訪れるアラン→ジュワルと遭遇
※ジュワルは「ある男」として自分の愚かさを語る
※涙を流しアランに跪きジュワルは謝罪する
※苦しめるだけの真実は言えないと屋敷に帰るジュワル
※縁側?に座るウノの母を布団に寝かせるジュワル
※洞窟の一件であの女の力が弱まり一時的に体を譲っただけとウノの母
※復讐に拘ったことを悔いるウノの母
※ウノの母は息子への伝言をジュワルに託す
※ジュワルがウノを訪ね母が目覚めたと伝える
※時間がないというジュワルを信じられないウノだが屋敷を訪ねる
※「母心簪」を言及したことで母だと信じるウノ
※堂々と生きるために父のもとに送ったと母
※母と暮らしたかったとウノ
※「機会が来たら必ずこの女を一思いに殺す」と約束してと母
※私が死ぬことになってもためらわないでと母→苦しみから救って
※ウノは母と約束する
※部屋を出たウノはジュワルに礼を言って去る
※ジュワルはアランを諦めるなという→私が欲しいものを全て持っている
※密陽を去るとジュワルに挨拶するキム
※ジュワルを気にして「若旦那が出発するまで残る」というキム
※役所に戻ったウノは師匠に祈る
※ウノが気が付くと別の場所にいて男児と女児に父と呼ばれアランが食事を運んでくる
※母が生きてると聞いて夢だと思うウノ
※役所に行くとトルセが使道で巫女と母が現れる
※吏房三人が母の誕生祝を持って現れる
※母に代わって玉皇上帝が現れる→母を救う方法を尋ねる
※以前言った言葉を思い出せと上帝
※目を覚ますウノは上帝の言葉を考える
※チェ・ジュワルはホンリョン夫人が目覚めたと気付く
※役所、吏房三人はトルセの人気がすごいことを話し合う
※ウノはアランに夢のことを話す→母を生かせないが魂を救える
※アランに簪を見せるウノ
※夜、役所の庭でウノは死神ムヨンと打ち合わせ
※ジュワルが「あの女が戻って来た」とウノに告げる
※翌朝、役所からチェ大監とパク・コドルを護送する
※護送車の中からコドルを罵るチェ大監→反論するコドル
※子供がチェ大監に石を投げ、民衆が押し寄せ護送車から引きずり出す
※コドルが羅卒から剣を奪いチェ大監を斬り殺す
※ウノは官服を着替えチェ大監の屋敷前でムヨンと落ち合う
※感知するホンリョン夫人
※ウノを追って走るアラン
※簪で母を刺すウノ→体の中のムリョンが苦しみ逃げ出す
※ウノは残された母を抱きしめる
※ムリョンはアランを目指して走る

最終話 アランと使道の物語
ウノは、師匠から授かったかんざしでホンリョンに切りかかる。たまらず体から出てきたムリョンを素早くムヨンが刺し貫き、彼ら2人はそろって消滅してしまう。そして、体を取り戻したウノの母は安らかに息絶え...。すべてが終わったかに見えたが、アランの死の真相だけが解けずに残った。ウノはアランを天上に送るため、ムヨンから教えられた命がけの方法に挑む。2人の想いは、果たして天に通じるのかーー?
※アランの悲鳴で弾かれるムリョン
※死神ムヨンは妹を抱きしめて背中から刺して消滅させる
※ムヨンは自身も刺して消滅
※ウノの母を刺した簪も消える
※母を背負って医者に走るウノ→途中で母が降ろしてという
※「私の息子、ありがとう」と言って息を引き取る
※チェ・ジュワルはホンリョンが死んだ事を悟り屋敷に帰る
※イ・ソリムとの全ての記憶を取り戻し涙するジュワル
※天上、ムリョンとムヨンの消滅を見守った閻魔と玉皇上帝
※アランは問題を解けぬと閻魔
※墓に参るウノとアラン
※使道の母の死で真実の鐘はならなかった
※ムヨンがアランの死の真実を知る方法をウノに教える→生死簿に犯人の名がある
※死者の分は黄泉の森の生死簿の倉庫にある
※俺が行くというウノ
※黄泉の森は三途の川の手前にあるとアラン
※天上ではなく地獄に行くと墓から去るアラン→ウノを覚えていたい
※巫女の家、巫女に相談するウノ
※体から出た魂なら黄泉の森に行けますよ
※本来は死神が案内するがウノは一人だから道に迷うと巫女
※アランの意識に案内してもらえば良い
※アランに何もせず諦めるなと説得するウノ
※夜、役所で怨霊の話を聞くウノ
※怨霊の願いを叶えてあの世へ送る
※嶺南第一樓、ここで俺に出来ることは終ったと思うウノ
※夜、屋敷を出るジュワル→背中を見送りお辞儀をして去るキム
※山中、殺されたイ・ソリムを投げ捨てた崖に向かうジュワル
※涙を流し身を投げるジュワル
※官服を脱いだウノは布告を出す
※密陽の使道は王命により身分を問わぬから民がふさわしい者を選べ
※トルセと巫女パンウルは手を繋いで繁華な通りを歩く
※お互いの姿絵を描いてもらう
※夜、巫女の家で玉の指輪を贈るトルセ→巫女に指輪を嵌めてもらう
※パンウルに告白するトルセ→一生私のもの
※巫女の家、巫女に魂をつなぐ紐を手首に巻いてもらうアランとウノ
※並んで横たわる二人
※巫女が鈴で合図する
※巫女の呪文→気付くと森の中
※森の中、亡霊が現れて邪魔をする
※針母が現れ見せたいものがあるという→イ・ソリムの母の病床の記憶
※ウノの呼び声で目覚めるアラン
※倉庫に入ると武官に見咎められる
※時間までに見つからねば死ぬ→構わないとウノ
※李瑞林(イ・ソリム)、十八歳
※イ・ソリムを死に導いたのはイ・ソリム
※金銀悟(キム・ウノ)の生死簿を見つけるウノ
※六歳で死亡の記載→上帝に助けられたことを思い出す
※動揺したウノが上帝に祈ると天上に居た
※なぜ俺を生かした→お前が必要だからだと上帝
※なぜ解けぬ問題を彼女に課した?
※アランの所へ戻ったウノ→倉庫を出て森を走る
※巫女が鈴を鳴らす
※森の中ではぐれるウノとアラン
※アランが目覚めるがウノは眠ったまま
※アランが姿を消し役所の庭で吸い込まれそうになる
※ウノはアランを助けて穴に吸い込まれる
※天上、ウノはアランが鐘を鳴らせるようにしてくれという
※ウノは命を差し出すというが足りないと言われる
※ウノが代わりに地獄へいけるかと尋ねる閻魔
※役所、使道のトルセ、吏房三人
※巫女は女将と商売を始め、パンウル・ポッサムで繁盛する
※コドルとチェ大監は怨霊になる
※天上、ウノは天上ではなく現世に行った
※ムヨンは山羊に生まれ変わった
※ジュワルは冥土の武官になった
※男児ウノは可愛い女児に名前を尋ねる→アラン
※忘却の井戸水を飲むなと言ったのにと嘆く女児
※大人になった二人→まだ思い出せないの?とアラン
※大事なのは今だろとウノ→口づけを交わす二人

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第11話 ムヨンの苦悩
チェ大監家の謎の女性ホンリョンの持つ不思議な力を知った死神ムヨンには、ホンリョンの正体に心当たりがあった。ムヨンは、このことを玉皇上帝に確認に行き、ある確信を得るが、これがムヨンの苦悩のもととなる。一方、ウノに勝手に倉を開けられ民衆に倉の中身を取られたチェ大監は、ウノへの仕返しとして、アランと巫女を人質にして、ウノを誘い出すことに成功する。アランは巫女をかばい斬られてしまう。アランが死んでしまったと焦る巫女だが、アランが生き返るのを目の当たりにする。また、アランが以前声だけ聞こえていた幽霊と同一人物だと知ることに。
※夜、役所に戻ったウノとアラン
※服は明日一人で採りに行けとウノ
※地下、アランが餌だと気付いたホンリョン夫人
※人間の身である以上、私を滅ぼすことはできぬと夫人
※私を見つければムヨンを送ってくる
※私を滅ぼせる唯一の者はムヨンだから
※魔法の鏡に夫人の真の姿が映る
※死神ムヨンは眠るウノの部屋に現れ扇を調べる
※母の簪に手を触れるとウノが死神の手を掴む
※死神ムヨンと戦うウノ
※ムヨンは扇と簪を渡した人物が同じか尋ねる
※ウノは簪を知ってるのかと尋ねる→知らぬ
※私が知りたいのは扇と簪を渡した者だ
※簪はアランの物だと答えるウノ
※本当の持ち主はアランではない→アランが死んだ時に握っていた
※死の直前に簪を手に入れたのならお前は状況を知ってるはずとウノ
※知らぬ→死神は死後に現れる
※屍の傍に誰がいた?とウノ
※誰もいなかったと死神→嘘だ
※アランがやってきて死神は姿を消す
※部屋で話し合うウノとアラン→ムヨンは幽霊捕り以外無関心な奴なのに
※扇は簪をくれた人に貰ったとウノ→師匠
※幽霊を捕らえる扇だと言ってた
※天上に戻った死神ムヨン→扇には上帝の模様が描かれていた
※簪も上帝のものだとムヨン
※キム・ウノは何者なのか悩むムヨン
※翌日、使用人から金を渡されるチェ・ジュワル
※呉服屋から『使道の命令なので仕方ない』と返しに来ました
※官服姿のウノがアランの部屋に行くと不在
※戻る途中、イ・ソリムの住まいに目を留めるウノ
※針母が「あの部屋がお嬢様のすべてだった」と言った言葉を思い出す
※部屋を調べるウノ
※村の繁華な通りでアランはチェ・ジュワルと鉢合わせ
※「私に訊きたいこととは?」と尋ねるジュワル
※ウノは「月下日記」と題されたイ・ソリムの日記を発見
※店で向かい合って話すチェ・ジュワル
※イ・ソリムとは他人も同然だった
※政略結婚→縁談の話が出た時、一度すれ違ったかどうか定かでない
※何の関心もない娘となぜ婚約したの?とアラン
※縁談は向こうからの話だったとジュワル
※イ府使(プサ)の考え→うちと婚姻を結べば出世の機会を得られるから
※アランは帰り道、巫女の店の前を通る
※巫女はアランの声が気になって声をかけようと尾行
※イ・ソリムの恋心が綴られた日記を読み役所でアランの帰りを待つウノに矢文が射かけられる
※「娘は預かった」
※役所を走り出るウノ
※廃屋に監禁されるアランと巫女→コドルの差し金
※コドルはチェ大監に報告して建物を出る
※「使道と娘、二人そろってあの世に送ってやる」と呟くコドルをチェ・ジュワルが目撃
※騎馬で山中に駆けつけるウノ
※覆面の集団がアランに刃をつきつける
※暴行されるウノ→遠くから目撃するジュワル
※アランは拘束する男に噛みつく
※刃を振りかざす男の背中に短刀が投げつけられる
※アランが自由になるとウノも戦う
※ウノの指示でアランは巫女を連れて逃げる
※集団の頭は部下を二手に分ける
※巫女が転び男たちに追いつかれる
※アランは巫女を庇って男に斬られる
※巫女も切られそうになったところをウノが助けに入って男たちを倒す
※ウノがアランに駆け寄って呼びかける→巫女はアランの名に驚く
※傷が塞がったアランに人工呼吸するウノ
※アランが生き返るところを目撃する巫女→隠れて覗き見するジュワル
※ウノ暗殺に失敗し娘を殺してしまったとコドルから聞いて激怒するチェ大監
※覆面をしていたから露見してないとコドル
※役所に連れ帰ったアランを寝かせたウノ→巫女はアランの不思議に混乱
※どうすればいいかとウノに尋ねる巫女→深く考えるな、前は友達みたいだったろ
※友達が駄目なら命の恩人と考えろとウノ
※天上、死神ムヨンは玉皇上帝に「奴はムリョンなのですか」と尋ねる→うん
※ムリョンとの縁は千年前に捨てましたとムヨン
※なぜ教えてくれなかったのか→お前を信じられなかった
※かつては人間でしたとムヨン
※奴を滅ぼせるのはお前だけだ
※役所、目覚めたアランは傍で壁にもたれて眠るウノを見つける
※ウノも目を覚ます
※夜、巫女は飯屋でトルセと向かい合っていた
※巫女の名前を尋ねるトルセ→パンウル
※夜、部屋の外で月を眺めるアラン
※ウノが仕立てた服を持って戻ってくる
※着替えたアランはウノを散歩に誘う
※水辺を歩く二人→もう秋ね
※俺たちを狙った奴に警告しなければとウノ
※知ってるなら捕まえればいいとアラン→証拠がないとウノ
※騎馬で通る若いチェ大監の姿を見て恨みから後を追うウノの母?
※幼いウノが水を求めて這い出る→身をやつした上帝が手をかざす
※現れた死神が去る→これは貸しにしようと上帝
※この先余分に過ごす時はお前のものではない
※いつか今日の縁を思い出すだろう
※崖から落ちた時の衣装を出したウノは黒い護符を見つける
※アランがやってきて護符を見たことがあると言う→チェ大監の家で
※二人は護符を巫女に見せる→何の護符かわかるか?
※巫女は初めて見ると答える
※骨の墓はチェ大監の仕業ではないかとアラン
※人に戻った私を殺したのもチェ大監の仕業では?
※ウノはチェ大監の屋敷を偵察する
※ジュワルの部屋の裏に離れがあるとアランから聞いていたウノは塀を飛び越えて忍び込む
※竹林の小道を行くウノは護符の刻まれた木の柱を見つける
※黒い護符と同じと確認したウノ
※感知して住まいを出たホンリョン夫人→祠堂の地下へ
※祠堂を見つけるウノ→チェ・ジュワルが見咎める
※感知して祠堂に戻った夫人

第12話 ソリムの日記
以前ウノが骨の墓の近くで見つけた護符が、チェ大監家にあるものと同じことから、ウノはチェ大監の家に見張りを付けることにする。壁を通り抜けられ姿を見られることもない幽霊は見張り役に適任ということで、アランの提案で見張りは幽霊たちが行うことに。しかし、チェ大監家に到着した幽霊たちは、家の中に入ろうとするが入れない。あの護符に何か関係があるのかもしれないことから、巫女に護符を調べてもらうことにする。一方、ソリムの生前日記を読んだアランは、ソリムがジュワルを想い慕っていたことを知る。
※祠堂の扉から外を覗くホンリョン夫人
※祠堂前、チェ・ジュワルに侵入を咎められたウノはチェ大監への警告を伝言する
※夫人はウノが新任の使道だと聞く→チェ大監の所業を知り叱責
※アランに手を出すなと命令
※チェ大監と入れ替わりで夫人の住まいに入ったジュワル
※夫人の意図はアランの体を手に入れる事だと教えられる→ホンリョンがアランの体に入る
※役所に戻ったウノは心配して待っていたアランと会う
※チェ大監は使用人コドルを呼び出し、昨日邪魔をしたのはジュワルか尋ねる→肯定
※娘は死んだのか→脈を確かめましたとコドル
※ホンリョン夫人の指示を不審に思うチェ大監
※役所の部屋でウノとアランは今後の策を話し合う
※夜、ウノの策に必要な羅卒としてアランは怨霊を呼んでくる
※天上、玉皇上帝は「あの時ムリョンを追い出したのは間違っていたのだろうか」→閻魔は「地獄へ送るべきだった」
※チェ大監の屋敷を訪ねたウノは強引にチェ大監と面会する
※ウノは骨の墓で見つけた黒い護符をチェ大監につきつける
※大監の屋敷に同じ護符があることを指摘し墓を隠蔽したことを追及する
※チェ・ジュワルが会見に乱入し、護符は我が家を守るものと言う
※ウノは殺しの墓と同じ護符を使う家はないと反論
※ウノは護符を書いた巫女を教えてもらおうとジュワルに言う
※ジュワルは私が生まれる前の古い護符だと返答
※ウノが去るとジュワルは使道を刺激したせいだとチェ大監を責める
※屋敷を出たウノは幽霊に合図するが、幽霊たちは弾き飛ばされて中に入れない
※役所に戻ったウノはアランに目撃したことを話す
※アランはチェ大監の屋敷に幽霊がいなかったことを思い出す
※ウノは山中の小屋と墓にも幽霊がいなかったと思い出す
※幽霊を防ぐ護符なのかとアラン
※巫女の家を訪ね、二人は護符について話す→書物にないと巫女
※護符を解明すると巫女
※役所に戻ったアランはイ・ソリムは何故チェ家と縁談を結んだのかと悩む
※アランの悩みを聞いたウノは夜、イ・ソリムの日記を読み返す→アランに日記を渡す
※イ・ソリムの部屋で日記を読むアラン→チェ・ジュワルへの想いが綴られていた
※橋ですれ違ったチェ・ジュワルに一目ぼれしたイ・ソリム
※イ・ソリムが父に願ってチェ・ジュワルとの縁談を申し込んだ
※心配してイ・ソリムの部屋の前で待っていたウノは出てきたアランから針母のことを思い出したと聞く
※イ・ソリムにとってチェ・ジュワルは一生一度の恋だった
※翌朝、役所東軒、羅卒を雇うというウノに反対する吏房三人→募集の貼紙を命令
※チェ大監の代納分を水増しし三人で山分けしただろうと指摘するウノ
※国の税で私腹を肥やしてるのを知らぬとでも?
※俺が調べ始める前に返しておくほうが身のためだぞとウノ
※巫女の家、家捜しして八代前のおばあさんの本を見つける巫女パンウル
※トルセが訪ねてくる→土産にゆで豚
※巫女はウノが幽霊を見えることをトルセに話してしまう
※驚愕したトルセは話せと巫女に迫る
※役所に駆け戻ったトルセはウノに「アランが幽霊だ」と確認→ウノは誤魔化そうとする
※トルセはアランに幽霊なのだろと迫る
※トルセはアランを追い払おうとする→ウノはトルセを叱る
※叱られたトルセは怒って走り去る→アランは部屋に引きこもる
※ウノは心配する
※夜、チェ・ジュワルは夫人に娘への想いを断ち切ると宣言
※覆面黒衣のチェ・ジュワルは役所に忍び込む
※眠るアランを見下ろすチェ・ジュワル
※短剣を抜いたチェ・ジュワルは刺すことをためらい止めてしまう
※ジュワルが去ったあと目覚めたアラン→心配して部屋にきたウノ
※夫人の住まいの前で跪くチェ・ジュワル→愛にとりつかれたと告げる夫人
※動揺し涙を流すチェ・ジュワル
※役所の庭で満月を眺めるウノ
※着替えて庭に居たアランに「好きだ」というウノ
※アランは同じ気持ちじゃないと返す

第13話 400年ぶりの再会
ある夜、ウノは自分の気持ちをアランに伝えるが、アランはウノとは違う気持ちだと言う。ウノはアランの気持ちを尊重し、天上へ帰れるように協力する約束をする。翌日、巫女から護符の秘密を知らされたウノとアランは、チェ大監になぜそのような護符が必要なのか不思議に思い、チェ大監家に向かう。一方、ムヨンは玉皇上帝からホンリョンの体に乗り移ったムリョンを倒すための刀を受け渡され、ムリョンの肉親であるムヨンしかムリョンを倒すことができないと言われる。その刀を持ちムリョンの元へ向かうムヨン。2人は、400年ぶりに再会をする。
※翌日、村の繁華な通りに出かけたウノ→村人たちが頭を下げる
※ウノは女物の靴を購入
※役所に帰ったウノは自分の部屋の前にいたアランに靴を履かせてやる
※ウノは天上へ送るという→欲しいものは兄が用意してやるとウノ
※アランは毎日桃が食べたい、三食食べたいと頼む
※トルセが現れ二人を見るが無言で去る
※ウノはアランを連れて巫女の家に赴く
※役所の門から出ていく二人を目撃するコドル→チェ・ジュワルが役所へ入る
※巫女は口を滑らせたことを二人に謝る→許すアラン
※護符の真の目的は天を遮ることだと巫女→だから幽霊も出入りできなくなる
※天を遮る意味→結界を張ってると巫女
※「封印された間に魂が絡まり合った」と言った死神ムヨンの言葉を思い出す
※幽霊は入る事も出る事も出来ないと巫女
※屋敷の幽霊が居ないのは張った人が退治したと巫女
※苛立つチェ大監は若き日にホンリョン夫人に言われたことを思い出す→永遠に生きられる
※コドルを呼んだチェ大監は死んだ娘が生きていることを知る
※チェ大監はアランがイ府使の娘だと思い出す
※コドルはジュワルのことを告げ口
※アランを待つジュワルを覗き見る吏房たち
※巫女の家、ウノはチェ大監の屋敷に忍び込む決意をする
※天上、玉皇上帝は死神ムヨンにムリョンを倒す短剣を授ける
※心臓を狙え。効くのは最初の一撃のみ
※ムヨンだけがムリョンを滅ぼせる理由→肉親だから
※その縁を断ち切るほどの強い意志だけが奴を滅ぼせる
※夜、祠堂の地下、ホンリョン夫人は悪霊に剣を授ける
※悪霊は幽霊を連行しようとして死神ムヨンに見つかる
※感知した夫人は壺を割り悪霊が消える→幽霊を狩るムヨン
※チェ大監の屋敷前にきたウノとアラン
※祠堂を出た夫人はアランを感知→アランを見に行く
※祠堂に忍び込むウノ
※ホンリョン夫人は死神ムヨンと再会
※限りある人間の身だからとホンリョン夫人
※こんなザマで生きるためにとムヨン
※天上で兄上が助けてくれれば人間になれたとムリョン
※ムヨンが魂を連れていった娘の体に入ったムリョン→ムヨンが娘の体からムリョンを捕まえた
※上帝が追い出した時もすぐ消滅すると知りながら知らんぷりした
※地獄で苦しむよりはマシだと思ったんだとムヨン
※四百年も人間の身を渡りながら人間でも幽霊でもない者として生き続けるとは
※すごいことだわとムリョン
※死なずに生きて何が悪いの→大勢を殺している
※短剣を抜くムヨン→動揺し殺せなかった
※ムリョンは去る→天上で見ていた閻魔は席を立つ、見送る玉皇上帝
※祠堂に入ったウノは扇を振って地下の扉を開ける
※地下で壺を見つけたウノ
※チェ大監の屋敷の前にいたアランはチェ・ジュワルに見つかる→此処にいては駄目だ
※ホンリョン夫人がやってくる→アランを庇うジュワル
※祠堂から壺を一つ持ち出すウノ
※アランにジュワルの伯母と名乗る夫人
※今度遊びにおいでと言って屋敷に戻る夫人
※戻ってきたウノが二人を見つける→ジュワルは屋敷に帰る
※帰ろうと声をかけ歩き出すウノ
※自室に戻ったジュワルは待ちかまえていたホンリョン夫人と話す
※「人らしく生きたい」と願ったジュワル→暖かい家で飯を食べる、それに母親
※私のものを狙うとはと叱責されるジュワル
※役所の部屋で壺を見るアランとウノ→冷たい
※天上、もう一度やるという死神ムヨンを止める上帝→閻魔は退席
※キム・ウノが上帝のものを持っていたとムヨン
※彼は何者ですか?私の代わりに用意した者ですか?→ああ
※ムリョンを滅ぼすには上帝の剣と肉親の縁が必要だと、キム・ウノにとって肉親の縁とは?
※ムリョンが入っている身は彼の母親ですかとムヨン
※翌朝、ウノは壺を持って巫女を訪ねる→アランを役所に残す
※巫女は壺の冷気を感じられない
※護符に詳しいから調べてほしいと頼むウノ
※役所、アランに果汁を届ける吏房三人
※密陽(ミルヤン)で有名な氷谷のリンゴを搾りました
※疲労回復に便秘予防、お肌にも最高です
※トルセを見かけて追いかけるアラン→もうすぐあの世に帰るとアラン
※役所に戻ったウノはトルセにアランの正体を教える→イ・ソリム
※部屋を出たトルセはウノの子供の頃の噂は本当だったと思い至る
※ウノは吏房三人にチェ大監の過去を尋ねる
※漢陽(ハンヤン)の人で密陽に来て25年ほど
※ずっと漢陽と行き来していたが何年か前に左遷された
※あの家は地相がいい→前のキム大監の時も栄えてた、その前のパク大監の時も
※密陽の実力者はずっとあの家から出てる
※チェ大監は多くの政敵を失脚させた、各家の方々も根こそぎ
※ウノの父がチェ大監を左遷させた→年のせいか勢いが衰えた
※チェ大監はコドルに針母の行方を調査せた→晋州(チンジュ)で暮らす娘の家に向かった
※チェ大監は針母を連れてこいと命令
※ジュワルと使道を片づけてやると企むチェ大監
※アランはチェ大監の家を見張りに行くとウノに告げる
※ウノは止め自分が行くとアランと言い合う
※なぜ自分を避けるとウノに聞くウノ→どうしたらいいか分からないとウノ
※ウノは一人で役所を出る
※ジュワルが役所に来る→ウノと鉢合わせ
※ジュワルがアランを訪ねる→時間をくれ
※ウノが戻ってきてジュワルに失せろという

第14話 ウノの師匠
ある日、アランはジュワルから「そなたの心が欲しい」と告白を受けるが、生前の婚約者だったはずのジュワルからの告白に、アランは自分の心にジュワルが残っていないことに気付く。一方、ウノはチェ大監家で見つけた怪しい壺の調査を巫女に依頼していた。巫女はその秘密を見つけ、ウノとアランの前で壺を開封する。壷から出てきた悪霊にアランは襲われるが、ウノは持っていた扇で悪霊を退治する。その悪霊を退治できる扇は、ウノが放浪していた時に、偶然出合った師匠から譲り受けたものであった。
※ウノはアランをジュワルから引き離す
※翌日、アランは幽霊を捜してチェ大監の屋敷の前に行き、出てきたチェ・ジュワルと鉢合わせ
※郊外の亭(岳陽樓)でアランに告白するジュワル
※聞かなかったことにすると言って帰ろうとするアラン
※イ・ソリムと婚約していたからか?イ・ソリムを好きだったことはないとジュワル
※巫女は九代前のおばあさんの本を探して家捜し
※訪ねてきたトルセにアランの気持ちを考えろという巫女
※後悔してるトルセはウノを心配する→あの世に帰ると驚く巫女
※帰り道、アランはジュワルへの気持ちが残っていないと考える
※アランは巫女を訪ねる
※巫女はアランとウノの間柄を心配する
※夜、地下で壺が一つ無くなっていることに気付いたホンリョン夫人
※ホンリョン夫人はジュワルに侵入者があったと言う
※ジュワルはアランのことを思い出す→使道の仕業
※使道は骨の墓で護符を手に入れて屋敷の護符と同じだと確認したとジュワル
※怒った夫人はチェ大監を訪ねるが「娘が不死だと知っている」と言われる
※チェ大監は「娘の正体を教えたら私に何をしてくれる?」と駆け引きする
※地下、大監に腹を立てた夫人は悪霊たちに壺を取り戻せと命令
※扉は人間の力では開けぬはずと使道を不審がる夫人
※役所内を調べる悪霊たち
※目を覚ましたウノはアランの部屋を確認
※天上、ムヨンはムリョンを放置した場合のことを上帝に尋ねる
※人間を殺しながら数百年生きるかアランの体を得て不死になるか
※アランの体を手に入れれば強くなる
※なぜアランを餌にしたのかとムヨン→選ぶしかなかった
※ムリョンを放置すれば不条理な死によりこの世とあの世の秩序に亀裂が生じる
※最後にはこの世は崩れ去り天上も危うくなる
※ムリョンにそんな力はないとムヨン→ムリョンではなく世の秩序が崩れる力だ
※翌朝、アランの部屋の扉の前で眠り込んでいたウノ
※怨霊の羅卒たちは消えたみたいとアラン→消されたのかも
※ジュワルの告白を断ったとアラン
※チェ大監の使用人について吏房に尋ねるウノ→コドルとキムと他に一人二人
※たったそれだけ?→大監は慎ましい
※使用人は皆外から通ってるので仕事が済めば家に帰ります
※羅卒に大勢が応募する→皆カカシのように痩せ細っていると吏房
※全員雇用するウノ→トルセに修練を任せる
※役所の門から出たアランを見た針母
※チェ大監の屋敷に連れて来られた針母
※大監はアランとイ・ソリムが似てるか針母に尋ねる→答えねばお前の娘の家に手下を送る
※孫娘が生まれたそうだな
※瓜二つだと答える針母
※コドルに針母を送り返させる→山道で短剣を抜くコドル
※ホンリョン夫人は焼いて飲めば病は治るだろう→黄色の護符
※大監はジュワルと婚約した娘の話をする
※三年前の閏月の満月に山の廃屋で死んだジュワルの許婚がアランという娘
※地下で魔法の鏡に真の姿を映すホンリョン夫人
※アランの望みは「己を殺した者への復讐」だと考える
※夫人の住まいの前で待つジュワルと遭遇
※使道をどうするか尋ねるジュワル→お前のすることは何もない
※娘の望みが分かったので手を引けと指示する夫人
※役所で羅卒の教官役を務めるトルセ
※壺を抱えた巫女が役所に来る
※ウノとアランに壺は「魂を入れる壺」に似てると報告する巫女
※事情があってあの世に行けない魂を中におさめて安定させる
※九代前の祖母の本に封印の解き方が載っている
※恐らくチェ大監の先祖の魂でしょう→先祖の霊を起こすのは礼に反します
※呪文を唱え護符を外して蓋を開ける巫女
※出てきたのは悪霊→ウノを倒しアランに体を寄越せと迫る
※ウノは扇で悪霊を滅ぼす
※騒ぎを聞きつけてトルセがやってきて倒れている巫女を抱え起こす
※感知して苦しむ夫人→ウノの母の魂が現れる?
※前の閏月の満月に魂を取れなかったせいで、あの者の魂が私を押し出そうと?
※娘を手に入れれば解決するとホンリョン夫人
※倒れた巫女を布団に寝かせるアラン
※悪霊が体を欲しがったことに動揺するアラン
※ウノに事情を教えてくれと迫るトルセ→巫女を見てやれ
※チェ大監は悪霊を操れるのかと考えるウノ
※ウノの師匠は放浪の道士→幽霊を倒す体術を教える
※幽霊にたいして剣と同じ力を持つと師匠に渡された扇
※母の心を得たいなら母親に渡せと餞別に渡された簪→「母心簪」と彫られた簪
※「全ての問の始まりはお前にある」という言葉を覚えておけ
※師匠は去りウノは下山した
※簪を渡した日に母は去った
※悪霊たちが自分の体を狙ってると告白するアラン
※ホンリョン夫人はウノの正体に思い悩む
※夫人はチェ大監に使道について尋ねる→金海のキム大監の息子キム・ウノ
※ウノとアランは布団の巫女を訪ねる
※死神ムヨンと会う方法を考える二人
※夜、役所の庭に現れた死神ムヨン→ウノはアランについて尋ねる
※アランは不死の身で人間には無用だが、霊的な者がその体を得れば永遠に生きられるとムヨン
※チェ大監の屋敷に忍び込み、ホンリョン夫人の住まいへ向かうウノ
※護符の刻まれた木の柱に扇を振るって効果を消すウノ
※地下、感知する夫人→悪霊を向かわせる
※師匠の正体を不思議に思うウノ
※夫人の住まいに入るウノ→祠堂へ
※祠堂に現れたムヨンは悪霊と戦う→ウノが加勢
※二人で祠堂の地下へ向かう
※師匠がくれた扇というウノに「玉皇上帝だ」と返すムヨン
※地下でホンリョン夫人と対面したウノは母の姿を見つけ驚愕する

第15話 玉皇上帝の計画
ウノと死神ムヨンは、チェ大監の家にある地下室でホンリョンと対面する。ホンリョンを見たウノは、捜し求めていた母であることに驚愕する。一方、ムヨンは今度こそホンリョンの体に乗り移ったムリョンを倒すべく、ホンリョンに刀を向ける。しかし、ホンリョンを母と疑わないウノは、ムヨンから「ホンリョンはウノの母ではない」と言われても、ホンリョンを守る。このウノとムヨンの戦いの混乱の中、ホンリョンは地下室から逃げ出す。一方、アランはウノの持っていた扇の模様が、玉皇上帝の模様と同じことに気付く。やがて、ウノは母がチェ大監に会うためにこの密陽に来たことを知り、チェ大監を調べ始める。
※地下、夫人と対面したムヨンとウノ
※ムヨンは夫人の中のムリョンを倒そうと抜刀するが、母の姿の夫人をウノが庇って戦う
※庇われている隙に夫人は壺の悪霊たちを召喚
※ウノとムヨンが悪霊と乱闘の隙に逃げようとする夫人
※ウノが夫人の腕を掴むと、ムリョンは「あの女の息子か」と気付き短刀を握る
※夫人の中のウノの母が現れ、息子の名を呼び短刀を手放す
※ムヨンが「お前の母ではない」とウノを退け、ムリョンに刃を向けるが何かの力で抵抗される
※ウノが母を助けようとすると、夫人は悪霊を召喚して去る
※地下から出てきたホンリョン夫人はチェ・ジュワルに手を借りて逃げる→ジュワルは「母上」と叫ぶウノの声を聞く
※悪霊を倒し地下から飛び出すウノ→消えた母を捜して屋敷の外へ出ていく
※ムヨンは地下の壺にいる全ての悪霊を始末してから姿を消す
※チェ大監が地下を見つけて夫人の所業に騒ぐ
※夫人とジュワルは山中の廃屋に入る
※役所の部屋で悩むアランはウノの扇の模様について思い出す
※ウノの部屋で簪を見つけたアラン→簪をくれた師匠について考える
※アランが戻ってきて「母に会った」と呆然とする
※休みたいと言うウノを残しアランは簪を持って出ていく
※ウノは母が悪霊を操っていることに思い悩む
※廃屋、訳を尋ねるジュワルに「お前のせいだ」と責める夫人
※ウノが「母」と呼んでいたことを尋ねるジュワル→そう呼ぶならそうなのだろう
※ジュワルは夫人の本当の姿を尋ねる→名はムリョン、天上の天女
※天上、戻った死神ムヨンは閻魔に報告→上帝の剣では刺せませんでした
※死神の身で人間を刺すことはできぬと閻魔
※なぜ剣をくれたのですか→お前の意志を試すためだと閻魔
※剣で刺せるのは人間の体から出たムリョンだけだ
※上帝がキム・ウノを用意したことを考えろ
※閻魔はムヨンに謹慎を命じる
※役所の部屋で眠っていたアランは針母の声で目覚める
※アランがイ・ソリムの部屋に行くと針母がいた
※針母の胸の刺し傷を見たアランは誰の仕業か尋ねる
※針母はチェ大監に呼び出された事を伝える
※アランが記憶喪失だと知った針母はジュワルとの破談の話を伝える
※嶺南楼の森に屍がある
※コドルの仕業→あいつの身分証(木札)を抜き取りました
※針母があの世に行くと渡された身分証も消える
※翌朝、アランはウノを訪ねる
※アランが昨夜のことを尋ねるが「後で」と言って部屋を出るウノ
※チェ大監は護符を燃やして飲む
※この縁を終わらせる時がきたと大監→病さえ治せば会うこともない
※ふたたび祠堂の地下を訪ねたウノはチェ大監と鉢合わせ
※ウノが女について詰問すると大監も「あの女の魂胆は知らぬ」
※わしはあの化け物を家に置いてやっただけだ→人ではないからな
※病を治す代わりに家に置いたとウノに告げる大監→自分で調べろ
※ウノが去ると、大監は夫人の「悪霊」について考える
※大監はコドルに命令→離れと祠堂を燃やし地下室を埋めろ
※山の私兵を呼び戻し家を守らせろと大監→ウノに黙ってやられない
※魘されて目覚めた巫女は部屋の祭壇で先祖に「助けてくれないなんて」と訴える
※母の霊が現れて祭祀(チェサ)でポッサム(肉のキムチ包み)を供えてと要求
※アランが幽霊の言葉を伝えると、母は姿を消す
※見えたけど聞こえないと嘆く巫女
※アランは巫女の本で扇の模様が上帝のものと確認する
※天上、碁を打ちながら「アランとウノが出会うよう仕組んだのか」と閻魔
※巫女の家、アランと入れ違いで訪ねたウノ
※結界を張れる者なら他人の体にも入れるか?と巫女に尋ねる
※なんだってできるでしょう→体の持ち主はどうなる?
※九代前の祖母の本を調べる巫女→体の持ち主の魂がいてこそ保てる(死んでない)
※魂は閉じ込められ死んだも同然
※魂を救い体を救う方法→本には載ってない
※帰宅したチェ・ジュワルはチェ大監に夫人が「天女」だと知っていたか尋ねる
※穴蔵にいた故、大蛇か何かだと思ってたと大監
※天女が人の体を渡り歩く化け物になるとはと大監
※ジュワルが夫人は使道の母だと知っていたか尋ねる→わしを殺そうとした使用人と大監
※閏月の満月に魂を食えず力が衰えている
※ジュワルは自室に使用人キムを呼び病人の看病を指示→離れの女人のことですか
※この家の秘密は前から知っているとキム→閏月の満月のことも
※あの女人を連れて来たのも私とキム
※以前は姿が違いましたとキム
※ソさんという人が三年前ここで働きたいと頼み込んできた
※キムが雇い入れたが大監の食事に毒を盛った
※殺されそうになったところを以前の離れの主人が救った
※次の日、ソさんが離れの主人になっていた
※ジュワルは「その女人が使道の母だ」とキムに教える
※帰り道、上帝の企みを考えていたアランはジュワルと遭遇
※店で向かい合うアランにジュワルは「望みを叶えるために己を差し出したりはせぬと約束してくれ」という
※何があっても己を諦めたりせぬと約束してくれ
※夜、役所の部屋の前でイ・ソリムの日記をジュワルに渡すアラン
※若旦那を心から愛してた人がいたと覚えていてほしいとアラン
※役所に帰ってきたジュワルとすれ違うウノ
※ウノはジュワルがいた理由をアランから聞く
※晦日の月を見上げる二人
※翌朝、ウノはチェ大監を調べる決意をする
※アランは思い出す→満月の夜、橋の上でジュワルと夫人が会ったところを目撃したイ・ソリム
※ウノの母とジュワルが会っていたことを不審に思うアラン
※母を宿泊させた家の女性から使道として話を聞く
※母はチェ大監に会うために密陽に来たと知ったウノ
※トルセに父に早馬を出せと指示
※チェ大監の悪行を調べることにしたウノ
※夜、橋の上でアランとジュワルが遭遇
※ジュワルは月下日記を持つ資格がないから元の場所へ戻してくれと差し出す
※一人橋の上に残ったアランはある記憶を思い出す
 

アラン使道伝(字幕版)

第6話 チェ大監(テガム)家の秘密
役所に忍び込みアランを刺し連れ去ったのはジュワルだった。ジュワルは、ある女性の指示を受けてアランを連れ去っていた。一方、ウノは、アランを助けた山にあった小屋で母のかんざしを発見し、小屋の近くにある不審な穴に気付く。その穴には何人分もの人骨があった。この中に母がいるかもしれないと思ったウノだったが、母の遺品は何も見つからない。しかし、幽霊が見えるはずのウノだが、人骨が見つかった穴の周辺でそれを感じることができず・・・何かがおかしいことに気付く。
※自邸の庭をうろつくチェ・ジュワルにチェ大監は「しくじったのだな」と声をかける
※そんな娘が次々と現れるはずない
※魂を得られなかった夫人は空腹のはずとチェ大監→さぞお怒りだろう
※わしもお前と同じ道を歩んできたからなとチェ大監
※獲物を狩れぬ猟師は替えられてしまう
※チェ・ジュワルは夫人の住まいの前に行き跪く
※夫人の姿はウノの母?
※山の小屋で母の簪に動揺するウノに従者トルセが怪しいものを見つけたと案内
※地面の不審な木蓋を開ける→枯れ井戸?
※底に沢山の人骨が隠されていた
※トルセに役所から人を呼ばせるウノ
※封印していた場所が露見したと感知した夫人はチェ・ジュワルを向かわせる
※チェ・ジュワルは山中でウノと骨を掘り返す役人たちを目撃
※娘の屍を奪ったのはウノと考え引き返す
※役所で目覚めたアランは昨夜刺し殺された事を思い出し混乱
※自分が生き返ったと自覚したアランは竹串で腕を刺す→一瞬で傷が癒える
※天上、玉皇上帝に呼び出された死神ムヨン
※名簿にない死が出始めて四百年が経つ
※肉体も魂も跡形もなく消えてしまう
※屍の隠し場所がじきに明かされる
※ムヨンはアランの縄を解いたのは上帝かと尋ねる→口角を上げる上帝
※夜、茶母の衣装を着たアランは自室の布団の血痕を見る
※ウノは役所に運ばれた遺品を調べる
※母の遺品はなく、殺されていたら母の魂が会いにくるはずと考えるウノ
※アランが現れウノは引っ張って門へ行く
※残された吏房たちは動揺し、密陽が注目され不正がバレるかもと不安になる
※ウノは山中の遺骨について説明し簪を見せる
※あそこでイ・ソリムは死んだのだとウノ
※アランに思い出させるために小屋に連れて行くとウノ
※恐怖心から断るアラン
※死ぬ時に感じた恐怖を思い出した
※今は無理だと走り去るアラン
※骨の墓が暴かれたことを夫人に報告するチェ・ジュワル
※使道を殺し屍を取り戻せと命令する夫人
※骨の墓はチェ大監がどうにかする
※夫人の住まいを出たチェ・ジュワルはチェ大監と鉢合わせ
※お前との縁もこれまでだな
※親子のフリ
※夫人の住まいに入ったチェ大監は苦しみ床に倒れる
※原っぱでアランは死の真実を探すための記憶がよみがえり始めたと考える
※一人で山の小屋に行くアラン
※恐怖と戦い祭壇に横たわるが何も思い出せない
※起き上がって立とうとして躓き壁に手をついた時に記憶の断片がよぎる
※簪を抜いて手に握った記憶
※山を駆けおりるアラン
※使道を殺すため役所に侵入するチェ・ジュワル
※アランが帰ってくるのを待ち役所の門を出るウノ
※夜道で尾行に気付いたウノ→樹上で刃を抜くチェ・ジュワル
※アランがウノを見つけ夜道を駆けてくる→チェ・ジュワルは驚く
※帰り道、アランは「女の頭から抜き取った」と簪のことを思い出したとウノに告げる
※どんな女だと尋ねるウノに「簪を挿した髪しか思い出してない」とアラン
※簪を抜き取った事情も気持ちも思い出せないとアラン
※母上っ子め
※二人が言い合いながら歩いているとチェ・ジュワルが現れる
※ウノはアランを引っぱって帰る
※殺した女が死んでいなかったことに動揺するチェ・ジュワル
※夫人の住まいに赴いたチェ・ジュワルはチェ大監が中に居ることに気付く
※声をかけると「お前の父の具合が優れぬ」という返事がして明かりが消える
※チェ・ジュワルは去る
※大監の病が煩わしくなったと夫人
※今はまだしてもらいたいことがある
※下着姿の大監を布団に寝かせるチェ・ジュワル
※使用人・コドルは金海(キムヘ)
※翌朝、夢を見るトルセ
※若旦那様のおじい様に救われた時誓いました
※この家の息子は俺が守る
※ウノが起こしに来るが具合の悪いフリで寝たまま→ウノは扉を閉めて去る
※役所の庭で人骨を前に困る吏房たち
※役所から出ていくウノを見た一人が使道を消してしまおうと言い出す
※幽霊の仕業にしよう
※チェ大監の考えを伺おう→お加減が悪いと会えない
※チェ・ジュワルが現れて吏房にアランのことを尋ねる
※役所で吏房たちが使道暗殺の密談
※ウノを探すアランが現れる
※アランはトルセに声をかける→使道は骨の墓
※アランが墓に向かいトルセが追いかける
※吏房は好機だと言い二人も賛成
※門でアランと別方向に向かうトルセ→あの娘と引き離す
※市場で占いをする巫女→トルセが現れる
※護符を書けるか?→娘を引き離す護符
※護符を書くため娘との関係を尋ねた巫女に腹を立てるトルセ
※肩を掴み揺さぶるトルセを巫女は鍋の蓋で殴って逃げ出す
※骨の墓を調べるウノ→黒い布の封印符を見つける
※魂がいないことを不審に思うウノ
※樹木に貼られた黒い符を見つける
※感知する夫人
※天上で様子を見守る閻魔、玉皇上帝、死神

第7話 封印されていたもの
ウノは人骨の見つかった穴の周辺で、あることを発見する。それを追っていくうちに、崖から転落してしまう。一方、アランは外出したまま戻らないウノを心配して捜しに行ったが、ウノを助けようとしてアランも崖から転落してしまう。雨が降ってきたが、ウノは重傷で動けないため、2人は近くの洞窟に避難する。洞窟の中で、ウノとアランは怪しげな人に出会う。アランが襲われそうになったところに、死神ムヨンが現れ助け出されるが、出会ったのは人ではなくて悪霊で、今まで封印されていたため天上でも気付かなかったと言う。
※樹木に結ばれた札を外し結界を解いていくウノ
※天上で見守る玉皇上帝、閻魔、死神ムヨン
※感知する夫人
※ウノに忍び寄る吏房三名→転落死を企む
※吏房が押す前に枝から符を外した拍子に木から落ちて崖を滑り落ちるウノ
※吏房たちが去り、死神ムヨンが現れる
※ウノを探して骨の墓にきたアランは死神に会う
※ウノが集めた札を調べる死神→ムリョン
※チェ・ジュワルは夫人を「ホンリョン」様と呼ぶ
※お前のせいと責める夫人に「生き返った」アランのことを報告するチェ・ジュワル
※娘が生きていることに驚く夫人
※転落しているウノを見つけたアランは、骨の墓を区切る縄を持ってきて崖を降りる
※崖から落ちかけたアランを助けるウノ
※ウノの怪我に取り乱すアラン→止血したウノが再び意識を失う
※従者トルセが役所に戻って吏房たちと話していると雨が降り出す
※アランは洞穴を見つけてウノを運び込む
※焚火を起こそうと洞窟内を探し回るアラン→雨宿りの人参採りの男と遭遇
※男は人の肝を好む二重人格でアランを襲う
※意識を取り戻したウノが男を殴るがやり返される
※アランから肝を取り出そうとした男は「人ではない」と驚く
※死神ムヨンが現れ男を斬ると衣を残して消える
※幾つぶんかの魂だと死神→封印されている間に絡まり合い己にもわからぬ存在になった
※己を見失えば悪霊になる
※死神は消える
※役所、トルセは雨のなかウノを探しに駆け出す
※天上、死神ムヨンが悪霊の報告→結界を張るだけで悪霊が生じるならかなりの力
※地上での忍苦が奴の力になった
※奴はアランを手に入れようとする
※洞窟、悪霊と怨霊は違うとアラン
※雨が止む
※翌朝、アランが目覚めると一人→ウノは出口を探して洞窟を探検していた
※洞窟が崩れ出し、外に出る二人→元の崖
※トルセが二人を見つけ縄を投げる
※ウノが登ったあとアランが登るが縄が切れて落下→河に落ちる
※天上、墓の主を探す閻魔と玉皇上帝→あのとき地獄に送らなかったせいだと上帝を責める閻魔
※夫人はチェ・ジュワルに指示→娘も使道も生かしておく
※チェ・ジュワルに娘に近づけと指示→娘の望みを探り出せ
※夫人は祠?の床の隠し扉から地下へ行く→壺が二つ安置
※壺に語り掛ける→悪霊二体
※チェ大監の病が回復
※扁額:眞光(來?)輝
※ウノの調査に金海へ行った使用人が帰ってくる
※キム大監の息子だが正妻の子ではない→奴婢の子
※母親は逆賊の一族
※虫けら同然と嘲笑するチェ大監
※村人を集めろと命令
※チェ・ジュワルは吏房たちから使道は死んだと聞かされる
※チェ・ジュワルがアランの消息を尋ねると昨日から姿を見ていないといわれる
※ウノを背負ったトルセが戻ってくる
※ウノが生きていることに驚く吏房
※アランが崖から落ちたと知ってチェ・ジュワルは駆け出す
※役所、押してないという主張を信じてもらえない吏房
※医者の治療を受けたウノ→枕元で泣くトルセ
※騎馬で崖下の川に駆けつけたチェ・ジュワルは岸辺に打ちあげられ気絶しているアランを発見
※意識を取り戻したアランに用があって通りがかったと嘘をつくチェ・ジュワル
※アランを抱き上げて馬に乗せるチェ・ジュワル

第8話 閻魔の怒り
崖から転落し洞窟で一晩を明かしたウノとアラン。翌朝トルセが二人を見つけるが、救出中にロープが切れ、アランは崖下の川へ転落してしまう。役所に戻ったウノは、アランが心配で捜しに行くが、見つからない。実は、川岸で意識を失って倒れていたアランはジュワルに助けられ、チェ大監家に運びこまれていた。一方、チェ大監家にいる謎の女性ホンリョンは、アランが不死の存在であることに気付き、アランに執着を見せる。また、死神を殺す刀を作っていた。死神を殺されたことを知った閻魔は、激怒する。
※覚醒したウノは怪我をおしてアランを探しに行く
※トルセはアランは死んでるから羅卒に任せろと止める
※トルセを振り切り騎馬で駆けだすウノ
※ウノを追うトルセは市場で巫女と遭遇→二人は惹かれ合う
※チェ・ジュワルは気絶したアランを屋敷に連れ帰る
※川でアランが見つからず岸辺で心配するウノのところにトルセが駆けつける
※役所に戻ったウノは吏房に遺品を取りに来た者がいるか尋ねる→いない
※吏房は村が出来る以前の人骨だろうという
※ウノが去ると吏房たちはチェ大監を恐れて誰も来なかったのだと言い合う
※三人の話を聞き咎めるトルセ
※トルセは村人の実情をウノに報告
※夜、チェ・ジュワルはアランの正体と夫人の意図を考える
※地下、夫人は自分の血で作った符を二振りの剣の柄に施す
※手下の悪霊二体に剣を授ける
※悪霊が死神を殺し盗賊の幽霊を連行
※死神ムヨンが悪霊一体を殺し剣を拾う→悪霊一体は幽霊を連れて逃げる
※連れ去られた盗賊の幽霊は夫人の手で壺に封じられる
※天上、閻魔は死神ムヨンの報告を聞く→剣に魂を滅する護符が刻まれてました
※奴は焦っていると玉皇上帝
※奴が力を取り戻したとは?と尋ねるムヨン→誰なのかご存知なのですか
※ウノは役所を出て騎馬で川へ行く
※トルセは役所の前に集っていた村人たちにウノに使道の仕事をする気はないという
※チェ大監の屋敷で目覚めたアラン→部屋を出て人を呼ぶアラン
※誰もいないので幽霊を探すアラン→見つからない
※夫人の住まいに続く小道を見つけるアラン
※夫人はチェ大監と会っていた→病は完治ではない
※アランは小道の途中で両脇に護符の刻まれた柱を見つける
※アランはチェ大監に見咎められる
※チェ・ジュワルが現れ「私の客だ」と庇う
※このまま帰せないとアランの腕を掴むチェ大監→ジュワルは前に此処に入った奥方について大監に耳打ちする
※アランの手を引いて出ていくジュワル→住まいから出て後ろから見ていた夫人
※大監はアランに見覚えがある
※夫人は護符から感知したことでジュワルに怒る
※アランは屋敷の一画を幽霊の時に見たと思い出しジュワルの名前を尋ねる
※ジュワルの名を聞いて許婚だと確認する
※自分の名は「アラン」と名乗るが、ジュワルはイ・ソリムを覚えていない言動をする
※アランは走り去る
※ウノが山中を訪ねると小屋や墓が消えていた
※チェ大監の命令で埋め立てられ後始末されていた
※水辺まで駆けたアランは許婚が自分の顔を覚えてないことに動揺する
※アランの後を追ってジュワルが現れる
※役所に帰ると歩き出すアランの後をついて歩くジュワル
※村に戻って来た二人を役所前で見つけた騎馬のウノ
※ジュワルは挨拶して去りアランは役所に入る→後を追うウノ
※遺骨を処分した吏房三人は死んだと思っていたアランの姿を目撃して驚く
※アランとウノのやり取りをトルセと吏房三人が覗き見る
※トルセはアランは人ではないと思う
※アランはウノがジュワルのことを黙っていたことを怒って部屋に引きこもる
※ウノは吏房たちを見つけて叱責→チェ大監の命令に従っただけ
※役人は使道に従うべき→この村では通用しません
※チェ大監を役所に呼べと命じるウノ
※アランのことを九尾狐(クミホ)だと思うトルセ
※天上、悩む死神ムヨンは「ムリョンのはずがない」
※夜、屋敷に戻ったチェ・ジュワルの部屋に夫人が待ちかまえていた
※娘を私に会わせなかったと責める夫人
※あの娘は死なぬのだと教える→不死の存在
※その体さえあれば私は永遠に生きることができる
※あの娘を得ればお前も閏月に手を血に染めずとも済む
※私はどうなるのです?とジュワル→母は息子を捨てない
※娘の心をつかめと夫人→娘の恋人になれ
※翌日、輿で役所に向かうチェ大監
※役所にチェ・ジュワルが現れる
※使道の官服を着用したウノとチェ・ジュワルが遭遇
※チェ・ジュワルはアランに会いに行く→一緒に出掛けようと誘う
※二人の様子を見たウノは怒って去る
※チェ大監が役所に到着

第9話 真夜中の花見
チェ大監が山の穴を勝手に埋めたため、ウノは使道としてチェ大監を役所に呼び出す。2人ははじめて対面するが、チェ大監はウノのことを「庶出」だと見下すばかり。その夜、悩んでいるウノを心配したアランは、気分転換にと真夜中の花見に誘う。花見の帰り道、ウノとアランはチェ大監が手配した者たちに襲われるが、そこに、悪霊までも現れる。またもや死神ムヨンが現れ救われるが、ウノが持っていた扇も悪霊を倒すことができた。翌日、ジュワルはアランを花見にと誘いに来る。ウノはアランを止めるがアランはジュワルと出かけてしまう。
※役所東軒、チェ大監と対面したウノは骨の墓を隠蔽したと咎める
※チェ大監はかつて戦乱時に村で虐殺があった時に作られた墓だと作り話→村人は知っていたと嘘
※チェ大監の嘘に頷く吏房三人
※二人のやり取りを眺めるチェ・ジュワル→アランもやってくる
※ウノの出自を嘲笑するチェ大監→驚く吏房三人
※奴婢の子ごときが村の府使(プサ)になるとは
※ウノを村の長として受け入れる気はないとチェ大監
※アランは見ていられずジュワルとその場を離れて役所から出る
※嶺南(ヨンナム)楼の赤いサルスベリは美しいとジュワル
※用が済んだら嶺南楼に行かないかとアランを誘う
※庶出でも同じ人間、死ねば同じとアランは言い引き返す
※役所、チェ大監はウノの出自を知った周囲はどう思うかという
※吏房三人が視線を逸らしている
※チェ大監は去り際に「父親を思ったら静かに去る」という
※庶出(ソチュル)
※戻って来たアランがチェ大監に反論する
※西出(ソチュル)の何が卑しいとアラン
※チェ大監はアランがイ・ソリムと気付いた?
※激昂したチェ大監がアランを殴ろうとしてウノに腕を掴まれる
※チェ・ジュワルがアランを庇いウノに連れて帰るので離すように言う
※役所の門を出た父子は別々に帰る
※男女七歳にして席を同じゅうせず
※アランは励ますがウノは部屋に引きこもる
※チェ大監はホンリョン夫人にジュワルの行動を告げ口
※帰宅したチェ・ジュワルはアランの言葉を思い返す
※チェ大監に報告にきた使用人→役所の前をうろつく者がいる
※チェ大監は屈強な者を集めて思い知らせろと指示
※従者トルセは巫女の家を訪ねる
※巫女は庭の祭壇で供え物
※従者トルセは巫女を連れて役所に戻る
※アランが部屋に居ないのでトルセは探しに行く
※戻って来たアランと巫女が対面
※巫女はトルセにまとわりつく女だとアランを誤解する
※巫女を目撃した吏房が走り寄ってきて咎める
※吏房二人に追われて逃げる巫女
※トルセが気付いて吏房を捕まえるが巫女は役所から逃げ去る
※夜、アランは様子を見に行き部屋から出てきたウノと鉢合わせ
※アランは気分転換に嶺南楼へ花見に誘う
※ウノはアランの服の血痕に気付き着替えさせる
※腹を空かせたアランが桃を食べたいと言う
※夜道を歩きながらアランはウノが母を捜す理由を尋ねる
※俺のせいで母は消えたとウノ
※逆賊の娘と烙印を押した奴を母は恨み続けた→毎日復讐を考える
※母が哀れで世間を恨んだ
※一度だけ母を憎んで気持ちが抑えられなかった
※街角でならず者集団に絡まれ襲われるウノ
※離れた場所で様子を窺うチェ大監の使用人
※高所から様子を見守る死神ムヨン
※刃物を出した男が返り討ちにあって死ぬ
※死んだ男の幽霊を連行する悪霊二体
※悪霊に気付いて後を追うアラン→尾行する死神ムヨン
※悪霊を呼び止め問いただすアラン
※ならず者集団をすべて倒したウノはアランを捜す
※剣でアランに襲い掛かる悪霊→死神ムヨンが助けに入る
※ウノも加勢に入り扇子で悪霊を倒し消す
※死神ムヨンは「お前のせいで台無しだ」と言って去る
※地下、ホンリョン夫人は手下が消されたことに気付く
※壺が二つ割れる
※ホンリョン夫人は死神ムヨンの邪魔だと気付く
※チェ大監は失敗した使用人に物を投げつける
※翌朝、ウノはアランに護身術を教えようとする
※アランは怨霊の時に身についたという
※アランは掴みかかってきたウノを撃退する
※その様子を建物の陰から覗く従者トルセ
※チェ大監の使用人が役所の前をうろついていた村人を殴って白状させようとする
※使道と話そうとしただけと村人
※チェ大監の屋敷の門を叩き「アボジ(父さん)」と叫ぶ男児
※チェ大監の使用人が扉を開け「早く帰れ。お前までひどい目に遭う」と諭す
※通りかかったチェ大監に男児が「父さんを助けて下さい」と頼む
※使用人は扉を閉め「コドルが村人を閉じ込めておりまして」と説明
※男児が扉を開けて駆け込みチェ大監の足に縋って哀願
※使用人は男児を引きはがして追い出し閂をかける
※チェ大監は「コドルに早く片付けさせろ」と命令
※チェ大監はジュワルの姿を見かけ無事なことに不審がる
※ジュワルと夫人が隠れて企んでいると疑うチェ大監
※チェ・ジュワルはホンリョン夫人を訪ね不死の存在(アラン)の正体を尋ねる
※夫人は答えずジュワルに命令に従えと叱る
※ジュワルが去ると夫人はあの者たちが私を捕らえるために作った存在?とあざ笑う
※役所でチェ・ジュワルを見つけるウノ→アランを誘いにきた
※ウノは咎めるがアランが現れるとジュワルは誘う
※誘いに応じようとするアランを引っぱっていき「行くな」というウノ
※顔も名前も覚えてない相手となぜ婚約したのか訊きたいとアラン
※アランはジュワルと出かける
※従者トルセが二人のお出かけを報告、ウノは後を追おうとする
※役所の門を出ると男児が足に縋って父を助けてと頼む
※父はチェ大監に捕まって死んでしまうと泣く

第10話 満月2つ
ウノは外出しようとしたところ、村の子どもから「父親を助けて欲しい」と泣きつかれる。子どもの父親はチェ大監の家で拷問されているという。ウノはトルセと共に、チェ大監の家に行き、子どもの父親を助け出す。その父親は、高利貸しのような税の徴収をするチェ大監のことを使道に訴えに来たところだったという。一方、アランはジュワルと一日一緒に出かけていた。夜2人が帰ってきたところに、ウノが通りかかり、ウノはアランを連れて散歩に出る。アランはウノに自分には満月2つの時間しか残されていないことを告げる。
※村の道を歩くチェ・ジュワルはアランに使道との関係を尋ねる
※師匠の娘としどろもどろに説明→父の借金の代わりに捕まっている
※ジュワルはアランを店に連れて行き服の仕立てを頼む
※女将に採寸されながらアランは怨霊の時の事を思い出す
※惻隠(そくいん)の心
※男が女のことを心配したり同情したりするのは『そなたに気がある』そういう意味も同然さと女将
※市場でお菓子と桃を買ってもらうアラン
※官服姿のウノは従者トルセと共にチェ大監の屋敷を訪ね「村人を渡せ」と命令
※村の長が私家のことに口を出すのが公務か?
※訴えを処理するのは長の正当な公務でしょう
※子供の訴えで父親を捜すうちに此処にいると調べがついた故、訪ねてきたのです
※使用人コドルが駆けつけてくる
※罪人だとチェ大監
※罪人を取り調べて罰を与えるのは役所の務めとウノ
※元工曹判書(コンジョパンソ)の大監が私の公務を妨げるのは王命に逆らうも同然
※密陽(ミルヤン)の長は身分の上下、前科の有無を一切問わぬ故その座に就き民を見守れという王命です
※チェ大監は「出してやれ」と指示
※怪我をした村人が連れ出される
※睨むコドルをウノは殴り倒す→前に言ったが父が打ち倒すのはチェ大監ではなくお前だ
※その時はお前の棺の蓋が閉められると宣言して去ろうとするウノ
※チェ大監は使道の真似事か、楽ではないぞとウノに告げる
※ウノが出て行くとチェ大監はコドルの背中を蹴る
※明朝、役所に行き倉の穀物を持ってこいと命令するチェ大監
※村人に礼を言われた従者トルセは馬に乗ろうとするウノに報告
※村の税はチェ大監が代納してたとか
※日照りで収穫も少ないのにチェ大監は高利貸しほども利子を取ってたらしい
※使道に相談しようとして役所の前でまごついてたとトルセ
※ウノはトルセに指示→あの者たちに言って噂を広めさせろ
※役所の倉から村人たちに穀物を持って行かせるウノ
※従者トルセは「あれはチェ大監の倉なのに全部配るなんて」とウノに言う
※チェ大監じゃなくて役所の倉だろとウノ→納める税の分ですとトルセ
※別に取っておけ国が定めた利子分と一緒に
※一晩中飲み明かして役所に出勤した吏房三人は穀物を運ぶ村人たちに気付いて中に駆け込む
※遅れて駆けつけた巫女
※空になった倉を見て慌てた吏房三人はトルセに尋ねる→使道の命令
※使道だと奴婢の子が厚かましいと吏房が罵りトルセと揉めているとウノが見ていた
※ウノは睨むだけで去りチェ大監の言葉を思い出す
※トルセは吏房三人を投げ飛ばす
※着替えたウノは騎馬で出かける
※従者トルセは門で吏房に追われる巫女を目撃して庇う
※夜、ジュワルに買ってもらったお菓子を怨霊たちに分けてやるアラン
※隣に座ったジュワルは「一日中飢えた者のように食べ続けてるな」
※アランは習慣になったと答える→食べられる時にできるだけ食べておかないと
※ひもじくて仕方なかった怨霊時代の話をしたアランは父が私を捨てて放浪していた時のことと誤魔化す
※帰り道、アランとジュワルは騎馬のウノと遭遇
※ウノはアランに手を差し出し馬に乗せる
※ウノは役所に戻らず原っぱに行く
※アランの心配をするウノに私が好きなの?と尋ねる
※好きにならないで私には満月二つしかないからとアラン
※真実を明かせないと地獄行きだと打ち明けるアラン
※アランがこの世にいられるのは満月二回までと知って驚くウノ
※帰宅したチェ・ジュワルの部屋にホンリョン夫人が訪ねてくる
※夜、役所の一画で話す巫女とトルセ
※帰ろうとした巫女は本を忘れて取りに戻る
※騎馬で戻ってきたウノとアランを出迎えるトルセ
※先にウノが門をくぐる→ウノの姿を目撃する巫女
※アランとトルセが言い合いながら歩く姿を目撃した巫女
※ウノの姿とアランの声に覚えがあり不思議に思う巫女
※アランが去りトルセが巫女に声をかける→巫女は帰る
※天上、死神ムヨンはキム・ウノが悪霊と戦えたことを不審に思う
※ウノの扇が悪霊を消せたことを不審に思う
※翌日、倉の件を知ったチェ大監がコドルを叱責
※ウノの首を取ってこいと命じるチェ大監
※従者トルセは巫女の家を訪ね穀物と豚肉を渡す
※巫女は敬語をやめて男らしく話してと言って出ていく
※天上、閻魔が玉皇上帝に死神ムヨンにいつ話す気だと迫る
※現世の秩序を乱している元凶はムリョン
※己のために大勢を殺して魂を奪ったのはお前の妹で天女だったムリョン
※奴は地獄行きの魂を連れていき悪霊を作り出している
※ウノはアランを起こして店に連れて行って服を注文する→昨日と同じ店
※ウノは店の女将に銭をやってチェ・ジュワルの服は捨てろという
※ウノは俺が天上に送ってやると言いアランを山中に連れて行く
※ウノは花の群生地を見せてやる
※アランは何時からウノは幽霊が見えるようになったか尋ねる
※子供の頃ひどい病で死にかけたことがあるんだ。その後幽霊が見えるようになった
※町で「幽霊が見える奴婢の子」と噂になり、父親が権力でもみ消し戸籍に載せてくれた
※母を見つけたら二人で暮らすというウノ
 

書名:ハヤ号セイ川をいく
原題:Minnow on the Say
作者:フィリパ・ピアス(イギリス作家)
出版:岩波少年文庫
内容:十一歳の少年デイヴィット・モスは、リトル・バーリー村のテラスハウスに両親と妹と住んでいる。年の離れた兄は海軍軍人で、もう家を出て暮らしていた。学年末の試験に合格したデイヴィットは、これから楽しい夏休みなのに、どしゃぶり雨が降り続いていた。ようやく雨の止んだ朝、妹のベッキーが船に乗せてと騒いでいた。おもちゃの船しか持ってないデイヴィットは、「おまえが乗れるやつがあったら、乗せてやる」と言って新聞配達に出かける。新聞を配り終えて帰宅したデイヴィットは、裏庭の先にあるセイ川の岸辺に行った。そこには園芸が趣味の父親が自作した桟橋がある。そこでデイヴィットはベッキーが大騒ぎしているものを見つける。桟橋の柱にあたって停まっているカヌーだった。雨で川の水量が増え、上流から押し流されてきたのだろう。驚いたデイヴィットが母親と仕事から帰って来た父親に報告すると、警察に届けるように言われる。さっそくプラット巡査のところへ自転車を走らせ、デイヴィットは話した。届けを受理した巡査は持ち主を積極的に調べる気はないらしく、デイヴィットはやきもきする。もし名乗り出る人がいなければとデイヴィットは考え、はっきりするまで長い間カヌーを眺めて待つのは辛い。帰宅したデイヴィットがカヌーを見に行くと、父親がやってきて持ち主を探す手がかりを教えてくれた。カヌーを係留するために使われていたロープに結ばれた棒を示し、この棒とぴったり合う川岸に残っている折れた杭を探せば良いと言う。父親はカヌーの水漏れを指摘するが、ときどき排水すれば乗れるだろうとも言う。翌日の午後、デイヴィットは父親の手押し車の板をパドルがわりにしてカヌーを漕ぎ、上流に向かいながら岸を調べていった。すいすい進むカヌーは魚の「ハヤ」のようで、デイヴィットは船を「ハヤ号」と呼ぶ。デイヴィットの家があるリトル・バーリー村を過ぎ、上流にある金持ちの家が多いグレート・バーリー村を遡っていく。やがてフォリー・ミル(ばかげた粉ひき場)と呼ばれる製粉所に到着する。水車を動力にしている製粉所は川をまたぐように作られていて、ハヤ号は通り抜けることができない。デイヴィットはハヤ号の向きをかえ、往路は左岸を確認したので今度は右岸に目を凝らした。ハヤ号が倒木の橋まで戻ってきた時、赤毛の少年が現れて怒鳴った。「このどろぼう野郎!それはぼくのカヌーだ!」驚いたデイヴィットはバランスを崩して川に落ち、パドルにしていた手押し車の板も流れていってしまった。デイヴィットはカヌーを岸辺に押し上げ、自分も岸に上がろうとすると、年配の女性が助けてくれた。そして、デイヴィットの手を握り偶然会えたことを喜ぶ。「ミス・コドリング」と名乗った女性は少年アダムの叔母で、カヌーの件を聞いたという。自分より少し年上のアダムに「保管せずに乗ってた」と文句を言われ、デイヴィットはむっとして言い返す。「係留用のロープを見てよ。折れた杭に結んであるだろ。だから、杭の根元を見つけたら、誰の船かわかると思ったんだ」アダムが岸辺の折れた杭にロープの杭を近づけると、二つの木片はぴったり合わさった。アダムが謝ると、コドリングさんはずぶ濡れのデイヴィットを自宅へ連れて行った。デイヴィットは新聞配達でコドリングの屋敷に来るが、長い私道の入口にある箱に入れるだけで敷地に入ったのは初めてだった。コドリングさんは父親の世話をするために屋敷の中に入り、デイヴィットの世話はアダムに任された。アダムは両親を亡くし、祖父とダイナおばさんの三人で暮らしている。アダムは夏休みが終わったら、バーミンガムのいとこたちの家で暮らさなければならないかもしれないという。いとこの子供たちはみんな女の子なので、このまま此処で暮らしたいらしい。アダムは夏休みにカヌーを修繕する計画だと話す。着替えの済んだデイヴィットはお茶に呼ばれ、玄関ホールでアダムの先祖の肖像画を見つける。お茶が済むと帰ることにしたデイヴィットは、アダムに明日の午後、一緒にカヌーを調べようと誘われる。デイヴィットは、ニスを剝す道具をもってくると約束する。帰宅したデイヴィットは、父親の板を無くしたことを叱られる。デイヴィットの説明を聞いた父親は、コドリング家について話した。コドリング老人は息子が死んでから、頭がおかしくなってしまったらしい。翌日の午後、デイヴィットは借りた服を返すため、コドリング家まで自転車を走らせた。アダムはデイヴィットを待っていて、二人はカヌーの修理に取り掛かった。こうしてデイヴィットは、毎日午後になるとアダムと二人でカヌーの修理をするようになった。そして、修繕が終わった日、アダムが船に名前をつけようと言い出し、デイヴィットの意見を聞いた。アダムがあれこれ名前を上げるが、結局デイヴィットが提案した「ハヤ号」に決まる。カヌーに塗ったニスが乾くのを待つ間、アダムは肖像画の先祖ジョナサン・コドリングが残した財宝について触れる。ダイナおばさんを気にしてアダムが話さないでいると、デイヴィットは父親からコドリング家の隠された宝の話を聞く。翌日、デイヴィットが宝の話を聞こうとアダムを訪ねると、コドリング老人が孫を見習い庭師と間違えていた。老人が家に入ると、アダムが説明してくれた。アダムの父親ジョンが戦争からの帰還の途上で亡くなり、ショックを受けた祖父は倒れてしまい、息子を亡くしたことを忘れてしまった。祖父の時間は昔に戻ったままだという。アダムの母は出産時に亡くなったそうだ。祖父は息子が死ぬ直前に祖先の宝を探していたらしく、ダイナおばさんは宝探しに耳を貸さなくなったそうだ。だが、コドリング家が暮らしに困っている今、アダムに出来ることは宝探しだけだと話す。だからおばさんには内緒で、デイヴィットと一緒に宝探しをしたいという。アダムはおばさんの所にデイヴィットを連れて行き、肖像画のジョナサン・コドリングに興味があるから話してあげてほしいと頼む。すると、ミス・コドリングは1588年にスペインの無敵艦隊が攻めてきた時に備えて、ジョナサン・コドリングが財産を隠したことを話して聞かせる。ジョナサンの奥方ジュディスが書き残した古文書も見せてくれ、ジョナサンは当時十一歳だった長女セアラに宝の在り処を示す詩を覚えさせたと語る。「フィリップはやってきた、一輪のバラのもとへ水の上をわたって。宝ははこばれていった、わたしの娘しか知らないところへ」ジョナサンは戦争のあと帰宅途中で亡くなり、奥方は娘に話を聞いたが宝を見つけることは出来なかったという。その後、セアラはずっと北のカンバーランドに住むアッシュワージーという一族に嫁がされたという昔話をしたミス・コドリングは二人に宝探しをしないようにと注意する。だが、二人はカヌーに乗ってこっそりと宝探しを始める。そんなときパント(小さな平底船)を操るスミス氏を見かける。同乗している夫人はコドリング家を眺める夫アンドルーに不満そうだった。スミス夫妻は、五年前にグレート・バーリー村に引っ越してきた。夫は毎日ロンドンへ列車で通勤しているという。アダムは「スミス」という名字は偽名で、宝探しに村にやってきたのではないかと疑うが……。
イングランドの緑濃い田園地帯を舞台に、少年たちの謎解きとひと夏の冒険を描いたイギリス児童文学の傑作。
※原書初版1955年
※作者は、1920年、ケンブリッジ州のグレート・シェルフォードという田舎町に生まれた。代々その地で製粉業を営む家系だった。ケンブリッジ大学を卒業後、英国放送協会(BBC)でラジオ番組の脚本と制作にかかわる。ところが1952年に結核に罹患、入院生活中に本書の執筆を始める。BBCに復職後、本作で作家デビュー。2006年12月没。
※『訳者あとがき』によると、本作の舞台は作者の生まれ故郷(大学で有名なケンブリッジ近郊)がモデルで、ロンドンの北数十キロの所に実在する。作中に出てくる製粉所も作者の生家がモデル。セイ川のモデルは、作者の故郷を流れるキャム川。

ケンブリッジ郊外の夏の日没時刻は21時前後

ボビー:ロバートの愛称

「どうしてスクウィークって呼ばれてるんですか?」
※スクウィークには、かん高い音や声を出す、密告する、などの意味がある

ピップ:フィリップの愛称だが、リンゴなどの小さな種という意味もある

複合姓:イギリスでは、結婚後、二人の姓をならべて名乗る複合姓が認められている。

ベッツィー:エリザベスの愛称

セラー・スパイダー:細長い脚をもつユウレイグモのことで、よく地下のワイン・セラー(貯蔵庫)に巣を作る
 

書名:沙漠の古都
作者:国枝史郎(くにえだしろう)
出版:河出書房新社
内容:スペイン・マドリッドの三月十日の朝、民間探偵レザールと友人の油絵画家ダンチョンが、新聞記事を読んで話していた。先月と今月十日の午前二時に燐光を発する動物が市中に現れ、通行の人々を脅かし府庁官邸付近で姿を消したという事件についてだ。そこへ市長の妻が訪ねてくる。レザールの先輩である探偵ラシイヌに勧められて依頼に来たという。夫人によると、市長は燐光を放つ動物に窓越しに覗きこまれたショックで倒れたというのだ。市長が倒れる前に洩らした言葉は「RОV(ロブ)」「湖」「埋もれた都会」「コ…マ…イ…ヌ…」。市長は心臓に持病があり、次に発作を起こせば命も危ういと医者が診断している。心配する夫人に、市長に対する訪問客や紛失事件が無かったか、レザールが尋ねる。すると、有名な探検家である市長と同じく探検好きな動物園長エチガライと親しく、さまざまに支援している。そして、エチガライの紹介で雇われた女中が、書斎の掃除で誤って紙屑を捨ててしまい、市長に叱責されたことを理由に辞めたあと、今はエチガライの家で働いているという。レザールは「燐光の動物が姿を現さないようにする」と夫人を安心させて帰した。レザールが「市長が探検した新疆省の羅布(ロブ)湖」についてダンチョンに話していると、ラシイヌから電話がかかって呼び出される。場所は動物園のあるH公園である。午前二時、レザールはラシイヌに従い、動物園長の官舎に近寄る。すると、館の前で回教(フイフイきょう)の祈禱を行う集団がいた。やがて館から燐光の怪獣が現れて走り出す。一方、教徒たちは園内の猛獣の檻を開ける。ラシイヌによると、先頭の男は女中に化けて市長の家へ入り込んでいた奴だという。男は回鶻(ウイグル)人で、新疆省の羅布の沙漠にある流砂に埋まった古都から遣って来た。理由は、マドリッド市長が彼らの宝の経文を発掘し、持ち去ったことへの復讐。二人が見守る前で檻から出てきたのは警官で、園内の回教徒は捕縛されていった。そして、燐光の怪獣の正体は、毛皮を被った人間、エチガライだった。翌日、ラシイヌがレザールに説明した話では、エチガライは神経病で強迫観念に捉われており、そこを回鶻人に何らかの術で操られたらしい。とりあえず燐光の怪獣については解決したものの、事件の原因である沙漠の古都を目指し、レザールたちは探検隊を率いて旅立つ。一方、支那人青年の張教仁は、両親の仇の袁世凱を狙っていた。袁総統宮殿の門衛として機会を窺っていた張教仁は、ある春の夜の庭園で死期が近いという老人と話す。次第に敬服するようになった老人から粗末な鉄の手箱を渡された張教仁は、相手が袁世凱と悟ってもその寂しい姿に打たれて見送るのみだった。それから間もなく袁世凱の死が発表され、張教仁は手箱の中にあった羊皮紙に書かれた文字を頼りに、雌雄ふたつの水晶球を求めて旅に出る。球を見つけて財産家になろうと、張教仁は料理人として働きながら世界の国々を巡る。そして、マドリッドで水晶球の一つをもつラシイヌ探偵の探検隊に、張教仁はコックとして雇用されたのだった。十二月、極寒のシベリアを汽車で移動する探検隊の一行。ダンチョンがトルコ美人と称賛する女性客を、ラシイヌは怪しいと疑う。彼女とぶつかった時に、その手がズボンのポケットの辺りに触れたからだ。一方、レザールはコックの張教仁を警戒していた。夜更け、トルコ美人が香炉の煙で乗客たちを麻痺させ、レザールから鉄の手箱を奪って出て行こうとする。しかし、張教仁が現れて拳銃を突き付け、トルコ美人から箱を取り戻す。すると、徐行を始めた汽車からプラットホームに飛び降り、トルコ美人は逃げ去ってしまった。この騒ぎで探偵たちの信頼を得た張教仁は、手箱を身に着けて守る役割も交代で任されるようになった。そんな張教仁のポケットに女文字の手紙が入るようになる。差出人はトルコの将軍の二番目の娘エルビー。かつて誘拐され売られた娘を助けたお礼に、羊皮紙の入った鉄の手箱を受け取ったと記されていた。エルビーは沙漠で雌の水晶球を手に入れたという。エルビーは羅布(ロブ)人の村を張教仁に教え、雄の珠を奪ってこいと唆す。沙漠を行く探検隊から張教仁は珠を盗み、エルビーの住んでいるオアシスに落ち延びる。羅布人の老人に導かれ、張教仁とエルビーはロブノール湖を船で進み、古都を目指す。一方、水晶球を盗まれた探検隊は張教仁の後を追い、湖に残された小舟から張教仁の備忘録を拾う。探検の失敗を悟った夜、暴風が吹き荒れ、砂の丘の上に石の標柱を現出させた。一行に同行していた博言博士マハラヤナ老が刻まれた回鶻語を読み上げる。キリスト教徒に追われて国が亡び、財産を南方椰子樹の島国に送る。これを聞いたラシイヌは財産の隠匿場所は豪洲だと解読する。こうして探検隊は南洋を目指すことになる。初夏の北京では、摩訶不思議な連続暗殺事件が起きていた。政府の役人が「誰かが引っ張って行く」と叫びながら一人で走り去り、後日死体となって発見されるのである。ホテルに宿泊して仲睦まじく過ごしていた張教仁とエルビーは、明月の夜に出かける。向こうから北京で流行している童歌を口ずさむ苦力(クリー)が近づいてきて、張教仁に「気を付けるがいいぞ」と囁いて去って行った。その直後、エルビーが「誰か私を引っ張って行く」と叫びながら走り出す。張教仁と苦力が追いかけるが見失ってしまう。張教仁は恋人を探し続け、真夏のある夜、彼女が老人と歩いている姿を発見する。二人は自動車に乗り、張教仁も飛び乗る。だが、動き出した車内に二人はおらず、暗闇の中で張教仁は胆力を試される。第一関門を突破した張教仁は、とある建物の中で自動車の扉が開いた。暗闇の中、建物の地下へと降りた張教仁は、袁世凱の銅像を見つけ、例の童歌を聞く。銅像の影から、以前声をかけてきた苦力が現れ、張教仁に行き先を囁く。指示に従った張教仁は、たどり着いた部屋で阿片を飲むエルビーに再会する。阿片中毒のエルビーは、流行の童歌の意味を教える。支那の現状と、阿片窟の主人で秘密結社の首領のことを言っているという。張教仁がエルビーと話していると、地下の阿片窟に警官が踏み込む騒ぎが聞こえてくる。張教仁は苦力の指示に従い、エルビーを連れて脱出する。苦力の正体はラシイヌ探偵だったのである。翌日、ラシイヌが警察に語った話によると、逃げた阿片窟の経営者は袁世凱の後身を自称する袁更生という男だった。宝を探して南洋を目指すラシイヌたちは、沙漠から北京、そして上海の租界に移る。南洋へ出帆目前、ダンチョンに接触する面紗(ヴェール)の美女がいると聞き、ラシイヌは「描かざる画家」ダンチョンをからかうが……。探偵譚から始まった冒険譚の舞台は二転三転、ボルネオの密林へ。先住民を巻き込んだ三つ巴の争いの結末は?
※本作は『新趣味』1923年3月号から10月号にかけて連載された。
※『解説』によると、イー・ドニ・ムニエの作品を、国枝が翻訳したというスタイルを採っている。同様の趣向は何作かあるが、本作がその代表。本作は現代の秘境を題材にした物語になっている。