村上世彰氏会見 (第2回)プロ中のプロ | 新聞記者の本音

村上世彰氏会見 (第2回)プロ中のプロ


「僕が悪い!」時折、記者の質問を遮るように声を上げた。

東大法学部を卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。村上世彰(よしあき)氏は証券の法律に精通しているまさに「プロ中のプロ」である。彼はそれを誇りにしている。

法務面では弁護士と緊密に相談するなど、コンプライアンス(法令遵守)関係にはお金をかけ、人一倍気を使ってきたという。それゆえ、「(違法性の)認識がなかった」ことでの嫌疑に足をすくわれた形となった。容疑をかけられたことについては「法律の解釈の問題」としながらも、嫌疑をかけられたということに「証取界でプロ中のプロの自覚から」その部分についての調書にサインしたと表明した。それは会見前日の4日夜のことだったという。裁判で争えば2年程度かかるとし、ぼろぼろになるまでやることがいいのかどうか数日間考えた末に、「出資者や自分の会社の社員のために」罪を認めることにしたという。

「今まで違法行為は一切してこなかったと認識している」と語り、今までの株式投資についても「正しいことをしてきた」と胸を張る。世間は彼を悪者のように扱うが、彼は自分の職務と使命を全うしてきただけなのだ――それも厳しくルールを守りながら。このような法解釈上の問題で全てを失うのかと悩んだという。しかし最終的には「仕方ない」と覚悟を決めたようだ。インサイダー取引は儲ける気がなくても成立するのだそうだ。コンプライアンス重視なゆえ、今回の事件は「レッドカード」であり、「一度きちんと退場したい」という意向を述べた。

「人生で初めて闘うのをやめた」というコメントが妙に新鮮味があって、耳に残っている。