ノアの箱舟

9日の新興市場では、
朝高のあと反落、再びプラスと、なお、神経質な動きが続きました。
このなかで、8日の引け際、いち早く切り返したインデックス(4835・JQ)は売り買い交錯、朝方反発の楽天(4755・JQ)も後場は8日のザラバ安値に急接近し、そのあと、後場急速に引き戻しました。イートレード(8701・JQ)も4日ぶり反発です。
一方、直近IPO株をみると、フィスコ(3807・HC・一株)を除いて軟調スタート。
スタイライフ(3037・HC・一株)が後場に入り切り返しに転じ、SBIフューチャーズ(8735・HC・一株)のほか、、夢の街創造委員会(2484・HC・一株)も、一時71万円台(公募価格45万円)を付けた後、下げ渋り、次第に底堅さを増してきました。
総合的に見て、これは、そろそろ「底打ち」への予感を期待させるに十分な『予兆』ととれるのでは、ないでしょうか?(市場関係者の端くれとして、「取れる」と希望を込めて言いたいところです。)
このように、明るい兆しが無いわけでも無いですが、東京株式市場は、いつのまにやら『水浸し』の状態が長引いています。日経平均が100円、200円下げても、もう微動だにしなくなりました。
投資家はさしずめ「ノアの箱舟」にいて難を逃れるノア一家でしょうか?
(皆さんが、大洪水に飲み込まれていないことを切に願います)
さて、旧約聖書の記述によると、
その大洪水は四十日四十夜続き、地上に生きていたものを滅ぼしつくしたといいます。そして、水は百五十日の間、地上で勢いを失わなかったそうです。ノアたちは羅針盤も行くあても無く、右も左もわからぬまま、漂流を続けていました。
四十日のあと、ノアは烏を放たました。が、とまるところがなくすぐに鳥は帰ってきました。さらに鳩を放しましたが、同じように戻ってきました。七日後、もう一度鳩を放すと、鳩は「オリーブの葉」をくわえて船に戻ってきたそうです。
ノアは、それで、水がひいたことを知り、家族と動物たちと共に箱舟を出て、その後の人類繁栄の基礎を築いたといいます。
4月7日の日経平均高値以降のズルズル場面が、大洪水の起点と考えるなら、そろそろ私たちにも『オリーブの葉』が見つかってもいいころです。
5月12日日経平均が窓を開けて急落したところが起点なら、もうちょっと、というになりますが…。
8日の新興市場。
8日の新興市場は
JASDAQ平均が 2210.61(前日比▼66.24)
マザーズ指数が 1276.18(前日比▼49.10)
ヘラクレス指数が 2058.25(前日比▼75.18)
でした。
いぜん、厳しい状況が続きましたが、ヘラクレス、マザーズはザラ場安値を割っていません。この前のダメ押しは、かなり強く意識されているようです。
個別では、
JASDAQの主役級・楽天(4755・JQ)は年初来安値更新となりましたが、前日比▼4800円から後場急速に引きもどし、6万7500円(前日比▼900円)で終えています。
商いは21万9000株で、2日以来の出来高に膨らみました。代金も、約900億円(全JASDAQ)のうち、150億まで膨らみました。
また、インデックス(4835・JQ)は、前日比マイナスから後場一段高。本日IPOのフィスコ(3807)の初値が、公募比2倍の27万1000円まで高騰、その後ストップ高まで買い進まれたことが材料視されているようです。
一方この影で、インデックスの信用取り組みは、3.81倍まで改善(前週5.33倍)しており、これも大きいと思われます。(ご参考*楽天7.3倍)
ただ、週末2日にも、これと同じような兆候が、「ダマシ」となりました。これが、今日の大きな負担となった感も否めず、いまだ、諸手をあげて『バンザイ』という段階ではなさそうですが・・・。
村上世彰氏会見 (第4回)もの言う株主
しかし、彼は「もの言う株主」――自身の考えを述べることも忘れなかった。
「僕にこんなこと言う資格はないけど」と前置きしながらも、「日本はチャレンジャーに優しくない」「シンガポールは国を挙げて金融中心地になるべく誘致活動をしている」と日本の現状に対して意見をいい、「青少年を育てる野球をやっていた人が、(村上氏に対して)『天罰が下れ』というのは絶対におかしい」と苦言も忘れなかった。
チャレンジをいうなら、またファンドマネージャーになるのが筋ではないのか?
しかし、今後はファンドから一切身を引くつもりだという。「(今後は)どうしようかね?何をしていったらいいか。7年間一生懸命やってきたから、今は全く何も決めてない」といい、「映画を作ったり、小説を書いたりするかもしれない。もしかしたら、慈善事業とかをやるかもしれない」と笑いながら話す姿が印象的だった。
彼の今回の会見や今まで訴えてきた理念は自己正当化の手段にすぎなかったのかもしれない。事実、時間の経過とともにそう思わざるをえないようなニュースも続々と流れてきている。あれほどの切れ者だ、周到な準備をして会見に臨んだのであろう。もちろん、全ての言葉を額面通りに受け取ることはできない。そんなことは誰もが会見の前からわかっていたこと。しかし、株式市場に携わるものとして「何か」心に残る会見であった。
最後に彼の相場観を表すコメントを紹介してこのシリーズの締めとしたい。
Q村上関連銘柄が暴落して個人投資家が損をしているが責任を感じるか?
A申し訳ないが、(責任を)全く感じていない。マーケットはマーケットが決めること。僕は関係ない。僕が買ったから個人投資家が買うのは勝手だが、僕は彼らのためにやっていない。ファンドのためにやっていた。
まさにプロ中のプロ。マーケットにおける自己責任を知っている。
Q短期間でここまで儲けられた理由は?
A何でかなあ?マーケットも良くなっているし、一生懸命周りの状況をみていたからかな。
全速力で駆け抜いた「時代の寵児」がまた一人、株式市場から去る。
ジャスダックは再び安値に
JASDAQ平均は反落し、2311.55円(前日比▼24.57円)
マザーズ指数も反落、1355.30(前日比▼38.56)
ヘラクレス指数も反落、2176.34(前日比▼47.50ポイント)
2日の年初来安値を再び更新。ザラ場安値を下回らない、「常識的な範囲内」での下げで、「売る」というより、「見送り」という印象が強かった新興市場でした。
ただ、直近IPOやMM銘柄など「超軽量株」を舞台にした目先資金は高回転。スタイライフが一時、3日連続ストップ高となったほか、トリドール、ファンコミュなどが大幅高しました。
一方、USEN、TRNコーポなど、前日急騰した「村上」関連株は、売り直されています。
ただ、リバウンド相場も面白みがありませんね。何か面白い材料が浮上してくれると、こちらとしても記事になりやすいんですが・・・。
違法駐車監視員への暴力で、国内初の逮捕者が出ました。
駐車場不足もしきりに叫ばれてますし、関連株は、もう一回盛り上がりませんよね?
あと、心配なのはニチアス(旧 日本アスベスト)の工場周辺で、大規模の住民被害が出たというニュースも気になります。しっかりマスクをしなければ・・・。重松、興研。
村上世彰氏会見 (第3回)お金の意味

Q出資者はどのくらいいて、どんなところなの?
「村上ファンド」への出資者は100以上の個人、機関投資家で、6割くらいが米国の大学財団だという。米国の大学や研究機関は資産運用することによって、設備投資をしたり、奨学金を出したりして世界中から優秀な人材を集めているという。村上世彰(よしあき)氏は日本がそういうことをしないのが「悔しい」という。最近は日本の学校法人などにも声をかけていたらしい。米国の大学に籍を置いた経験がある私は、常日頃、日本との環境の差を痛感していただけに、妙に考えさせられた。ここで、会見での質疑応答のやりとりを一つ紹介しよう。
Q ニッポン放送の件でいくら儲けたのか?
A (大きな声で)みなさんはいつもその質問しかしない。だから、マスコミがイヤなんだ。儲けた金額しか取り上げないが、僕は投資先の企業にたくさんの企業価値、株主価値向上の提案をしてきた。みなさんにも私鉄再編やテレビ局の資本のあり方を語ってほしい。
ニッポン放送株式大量取得の背景には、「フジテレビの資本政策を正したかった」といい、阪神電鉄の件は、「なぜ私鉄同士の合併はないのか」疑問に思っていたという。阪神は企業価値の向上の可能性を見つけ、他社との提携が可能と判断したため株式を買ったと述べた。ちなみに、阪急との統合は拙速との見方で、今でも京阪との提携が一番と思っているという。
彼について語る時、「お金」ばかりに目がいくのはなぜだろう?確かに彼は投資家であるから、金儲けをしないといけない。そして、強引な手法で利益を出したことも目に付いた。しかし彼の出資元や出資先をみると、世論の批判対象の「お金」に含有する様々な意味を感じざるを得ない。
なお、「マスコミ嫌い」を公言しつつも、顔見知りの記者数名に語りかけ、名指しされた記者が彼の言葉に筆を止めて頷きながら聞き入る場面もみられた。語り口調は柔らかで、明快。相当な切れ者と推測する。人心掌握術にも長けているのだろう。本来ならマスコミから好かれるような人物である。
村上世彰氏会見 (第2回)プロ中のプロ
「僕が悪い!」時折、記者の質問を遮るように声を上げた。
東大法学部を卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。村上世彰(よしあき)氏は証券の法律に精通しているまさに「プロ中のプロ」である。彼はそれを誇りにしている。
法務面では弁護士と緊密に相談するなど、コンプライアンス(法令遵守)関係にはお金をかけ、人一倍気を使ってきたという。それゆえ、「(違法性の)認識がなかった」ことでの嫌疑に足をすくわれた形となった。容疑をかけられたことについては「法律の解釈の問題」としながらも、嫌疑をかけられたということに「証取界でプロ中のプロの自覚から」その部分についての調書にサインしたと表明した。それは会見前日の4日夜のことだったという。裁判で争えば2年程度かかるとし、ぼろぼろになるまでやることがいいのかどうか数日間考えた末に、「出資者や自分の会社の社員のために」罪を認めることにしたという。
「今まで違法行為は一切してこなかったと認識している」と語り、今までの株式投資についても「正しいことをしてきた」と胸を張る。世間は彼を悪者のように扱うが、彼は自分の職務と使命を全うしてきただけなのだ――それも厳しくルールを守りながら。このような法解釈上の問題で全てを失うのかと悩んだという。しかし最終的には「仕方ない」と覚悟を決めたようだ。インサイダー取引は儲ける気がなくても成立するのだそうだ。コンプライアンス重視なゆえ、今回の事件は「レッドカード」であり、「一度きちんと退場したい」という意向を述べた。
「人生で初めて闘うのをやめた」というコメントが妙に新鮮味があって、耳に残っている。
村上世彰氏会見 (第1回)注目の人

5日午後、「村上ファンド」を率いる、村上世彰(よしあき)容疑者(46)が証券取引法違反(インサイダー取引)容疑で東京地検特捜部に逮捕された。
それに先立って、午前11時から彼の主戦場である東証の兜クラブで記者会見を開いた。「東証で最後の会見」と語り、自らその場を選んだという。さて、その東証兜クラブ、今まで見た中で一番の報道陣大入り。その関心の高さはどこからきたのか?
天下の悪者、世論の嫌われ者の最期だから?
彼はその原因を「短期間で儲け過ぎたから」と分析する。預かり資産を7年間で4000億円までにした。「汗を流さないで儲けた」という世間からの批判も知っている。しかし、彼は「(株式投資で)儲けるのが何が悪い」という。ファンドマネージャーである以上、出資者の利益を最優先に考えるのは当然というスタンスだ。上場企業のあるべき姿を求めて、強引な主張もあったのではという指摘に、「それが実現しなくても、企業に考えてもらった。その意義はあったと思うから満足している」とし、コーポレートガバナンス(企業統治)の実現を目指して「自分の主義主張を通してきたことに誇りを持っている」と答えた。
私には、この場で彼のやり方や主張に対して善悪論を語るつもりはないし、その資格もない。ただ、株式投資に携わる人間として、彼の会見に出られたことは非常にいい経験になった。賛否両論があるが、あれほどの大物。考えさせられることが多かった彼の会見の内側を少しでも伝えられたらと思う。
村上世彰氏会見
かなりお久しぶりです。社内で「若手の登竜門」といわれる当ブログの更新をせずにのうのうと生きていたhiroです。この場をお借りして深くお詫び申し上げます。燻製職人の編集長
に飛ばされ、話題の村上氏の会見に行ってきたので、「しつこく」数回に分けてその報告をします。なお、本文はいつも慣れた文体でいきますので、ご容赦下さい。
キーワードは、『しつこく』。
5日の新興市場の大引けは、
JASDAQ平均が8日ぶり反発で、2336.12円(前日比△11.74円)
マザーズ指数が続伸して、1393.86ポイント(前日比△45.28)
ヘラクレス指数も続伸、2223.84ポイント(前日比△94.37)
でした。
追い証発生にともなう処分売り一巡、主力銘柄が軒並みPER30倍割れまでなど、「見直し」の芽が、そろった感もあります。
財務・法務面など、1部銘柄に比べれば、脆弱(ぜいじゃく)な部分もありますが、元来、成長率の高さは折り紙つきの新興市場。
現に、少し古いデータとなりますが、ある証券会社の集計によると、日経コア30銘柄の今期経常利益変化率は約プラス10%、東証2部でプラス32%。新興3市場では、ヘラクレスがプラス50%、JASDAQがプラス53%、マザーズに至ってはプラス98%とのデータもありました。
やはり収益成長率の面では、大型株よりも中小型株に軍配が上がるようです。
ここまでは『しつこく』下げた新興株、ここからは『しつこく』上がる番、と期待しています。
一方、村上さんは、『あっさり』容疑を認めました(のち逮捕。)これが、目先のアク抜けにつながったという指摘もあります。投資の表舞台からは引退(院政をしけば、問題ないでしょう)するそうですが、最後にいい仕事しましたね。
最後に、今日上場の、夢の街(2484・HC)は、公開価格45万円日2倍超の99万円までカイ気配を切り上げて、2日目以降に初値決定を持ち越しました。
スタイライフ(3037・HC)が、値付け後、2日連続ストップ高となるなど、IPO市場が活況そのものなのなことも、今後の『個人資金』」を見るうえで、好い材料といえそうです。
ということで、今日は少し、長く『しつこい』ブログでした。