村上世彰氏会見 (第4回)もの言う株主 | 新聞記者の本音

村上世彰氏会見 (第4回)もの言う株主

しかし、彼は「もの言う株主」――自身の考えを述べることも忘れなかった。
村上氏3
「僕にこんなこと言う資格はないけど」と前置きしながらも、「日本はチャレンジャーに優しくない」「シンガポールは国を挙げて金融中心地になるべく誘致活動をしている」と日本の現状に対して意見をいい、「青少年を育てる野球をやっていた人が、(村上氏に対して)『天罰が下れ』というのは絶対におかしい」と苦言も忘れなかった。


チャレンジをいうなら、またファンドマネージャーになるのが筋ではないのか?


しかし、今後はファンドから一切身を引くつもりだという。「(今後は)どうしようかね?何をしていったらいいか。7年間一生懸命やってきたから、今は全く何も決めてない」といい、「映画を作ったり、小説を書いたりするかもしれない。もしかしたら、慈善事業とかをやるかもしれない」と笑いながら話す姿が印象的だった。


彼の今回の会見や今まで訴えてきた理念は自己正当化の手段にすぎなかったのかもしれない。事実、時間の経過とともにそう思わざるをえないようなニュースも続々と流れてきている。あれほどの切れ者だ、周到な準備をして会見に臨んだのであろう。もちろん、全ての言葉を額面通りに受け取ることはできない。そんなことは誰もが会見の前からわかっていたこと。しかし、株式市場に携わるものとして「何か」心に残る会見であった。



最後に彼の相場観を表すコメントを紹介してこのシリーズの締めとしたい。



Q村上関連銘柄が暴落して個人投資家が損をしているが責任を感じるか?

A申し訳ないが、(責任を)全く感じていない。マーケットはマーケットが決めること。僕は関係ない。僕が買ったから個人投資家が買うのは勝手だが、僕は彼らのためにやっていない。ファンドのためにやっていた。



まさにプロ中のプロ。マーケットにおける自己責任を知っている。



Q短期間でここまで儲けられた理由は?

A何でかなあ?マーケットも良くなっているし、一生懸命周りの状況をみていたからかな。



全速力で駆け抜いた「時代の寵児」がまた一人、株式市場から去る。