【まとめ】【評価】【感想】#09-12 忘却バッテリー | じゅんぷーのブログ

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目次
#09
#10
#11
#12
他シナリオ

 

#09『誰に向かって口きいてんだ』

  評価:13/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):4/5点

▶ キャラクター:4/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

これまでとは大きな違いを見せた回でしたね。まさか記憶が戻るなんて・・・。
全体構成は、”記憶を戻させる→記憶を戻す→バッティングセンターと練習試合→本当の復活”という感じ。何が起因となって記憶を戻したかとかはわかりませんが、記憶が戻る前と戻った後を1話の中に入れ込んでいるので、各キャラとの掛合いに変化が出ていることを非常に感じやすくなっていましたね。なんとなく要の記憶が戻ることで部内に暗黒時代が訪れるんじゃないかと思っていましたが杞憂でした。今の状態が、これまでの状態より良いかはわかりませんが、悪くない状態であることも事実かなと感じました。
細かく振り返る。
***
(1)記憶を戻させる
前回のひきと同じ描写で始まりましたね。異なる点は要は清峰の共犯者になるということかな。要が記憶を戻す前にどんな目的で野球をしていたのかはわかりませんが、清峰を一人にしないためというのも一つの目的だったんでしょうかね、まじめな話はここまでで、これからはいつも通りのバカな会話に移る。の前に野球部の練習光景。この野球部においてこんなにちゃんと練習をすることがあるのかと思いました。思えば、本編開始直後に現状の練習風景を映しておくことで後半展開との比較をさせることが目的だったんでしょうね。話を戻して藤堂と千早のバカな会話から始まる要の記憶を戻す作戦。藤堂は殴る、千早は記憶をなくす前にはやっていた楽曲や甲子園の応援歌を聞かせました。応援歌にちょっと反応を示していたのがきっかけだったんでしょうかね。わからない。その後に催眠療法。催眠自体に魅力はまるで感じなかったが、藤堂と千早が後ろで笑い転げている姿を見て笑い転げていました(笑)。今話の裏の主役はお前らだよ(笑)。ゴリラ担当の清峰が要を引きづりながら帰宅する中で、催眠にかかったわけではなく朝練に付き合っていたことによるものだと判明。アバンでのやり取りから記憶と関係なしに清峰を一人にしたくない思いはあるんでしょうかね。それともそれ以外のストレートな感情によるものか。
(2)記憶を戻す
お母さん100点。ありがとうございます。早速一番早くグラウンドに到着し整備する要、そしてそれを見て驚きを隠せない藤堂と千早と清峰。全員集まったところで部員の経歴や能力について分析をする要。挙句、ノックの練習まで引き受ける始末。加えてこれまでチームを陰ながら支えていた千早を気遣うような様子もあった。知将要圭は実在しました。寒いギャグを連呼する要がいなくなり、効率と気遣いを兼ね備えたハイブリッド要がそこにいた。藤堂と要の掛け合いが好きだったので寂しさがありつつ、藤堂と千早のやり取りでも十分満足できるのでありと言えばあり。早速本作で初めて身内以外の女子が登場するシーンがあって、要の爆弾発言を聞いて爆発する藤堂と千早を見ることが出来て最高でした。
(3)バッティングセンターと練習試合
テイトクについて語る部員達。ここでも要の知将っぷりが発揮される。この描写で私が気になったのは二つある。ゴリラ清峰。清峰の脳筋っぷりに涙が出そう。要大好き和樹。少しうざさが出てきてしまった。女性受けはもしかしたらいいのかもしれないが、男性には良さに感じることは難しいかなと思いました。続けます。バッティングセンターでの一幕、要は苦手と言っていましたがそんなことは全くなかったですね。まあ機械が投げたボールに面白味を感じないという意味だったわけですが。徐々にマシンに近づきながら打ったり、先輩の打った球を避けたりとここでは、知将ではない一面を見せてきました。正直思っていたより全然すごい人でした。これは入学当初、藤堂達もびびるよな。で、翌日練習試合が決まりました。大会トーナメントを押さえていたり、謎のコネを披露してみせたりともはや何でもあり。頭がよくて、運動神経も抜群で、人脈もある。向かうところ敵なしですね。この時千早が何か不穏な素振りを見せたのが気になります。主要キャラの内千早だけ深堀がされていないのでこの機に回収しそうですね。
(4)本当の復活
圧巻の演出でした。以上。冗談ですが、視聴者と同じ目線で1話から見てきた山田が語る言葉には重み?説得力?があるなと感じました。いつまで記憶が戻った状態が維持されるのか分かりませんが、この状態であればこの2人は無敵であることをよくわかりました。
***
この状態がいつまで続くのかが大事ですね。最後の一球を捕球した瞬間に記憶が戻るサプライズが来ると思っていました。でもそうはなりませんでしたね。もちろんずっとこのままの可能性ももちろんありますが、タイトルを放棄するとも思えないのでどのタイミングで壊してくるのかには注目ですね。
一つやっぱり気がかりなのが、キャラクターの掛け合いでしょうか。要の記憶が戻ったことで藤堂と千早のやり取りがこれまでより活発になりました。これは良いことともいえますが、現状コメディ方面ではこの2人に頼り切りともいえるんですよね・・・。清峰は磨きのかかったゴリラになってしまうし、和樹に関してはyesモンスターになっていてつまらんしな。山田は安定のツッコミ役です。これまでは要の寒いギャグ起因でいろいろと面白い展開につながっていたので、次回以降はそういった笑える描写が減ってしまうのではないかと懸念ですね。
以上。

 

 

 

#10『逃げられない』

  評価:13/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):4/5点

▶ キャラクター:4/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

記憶の戻った要圭が練習試合に挑むというお話。
全体構成は、”試合前→初回→記憶を失くす”といった感じ。すべての回に同じ尺を与えるのではなく、しっかり大事な回には多く割き、そうではない回は短くしていたので、飽きることなく見ることが出来た。また、お世辞にもきれいな構成とは言えないが、前回の続きとして試合前の様子で序盤展開を作り、初回の攻撃と守備で要が復活したことを見せて、その後記憶を改めて失くすことで振出しに戻るという流れは悪くなかった。各パートで何を見せたいのかが明確なので好感を持てます。
色々と見どころもありましたね。
***
■巻田と千早の因縁。
これは次回で回収されそう。視聴者的には各々が楽しく野球できればいいやん・・・って感じ。なので巻田にはあまりいい印象は持てないですね。
■要の記憶
練習試合の直前からは不穏な空気がありました。練習試合が進むにつれて徐々にあれれって感じがしてましたね(笑)。そして物語の終盤には完全に消えてましたね。初回で好プレイを見せたり、チームメイトへの献身性を見せたり、相手の2年生ピッチャーに褒められたりと、前回に引き続き要を引き立てる要素がたくさんありました。これによって、記憶を失くしてからの試合展開がハラハラドキドキになりますよね。第3話での練習試合とは明確に異なる目線で要の記憶について考えながら視聴できるので面白い。それと、各キャラクターの中に記憶を失くした要が残っている描写がいくつかあって、なんとなく感動しました。これいいですね。
■ゴリラvsゴリラ
清峰vs巻田の対決がありました。どちらも速球勝負の投手ということで火花を散らせていましたね。今話での対決は巻田に軍配が上がりました。が、まだ3回?なので次回の展開に期待したいところ。なお要の記憶が飛んだことでそんな展開にはならないかもしれないが(笑)。
■桐島
小並感のあるキャラクター。どうせ今回の練習試合では出ないのにやたらセリフが多い。視聴者的にはあまり求めていない感は否めない。こんな練習試合でこういう登場の仕方をするということは、大会で当たるんでしょうね。
***
こんなところでしょうか。第6~7話の頃と比べるとだいぶ落ち着いた物語になりました。言い方を変えるとクオリティは維持しているが、ティアは下がったかな。
次回に向けて、要の記憶は完全に消えてしまったのか、それでも通用するのかが注目点になりそう・・・だが、それに加えて千早についても大きく触れられそうです。要の記憶がない場合、彼が頼みの綱なので気持ちよく野球ができるように、悩みが解消されるといいですね。
以上。

 

#11『俺は嘘つきだ』

  評価:13/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):4/5点

▶ キャラクター:4/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

千早に焦点が当たる回。この練習試合のタイミングで回収できたのは良かったですね。

藤堂と同じように千早の語りで物語が進行しましたね。疲れたのであまり振り返らないです。要約すると、嫉妬と信頼ですね(笑)。千早は身体能力の劣っているところ優れているところを明確にするタイプの人間です。そしてそのうえで、強みを活かし、相手の嫌なプレーをする。それ故にチームプレーだとは思っていなかった。このやり方で通用すると思っていたからですね。だからこそ、壁にぶち当たったとときに挫折したんです。そう、彼もまた清峰と要に壊された一人。自身が劣っていると思っているところによって、自身のプレースタイルが真っ向からつぶされたんです。ここで大事なことが一つあって、それは彼のプレースタイルが間違っているかどうか。これに関しては間違っていないと言えるのではないでしょうか。スポーツマンシップに反しているわけではなく、何より千早がこのプレースタイルを楽しんでいるのだから。で、何が言いたいのかというと、挫折によって一時的に野球をやめていたとしても結局戻ってきたのは、根幹に自身の野球が楽しいからにほからない。話は戻る。挫折をあじわって、でも自身のプレースタイルが好き。そんな彼が中学時代にあじわった挫折は良い変えれば嫉妬なのである。それは彼のプレースタイルにも表れている。自分にできないことはやらないで他の手段でどうにかする。この裏には実のところ王道のプレースタイルをしている人に対する嫉妬がある。これによって壁にぶつかったときに逃げるという選択を取ったのが中学生。今回もまた元チームメイトとの対決により壁にぶつかる、だが今回は嫉妬をやめて信頼することを選びました。嫉妬をやめるというのは元チームメイトに向けてのものです。これにも深いものがありましたね。嫉妬をすることは相手の努力を認めないこと。この結論に自身の中で辿り着くのが彼らしいですよね。藤堂との大きな違いを見せていたので2人の挫折がリピートになっていなくて面白い。そして信頼をするというのは、もちろん記憶のない要圭に対してです。中学時代の仲間と比べても間違いなく野球が下手くそな要圭に信頼を寄せたことが大きいし、そうではなく要圭だからこそ信頼出来たとも言えますね。何の話をし営るのか忘れたけど、1人で自身の挫折をどうにかしたわけですが、この充実感は半端ない(笑)。

特に試合内容について触れることはないので。今話の振り返りはこんなもんでしょうか。途中何書いていたかよくわからないし読み返してもいないんですがいいですね。次回要圭の打席から。打てる気がしないですが、それで練習試合に決着がつくとも思えないのでミラクルを起こしてほしい。何より千早が嫉妬を捨てて信頼を選んだことに意義を出してほしい。

以上。

 

#12『嫌だったか』

  評価:15/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点

▶ キャラクター:5/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

良い最終回でした。とびぬけた良さはなかったですが、シーズンを通しての落としどころ、続編に向けての期待感を感じさせてくれた。

忙しいのでちゃんと振り返らない。

前回からの続きからの展開。9回表2アウト1,2塁だっけ?で要圭に打席が回ってくる場面。ずっと清峰の球を捕ってきたことと、その清峰の練習に付き合っていることによって逆転のヒットを打ったことは素直に感動した。また、ただそれだけの描写にせず千早の良さを出すような機会を作り、そして演出にもこだわりを感じた。この後、清峰がホームランを打ったのは個人的には好感を持てました。要がものすごく野球がうまくなったわけではないということが伺えて。試合後に野球をやめないことをしっかりと宣言する千早はやっぱり好き。要と他のキャラクターの掛け合いの中でイベントが発生するのが本作の正規のルートなので、割と癖の強い巻田は正直邪魔になりそうだと思っていました。が、ふたを開けてみると巻田によって千早の中のとげが抜けたようで良かったです。その後のファミレスでの祝勝会のやり取りもよかったです。やっぱり要×藤堂は最高。最終回にして原点に帰った気がしました(笑)。それとね…金髪先輩がしっかり参加されていることに好感を持てる。実はいい選手だったみたいな展開だと面白い。この一連の出来事がきっかけとなり、要は野球を楽しいと感じましたね。ただ、正直理解が難しかった要の回想。何が理解できていないかってあのタイミングにはさんだことです。あれによって記憶が再度思い出される展開になるのかと思ってましたけどそんなこともなく、翌日普通にアホ要でした。まあ楽しさから野球をしていなかった自身が記憶を一つ失くすとしたらと考えて、野球の記憶が消えてしまった。ただし記憶を失くしても結局野球をやっているし楽しんでいるんだ。ということを視聴者に向けて伝えたかったんでしょう。そう解釈しました。最後に清峰とのキャッチボール。タイトル回収「嫌だったか」。当然記憶がないのでわからないが、今が楽しいこと、そして過去の自分を超えることを伝えましたね。第1話時点で野球なんてヤダというスタンスだった要が、最終話にこの発言をしたことが非常に大きい。記憶を思い出すこと。試合に勝つこと、この二つを上手く掛け合わせることがここまで素晴らしい展開作りになるとは思っていなかった。最後の幼少期の描写はよくわかりません(笑)、記憶を失くしたことと野球が楽しいことを最後の一言にしていたのでそこにうまくつなげるための描写なんでしょうけど、清峰をリードすることが楽しかったのが記憶を失くす前、純粋に野球が楽しいと初めて知ったのが記憶を失くした後ってことかしら。なんとなくそんな気がしてきた。

振り返り終了。物語序盤は怪しさがありましたが、徐々に面白くなり、藤堂の当番回から空気が変わりました。この作品はやばいかもしれないと。そこから少し落ちましたが堂々と面白い作品だったと言えます。本気の野球作品という感じではないが、野球が死んでない。記憶を失くすことと野球をうまく掛け合わせていて本当に面白かった。KADOKAWAということに一抹の不安を抱えますが…(笑)、続編には期待しています。

以上。

 

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