目次
#05
#06
#07
#08
他シナリオ
#05『辞めたきっかけの』
評価:11/15点
▶ 脚本(シナリオ+構成):4/5点
▶ キャラクター:4/5点
▶演出(作画+美術+音響):3/5点
感想
要が野球をする回でした。これまでは仕方なくマスクをかぶっていた要でしたが、今話では序盤自らバティングセンターでの練習をしていましたね(マスク端株ていなかったが)。前回までの練習試合をしっかり活かしていますね。そしてその練習風景を藤堂と千早が見る展開熱すぎました。この作品でこういう展開は絶対ないと思っていただけにサプライズでしたね。ただしバッテリーとしてはうんちな要。ポジションの下りも面白かった。仕方なしに結局キャッチャーを選ぶ(笑)。このポジションの下りに結構時間かけていたのは意外でした。その分だけ要と藤堂のゴールデンコンビの掛け合いが発生したので良かった。放課後即座の練習に付き合う藤堂千早山田。こいつら前日から仲良くなりすぎでしょ(笑)。もはや読める展開だったがバッター付きでは捕球できない要に変化をもたらしたのは清峰。彼が投げた球であれば気持ちで捕りに行けるのですね。前回の展開が冷めぬまま要の捕球問題は解消して次回に続く展開。とはいえこの5人以外は話にならないから試合にならないんですが・・・。
以上。
#06『やる!!』
評価:15/15点
▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点
▶ キャラクター:5/5点
▶演出(作画+美術+音響):5/5点
感想
回想がメインとなるお話でしたね。へらへらしてるキャラというイメージだった藤堂でしたがかなり壮絶な過去があったんですね。しかもそのきっかけとなったのが清峰要との対戦でのエラーだったと。それからは送球が出来なくなり、夜も眠れなくなり、喧嘩ばかりの日々になってしまったと。書いていて思ったのですが、これだけの内容にもかかわらず1話の中にきれいに納めましたね。尺の調整がかなり難しそうだけどね。何にせよもう野球はしないと決め込んでいた藤堂が都立高校で文字通り運命の出会いを果たすわけですね。そしてそこで次回持越し。今話と次回でセットとなる回ということで当然次回へのひきの部分が最強でしたね。物語が終始暗いトーン(ビジュアル的にも)で進んでいた中で最後に急に明るくなっての幕引きはずるい。この後どうやって進んでいくのかが読めなさすぎる。次回が楽しみですね。姉と妹がアニメ史上屈指のモブキャラで草生えました。ありがとう。
以上。
#07『面白いやつら』
評価:15/15点
▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点
▶ キャラクター:5/5点
▶演出(作画+美術+音響):5/5点
感想
最強のひきから最強の話だった。
全体構成は、”藤堂宅でのやり取り→イップスの練習(ワンバン)→山田がファースト→バッティングセンター”という流れ。前回から引き継ぎがうまかった。そして今話のメインとなるイップスを克服するための練習は尺のほとんどを使った。その分だけできない状態からできる状態になるまでの変化が細かく見れたし、それと同時に藤堂の表情や言動、感情が変わる様を見て取れた。最後のバッティングセンターは言うまでもない。今話のひきとして視聴者のだれも予想していなかったものだった。藤堂の全てが詰まっていた。男ながらに藤堂に惚れてしまった。
もう少し細かく振り返る。
(1)藤堂の自宅。前回の回想からイップスを告白しショートを代えようという話題からスタート。それを要は一蹴。というかなんというか。やっぱり要と藤堂の関係性が最高に決まっているんだよな。この馬鹿ならちょっと付き合ってみるか、と思わせるのが要だし、そういう気持ちになれるのが藤堂。この2人がいれば無敵。この時点で今話のタイトル「面白いやつら」は回収されているんですよね。また姉妹が出てきました。サービスに感謝。冗談はさておき、姉妹の使い方もよかった。信頼関係が築けていることを外部(ではないが)の人間が受け取っているように感じた。
(2)翌日の練習。当然うまくいかない展開。そんなときに要からの提案。本来なら愚策であるが、藤堂は腐らず試せるものは何でもやるとしてワンバンでの練習を採用した。要圭が発言したことが大きいんだと思う。自宅でのやり取りがあったことや、記憶をなくす前に彼がどんな存在であったかを知っていること、そして記憶を失くした要であることが藤堂に意義を見出していたんじゃないでしょうかね。
(3)山田のファースト。この物語にとって潤滑油である山田はこういう場面においてもその役割をきっちり果たす。恐らく今後もファーストとしてプレイするんじゃないのかな??そして山田のおかげて投球が安定する藤堂。ここで録画していたことをばらしつつ一息つく展開になる、かと思いきや清峰からショートは藤堂だろうという一言。これもまた熱い。この後千早がノックを担当、要、清峰がランナーを担当した。安定していた投球がぶれ始めるが、最後の一押しとなったのは当初からずっと一緒にいた千早がランナーとして走ったことだった。藤堂の中で千早に対してはライバル心のようなものを持っていてそれがこの結果に結びついたものと思います。いやあ、青春ですね。
(4)バッティングセンターでの一幕。練習でうまくいってからのバッティングセンターだったので、次回以降に登場するライバルたち出してのひき展開になるものかと思っていました。私は素人が過ぎましたね。中学時代の東堂の先輩が登場する展開は全く読めなかった。いくらイップスを克服したとしてもあの時の後悔や申し訳ないという気持ちに区切りをつけることがない。これにより藤堂は中学のあの時から解放されるわけですね。(ある意味ご都合展開といえるが私は感動した。間髪入れないことの重要性に改めて気づいた。)にしても先輩が良い人なんだよな。先輩一同は藤堂のことがずっと気がかりだった。と同時にバッセンで出会ったことで藤堂と戦えることを楽しみにしているとかずるい。藤堂が流した涙は今期作品で随一のものだった。今話のタイトル「面白いやつら」とかどうでもよくなったわ。良い先輩で良いでしょ(笑)。
長々と振り返ってしまったが、私の憧れた青春をはるかにしのぐ青春がこの第7話にはあった。汚いキャラがいないと作品として物足りなさを感じてしまうのが当たり前だと思うんですけど、なんでこんなに面白いんでしょうか。そして汚いキャラがいないことで気持ちよく観れるんですよね。なんで面白いんだろう。語る要素がありすぎて多分1万文字とか書けてしまう。ので、これくらいにしておきます。
次回は新たなキャラが登場しそうな予告だったので、最近2話とは作風が一気に変わりそうで楽しみです。
以上。
#08『』
評価:13/15点
▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点
▶ キャラクター:4/5点
▶演出(作画+美術+音響):4/5点
感想
新キャラ”土屋和季”が登場する回。
全体構成は”センターを探そう!→和季との出会い→和季と再会→和樹のノックと入部”という感じ。正直なところ序盤からセンターを探す流れからゲームをやっている新キャラが入部する雰囲気で、私はこいつが入部することで二流漫画感が出ちゃうんじゃないのかなと不安を感じていました。結果としてはその雰囲気を少し感じつつも、すんなりと受け入れられました。前回、前々回と藤堂にスポットを当てたストーリーがあったことで彼の境遇への納得がありました。これにより彼の入りたくないという姿勢から入りたいくなるまでが自然で良かったです。全体構成がしっかりしてますね(さすがに漫画からこの順番で展開しているものと思いますが)。で、そういうわけで和季のオタク気質なところはあまり目立たず、序盤展開からのセンターが欲しい事情とか、彼の境遇とか、足が速いこととか、そして何より彼の人間性が表に出てきて懸念していたことを全く感じなかったです。視聴前と視聴後で和季という人間が全然変わって見えました。
細かく振り返る。
(1)センターを探そう!
ここで振り返ることはないが、要に平均以上のレベルを求めることや扇の要という話の流れから、今話の本題となるセンターを確保することが急務となる流れに持って行くのはさすがだなと思いました。この作品は毎度のことですが、藤堂×千早×要の3人による馬鹿な掛合いの中からその回の本題がポロっと出てくるんですよね。そこが良いなと感じます。
(2)和季との出会い
渋い我慢ゲージの演出から屋上でゲームをする少年と出会う。あまりに出来過ぎた展開で流石に草が生えます。いわゆるテンプレ展開ですね(笑)。屋上でのやり取りは藤堂がいないことでそこまでの盛り上がりを見せないが(笑)、記憶を失くした要は最強なのですぐに打ち解けてしまう。そして気が付くとグラウンドに連れてこられる(笑)。そこで、自身が補欠ではあるがセンターを務めていたこと、野球部というシステムに排除されたこと、それによって野球が嫌いになってしまったことを打ち明けました。そんな和季は藤堂や清峰を見たら当然反射的に逃げてしまうわけですが、その時に一時的にではあるが千早を引きはがす脚力を見せましたね。が、スタミナはない(笑)。こういうちょっとした場面描写でキャラクターの個性を披露する機会があるのはこの後の展開をスムーズにしますね。スムーズにするはずですが、この場では逃げ出してしまう(笑)。そのあと校舎で探すわけですが見つからず。アニメや漫画特有の陰キャは影が薄すぎて見えないあれなんでしょうかね。私はこういうありえない設定があまり好きじゃないんですよね。まあいいか。
(3)和季と再会
そしてアイキャッチ前と同じ展開の繰り返しにより屋上で和季と遭遇。テンプレ展開はこうやって使うんやというお手本のような脚本に拍手。強引さを感じたが、練習を見学する中で要の記憶喪失を知りそれが和季に刺さる。これにより練習を体験することになる。どの練習をするかでもめる千早と藤堂with要は言うまでもなく面白い。
(4)和樹のノックと入部
センターのノック練習。ここが今話の肝ではないからか意外とテンポよく進行しましたね。”足が速い→ボールをこぼす→ジャンピングキャッチ→成功”というこの短い間の中でキレイな起承転結があるから、テンポの良さ(早い展開)の中で見応えを感じることが出来るんだと思います。この成功体験によって、そして要の一言によって自身が野球を好きであることに気づく和季。そんな彼に入部することを後押ししたのは、主人公(笑)の東堂と千早だった。逃げ出し組はお前だけじゃないんだぞという言葉は前回のイップスがあって初めて刺さるもの。素晴らしい。で、ために貯めた渾身のネタ、土屋和季が先輩であることは軽く流されました(笑)。その後、和季の言葉を受けて、要に対して素直に謝る藤堂はすこです。藤堂馬鹿なんだけどいいやつなんだよ一番好きだよ。エンディングの後の描写と次回予告からとんでもないことになりそう。
これで9人の内6人が揃った野球部。サードとレフト、ライトが集まっていない中でどう立ち回るのか楽しみですね。いない中で大会に出場するのか、今話のような展開を繰り返すのか、それとも・・・。しばらく守備的なお話が多かったのでそろそろバッティングに焦点を当ててみるとまた別の角度から野球部を見ることが出来て楽しそうかなと感じてきました。あとはやはり次回ですね。ずばり要が記憶を戻すのかどうか。正直なところどっちでもいい(笑)、今のままでも十分に面白いなと感じています。ただここらでテコ入れしておくと全体構成的にたるむことがないのかなと感じたりします。果たして次回はどうなるのでしょうか。
以上。
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