2か月前から続く原因不明の坐骨神経痛(子宮内膜症が関係?!)の整体治療
6診目でほぼ完治した症例の解説です。
患者Hさん=32才-女性-主婦/パートの症例
① Hさんの病歴・・・
患者Hさんは、別件(性器ヘルペスの整体治療)で来院されていましたが、2か月ほど前から右下肢の坐骨神経痛があり、整形外科や鍼灸、接骨院でも原因が分からなかったので、本件も併せて治療する事になりました。
② Hさんの診察
【坐骨神経痛の診察所見】
・2か月前から右臀部の下部から大腿後面にかけて神経痛があるそうです。時折、その神経痛が下腿後面から足の底部にまで放散する事があるそうです。
・腰の屈曲や伸展、あるいは回旋-側屈など、坐骨神経痛が増幅⇔軽減する姿勢は特に無く、安静時にも生じているそうです。
・歩行に障害は無く、間欠跛行も無いそうです。つま先立ち歩行や踵立ち歩行も正常でした。
・数年前に3cm程の子宮内膜症の指摘を受けたことがあるそうです(部位は不明)。
【性器ヘルペスの診察所見】
・ヘルペスの部位は外陰部-膣前庭部(膣口~尿道口付近)と肛門周囲で、両部とも特に右側が強く出るそうです。ヘルペス発症時は、上記部位にパチンコ玉大の広さで「ただれと水疱」が生じ、同部にピリピリとした疼痛と痛痒さが生じるそうです。口内ヘルペスなど、他部位にヘルペスは無いそうです。
・上記ヘルペス症状は、月経開始後に急に悪化し、2~3日目にピークを迎え、月経が終わる頃から次第に軽減してくるそうです。そして排卵後にも同症状が再燃し、それが数日続くそうです。これが5年間、毎月経の度に繰り返されているそうです。
・月経周期は30日で、月経期間は5日だそうです。生理痛は少しだけ下腹部に生じるそうです。排卵痛は無いそうです。月経血量は普通くらいで、塊状の出血や不正性器出血は無いそうです。基礎体温は低温-高温期がキッチリとあるそうです。
・月経前に便秘が酷くなり、月経開始とともに下痢症状になるそうです。
・風邪などの感染症になる事は、めったに無いそうです。
・血液検査では特段の異常は無いそうですが、7年前に膀胱炎に罹患し、その際に漢方薬を処方されたそうですが、それを服用すると強烈な心窩部痛に見舞われ、肉眼血尿も出たので、服薬を中止した事があるそうです。現在は排尿痛や混濁尿は無いそうですが、毎年の尿検査では顕微血尿があるそうです(☚原因は不明/経過観察のみ)。蛋白尿は無いそうです。
・問診上、軽度の胃もたれ感はあるそうですが、特段の治療はしていないそうです。ゲップは一日に20回以上は出るそうですが、胸やけや呑酸は無いそうです。
・腹部聴診上、血管雑音は無く、グル音は普通に聴取出来ました。
・腹部触診上、心窩部の広い範囲に著明な緊張と圧痛がありました。また、下腹部全般(特に恥骨直上深部)にも著明な緊張と圧痛がありました。また、左右の胸骨線で肋骨弓下方から恥骨結節の縦のラインの深部にも著明な緊張と圧痛がありました。腫瘤感はありませんでした。
・臀部触診上、左右のアルコック管に硬結した緊張部がありました(☚特に右側で著明)。
➂ 治療目標と整体治療
⑴ 梨状筋下口付近の血腫or内膜組織?を解消し、後大腿皮神経の絞扼を解除する
・子宮内膜症解放テクニック
④ 経過と結果・・・
・初診治療中、
坐骨神経痛が増強していましたが、施術終了後は「少し楽な気がする」と仰っていました。
・4診目来院時、
「坐骨神経痛はいつもの1/3くらいです。」と仰っていました。
・6診目来院時、
「一日だけ坐骨神経痛がありましたが、その後はほとんど無かったです」と仰っていました。
・7診目来院時、
「(前回6診目以降)一度も坐骨神経痛がありませんでした。」と仰っていました。これ以降、Hさんの主訴である性器ヘルペスの治療が終了する13診目まで、坐骨神経痛は一度も生じなかったので、本件の治療も終了することにしました。
⑤ 今回の症例の概説、、、
・「坐骨神経痛」といえば、腰椎ヘルニアが原因疾患として有名ですが、しかし腰椎ヘルニア以外の原因も少なくなく、実際にはかなり複雑-多岐な原因で坐骨神経痛は生じます。なぜなら坐骨神経は人体の末梢神経で一番長い神経だからです。つまりこの神経は長い神経の走行ルートなので、言い換えれば、長いゆえに神経を刺激する原因部位もそれに比例して増える(原因疾患が増える)、という事になるからです。
・ところで今回のHさんの坐骨神経痛症例ですが、Hさんの神経痛の部位から(☚大腿後面)、そして下肢筋肉群の運動機能に問題が無い事から、正確には坐骨神経の障害では無く、別の神経=大腿後面の皮膚知覚を支配する「後大腿皮神経」の絞扼性神経障害の可能性の方が高いと思われました。
・そしてその絞扼性神経障害の部位は、梨状筋下口付近が考えられました。この神経はこの部位を走行するからです。そしてその刺激源は、Hさんの問診からも伺われる様に、「数年前に指摘された事のある、3cm程の子宮内膜症(ブルーベリースポット?)」ではないか、と推測されます。
(Hさんの主訴である「性器ヘルペス」による、何らかの影響も考えられる。)
・Hさん自身は、その内膜症の部位を覚えていませんでしたが、Hさんの腹部触診検査により「下腹部全般(特に恥骨直上深部)にも著明な緊張と圧痛がある」事からも、恥骨深部やや右側の梨状筋下口付近に内膜組織があり、それが同部を走行する後大腿皮神経を刺激し、大腿後面への神経痛の原因になっている可能性が考えられました。
・そこで、上記「➂ 治療目標と整体治療」に掲げる、
⑴「梨状筋下口付近の血腫or内膜組織?を解消し、後大腿皮神経の絞扼を解除する」目的で、
・子宮内膜症解放テクニック
を施術する事にしたわけです。
同テクニックは腹腔内に存在する内膜組織(ブルーベリースポットなど)の癒着部を剥がし、それによってマクロファージ等の免疫細胞による内膜組織の貪食面積を増やして、ひいては内膜組織を消滅させる目的の整体テクニックです。
・結果的に4診目には坐骨神経痛は1/3にまで軽減し、7診目以降から性器ヘルペスが治癒する13診目までずっと坐骨神経痛は生じなかったので、上記仮説でおおむね妥当では、と思います。
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