ナイチンゲールが歌ってる | kanoneimaのブログ

kanoneimaのブログ

私的備忘録

書名:ナイチンゲールが歌ってる
原題:Listen to the Nightingale
作者:ルーマー・ゴッデン(イギリス作家)
出版:岩波少年文庫
内容:十歳の少女ロッティことシャーロット・テューは、生まれた時にバレリーナだった母親を亡くし、母方の伯母エイミーと二人暮らし。ロッティは母の恩師でもあるマダム・ホルバインの経営するバレエ学校で学び、伯母はバレエ団の衣裳主任として働いていた。ところが、マダムが急死したことでバレエ団は継続するものの学校は閉鎖されることになった。マダムの後を継いだヒルダは生徒たちの進路の世話をし、ロッティには寄宿制の王立バレエ学校中等部であるクィーンズ・チェイスの受験を勧める。応募書類に添える写真を撮ってもらいに行く途中で、ロッティはペット・ショップの子犬と目が合った。その子犬が盗まれる場面を目撃したロッティは、思わず泥棒を追いかけ取り返す。しかし、子犬が怪我をしていたために通りすがりの女性に付き添われて動物病院へ行くことになり、そのままロッティが自宅で飼うことになってしまった。プリンスと名づけた子犬を拾ったと伯母には言い、ロッティはお世話に奔走する。週末、ハムステッド・ヒースへ子犬を散歩に連れ出したロッティは足の不自由なお嬢様ヴィオレッタことヴィヴィに出会う。プリンスを気に入ったヴィヴィと仲良くなったロッティは彼女の運転手サムに家まで送ってもらい、伯母と一緒に皆でお茶の時間を過した。子犬と離れがたくなったロッティは入学試験で手を抜いて踊ろうと考えるが、いざ試験が始まると全力を出してしまい合格を勝ち取った。伯母が奨学金の手続きをするあいだ学校の玄関広間で待っていたロッティは、そこで同じ受験生でイタリア人の男の子サルヴァトーレ・ルフィーノと知り合うが、彼にいたずらを仕掛けられたせいで印象は最悪だった。さて、寄宿舎に入ることになったロッティは悩んで大人たちに相談したすえに、ヴィヴィに子犬を託すことにした。そして迎えた入学日、同じ試験で合格した女の子アイリーンとの再会を喜ぶロッティだが、あのいたずら男子サルヴァトーレがヴィヴィの兄だと知ってショックを受ける。やがてロッティは学校生活でサルヴァトーレに振り回されることになり……。
※1992年初版
※作者ルーマー・ゴッデン(1907~1998年)はイギリス生まれで、幼少期を植民地インドで過ごしたのち、帰国してロンドンでバレエを学んだ。1930年代にインドに戻り、カルカッタでバレエ教室をひらくかたわら創作活動を始めた。本書はスコットランドで執筆された。
※本書の舞台クィーンズ・チェイスは架空の学校だが、モデルと思われる王立バレエ学校は、ロンドン南西のリッチモンド・パークにあって、ホワイト・ロッジと呼ばれている。
※ロッティと伯母の住まいは半地下から三階まである集合住宅の、日当たりも風通しも悪い半地下。イギリスには、一階が道路より少し高くなっていて、短い石段の上に玄関がある建物が多い。その下に半地下の階があり、換気と採光のために、道路と建物との間に空堀(からぼり)が設けてあることが多い。使用人が玄関を使わずに、空堀のなかにある石段を上り、道路と空堀とのあいだのフェンスの、目立たない扉を開けて出入りする、というのが、珍しくない。
※イギリスの通貨:ペニーはイギリスのお金の単位。ペンスはペニーの複数形。百ペンスで、一ポンドになる。1971年までは、十二ペンスで一シリング、二十シリングで一ポンド、つまり、二四〇ペンスで一ポンド。

クィーンズ・チェイスというのは、「女王の御猟場(ごりょうば)」ということだ。

エイミー自身は、「エメー」と呼ばれるほうが好き。エメーというのは、フランス語で、「愛される」という意味だ。

みんなにライオンと呼ばれていたライオネル・レイ

「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、つまり、チャールズ王の騎士という、スパニエルです」

目はスミレ色、つまり、ヴァイオレットの色で、ヴィオレッタという名前がぴったりだ。

みんながマムゼリーと呼んでいたのは、フランス人のマドモアゼル・ジロー。

ミセス・メレディスで、子どもたちにはミセス・メリーと呼ばれていた

ニコ:ドメニコの愛称

ジョフリー・ピックが、ピクルスと呼ばれてた。つまり、「漬けもの君」ということだ。