女の子はできれば私立が良いか(林修先生の見解をプロ的視点から) | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 

 さて、少し前に僕が敬愛する林修先生が、テレビ番組で上記のような発言で炎上されていました。いつものように、反対する意見の方も想定しつつ発言されたように思いますが(まあ、テレビを見てないのでなんとも言えませんが)、記事などを読む限りは、間違ったことは特にないと思います。

 

 が、受験でも中学受験から大学受験、さらには幼児教育の方面まで見解を集めている(むしろひとりでに集まっているw)僕の観点から、補足すべき部分があると思いますので、女子の中学受験を含めた実情などを述べてみたいと思います。

 

 

<確かに、女子の中学受験はいろいろな意味で有利>

 炎上している内容やコメントを見ていますと、

・全員が名門大学にいくわけではない。多様性の時代に何を言ってるんだ

・だからそんな一元的なものの見方をするな

 というものが多いようです。

 

 ただ、女子大学進学率が5割(短大をいれれば6割弱、過去最高)を突破し、2019年には上野千鶴子東大学長が入学式の祝辞があり、東大合格者の女子率が2割を歴史上はじめて突破し(2年連続、今年は過去最高)、女子の社会進出は待ったなしとなっています。

 

 ちなみに4年制大学全体では、女子の率は4割ほどとなっていて、文系では8割の学部も多いし、とっくに男女同権感はあります。東大だけが異常に女子率が低くなっていますが、これも今後は改善していく未来を僕は見ています。

 

 都市部では、大学進学率はおそらく体感で8割以上かと思います。となると、これは「ほとんどの女子にあてはまる」と言えると思います。また、今はそうでなくても5年もしないうちにそうなっていくことでしょう。

 

 となると、学歴やキャリアをしっかり考えることは非常に大切で、その論理で考えると、

どう考えても中学受験が有利やん

 となります。以下にその理由を述べていきます。最後に、高校受験をする女子への朗報もありますので、読んでいただければ幸いです。

 

 

①高校受験で意識高い層が入れる女子校がなくなった

 かつては高校募集があった学校が多かったのですが、中高一貫校では、中学受験で生徒を確保し、その子たちを鍛え上げた方が、大学進学実績はあがります。よって、どんどん高校募集を止める学校が増えているのが実情です。

 

 高校募集があると、学校側はその子たち用のカリキュラムを用意せねばならず、さらに教員も別に用意しないといけないし、定期テストなども別に作らねばなりません。これは、非常に大変なのです。よく恩師の大森先生も愚痴ってました(笑)

 

 高校募集が学校経営上有効なのは、

・現状、まだ偏差値が下のほうで、それでも進学実績が欲しい場合に

・高校受験で優秀な生徒を確保したい

 場合です。

 

 豊島岡がわかりやすいですが、桜蔭やJGを受けて残念だった子を拾って、その子たちを鍛え上げて送り出す、という戦略でこの20年実績をあげてきました。同時に高校募集も行い、その子たちを別カリキュラムで鍛え上げる二正面戦略で人気校になっています。

 

 ところが、最近では、中学受験で十分に優秀な子が集まるようになり、学内の雰囲気も安定してよくなってきていますから、もう高校受験で優秀な子を拾って学内に刺激を入れる必要はなくなりました。

 現在では、中学以降塾に行きたくない子は、桜蔭(またはJG)と豊島岡の両方受かって、豊島岡を選ぶ子も普通にいます。

 

 安定期に入り、もう完全な中高一貫校として中学受験で入学してきてくれた子たちをしっかり育て上げればよい、というフェーズに入ったと言えます。

 

 同じことが男子校の海城や駒東でも言えました。我が母校・白陵も現在はほとんど高校募集をしておりません。(僕らのころは80名くらいの募集があった)

 吉女、鴎友、フェリス、頌栄など、高校募集がどんどんなくなっています。

 

 広尾学園もまもなくそうなるでしょうし(すでに40名程度まで減った)、三田国際(すでに帰国枠若干名のみ)などもあと10年もすれば高校募集は要らなくなるでしょう。

 

 ということで、男子校では巣鴨や開成など、高校募集がある学校もまだありますが、女子には、東大や医学部を目指せるようなめぼしい所はありません。まあ、このことからも、山脇学園あたりが高校募集を開始すれば、優秀な子をかっさらえる可能性はありますが(笑)

 

 となると、首都圏近郊では、県立や都立のトップ校に優秀な女子が殺到し、競争率が大変なことになります。女子は概して、素行も良い子が多いですから、内申点での得点も高く、そこでも過酷な戦い(オール5が基本)が繰り広げられます。これは大変です。

 

 そうして受かった高校でも、中高一貫校組と戦うべく、たった3年で大学受験の準備をしないといけないとなれば、まあ、やれないことはないとプロ的には言っておきますが、普通の子ですときついですね。ゆっくり部活などは難しそうです。

 

 これが、豊島岡や吉女であれば、部活もして、いろいろ遊んでも、宿題や定期テストをそこそこ真面目にやっていれば、塾や予備校がなくても国公立大のどこかくらいはいけるようになります。MARCHは落ちる気がしないくらい、普通に行けます。

 

 この中高一貫カリキュラムによる時間的余裕こそが、女子にとっては大事なことに思います。女子は男子と比べれば、「好きなこと」をさせていないと、何故かなかなか生きるテンションがあがりません。

 部活や定期テスト後のコナンカフェやみんなでいくカラオケなど(笑)、そういうことも思いっきりやる余裕が大事に思います。

 

 名門校には、勉強自体が好きな子もけっこういますが、まあ、そんな子は普通は少ないですよね。

 

 

②女子の中学受験は意外と

 今の中学受験の大手塾カリキュラムは関西なら灘、関東なら開成や麻布を基準に組まれています。言うまでもないことですが、これらは男子校です。

 

 これらの学校の受験の特徴は超がつくくらい要求思考レベルが高い問題が容赦なく出ることです。これに対応するために、最近では小4から塾に通うのが基本となっています。

 90年代では、小5や小6スタートでもけっこうなんとかなりましたが、現在では御三家や灘・甲陽合格となると、小4スタートでないとちょっとしんどくなっています。

 

 ただ、女子校を見てみますと、桜蔭がやや難しいですが、これらの男子校ほどの問題レベルのところはありません。標準プラスアルファくらいで豊島岡くらいならなんとななります。これは、特に才覚などなくても、真面目に頑張れば、(まあ甘くないですが)なんとか届く子は多いと思います。

 

 基本的に関西でも、神戸女学院(関西の桜蔭と思ってもらえれば)がやや抜けているものの、その他の女子校では事情は同じです。ま、そもそも共学化が進み、関西では女子校が減ってきましたね。

 

 注意点としては、渋々・渋幕や広尾学園など、共学は普通にしんどいです

 

 つまり、女子校の方が

・才覚に恵まれなくても、ワンチャンある状態まではもっていきやすい

 と言えます。また、本を読む子も多いので、国語でつまづくことも少なく、まあまあ安定した受験生活が送れます。

 

 このあたりも、女子が中学受験に手を出しやすい一因です。林先生はここまではご存知ではないと思います。

 

 また、最近では、品女や東京女学館など、そこそこの女子校でもちゃんと進学やキャリア教育を意識した学校が多くなってきたのも追い風です。これらの学校では国公立大の合格者も増えてきているし、理系をすすめまくっています。

 

 かつては「女子なんか勉強せんでええ」、という風潮があり、名門校のお嬢様系女子校では今でもそんな感じのところもありますが、このあたりの意識の高い学校はもうそんな風潮はありません。これからの時代は、女子は勉強しなくてもよい、と言えるでしょうか? 考えればわかりそうなものです。

 

 

③今後の流れ、厳しくなる新課程→「女子校が理系をすすめまくり、高校受験では女子枠の撤廃」で女子の時代が来る

 

 今、長年付き合いのあるご家庭で、とある中堅女子校の高2の子をレギュラーで見ています。そこはかつてお嬢様学校として、のんびりしていた校風でしたが、ここ最近は進学志向にかじ取りを変えており、なかなかのカリキュラムを課しています。その僕の教え子も国公立大を目指しています。

 

 びっくりしたのは、そのあたりの学校や他のそこそこの女子校でも、理系をすすめまくっている、ということです。実際に6割以上が理系になった学校もあります。

 

 もちろん、理系の方が国公立大に受かりやすいとはいえるので、よい傾向です。

 

 また、今の高2からはじまった新課程では、数Cが復活し、またまた中高一貫が有利な方向に行こうとしています。僕も驚いたのですが、

文系でも国公立大では数2・B・Cが必須

 という流れができています。これはきついです。今までは、数1・Aだけでも東京外語大くらいなら受けれました。

 

 ただ、どうなるかと言いますと、僕の予想では、これを高校の3年間で十分な演習量でこなすのは不可能ですから、中高一貫がよけいに有利になります。

 

 また、

・どうせ数学せなあかんなら、理系いこ

 という子が、主に中高一貫校で日本全体で増えると思います。それが文部科学省の狙いなら、大したものです。(ただ、また教育の経済格差はひらくけどな)

 

 今後は、数学なんてどうせ難しいので、とりあえず共テで7割程度でよいですからやっておけば、簡単に国公立大に行ける時代がきます。数学を避けられない時代ですから、もう避けようとすることすらやめましょう

 

 数学をやっておけば、特に中高一貫の子は、国公立大に圧倒的に受かりやすくなります。ちょっと我慢してやってみましょう。

 

 MARCHなどは見る必要もありません。鼻〇そほじりながらでも受かるようになります(言い過ぎかw)。まあ、数学選択で受ければこれまでより簡単に受かるようになります。

 

 さらに、少子化でまもなくMARCHはそこそこやれば誰でも入れるようになり、大したブランド価値はなくなってくることと思います。(その前に内進や推薦の増やし過ぎで、自らの価値を落としているともいえる)

 

 90年代の子供は1学年150万人、今年の出生数は70万人台後半です。大学の入学枠はほぼ変わりませんから、学歴自体の価値が20年後、絶対に変わっています。

 血税から高い助成金を出すに値するほどの大学がいくつ残るでしょうか。MARCHの一個くらいなくなるかもしれませんよ。

 

 理系研究の乏しい私立大を残す意義があらためて問われる時代となるでしょう。

 

 そもそも、理系・文系の区別もなくなっていることでしょう。できれば9月入学も実現してほしいと思います。

 

 

 このような流れの中で、下記のような動きがあります。

 これで、優秀な女子も安心して都立の名門校に行けます。おそらく7割くらいが女子になることでしょう。これは、中学受験をしない女子に朗報かと思います。

 

 考えてみれば、男女平等なのに勝手に男子枠・女子枠というのを設けて、純粋に成績の上位者から合格させていなかった、というのが、本当に男性目線の教育の在り方でしかなく、恥ずかしく思います。

 

 ここから、日比谷や都立西は7から8割が女子になればよいと思いますし、ますます東大に来てくれる女子が増えることを期待します。

 セクハラ・パワハラだらけの東大アカデミズム(ちょっとググればめちゃくちゃ出てきます)の変化に、僕は期待したいと思います。日本全体にとっては、今の流れはプラスの変革に思います。

 

 ということで、優秀な女子は、医学部や歯学部も良いのですが、東大に来てほしく思います。そうすれば、最も変革の遅い東大を変えて行けることと思います。(京大は女子率23%くらいらしいので、まだマシ)

 

 東大女子はモテない、という時代はそのころにはきっと終わっていると思いますし、高学歴女子への目線もネット時代を経て変わっていくことと思います。

 

 あとは、女性が「男性」にならなくてもよい社会進出の在り方、これを政府の方々が考えてくれればよいと思いますが、そのためには、政府中枢にも女子に行ってもらわないとダメかもしれません。

 

 今の10代の方々に期待いたします。頑張ってください。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

 

10月29日@代々木ロッジにて、軍師講演&演奏会通称「軍師ワンマン」を開催いたします。

まだお申し込みでない方は、下記よりよろしくお願いいたします。

来場 allegiancereign.com/shows/89 

※席に限りが御座います。連絡事項欄に必ずお越しになる人数を記載下さい。予約するを押してご予約が完了となります。

 

・僕が仲間たちと創った、第1弾ボカロ動画です。いいね、などマジでお願いいたします。たくさんのアクセス、ありがとうございます。

 

 

おススメ読書タイトル100、問題集など https://ameblo.jp/jyukuko/entry-12589194343.html

 

 

<軍師の合戦情報> (お子様来場の場合は音楽用耳栓か、イヤーマフ推奨です)

 

 

9月17日 新宿ブレイズ(海外バンド、元アングラ・エドゥファラスキのOA)

10月29日 第2回軍師ワンマン@代々木ロッジ

12月2日 主催@吉祥寺クレッシェンド(これが大事なライブです)

 

詳しくは下記Twitterへ

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<追記>

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◆MV
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