サスペリア(2019年版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

サスペリア(2019年版)(ネタバレ)

サスペリア(2019年版)



原題:Suspiria
2018/イタリア、アメリカ 上映時間152分
監督・製作:ルカ・グァダニーノ
製作:マルコ・モラビート、ブラッドリー・J・フィッシャー、デビッド・カイガニック、シルビア・ベンチュリーニ・フェンディ、フランチェスコ・メルツィ・デリル、ウィリアム・シェラック、ガブリエレ・モレッティ、カルロ・アントネッリ
製作総指揮:キンバリー・スチュワード、ローレン・ベック、ジョシュ・ゴッドフリー、ステラ・サビーノ、ジェームズ・バンダービルト、ロベルト・マンニ、マッシミリアーノ・ビオランテ
脚本:デビッド・カイガニック
オリジナル脚本:ダリオ・アルジェント、ダリア・ニコロディ
撮影:サヨムプー・ムックディープロム
美術:インバル・ワインバーグ
衣装:ジュリア・ピエルサンティ
編集:ウォルター・ファサーノ
音楽:トム・ヨーク
音楽監修:ロビン・アーダング
出演:ダコタ・ジョンソン、ティルダ・スウィントン、ミア・ゴス、クロエ・グレース・モレッツ、ルッツ・エバースドルフ、ジェシカ・ハーパー、アンゲラ・ビンクラー、イングリット・カーフェン、エレナ・フォキーナ、シルビー・テステュー、レネ・ソーテンダイク、クリスティーン・ルブット、ファブリツィア・サッキ、マウゴーシャ・ベラ
パンフレット:★★★★☆(880円/文字が読みづらいけど、赤のデザインが素敵。良質なコラムも多くて、オススメ!)
(あらすじ)
1977年、ベルリンの世界的舞踊団「マルコス・ダンス・カンパニー」に入団するため、米ボストンからやってきたスージー・バニヨンは、オーディションでカリスマ振付師マダム・ブランの目に留まり、すぐに大きな役を得る。しかし、マダム直々のレッスンを受ける彼女の周囲では不可解な出来事が続発し、ダンサーたちが次々と謎の失踪を遂げていく。一方、患者だった若きダンサーが姿をくらまし、その行方を捜していた心理療法士のクレンペラー博士が、舞踊団の闇に近づいていくが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




50点


ホラー映画がそれなりに好きな僕ですが、1977年制作のダリオ・アルジェント版「サスペリア」に関しては、ごめんなさい、まったく思い入れがなくて。幼少期、「決して、ひとりでは見ないでください」のキャッチコピーには戦慄したものの、高校時代にビデオで観た本作には「女性たちがバラエティに富んだ殺され方をしてましたな」程度のイメージしかないというか。ただ、尊敬する映画評論家の町山智浩さんが褒めていたので、気になっちゃって前売り券を購入。2月上旬、「バーニング 劇場版」を観てから、TOHOシネマズ日比谷にて鑑賞いたしました。「長いな、話が (°д° )」と思ったり。


前売り特典は「日本限定!美と狂気の“マダム・ブラン”ステッカー」でしたよ。


ちょっと不吉な13番スクリーン。そこそこ観客が入ってました。



いや、よく練られた、良い映画なんだとは思いますよ。僕的に好きだったところを書くと、「ダンス=魔術」として描いたのは超好みでした。2012年ごろになんとなく観ていた、ドイツの舞踏家ピナ・バウシュの映画を思い出したりもして。残酷描写も結構良くて、映画序盤の「主人公スージーが踊ると、別の場所でオルガの体がジャガッタ・シャーマンになっていくシーン」とか最高だったし(肉塊となったオルガがフックで連れ去られるのもイイ!)、クライマックスに繰り広げられる「実は“嘆きの母”だったスーザンがマザー・マルコス派の魔女たちに実施する『邪魔する奴は指先ひとつでダウンさ』攻撃」も楽しかったし…(暗くて観づらい&ワンパターンなのは残念でしたが)。あと、体の自由を奪った刑事のチンコを見て魔女たちが爆笑するシーンや、「行方不明になった妻かと思ったら魔女だった!(´Д`;) イヤーン」というシーンとかも大好きでしたねぇ…(しみじみ)。


範馬勇次郎にこねられたジャガッタ・シャーマンを貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。


指先ひとつで頭が爆散するシーンは良かったです(「北斗の拳」より)。



ただ、話が長い。30年以上もリメイクを夢見てきただけに、ルカ・グァダニーノ監督は相当考えたようで、「1977年のドイツを切り取った“時代劇”としてのカバーバージョン!ヽ(`Д´)ノ」とか「ティルダ・スウィントンに男の心理療法士クレンペラー博士役もやらせたのは“女性の映画”だから!ヽ(`Д´)ノ」とか「フックは蛇であり悪魔の男根のメタファー!ヽ(`Д´)ノ」とかとか、本作にはさまざまな意味が込められていて、いろいろな解釈ができる作品っぽいんですけど…。話にドイツ赤軍ホロコーストが絡んでくるのはスゲー好みながらも「具体的に魔女集団とどう関係しているのか?」がメタファー的にも読み取れなくて不要に感じちゃって(つーか、「いろいろ盛り込んでみただけ」に見えた)、ごめんなさい、152分の六部構成にするほどの内容に感じなかったんですよね。僕的には90分ぐらいだったら最高だったんじゃないかと。それと、嫌いだったのがラストで、「スーザンがクレンペラー博士に奥さんの死因(ホロコースト)を伝えてから記憶を奪うシーン」をちょっと感動的に描いてましたが、どんなに悲劇的な結末だろうと、愛している人の記憶を奪われることは何よりも残酷だと思うので、まったく乗れなかった次第。


ということで、鑑賞後の僕の気持ちを代弁する宮本武蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。



まぁ、本作の鑑賞前に148分もある「バーニング 劇場版」を観ていた影響もある気はするんですが(汗)、とにかく長く感じたというか。リメイクのために頑張った監督の志とかビジュアルとか「魔女同士の内ゲバ」とか「刑事のチンコで爆笑する魔女たち」とか好きな要素は多いだけに「惜しかったなぁ (´・ω・`) ションボリ」と思ったり。とは言え、所詮は「サスペリア」弱者の雑な感想であり、本作はかなりの話題作&問題作&衝撃作みたいなのでね、映画ファンならぜひチェックしてほしいんですけれども、決して、ひとりでは見ないでくださいな (´∀`=) ウフフ




ダリオ・アルジェント監督によるオリジナル。こっちの方が好きです。
サスペリア <HDリマスター/パーフェクト・コレクション>【Blu-ray】 [ ジュシカ・ハ...


デジタル盤のサントラ。国内CD盤もあります。



「映画秘宝」によるガイドブック。面白かったです。



昨年、日本で大ヒットしたルカ・グァダニーノ監督作。たぶん観ないだろうなー。



なんとなく貼りたくなった「カンフー=魔術」として描いたシャマラン監督作。つまらないYO!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ



悪魔と契約した人が人間の頭部を殴って爆散させる映画。残酷なので気をつけて!