ワンランク上の写真を撮るために~レンズの特徴を生かす | 写真家 jin-andoの徒然日記~写真に魅せられて

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  ワンランク上の写真を撮るためには、レンズの特徴を知り、場面に応じたレンズを使用することが大切です。今回は、交換レンズの話です。

 

ズームレンズと単焦点レンズ

  交換レンズは、大きく分けると、ズームレンズと単焦点レンズに大別することができます。

ズームレンズは、焦点距離を変えることができるレンズで、単焦点レンズは焦点距離が固定されているレンズです。               

  上の写真が70~200mmのズームレンズ。下の写真が50mm固定の単焦点レンズです。ズームレンズは、手軽に画角を調節できるので、いろんな場面に重宝します。また、撮影者が移動することなくシャッターを切れます。一方、単焦点レンズは、画角が固定されているため、撮影者自らが移動して画角を調整しなければなりません。しかし、単焦点レンズは明るいレンズが多く、描写力に優れています。暗い場所でも結構いい写真が撮れます。スナップや人物撮影に最適です。

 

 

焦点距離によって呼び方が変わる

 

  交換レンズは、一般的に50mmの焦点距離をもつものが「標準レンズ」と呼ばれます。28mmのように50mmよりも短いものを「広角レンズ」と呼び、16mmのようにさらに短いものを「超広角レンズ」と言います。

  50mmよりも長いレンズを「望遠レンズ」と呼びます。70~100mmを「中望遠レンズ」、135~300mmを「望遠レンズ」、400mm以上を「超望遠レンズ」と言ったりもします。

 

 

センサーサイズで焦点距離は変わる

 

  同じ一眼レフカメラでも、センサーサイズによって、焦点距離は変わってきます。

フルサイズのカメラ(NikonD810、750など)は、センサーサイズが35mmで、レンズに表示されている焦点距離をそのまま当てはめることができます。しかし、APS-Cサイズのカメラ(NikonD7100など)は、焦点距離が約1.5倍になります。ミラーレス一眼などで採用されているマイクロフォーサイズでは約2倍になります。レンズを選ぶときには、手持ちの機器のセンサーサイズを十分考慮することが必要です。

 

この写真は、24~120mmの望遠レンズで、35mmで撮影したものです。

 

この写真は、50mmの単焦点レンズでぐっと寄って撮影しました。暗い水族館での撮影でしたので、F1.8の明るいレンズが重宝しました。

 

 

 

シリーズ 「ワンランク上の写真を撮るために」
ワンランク上の写真を撮るために~レンズの特徴を生かす
ワンランク上の写真を撮るために~逆光を生かす
ワンランク上の写真を撮るために~光芒を幻想的に撮る
ワンランク上の写真を撮るために~夕日の色にこだわる
ワンランク上の写真を撮るために~レンズの汚れにシビアになる
ワンランク上の写真を撮るために⑦~日の丸構図をうまく使うには
ワンランク上の写真を撮るために⑥~放射線構図(消失点構図)
ワンランク上の写真を撮るために⑤~対角線構図
ワンランク上の写真を撮るために④~額縁構図
ワンランク上の写真を撮るために③~構図で写真は変わる②
ワンランク上の写真を撮るために②~構図で写真は変わる①
ワンランク上の写真を撮るために~光を意識する

 

 

 

 

連載 「砂上の足跡」~雑感5 心に深く刻まれた名作映画 その1
 ■□■ ショーシャンクの空に(1994年) ■□■

 『ショーシャンクの空に』の主人公アンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)は、1947年に妻と間男を射殺したという罪で終身刑を宣告された。アンディは無実だったが、状況証拠が彼にとって不利過ぎた。彼が投獄されたショーシャンク刑務所にはコソ泥から殺人犯まで様々な囚人がいる。アンディは入所から一ヶ月間誰とも話さなかったが、何かに打ち込んで正気を保とうと、趣味の鉱物採集を再開することにした。そして外部との闇ルートを持っている“調達屋”レッド(モーガン・フリーマン)に砕石用の小さなロックハンマーを頼んだ。レッドは既に20年も入っている古株の黒人囚だ。元銀行マンのアンディには粗野な部分がなく、レッドは以前からアンディが持つ特別な空気に気付いていた。「アンディはいつもすごく物静かだ。物腰がここにいいる連中とは違う。まるで何の悩みもない人間が公園を散歩しているようだ。彼は自分だけの世界を持っていたのだ。ハッキリ言おう、俺は初めからアンディが人間的に好きだった」。レッドはロックハンマーでアンディが脱獄でもする気かと怪しんだが、取り寄せた小型ハンマーを見て「これでトンネルを掘るには600年かかるな」と肩をすくめた。

 素晴らしい映画である。原作者のスティーブン・キングはフランク・ダラボンの脚本を「私が行間に込めたものの、さらに裏側まで描き出した」と絶賛。劇場で2時間半も灰色の暗い牢獄にいた観客は、ラストの1分間、降り注ぐ太陽を浴び、青い海が広がる砂浜に裸足で立つ。閉ざされた空間からの自由は、もう宗教的体験と言ってもいい。画面いっぱいに広がる青い太平洋の端っこで、再会する2人の小さな影を見つめていると、明るい太陽と海が何もかも浄化していくようだった。ジワタネホではセリフがないので、この映画の最後のセリフは、メキシコ行きのバスの中でレッドが呟く言葉だ。「国境を越したい、親友と再会したい、太平洋が青く美しいといい」と“希望(Hope)”の単語が3度繰り返され、さらに「I hope…(俺の希望だ)」で締めくくられる。かつては「希望は危険だ」と斬り捨てた男が語る「I hope」。この映画は希望の勝利を描きあげた。観客はアンディを不幸のどん底であえぐ不幸な男と思っていたら、実は自分の力で人生を取り戻すヒーローだった。長年の牢獄生活の中でも自分を見失わず、ついには脱獄に成功した英雄。人生には不運が続いて牢獄(ショーシャンク)に囚われた気分に陥ることがある。だけどこの映画は根気強く希望を持ち続け、逆境に耐えていれば、いつか明るい太陽を浴びることが出来ると教えてくれる。次に踏み出す勇気を奮い起こしてくれる。始めた事をやりとげる、最後まで希望を捨てず諦めないアンディの姿は勇気を与えてくれる。現代では「希望」という言葉は何の鮮度もない使い古された言葉に成り下がったけど、あえてその言葉とがっぷり組み合い、改めて「希望」という言葉に命を吹き込むことに本作は成功した。

『ショーシャンクの空に』本作が1994年に公開された時はたいしてヒットせず、制作費と収益がトントンだった(正確には宣伝費を入れると赤字)。アカデミー賞では7部門にノミネートされたものの、ごっそり『フォレスト・ガンプ』に持って行かれて受賞ゼロ。客の不入りは、2時間半の刑務所映画で気が滅入る話と思われてたのと、タイトルの覚えにくさ(コレ重要)。しかし口コミで評判が高まり、なんと公開の翌年には全米でレンタルビデオの貸出し1位に輝いた。派手な作品ではないが、困難な状況でも諦めなければ希望は叶うというテーマと共に、悪党を出し抜くドンデン返しの爽快さもあり、感動だけじゃないエンターテインメントとしての面白さもある。「冤罪のままで消化不良」という意見もあるが、鬼看守の逮捕でトニー殺しも発覚するし、自ずと真相は明らかになるだろう。それにもし冤罪のままだとしても、理不尽な状況の中で誇りを捨てずに自分を貫きベストを尽くすことの尊さを描き出している名作である。


つづく

 

【俳句】
 

真っ白な ただ真っ白な 雪の降る

 

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