書名:男装皇帝の偽り寵妃
作者:田井ノエル
出版:光文社文庫
内容:齢(よわい)十四で峯(ほう)国の皇帝に即位した青雲(せいうん)。十五歳の誕辰(たんしん:誕生日)に双子の妹・翠玉が暗殺されると、青雲は憔悴して覇気を無くした。実母である皇太后・文英(ぶんえい)の傀儡と化した青雲を、人々は暗君であると噂した。そんな皇帝の後宮に、峯国一の美貌を謳われる十八歳の白麗紅(はくれいく)が入宮する。しかし、実際は麗紅の双子の弟である朱宝(しゅほう)の女装だった。皇太后の要請で決まった入宮でありながら、直前になって麗紅が失踪してしまったのだ。白家は苦肉の策として、本人を探し出すまで朱宝を身代わりにしたのである。幸か不幸か後宮を顧みない皇帝は「不能」だと囁かれている。朱宝は男と見破られないように目立たずに過ごそうと考えるが、花見の席で暗殺されそうになった皇帝を助けてしまう。その夜、皇帝の夜伽の相手に選ばれてしまった朱宝は、正体が露見する前に逃亡を図る。だが、夜の後宮を逃げていた朱宝は、刺客から逃げる人物を思わず助けてしまう。しかも助けた相手は皇帝の衣服を身に着けているが、女性だと気付いてしまった朱宝は……。中華風男女逆転恋物語。
書名:てまりのナゾほどき帳 出島と秘密の紅(あか)い石
作者:荒川衣歩(あらかわいほ)
出版:講談社
内容:江戸末期、鎖国の日本で唯一外国との貿易が許されていた長崎の港。十三歳のてまりは、海の向こうに好奇心を抱く古手屋(ふるてや:古着屋)の娘。初夏の朝、てまりは友達の綾と甘味処の波根屋(はねや)の行列に並ぶ。行列の一番目はてまり達の前に立つ少年だったが、財布を忘れたと言って慌てる。肩を落とす少年に、てまりは代金の立て替えを申し出る。西沼正一郎(にしぬませいいちろう)と名乗った少年は、てまりの家と名前を聞くとわらび餅を買って去って行った。てまりが家に帰ると、すぐに正一郎が返金にやってきてお礼の金平糖までもらう。正一郎の家は江戸で代々医者をやっており、医術を学ぶために長崎に来たという。正一郎が書生として住み込みで学ぶ竜崎清秋(りゅうざきせいしゅう)は、シーボルトから医術を学んだそうだ。身の上話を聞いていたてまりは、正一郎の着物に穴が開いていることに気付き修繕を申し出る。店の商品を着替えに貸すと恐縮する正一郎に、「出世払いで良い」とてまりは笑った。二日後、繕い終わった着物を届けようとてまりが考えていると、綾が「レース」というオランダの端切れを届けにやってくる。踊りの師匠をしている綾の祖母の弟子で、長崎の花街(はままち)・丸山(まるやま)一の売れっ子芸妓衆(げいこし)・春駒(はるこま)からのお裾分けだという。お客のオランダさんから貰ったが使い道が分からず、「てまりしゃんにあげんね」と言ったそうだ。てまりがお礼を言うと、綾はてまりの届け物に付き合うと言い出す。二人が出かけると、幼馴染みの少年・重吉(じゅうきち)に遭遇する。組頭(くみがしら:地役人)の祖父をもつ重吉は、自主的に見回りをしている途中で、近頃かたり(詐欺)や盗みが増えていると話す。三人で歩いていると、五歳くらいの男の子が泣いている。訳をきくと迷子だと言う。唐人屋敷の近所に住んでいるという男の子を送ると言って重吉は去り、てまりと綾は竜崎先生の屋敷を訪ねた。すると、座敷で講話が始まるところで、てまりと綾も一緒に聞かないかと竜崎先生に招かれる。西洋医術の話を聞いた後、二人はおやつを御馳走になって帰った。後日、綾の祖母の稽古場を訪ねたてまりは、踊りの稽古に来ていた春駒にお礼をいう。そして、春駒の話からひらめきを得て、てまりはレースを花飾りにした和布の化粧入れを作った。てまりの作った化粧入れは好評で、芸妓衆から注文が入る。高揚した気分で過ごした数日後、てまりが店番をしていると、季節外れの古はんてんを客が売りに来た。前に一度来たと父が話していた妙な客だと気付いたてまりは、客が帰ったあと買い取ったはんてんを調べる。すると、はんてんの中の綿(わた)に小袋が隠されており、七粒の小さな紅い石が出てきた。てまりは思案し、一粒だけ残して残りを元通りにはんてんの中に戻した。翌日、朝一番にやってきた端切れ商人がはんてんを買っていく。だが、商人が帰ったあと、てまりは重吉に貰った手配書の顔と商人が似ていることに気付き……。抜け荷事件に巻き込まれたてまりの活躍と成長物語。
※2024年、第65回講談社児童文学新人賞受賞作『古手屋てまり 長崎出島と紅い石』を改題し、加筆・修正したものが本書。
※巻末注記によると、史実では出島に出入りできた女性は遊女であるとされている。
※巻末注記によると、「女中」という言葉は、現在では差別表現とされているが、物語の時代背景を考慮して使用している。
書名:ユリの便箋
作者:森川成美(もりかわしげみ)
出版:静山社
内容:大正八年(1919年)、第一次世界大戦は昨年終わったが、日本はシベリアに出兵している。十七歳の男女の双子、力武(りきたけ)ユリと惺(さとる)は、富豪の木庭沢(こばさわ)家に嫁いだ叔母を頼りに、故郷の佐賀から上京した。二人は離れに居候させてもらって通学することになっている。ただし、容姿がそっくりな事を利用してお互い入れ替わって。この秘密は叔母にだけ手紙で説明してあった。というのも、ユリは図案が好きで惺はファッションが好きなのだが、図案科のある美術学校は男子、裁縫学校は女子のみにしか門戸が開かれていない。「入れ替われたらいいのにな」とユリが冗談で言った言葉に、惺は乗り気になって学校を調べた。結果、ユリは弟の名前で体育の授業がない私塾の川本画学校に、惺は姉の名前で松田裁縫学校に通うことになったのだ。入学式の日、ユリは胸にさらしを巻いて惺が中学校で着ていた学生服姿で出かける。式典では、図案科の主任教師として紹介された若宮圭一が、ユリの憧れの人気図案家・和香(わか)けいちと知って驚く。若宮圭一は実技の担当で、翌日の授業からユリは指導を受ける。図案科の生徒に一目置かれている赤松は、帝都美術学校に落ちて来年の受験に備えて在籍しているらしくデッサンも上手い。赤松のデッサンを見た若宮は、動きのある絵を描く彼に「映画をやればいい」と講評した。あるとき授業でヌードモデルのデッサンがあり、本当は女であるユリは女性モデル・山根美郷(やまねみさと)に親切にして「ジェントルマン」だと言われる。後日、画材屋で美郷と遭遇したユリは、同じ方向だと言われて一緒に歩いて帰る。美郷の身の上を聞いたユリは、デッサンの日に赤松が想像で語った話と同じで彼の観察眼に感心する。家の近所で惺と鉢合わせしたユリが美郷を紹介すると、二人は一緒に布地屋へ行ってしまった。帰宅した惺は、布地代だけで美郷の洋服を仕立てることになったとユリに説明する。惺は練習になるし、美郷も格安で洋服が手に入るということらしい。ユリは入れ替わりが露見しないか心配になるが、惺は「大丈夫さ」と楽観的である。初夏、図案科一年の学生たちで「若宮先生の家を襲おう」ということになる。赤松は断るが、ユリは流されて予告なしの押しかけに加わる。若宮のアトリエに向かう途中、ユリは美郷に声をかけられる。そして、同行したいと言い出した美郷も加わって若宮家に到着した。若宮の家は文化住宅と呼ばれる建物で、アトリエ部分は洋風だった。若宮は鷹揚に学生たちを迎え入れ、若宮の母が蕎麦まで出してもてなしてくれた。美郷は若宮に「仕事が欲しい」と交渉し、教室ではなくアトリエでのモデルに雇われる。食事の席では徴兵検査の話題が出て、ユリは若宮がもうすぐ徴兵されるかもしれないと知る。帰宅したユリは、徴兵について惺に尋ねる。惺は「仕方ないさ。祈るだけだ」と答える。夏休み明け、授業のあとユリと赤松は若宮に呼ばれ、補講としてアトリエのデッサンに誘われる。日曜日、ユリが赤松とアトリエに向かっていると、彼は「おまえ、女だろ」と言った。「人の本質に対する第六感があるんだ」という赤松は、「おれには関係ねえことだし」と黙っていてくれると約束する。それからどういうわけか、ユリと赤松はいつも日曜に呼ばれてデッサンするようになった。モデルは美郷のときも静物のときもあった。ところが、秋になって惺が裁縫学校を退学になる。仮縫いに美郷を裁縫学校に呼び、部外者を入れたことが問題になったという。惺は「ユリとして裁縫学校に通っていた」ので、退学になればユリは故郷の佐賀に帰らねばならなくなる。仕方なく画学校の退学を決意したユリがその事を赤松に話すと、「せっかく女なのになあ」と言われる。びっくりするユリに、「女には、徴兵がねえじゃねえか」と赤松は指摘する。さらに、アトリエに訪れて若宮に入れ替わりの事情を告白したユリだが、仰天するような話を聞かされる。若宮がユリを補講に呼んでいたのは、「和香けいち」の後継者に見込んでの事だったと……。
※Wikipediaによると、1919年当時の学校制度は尋常小学校6年、高等小学校2年。高等教育機関への進学を望む男子は尋常小学校から中学校(5年制)に進学していた。女子には尋常小学校から進学できる高等女学校(5年制)があった。
「バンカラって言うんだよ。野蛮の蛮で、ハイカラの逆、っていう意味だ。」
男女が同じクラスなのは、小学校低学年までだ。
徴兵検査は、二十歳の春からだ。検査を受けて合格ならば、抽選になる。それで当選すれば、どこかの部隊に配属されることになる。
官立でも私立でも、一定の学校の在学中の学生ならば、徴兵猶予がある。
「徴兵を猶予されるのは二十六歳までだからな。」
徴兵猶予になるように画策することを、世間では「徴兵のがれ」という
中学校に行けるのは、田舎でも特別教育熱心か、そこそこ資産のある家の子だけだ。
世間では、未婚の男女は小学校に入るぐらいの年になったら、二人だけで同じ部屋にいてはいけなということになっている。
女学校では、体操の時間、膝までぐらいあるブルマーを履いていた。
「袴で自転車だって、相当、斬新でハイカラなのに」
「そもそも女には財産権というものがない。何をするにも父か夫かの承諾がなければ、正式な約束にはならない。」
書名:魔法のルビーの指輪
原題:The Secret of The Ruby Ring
作者:イヴォンヌ・マッグローリー(アイルランド作家)
出版:朔北社
内容:1991年秋、アイルランド。ルーシー・マクローリンは、十一歳の誕生日の前日におばあちゃんからルビーの指輪を贈られる。それは父方のおばあちゃんのそのまたおばあちゃんの大おじさんにあたる、ジェームズおじさんから受け継いだ指輪だという。ジェームズはイギリス軍の兵士で、インドの王様の命を助けたお礼に指輪を貰ったという。その時、この指輪には願いを叶える魔法の力があるといわれた。ただし、力を使えるのは女性だけなので娘に受け継がせるように言われたそうだ。ルーシーはその夜眠る前に、「大きな家に住みたい」とルビーの指輪に願う。すると、ルーシーは粗末な服を着て、ラングレー城と刻まれた門柱の前に立っていた。戸惑いながら敷地に入ったルーシーは新入りのメイドと間違われ、子ども部屋付のメイドとして働くことになる。1885 年のアイルランドにタイムスリップしたと気付いたルーシーは、元の時代に帰りたいと願おうとするが、指輪を無くしたことに気付く。ルーシーは城館で働きながら指輪を探すが……。アイルランドの土地がイギリス人地主のものだった時代を背景に、アイルランドの歴史と少女の成長を描く物語。
※原書初版1991年
※作者はアイルランド共和国の児童文学作家。ドニゴール生まれドニゴール育ち。本書はデビュー作。
書名:凛として弓を引く 奮迅篇
作者:碧野圭(あおのけい)
出版:講談社文庫
内容:三月、武蔵野西(ムサニ)高校弓道同好会は、生徒総会で部への昇格が承認された。四月になると新入部員も集まり、弓道経験者の教師・青田修二(あおたしゅうじ)が田野倉(たのくら)に代わって顧問となる。三年生となった部長の矢口楓は、部員たちと関東大会予選に向けて練習に打ち込む。予選には同好会時代のメンバーで出場する。大会では男女ともに団体戦の一次予選を突破し、女子は二次予選も勝って二位で関東大会進出が決まる。さらに真田善美(さなだよしみ)は個人戦三位の成績を残す。だが、帰り道で田野倉に関東大会は辞退するように言われる。理由として関東大会は五人立ち、一組五人の選手で競うと説明される。予選を三人で戦った楓たちはショックを受ける。だが、新顧問の青田に六月の大会までに新入部員を鍛えれば良いと言われ……。青春『弓道』小説シリーズ第四弾。
書名:四日間の不思議
原題:Four Day's Wonder
作者:A・A・ミルン(イギリス作家)
出版:原書房
内容:1930年代のイギリス。六月下旬の火曜日の朝、十八歳のジェニー・ウィンデルは幼少期を過ごしたロンドンに出かけ、空想の友達ハザー(軽騎兵)とのお喋りに夢中になって無意識に生家に戻る。合鍵でオーバーン・ロッジに入ったジェニーは、二階の居間でジェイン叔母さんの死体を見つけて驚く。八年ぶりに会った叔母が死んでいるのに驚くあまり、ジェニーは転んだ叔母が頭をぶつけたドアストップを拾い上げる。そのドアストップはジェニーの記憶ではグランドピアノの上に置いてあった物だ。ジェニーはドアストップの汚れをハンカチでぬぐい取ってから定位置に戻した。しみのついたハンカチを、ジェニーは椅子に放り投げておく。ジェニーの耳に、一階でドアを開ける音と、続いて階段をのぼる足音が聞こえてきた。その瞬間、ジェニーは恐ろしいことに気付く。半年前に館を引き払った自分は、此処に居る権利がない。オーバーン・ロッジの主であり育て親だったキャロライン伯母さんが亡くなり、孤児のジェニーは後見人の弁護士ワッターソン氏の屋敷で暮らしているのだ。そして、オーバーン・ロッジは家具付きの賃貸として借家人が住んでいる。とっさにジェニーはカーテンの後ろに隠れる。すると、死体を見つけたジョージ・パラコットが声をあげ、遅れてやってきた妻のローラが死体を見て「ジェイン・ラトゥール」だと気付く。ジェイン叔母さんは女優として舞台に立っていたので、夫妻は彼女の芝居を観たことがあったのだ。夫人が警察を呼ぶために電話をかけに行き、駆けつけてきた警察を迎えにパラコット氏が部屋を出て行くと、ジェニーは窓から下の花壇に飛び降りて逃げる。後には一組の足跡が残った。逃げたジェニーは、喫茶店で昼食をとりながら自分の置かれた状況を考える。現場に『ジェニー』と名前が入ったハンカチを残してしまったこと。ワッターソン夫妻は結婚式に出かけて家を留守にしていること。でも、使用人がいるから家には帰れないこと。最後に、ジェニーは冒険好きでミステリ好きの幼なじみの親友ナンシー・フェアブラザーを思い出す。ジェニーはさっそくナンシーが秘書を務めている小説家アーチボルド・フェントンの家に電話をかける。子供時代の冒険ごっこで使っていた偽名「グロリア・ハリス」を名乗ったジェニーは内密の頼みをする。電話に応じたナンシーは臨機応変にジェニーの通話に合わせ、すぐに偽装した手紙を書いて鍵を入れ、玄関ホールのテーブルに置いた。ジェニーはフェントン家を訪ねてメイドから封筒を受け取った。ナンシーのフラットで変装したジェニーは、ハイキングと称して田舎への逃亡計画を立てる。一方、オーバーン・ロッジに駆けつけたマリゴールド警部は、ベテランだが殺人事件を担当した経験がない。大事件に意気込んだマリゴールド警部は、パラコット氏を誤認逮捕してしまう。だが、夫人の事情聴取で、窓について指摘されたマリゴールド警部は残された女性の足跡に気付く。マリゴールド警部はハンカチを残した「ジェニー」という人物について被害者と容疑者の両方で考える。一方、田舎にハイキングに向かったジェニーは干し草の山で一晩を過ごし、翌朝、土手で絵を描いていたデリク・フェントンと出会う。デリクは小説家のアーチボルドの弟で、ワイン商をしていると自己紹介する。デリクはジェニーを自分の妹ということにして同じ農場に泊まれるように手助けをするが……。ユーモア・ミステリ×青春小説。
※原書初版1933年
※本書は初版が刊行されて以来、英米では一度も再刊されたことがないという幻の作品
※作者アラン・アレグザンダー・ミルンは『クマのプーさん』と『赤い館の秘密』が代表作。
上級勲爵士:ジョージ一世が創設した一代かぎりのナイト爵位
フィニッシング・スクール:花嫁学校
フラット:部屋
グロリア(ジェニーが思いついたなかで一番グロリアス(素晴らしい)名前だった)
アーチー:アーチボルドの愛称
ジェニー:ジェインの愛称
ABEMA視聴
シンデレラ 砂漠の女王と命の石(吹替)
原題:ELLA AND THE LITTLE SORCERER
※「シンデレラ 秘密のプリンス」の続篇
空飛ぶ本、ちょっぴりいたずらっ子なふわふわの雲、お調子者の木のガイド。
出てくるキャラクターひとりひとりが愛くるしい。
エラとクリスタルの友情にも注目。
あなたも一緒にに魔法の冒険に出かけよう!!
2021年製作、アメリカ映画
キャスト
エラ:ジェリ・コートニー=オースティン
クリスタル:アシュリー・ボーナンシン
ウォルト:トニー・アッツォリーノ
スタッフ
監督:アリス・ブレハルト
エラは悪い魔女にネズミにされてしまった王子アレックス達と静かに暮らしていた。ある日、みならい魔法使いのクリスタルがアレックスの呪いを解く方法をみつけ、魔法の薬を作りアレックスに飲ませてみるが、失敗に終わり体調まで悪くなってしまう。ほかに救う方法がないか探すため王子を残して冒険に出たエラ達。森の守り人が持っているという“命の石”があれば王子を救うことができると知る。だが、森の守り人のもとを訪ねた時にはすでに石は砂漠の女王に盗まれたあとだった…石を取り返すために戦うエラ達。だがクリスタルが捕らわれてしまい…。エラは大事な仲間と石を取り戻せるのか?!
※冒頭は一作目のあらすじ
※ネズミにされたアレックス王子の代わりにオラフルが王子になる
※勇敢なエラ、クリスタル、ネズミのウォルトとマニーが魔女からアレックスを助ける
※魔女の魔法によって石にされてしまうエラ
※石になったエラを見たアレックスは人間に戻ることを諦めエラを生き返らせる
※ネズミに戻ったアレックスが人間に戻る方法を探すエラたち
※解除の方法を見つけたクリスタル
※魔法の薬を作る材料を集める
※薬を調合するクリスタル
※薬を飲んだアレックスは体が浮いて壁にぶつかってしまう
※アレックスを抱き上げるエラ
※本の通りに作った→クリスタルが見習いなのが原因
※咳きこむアレックス
※クリスタルは物知り博士に相談しようと提案
※アレックスを残して出かけるエラとクリスタル、ウォルトとマニー
※博士の家を訪ねる二人と二匹
※居留守を使う博士
※中に入ると複数の書物が宙を舞っている
※姿が無く声だけが響く
※書物の中からメガネをかけた亀が現れる
※小鳥がマラソン大会の招待状を届けに来る
※博士は「命の石が使える魔法使いなら助けられる」という
※命の石は海の向こうの森の城の中に有る
※森の守り人が生命を育むために使っている
※博士に家から追い出される二人と二匹
※助けを願うエラに「裏庭に海を超えられる雲がある」という博士
※探しつかれて休もうとしたマニーが雲に吸い込まれる
※魔法の杖を出して戦おうとしたクリスタル
※雲に杖を奪われ悪戯っ子の雲に翻弄されるクリスタル
※杖を取り戻したクリスタルは雲と戦うが負ける
※怒って雷をまとう雲
※エラは雲を宥め一緒に遊んで仲良くなる
※海を渡らせてほしいと雲に頼むエラ
※雲をスノーボールと呼ぶ
※落ち込むクリスタルは悩みを吐露
※励ますエラ
※諦めず夢を叶えよう
※海の向こうに到着して雲と別れた一行
※森のガイドを名乗る樹木と出会う
※城の案内を引き受けたガイド
※ガイドはマラソン大会二位
※ネズミとガイドが競争するが足がとても遅い
※マラソンはゆっくり走る大会→遅い人が優勝(亀)
※山の頂上から森の城を見せるガイド
※麓に行けば良かった
※なぜ頂上に連れてきたのか文句をいう一行
※頂上から見れば何処を通れば城に行けるか分かるとガイド
※守り人に会いたいとクリスタルたちが門番に話しかける
※門番は会わせられないとクリスタルたちを追い払おうとする
※門番がネズミたちを追いかけている隙にエラは城に入る
※エラはランタンに見つかり泥棒と間違えられる
※ランタンは盗んでくれとエラに迫る
※甲冑や石膏像が盗んでと迫る
※さらに魔法のランプやテーブルクロスに盗むよう迫られるエラ
※壁際に追い詰められたエラは絵の中に吸い込まれる
※絵から絵を移動するエラ
※守り人が戻って来た足音を聞いた品物たちは慌てて元の位置へ戻る
※エラは絵の中の人物に押し出されて部屋に戻る
※ランタンが「そこに居たら駄目だ」とエラを誘導する
※守り人が部屋に入ってくる
※タンスの中に隠れていたエラが守り人に見つかる
※主人の留守に家に押し入るのは泥棒と守り人
※クリスタルたちが部屋の中に入ってくる
※守り人の魔法でクリスタルが甲冑の中に
※ネズミたちが引きだしの中に閉じ込められてしまう
※エラは命の石を借りたいと願う
※命の石は沙漠の女王に盗まれたという
※友達を助けたいので石を取り戻すとエラが申し出る
※物品たちも取り成す
※守り人はクリスタルたちを解放する
※地図をエラに渡しランタンが監視役としてエラの腕輪になる
※沙漠の女王の部下オラフルが石の奪還チームを派遣したと報告
※地図の案内で森を進む一行
※近道に危険を感じるクリスタルは止めるが皆は信じない
※クリスタルは帰ってしまう
※隠れて見ていた沙漠の女王の部下
※夜、エラたちは疲れ切っていた
※森の中に家を見つけたネズミたち
※食べ物を探しに入って行くネズミたち
※エラが中に入ると上から檻がふってきて閉じ込められる
※猫が現れる→ようこそネコのキッチンへ
※扉が閉まり襲われるネズミたち
※捕まって逆さづりにされるマニー
※ウォルトは猫の切った野菜を食べてしまう
※猫が作った料理を食べて誉めるウォルト
※料理人になるのが夢だった猫
※一行は猫に御馳走になる
※沙漠を一人歩くクリスタルのところに女王の部下オラフルが現れる
※オラフルはクリスタルをスカウトする
※沙漠の洞窟を通るエラとネズミたち
※洞窟には巨大なクマがいた
※クマに襲われたエラは話し合おうとする
※クマはエラに助けを求める
※喧嘩した弟の手紙を読んでほしいと頼むクマ
※読み上げるエラ→仲直りと招待の手紙
※弟クマは父親になっていた
※エラたちはクリスタルを探しに行く
※沙漠にやってきたエラたちを見つけるオラフル
※オラフルの罠に嵌るエラたち
※クリスタルが現れる→オラフルの仲間になったという
※エラたちを責めるオラフル
※謝るエラとネズミたち
※オラフルを捕まえるクリスタル
※仲直りするクリスタルとエラたち
※沙漠の女王の城に向かう一行→取り残されるオラフル
※沙漠の女王の城に到着→岩山の城
※城に渡る石橋が崩壊
※シャボン玉に包まれて城に運ばれたエラたち
※黒い瘴気が渦巻き黒衣の女王が現れる
※エラは女王に頼む
※命の石が荒れ地を緑のオアシスに変えるために必要という女王
※他の方法がないか尋ねるエラ
※クリスタルが残れば石を貸すという女王
※クリスタルは残るというがエラは反対する
※女王に石を要求するクリスタル
※女王は偽物の石を渡しクリスタルは体の自由を奪われる
※クリスタルはエラを攻撃してしまう
※岩山から落ちてしまったエラ
※クリスタルは城に吸い込まれる
※崖の下で意識を取り戻したエラ
※クリスタルを助けるために崖を登るエラたち
※城の中、魔法で閉じ込められたクリスタル
※城に踏み込むエラ
※エラが女王を引きつけている間にネズミたちが上から石を狙う
※女王は沙漠を広げ力を増やし世界一になるという
※議論する三人
※縄で吊られたマニーが石を手に入れる
※石と逃げるマニー
※女王に攻撃され人形にされたクリスタル
※森の守り人が現れ女王と戦う
※人形のクリスタルと逃げるエラ
※オラフルが現れ石を持ったマニーを追いかける
※マニーはウォルトに投げ、ウォルトはマニーに投げる
※マニーが取り落とした石をエラが拾いオラフルが取り上げる
※崖で揉み合っていると落ちてしまったオラフルとエラ、ネズミたち
※スノーボールが現れエラたちを助ける
※森の守り人を追い詰めた女王にスノーボールが体当たりする
※エラは守り人に石を投げる
※石を奪おうとする女王
※エラの腕輪がランタンに戻り光を灯す
※女王は光に阻まれ守り人は石を取り戻す
※守り人は女王を倒す
※どちらか一人を助ける力しか残っていないと守り人
※アレックスが現れクリスタルを助けてほしいという
※守り人はクリスタルを助ける
※復活したクリスタルと再会を喜ぶ
※アレックスの選択を知るクリスタル
※魔法使いの本を渡すという守り人
※クリスタルは一人前の魔法使いになったという守り人
※薬を作り直すクリスタル
※魔法の薬で人間に戻ったアレックス
書名:お梅は呪いたい
作者:藤崎翔(ふじさきしょう)
出版:祥伝社文庫
内容:関東地方のある田舎町で、築百年以上の古民家の解体作業が行われた際、作業員が押し入れの奥から古い木箱を発見する。お宝を期待して箱を割ると、中から古びた日本人形が出てきた。これは約五百年前の戦国時代に、大名家を滅亡させた呪いの人形「お梅」で、祟りを恐れた者たちに封印されていたのだった。だが、呪いの言い伝えは忘れ去られ、令和の世に再び現れたお梅は、家主の親戚・松宮悠斗(まつみやゆうと)に引き取られる。坊主頭がトレードマークの悠斗は、両親にも内緒で動画チャンネルを開設していたが、視聴者はわずかな底辺ユーチューバーである。だから、人形を持ち帰ったのも動画のネタにするためであった。むしろ人形の髪が伸びるなどの怪奇現象を期待してすらいた。そんなこととは露知らぬお梅は、さっそく彼を呪い殺そうとする。だが、現代の家電に無知だったお梅は、真夜中にうっかり動いているところをスマホで撮影されてしまう。その録画を見た悠斗は最初こそ恐がったものの、チャンネルにアップすると瞬く間にバズるという快挙に興奮する。ところが、心霊動画をストップモーションアニメだとコメントする視聴者が現れ、すぐに誰も心霊現象だと信じてくれなくなった。悠斗は本物だと証明するために、お梅に動いてくれと土下座して頼む。一方、事態に驚愕したお梅は、悠斗を呪い殺そうと瘴気を発するが何故か効果がない。そんなときに、悠斗の部屋に泥棒が入り……。現代人を呪い殺すどころか幸せにしてしまうお梅は、転々と持ち主を変えていく。笑いと涙のオカルトハートフルコメディ!
書名:護りと裏切り 下
原題:Defend and Betray
作者:アン・ペリー(イギリス作家)
出版:創元推理文庫
内容:嫉妬が動機の夫殺しを自白したアレクサンドラ。しかし、周囲の人々はカーライアン将軍の浮気を否定し、アレクサンドラも嫉妬していなかったと証言する。アレクサンドラは拘置所へ面会に訪れた弁護士のラスボーンにさえ、犯行に至った真の動機を明かそうとはしない。彼女はなぜカーライアン将軍を殺したのか?アレクサンドラの絞首刑を食い止めるため、ヘスターと探偵のモンクは諦めずに関係者に事情を尋ね続ける。そして明らかになる戦慄の真実とは……。事件を巡る全ての真相を明らかにするべく、ラスボーンはオールド・ベイリー(中央刑事裁判所)での審議に挑む。英国の名家に巣食う忌まわしい秘密を描くヴィクトリア朝ミステリ。『ウィリアム・モンク』シリーズ第三弾。
※原書初版1992年
「窓が十五個以上あることが陪審員の条件だ」
かつらと黒い ガウンを身につけた弁護人
馬の毛で編んだかつら
赤味がかった濃いライラック色の半喪服
半喪服というよりは四半喪服といったところ
黒レースの縁飾りと、肩かけやボンネットにあしらった黒サテンのリボンがなければ、喪服とわからない装いだった。
書名:護りと裏切り 上
原題:Defend and Betray
作者:アン・ペリー(イギリス作家)
出版:創元推理文庫
内容:クリミア戦争でナイチンゲールのもと働いたヘスター・ラターリィは、両親が亡くなった報せを受けてイギリスに帰国した。父親が財産を失って亡くなったので相続した財産はなく、兄に養ってもらうことを良しとしなかったヘスターは看護婦として自活している。1857年4月21日、ヘスターは看護している雇い主ティップレディ少佐に休みをもらい、リージェンツ・パークで友人イーディス・ソーベルと会った。ヘスターが顔色の悪いイーディスを心配すると、彼女の兄サディアス・カーライル将軍が亡くなったという。昨夜、ファーニヴァル家の晩餐会でカーライアン将軍は階段の踊り場の手すり越しに甲冑の置物の上に落ち、鉾槍(ほこやり)に胸を貫かれて死んだのだ。ヘスターが不運な事故死にお悔やみを述べると、イーディスは就職の相談をする。未亡人のイーディスは実家で暮らしており、経済的に自立したいのだという。ヘスターが紹介できる仕事を探すと約束すると、イーディスに来週の土曜日のお茶に招かれる。5月2日の午後、ヘスターがカーライアン家を訪ねると、出迎えたイーディスは警察の調べで兄が殺害されたと分かったと話す。さらにお茶の最中に執事が入って来て、カーライアン将軍の妻アレクサンドラが夫殺しの容疑で逮捕されたという手紙を持ってくる。義姉の犯行が信じられないイーディスに相談されたヘスターは、辣腕の法廷弁護士オリヴァー・ラスボーンと、元警官で私立探偵のウィリアム・モンクを紹介する。事件の調査を引き受けたモンクは、失われた記憶の一部である夫殺しの容疑者だった女性の姿を思い出し……。ヴィクトリア朝ロンドンが舞台のミステリ。『ウィリアム・モンク』シリーズ第三弾。
※原書初版1992年
アレックス:アレクサンドラの愛称
カス:カッシアンの愛称
ヴァル:ヴァレンタインの愛称
バッキー:バカン(姓)の愛称
気疎(けうと)い思い
家族の女性だけが使う部屋なので、婦人用の居間と呼ばれている。
大きな黒板
「わたしが紫色の喪服を着るのは、おいやでしょう」
「紫は正式な喪の装いではありません。お兄さまはやっと埋葬されたばかりではありませんか。服喪のあいだは黒い衣装で通すものです。確かに葬儀は終わりましたがミカエル祭もこないうちから屋敷の外で藤色や紫色を着るなんて、非常に見苦しいことです」
「晩餐会の仕事についていたのはどの使用人でしたか?」
「厨房と食堂をあずかる者たちです」
「わたしと、従僕がふたり」執事は答えた。「わたしが客の応対に出ている場合には、ときおりパーラー(客間)メイドと階下の仕事をするメイドが給仕をしますがね。厨房にいたのは料理番がふたりとキッチンメイドがふたり、スカラリー(皿洗い)メイドがひとり――それからブーツ(靴磨き)ボーイですよ。この者は必要があれば荷物を運んだり、ときには頼まれ仕事をしたりするものですから」
「屋敷じゅう、どこへでも出向くのですか?」
「普通ではあまりないことですね」
「従僕と話がしたいのですが」
黒いズボンにシャツ、上には縞柄のベストという、よくある昼用の仕着せ姿だ。年齢は二十代前半