
28.エピソード3 シスの復讐サントラ解説 前編
エピソード3!
サーガの円環が閉じた記念すべき傑作です。
ナンバリングタイトルの中で傑作はどれか?と訊かれたら私はこれを推します。
ナンバリング以外も含めたらローグ・ワンですが。
あ、それ音楽ジョン・ウィリアムズじゃないや。
スター・ウォーズ エピソード3 /シスの復讐 オリジナル・サウンドトラック
エピソード3のライトモチーフ
さて、エピソード3のライトモチーフですが、
私のカウントでは1つしか無いです。
サーガのラスト作(のはずだった)ですからね。
ここで無闇にライトモチーフ増やしても仕方がない。
グリーヴァス将軍のテーマ
エピソード3で唐突に登場した新キャラながら、
格別の存在感がある分離主義陣営の将軍ですね。
映画だけを観てたら唐突ですが、初登場はアニメ「クローン大戦」でした。
「クローン・ウォーズ」じゃないですよ?2Dアニメの方です。
映画公開後にシーズンに渡って展開された「クローン・ウォーズ」でも
大活躍のキャラクターですね。
以上です。
あれ?英雄たちの戦いは?
あれはね、エピソード3の代表曲ではありますが、
ライトモチーフとは呼び難いと思います。
ただのアナキンvsオビ=ワンの場面音楽ですから。
楽曲解説
本作のサントラの楽曲構成は、全然時系列ではないです。
編集はほどほどですが、使われていないと思われる部分もほどほどにあります。
わりと聴きやすいとは言い難い感じ・・・。
1.「スター・ウォーズ」メイン・タイトル~シスの復讐
はい、今回もエピソード1音源です。
3作連続、3回目の登板ですね。
次作は新録でロンドン交響楽団ではないですから。
ロンドン交響楽団版はこれで聴き納めですよ。
さて、問題はメイン・タイトルの次ですね。
エピソード1と2のサントラは全然冒頭シーンではない所に繋がってました。
今作は・・・・微妙!
一旦ですね、映画中盤でオビ=ワンがウータパウのグリーヴァスの所に乗り込んで、
お馴染みのHello There!をかました後に、
クローン兵が降下してくる時のファンファーレが流れます。
ところがですね、これが元々そこのシーンの曲として作曲されたかと言うと、
甚だ疑問なんですよね。私の個人の感想ですが。
元々は冒頭シーンの曲だった気がするんです。
それをむしろ編集で削っちゃってる気がするんですよね。
何故って、曲に全く継ぎ目が聴き当たらない。
そして映画本編の方は曲が途中から音効に紛れて微妙にフェードインしてくる。
これ絶対ルーカスやってるでしょ。
デジタルになって編集しやすくなったからってギリギリまで編集しすぎなんよ。
というわけで、映画本編ではファンファーレの次の
フォースのテーマから曲が流れ始めます。
ド頭から宇宙戦。
初鑑賞時は度肝を抜かれましたね。
それも3D感抜群。
これは3Dで観たい。
いつか3D上映してくれると信じてる。
曲はこのままオビ=ワンがバズドロイドに襲われるシーンまで流れます。
次に場面が飛んで、グリーヴァスが初登場するシーン。
ここでグリーヴァス将軍のテーマが堂々と流れます。
その次のスピーディーなパッセージは本編内では聴き当たりませんでした。
しかしながら、多分ですが次のシーンに当てられた曲だと思います。
画面と同時再生したらなんとなく合ってました。
グリーヴァスの旗艦インビジブル・ハンドが砲撃により重力制御を失うシーン。
→エレベーターシャフトを滑り落ちる議長&オビ&アナキン
→同じくドッグを滑り落ちていくR2
→水平を取り戻した後拘束ビームに捕まる3人
ここまでです。
この部分の曲は全てエピソード1のポッドレースの3周目で
アナキンがセブルバをロックオンして猛スパートする曲に置き換えられています。
「起死回生のファンファーレ」から始まりますが、
今回については全然起死回生じゃない事からも曲の置き換えは明らかです。
どうして・・・。
曲の置き換えは他にもあって、
インビジブル・ハンドの墜落シーンは
エピソード1でアナキンが連合艦隊の旗艦を爆破し、脱出する時の曲が
そのまんま転用されています。
従いまして、ベースラインがダース・ヴェイダーのテーマになっています。
いや、さすがにそれはおかしいだろう。
これを御大が狙って充てたのだとしたら腹黒すぎるので、
何か別の曲を作ったけどルーカスがエピソード1の曲を好きすぎて
置き換えちゃった説に1票。
元の曲は全く不明なので、いつか未使用曲も含めた3枚組くらいのサントラが
リリースされることを夢見ていたい。
うわっ、1トラック目解説だけでとんでもない長文になっちゃった。
2.アナキンの夢
パドメのアパートで、パドメが子供はナブーで産みたいわと話すシーンです。
当然の愛のテーマ。
次の不穏な部分はアナキンの悪夢。
パドメが出産中に死ぬ夢を見ます。
そんな不吉な・・・。
続いてバルコニーで語るシーン。
そしてその話をヨーダに相談するシーン。
ヨーダはフォースの冥界に旅立つ者を喜んで送り出せと言います。
ここでフォースのテーマ。
いや、マスター。
そういうことじゃないんだよ。
ジェダイの駄目なところ出てるわぁ。
アナキンがオビ=ワンの元に行くシーンで曲が終わります。
3.英雄たちの戦い
これは言わずもがな、アナキンvsオビ=ワンの伝説的な戦いの曲の
コンサート・バージョンです。
名曲です。
コーラスが大掛かりなのでコンサートでは演奏しにくいですが。
壮大過ぎて汎用性も低いので、テレビのBGMとかでもほぼ聞かないですね。
1作目の頃からまことしやかに裏設定として語られていた
アナキンとオビワンが火口で戦ってアナキンがベイダーになるが
完璧に直球で映像化された事については映画館で
スタンディングオベーションしたくなりました。
4.アナキンの裏切り
シーンがものすごく飛びます。
これはオーダー66の曲です。
やるせない・・・。
オーダー66が発動され、オビ=ワンが撃ち落とされるシーンから
曲が始まります。
悲しいメメントが流れていきます。
それぞれの星でそれぞれのジェダイがクローン兵によって始末されていきます。
でも我らがヨーダ師匠はそうはいかない。
ヨーダの反撃で一瞬曲が止まります。
その後アナキンがヤングリングに刃を向け、
ベイル・オーガナがジェダイ聖堂にやってきた所に
ルーカスの息子ジェットくんが扮する少年ジェダイが現れて
クローン兵に反撃する所までで曲が終わります。
5.グリーバス将軍
シーン戻ります。
オビ=ワンがウータパウでバラクティルというクリーチャーに乗るシーンから。
途中にフォースのテーマが流れますが、
ここでの用法はむしろベンのテーマである気がします。
本作ではエピソード4への接続が強く意識されてますから。
オビ=ワンがHello,There!とグリーヴァスの元に飛び降りると、
曲が中断します。
本編ではここでグリーヴァス将軍のテーマのアレンジが挟まります。
シーンが飛んで、グリーヴァスを追跡するオビ=ワンが
グリーヴァスのホイールバイクに飛び乗るシーンから曲の続きです。
非常にスピーディーなパッセージです。
最後にグリーヴァスを撃ち殺すシーンで曲もフィニッシュです。
6.パルパティーンの教え
アナキンが議長に呼ばれて劇場に来るシーンから曲が始まります。
途中にヴェイダーのテーマ、皇帝のテーマ、フォースのテーマが流れますが、
本編では流れてません。
結構編集されているようですが、曲が単調すぎて解析困難です。
曲の途中でシーンが飛びます。
ムスタファーに飛ぶ前にパドメの元に立ち寄るアナキンのシーンです。
最後にベイル・オーガナのタンティブⅣに合流するオビ=ワンのシーンで
曲が終わります。
ラストの華やかなファンファーレは
エピソード1でコルサントからナブーに出発する時のシーンの曲です。
ジャージャーがお家に帰れる!って喜んでたところです。
それにしても好きだな、エピソード1の曲。
サントラに入ってるって事は、ここは御大のご意思か。
7.グリーバスとドロイドたち
印象的な鋭いトランペットのパッセージで始まりますが、
なぜだか本編では聴き当たりません。
聞き逃してるだけか??
心当たりある方いらっしゃいましたらコメント欄に!
自分で見つけたら記事改稿します。
教えて頂いても注釈付きで改稿しますが。
後半の部分はグリーヴァスがホイールバイクで逃げ出すシーンです。
オビ=ワンはバラクティルで追います。
本編では曲は途中でカットされてます。
最後がフォースのテーマで終わっています。
これはなんとなくですが、
コーディがオビ=ワンのライトセイバーを拾うシーンの曲っぽく聞こえます。
よし、
前半はここまでにしておきます。
1曲目がえらく長くなっちゃったし。