使いこなさない、使えるCAEのブログ -162ページ目

CAE村のルールに注意かも知れません

ソフトバンク社長(会長でしたっけ)孫さんが、原子力には原子力村のルールがあり
そこを大変嘆いています。CAEもCAE村ルールが沢山存在します

CAE技術者の主張は (人によりますが)
・メッシュや条件設定が雑な点を突っ込むと 「これは近似ですからと返答」
・理論・理屈・勉強の重要さを力説
・実験結果は一定でない
・仕様許諾契約縛りには触れない
・ひたすら情報や技術を外部に求める 自分でソフトウェアを作らない/考えない
・連続体力学を信じている
・アメリカや欧州の設計世界は素晴らしい
・理屈を理解すれば良い設計ができる
・設計者は考えていないと嘆く
・このままでは取残される&競争に負ける 組織改革が必要である
・勉強してない人はCAEしちゃいけない
・海外のようにCAE専任の地位が確立されるべき
・設計やCAEにはスキル・センスが大事である


設計の主張は、或いは CAEに対する設計側の主張は…
・曖昧なものは信用しない/頼らない
・論文や理論・理屈は嘘が多い(限定条件でのみ成立なので相手にしない) 
・自ら確認できたもの以外は信用しない
・長年の経験蓄積で、安定的な実験手法を確立していることが多く実測値は安定的いう認識
・とかく海外製品はレベルが大変低い 比較対照にすらならない
・理屈屋は、あれができない、これもできない 文句ばかりで画期的なものを設計できない
・理論理屈を超えるものを作ってこそ、トップに立てる
・ものごとは理屈通りにいかない
・トップでなければ勝てない・意味がない なのにCAE屋は世間水準に追いつく話ばかり
・何でも自分でやる そして確認
・考えるより、まず作ってみる
・勉強は暇ならいくらでもできる 現実時間がない
・CAE技術者=ソフトのオペレータいう認識
・CAEは電卓であるべき
・設計センスなき人のためのツール それがCAE



特性違いいいますか、村社会ルール差を知っておくことが重要と感じます
CAE技術者トップ層は、村社会ルールを強化し、「CAE技術者を離脱させ地位を固めよう」
なんて魂胆の人もいます。  『染まるのが吉か、染まると会社から見放されるか?』
置かれた立場次第思います

CAE=設計支援なので、CAEは設計村ルールに合わせる方が良いいうのが、私の考え
そのためのソフトを開発しています。  設計からみるとCAEは、

『 設計事項をインプットとし、性能に関わるアウトプット指標を得るツール 』

ですので、なるべく優秀な設計ツール作成が一番と私は思っています。  しかし
そうじゃない路線、CAE自体を目的化した路線が○ いうケースも沢山あるようです
私はブログ表題にあるよう、スキル・センス・テクニック そういった曖昧なもの否定派です

かってCAEの理論学習に熱心だった頃は、先生方に洗脳され、逆でした ^^) 
 


パラメータを、項目別に表示させる機能 作成中です

パラメータが増過ぎるほどに増えてしまってるスクリプトがいくつかあり
整理して、見良くする機能を作成中です。
左に 項目-1 項目-2  など ありますが
クリックで該当項目のパラメータが表示です。
かなり見良くなると期待しつ、作成した機能ですが、
どうも思ったほどで見良くもなく(×ε×)   
ショボく気に入らなかったパラメータウウィンドウデザイン修正などとともに、現在も苦慮中です 

狙ったパラメータが見易くなり、ミスは削減できる筈と期待です
入力パラメータ増えて来ますと、結構数値入力ミスしますので 見よく使いよくを・・・

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安全に関して 自主規格は意外と少ない現実

CAEで一番難しいのが強度計算、計算自体難しく、解評価や応用も難です

1)壊れるのは大抵接合部、接合部の正しいモデル化法・計算法がない(雑なのはありますが) 
2)連続体的現象を行わないものが多い
3)破壊の定義=分野別バラバラ 少々の破損OKいう分野も多く 相当応力は評価基準としてあてにならない
4)設計は定格時でなく、非常時の想定で決まる事が多い が、非常時の想定が難
5)安全規格が既にあり、それで設計が決まることも多い

などなどで、なかなか実用が難しいのが強度計算 最高難易度です


5)が少しポイントですが、仕様規格決まった中で、それを満たすベスト設計を探す
そこはCAEは得意で、強度計算に近い分野では、落下や衝突試験を想定したCAEは盛んです
それは、JISなど仕様規格厳格に決められた中での、試験対策的なCAE。
内容的に強度計算と呼べない代物かも知れません。

落下や衝突は非常時です、非常時想定しつ、その定量評価の実施には、非常時だが仕様規定が必須
そこがジレンマです。   仕様規定不可能なのが本来の非常時。
でも、(できるはずのない)仕様規定の設定を実施しないと、CAEはできないのです。
だから強度計算は最高難度なのです。




ところで、造船などは、韓国に抜かれ、中国に抜かれです。これは設計規格が細かく決められ
後からの参入した企業も、追いつきやすい事が大きな要因。
そこの設計規格を決めているのは主として米国。

日本は何かとコスト最優先 
自動車の、エアバックやブレーキ優先システムなど、安全規格は海外初が多い感じ
(コストUPを伴う)安全規格を作れない実態が、原発事故で露呈でしょうか?