OVER DRIVE オーバードライヴ
2018/日本 上映時間104分
監督:羽住英一郎
脚本:桑村さや香
製作:吉崎圭一、市川南
共同製作:加太孝明、角田真敏、高橋誠、板東浩二、田中祐介
エグゼクティブプロデューサー:井口高志、上田太地
企画:早川英、安藤親広
プロデュース:蔵本憲昭、石黒研三
プロデューサー:鈴木聡、岸田一晃、古屋厚
撮影:木村信也
照明:三善章誉
録音:小松崎永行
特機:実原康之
VFXプロデューサー:赤羽智史
美術:相馬直樹
美術デザイン:大西英文
装飾:小山大次郎
衣装:丸山佳奈
ヘアメイク:望月志穂美
ドローン:請川博一
編集:松尾浩
音響効果:柴崎憲治
選曲:藤村義孝
音楽:佐藤直紀
主題歌:WANIMA
スクリプター:谷恵子
キャスティング:緒方慶子
助監督:吉川祐太
制作担当:高瀬大樹
出演:東出昌大、新田真剣佑、森川葵、北村匠海、町田啓太、要潤、吉田鋼太郎
パンフレット:★★★☆(720円/関係者インタビューが充実した“邦画のパンフ”)
(あらすじ)
真面目で確かな腕を持つメカニックの兄・檜山篤洋と、世界ラリー選手権へのステップアップを目指す天才ドライバーの弟・檜山直純。篤洋の助言を無視して、無謀で勝気なレースを展開する直純はラウンドごとに篤洋と衝突を繰り返し、いつしかチームにも険悪なムードが漂い始めていた。ある日、直純の新しいマネジメント担当として、ラリーの知識がまったくない場違いな遠藤ひかるがやってくる。そんな彼女を待ち受けていたのは、檜山兄弟の確執に秘められた過去、そしてチーム全員を巻き込む試練だった。(以上、
映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
70点※この記事は「シグマ15」に従って書いています。「『OVER DRIVE』というタイトルの創作物にハズレなし!」なんて、
ジュディマリの歌と
ロック様主演作
しか知らないくせに迂闊な文章を書いてしまったことについては、後で自分自身と向き合うとして。本作のタイトルが気に入った以上に、予告編での新田真剣佑さんの
「怖いと思った瞬間、負けなんだよ!」の台詞&演技には
「働いたら負けだと思ってる」級にグッときたので、観ることに決定(なにこの理由)。とは言え、なかなか劇場へ足を運べなくて、上映が終わりそうな7月上旬某日、やっと
立川シネマシティにて、
「パンとバスと2度目のハツコイ」と続けて鑑賞してきました。
普通に燃えましたヨ (・∀・) ヨカッタ!劇場は「j」。10人ぐらいはいたかなぁ。

最初にお話をザックリ書いておくと、主人公はメカニックの檜山篤洋(兄/東出昌大)とドライバーの檜山直純(弟/新田真剣佑)。小さいころは仲良しだったのに、幼なじみの女性を巡る
三角関係のもつれ(後に女性は死亡)から、すっかり仲が悪くなりましてね。でも、
思い切って本音をぶつけ合ってみたら仲直りして、最終戦のレースで勝利→優勝! 弟はチームを移籍して
世界ラリー選手権(WRC)に参戦するようになりまして。ラストは、幼いころのように兄弟が自転車で坂道を下っていって、終わってたんじゃないかな、たぶん。今まで僕が観たことがある羽住英一郎監督作は
“わかりやすい感動”を安易に優先するあまりに登場人物たちが常軌を逸した行動をとるところが不快だったんですけれども。本作に関しては、森川葵さん演じる“自分探し女”には結構イライラしたし(映画の後半で改心するとしても
「広報担当がラリーの勉強をまったくしないで現場に来る」なんてあり得ないのでは)、弟の酒を飲んでの狼藉振りはやりすぎに見えつつも、大きな破綻はなくて。
ベタな燃え展開と演出がそれなりに飲み込みやすく堪能できるのです(ところどころ違うけど、全体的には
「疾風スプリンター」
を連想した)。で、何よりも素晴らしかったのが、
羽住監督が「本物の雰囲気」を追求したというラリーシーンで、かなり迫力がありましてね。メンテナンスシーンも素人目にも説得力があって面白くて、モータースポーツには1ミリも興味がない僕ですけど、
「邦画でもこんな映像が撮れるんだ!Σ(゚д゚)」と感心いたしました。
このシーンが観られたのもうれしかった。怖いと思った瞬間、負けなんだYO!m9`Д´) ビシッ
WANIMAによる主題歌
「Drive」
も作品にハマッてたんじゃないでしょうか。
その他、
「スリルの頭文字は『S』じゃなくて『T』」という台詞がタメになった…というのは置いとくとして。実は思いのほか、
新田真剣佑さんが半裸になるシーンが多いから驚いて。「男の裸を観に来たんじゃない!」と不満に感じた人もいたみたいですが、僕的には
「ありがとう」のひと言ですよ(微笑)。彼の筋肉の発達振り以外にも注目しておきたいのが「わき毛描写」で、
リアリティを損なわず、でも激しく主張してこない絶妙な処理具合には唸らされましたねぇ…(しみじみ)。ということで、
普通に燃えて楽しい映画だったんですが、しかし。やっぱり
モータースポーツにはまったく興味がないので70点という台無しな着地なのでした (ノω・、) ゴメンナサイ つーか、羽住監督は“さりげないユーモア”を演出できたら、もっと良くなるんじゃないか…なんて偉そうなことを唐突に書いて、この駄文を終えたいと思います。
新田真剣佑さんのわき毛の残し方、勉強になりました。僕の“わき毛観”に関しては
こちらの記事をどうぞ。

おしまい。
デジタル盤のサントラ。
CD盤
もあります。


原作小説…というよりはノベライズなのかな。

「RALLYPLUS ラリープラス」による本作の特集号。お好きな方はどうぞ。

