本日。
1月11日(火) 20時より。
春の特別ワークショップ
〜一生モノの演技メソッドとマインドを手に入れよう〜
募集開始です!!
今回は、1本の作品を実際に立ち上げてゆく中で、スタニスラフスキー・システムとメソッド演技法を元に発展させた、シンプルで実践的な演技のスキルを身につけていただきます!!
というのも、俳優は。
あくまでも「作品の中」で生きるもの、ということを大前提に考えなくては意味がないからです。
「作品」という土台がなければ、「俳優」は存在し得ません。
しかし。
演技ワークショップやレッスンというと、どうしても、その大前提を忘れ。
レッスンのためのレッスンをしてしまいがち。
「木を見て森を見ず」のような、レッスンの中だけのスキルを磨くのでは、意味がないのです。
そんなわけで。
今回は実際に、「1本の作品を作る作業」の中において、どう「役を本当に生き」たら良いのかを学んでいただきます。
全体構造(作品)の中で、自分のパート(役)をきちんと表現することが、俳優のしごとなのですから。
従って、そのための “作品の中” で、役をどう表現するか? というスキルを学んでおく必要があります。
作品を「家」に、演技を「インテリア」に例えると。
家を建てる時、家の全体像を知らずに、細々したインテリアのことを考えても意味がありませんよね?
家の設計図が変われば、そこに設置するインテリアも、変わってくる。
全体像を知らずに、自分勝手なインテリア選びをしていても、それはチグハグなものになるばかりです。
自分の演技を、作品という「家」の設計図を知らずに組み立てても。
いっこうに、その家にフィットした演技は提案できず、演出家からのダメ出しは続きます……。
特に。
脇役の場合は、主役に比べて台本に書かれた情報量が圧倒的に少ないので。
家=作品全体をしっかりと把握し、それを元に役にとって必要な情報を推理・想像して補っていかないと、的確な役作りはできません。
全体像を把握していないと、何を演技したら良いのかすら、見えてこないのです。
▲全体に合わせた、それぞれのインテリアの調和。これが、演技の「アンサンブル」(調和)というものです。
さて、そこで。
今回チョイスした作品は、世界中で大人気の作品、
『十二人の怒れる男』!!
それに合わせ、限定12名のみの募集とし。
受講生には、一人に一役ずつを担当していただきます!!
また。
タイトルは『男』ですが、
性別に関係なく、ご参加いただけます。
実際、この作品は。
女性の役者がキャスティングされる場合、『12 Angry Jurors』(12人の怒れる陪審員)や、『12 Angry Women』(12人の怒れる女)と改題されて上演されるケースもあるそう。
演技経験も、問いません。
ビギナーの方は、
「演技をやったことがないのに、作品で役を演じるなんて、私にできるだろうか…?」
という不安を感じることでしょう。
でも、ご安心ください。
今回のクラスでは、まず最初に、必要な演技メソッドを学んでいただけるカリキュラムをご用意していますし。
「作品の中で、役を生きる」ために一番重要なのは、「演技経験」ではなく……。
あなた自身が生きてきた「人生経験」と、それによって育まれた「ハート」なのです。
人生経験と、ハートは、生きている限り。
本来的に、誰にでも備わっているものです。
……例えば。
オリジナル版では “老人” という設定の、陪審員第9号。
でも。
この役の本質は、老人という年齢設定の部分ではなく、
「誰からも相手にされずに生きてきた」
という葛藤、つまり引き裂かれたハートの傷が大事なんですね。
老人でなくてもいいんです。
小学校の学芸会で、主役をやりたくても。
クラスで目立たず、主役になんか立候補しようものなら、きっと周りの生徒たちから「どうせお前にはできっこない」とバカにされる。
結局、主役には立候補せず。
自分の思いを押し殺して、ひっそりと生きてきた。
誰からも注目されず。
心から話せる友達もいなかった。
そうした疎外感や孤独感は、多くの人が抱いています。
第9号は、決して、年老いた俳優でなくてはいけないわけではない。
重要なことは、それを演じる俳優が、そうした「人間の疎外感、孤独感」に共感し、自分自身の心を動かせるか? ということにあります。
▲人間の「共感力」。
それを使って、ゆっくりと、俳優と役がハートを重ねていく……。
この作品には、それ以外にも。
貧しい環境で育った若者や、自由の許されない場所から逃げてきたという人物。
我が子との断絶という心の傷を負った人物もいます。
それぞれの俳優のパーソナリティーに合わせて配役し。
一人一人のキャラクターの葛藤を、丁寧に掘り出して。
そして、一人一人の俳優たちが、ゆっくり、その心の傷に共感し、役の人生にアクセスしていく……。
ここに必要なのは、演技経験ではありません。
経験は、このクラスで積んでいただければ結構。
スキルは、そこで学んでいただければ結構。
まずは、あなたの「ハート」と、人間としての「共感力」だけがあれば良いのです。
さらに。
この『十二人〜』という作品を、単なる「有罪か無罪かの評決をめぐるサスペンス・ストーリー」にするつもりは、ありません。
演劇である以上、それは、心と心が織りなすドラマである必要があります。
登場人物たちが、いかなる心の傷を背負ってそこに登場し。
どんな血を流し続けているか。
その傷が、この物語を通し。
いかに癒されていくのか。
それこそが、演劇です。
「サスペンス・ストーリー」というのは、あくまでも「表面上の顔」。
人間同士の心のドラマを展開させるための「触媒」でしかありません。
俳優の仕事は「誰もが持っていて、誰にも気づいてもらえない心の傷」を表現すること
▲12人のキャラクターたちが。
あなたとハートを重ね合わせる日を、待っています。
今回のクラスを通して。
演技メソッドの土台、役作りの手順というスキル。
そして、「俳優とは何か?」「演劇とは何か?」を知り、その中で「何をすべきか?」という、俳優が持つべきマインドについても、しっかり学んでいただきます。
これを手に入れれば、それは。
これから皆さんが「俳優道」を迷わず進んでいただくための、一生モノの “羅針盤” になってくれるはずです。
なお。
最終日には、稽古場にて、本番をイメージした発表会も予定しています。
参加お申込みは、こちらの詳細記事にて!!👇
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