明日はいよいよ高校サッカー決勝ー山梨学院にも勝機
私は山梨県の韮崎市に育ち、幼稚園の時からサッカーをやっていたので、高校サッカーは毎年見ている。山梨からはほとんど韮崎高校(中田英寿の出現で有名になった)が代表になっていたが、最近はいろいろな高校が出ている。今年の山梨学院で久々に山梨代表が決勝まで来たわけだが、20数年前の韮崎高校が3回決勝にいったときのことを思い出していた。
具体的にいうと、1980年の対帝京戦、82年の対武南戦、83年の対清水東戦だ。もちろん3試合とも全て見ている。監督はいずれも今回の山梨学院の監督でもある、横森巧氏だ。しかし、客観的にいって、この3試合とも勝機はなかったといっていい。前評判、実力とも相手の方が数段上回っていたといわざるを得ない。結果も順に4-0、2-0、4-1だった。
たまたま、大学時代に知り合った反町康治君(前U-20監督)に聞いたが、彼は清水東出身で韮崎との決勝は楽だったという感想だった。青島(後に清水エスパルス)に決勝では戦後初のハットトリックを決められた。でも今回の山梨学院は違うと考える。
まず、戦力的には青森山田に軍配が上がる。全国からタレントを集めているから当然だ。でもチーム競技のサッカーではさほど関係はないだろう。ほぼ互角といっていい。そのあたりは経験豊富な横森監督は100も承知で明日の決勝に臨むだろう。山梨から選手権では韮崎が5回決勝にいって、5回とも敗退している。夏のインターハイでは韮崎が二度優勝しているようだが、高校サッカーでは冬の選手権が「本番」だ。
明日はせっかくの機会なので国立に行ってみるが、山梨県勢6度目の決勝進出で初の優勝となるのか、あるいは5度あることは6度ある、になるのか。
菅さんが財務大臣とはー旧厚生官僚曰く「係長のような大臣」
菅さんが財務大臣になった。マスコミでは小沢一郎の影響があったとかいろいろ言われているが(小沢一郎と菅直人は囲碁仲間として知られる)、そんなことよりも菅直人と財務官僚とのバトルが見ものだ。
昔、菅直人が厚生大臣だったときに、厚生官僚は「細かくて係長のような大臣だ」とよく言っていたそうだ。私も菅さんと話したことはないが、そんな感じはする。官僚に取り込まれることはないだろう。
しかし、財務官僚(大蔵官僚)はある意味、「最も受験勉強ができる集団」だ。私もハーバード、エールの留学時に大蔵官僚といろいろ話したが、ともかく試験のスペシャリストだ。在学中、あるいは3年次に司法試験に受かっている。それもトップクラスでだ。中には運動部主将で公務員試験もトップなどという人もいる。留学時にもトフルやGMATは満点に近い点を取っている。記憶力は驚くほどだ(もちろんサムエルソンにはかなわないが)。
そういう人間が仕事ができるかというと、また違う点もあると思うが、ともかく出世している人はそつがない。大臣のニーズに合わせて仕事をするだろうが、今の民主党の政治主導の中では当然、衝突も起こるだろう。出世した官僚は省益を守ることに長けた人のはずだから、もし菅大臣がそこに(天下りなど)メスを入れてきたら猛烈に抵抗してくるだろう。個人的には、日本一の受験秀才の頭脳をそんなことに使ってほしくないのだが。
菅大臣には国益の点から、「優秀な」財務官僚に負けずに舵取りを行ってほしいものだ。
高校ラクビー東福岡の圧勝を分析ーラクビーはまだまだマイナー?
高校ラクビーの決勝を少し見たが、これは素人でも分かるほどレベルが違った。高校サッカーが戦国時代に突入したのとは対照的だ。この違いは何だろうか?
ずばり、サッカーとラクビーの普及度の違いとみる。というのは、Jリーグができる前の高校サッカーは今回の東福岡のようなずば抜けたチームがよくあったのだ。戦後の藤枝東や浦和南、80年代では清水東、帝京、国見といったところだ。圧倒的な強さで優勝したのだ。
ところが、Jリーグの発足によりサッカーは全国に普及した。それ以前は、私もサッカー少年だったのでよく分かるが、サッカーが上手でも実業団(読売クラブとか)に入るしかなかった。実業団時代のリーグ戦などは、本当にマイナーで、せいぜい釜本が出てきたときにテレビ中継されればいい方だった。Jリーグ発足で三浦や中山や中田など、国民誰もが知るスターが出てきた。
そうなると、それまでは静岡や埼玉など一部の地域にしかいなかったサッカー少年が全国に出てくる。レベルが上がってくるのだ。今では九州のチームが優勝したり、東北のチームが優勝したりとどこでも優勝の可能性がある状況になった。
ラクビーのことはあまり詳しくないが、どの高校でもラクビーチームができるわけではないだろう。しかもラクビーはルールが難しく、危険も伴う。未だにどこの県の代表は○○高校だ、ということが事前にわかってしまう。また全国的にレベルは平準化されていない。花園のある大阪のチームが強いことが多い。
平尾さんが日本ラクビーの底上げのためラクビー普及で様々な試みをしていたが、どうやらうまくいかなかったようだ。見ていてサッカーよりおもしろいのだが、普及は難しいスポーツなのだろう。でもサッカーのように戦国時代になった方が、事前に結果がわかってしまうよりは皆の興味を引くだろう。
新年の挨拶で世の中の狭さを感じる
昨日は霞ヶ関の知合いに新年の挨拶に行ったのだが(官僚と会うのには新年でないと理由がない)、文部科学省の某政策課長が(仮にTさんとしよう)ローソンの新浪さんと同じ高校の同じクラスだったという話を聞き、相当驚いた。
新浪さんとは、ハーバードで一度お目にかかったくらいだが(当時は三菱商事の社員)、ハーバードで慶応卒は少ないので、先輩として意識はしていた。何かの機会に会えば必ず挨拶はする。一方、科学技術庁(当時)のエリートであるTさんとは、1993年に宇宙開発の仕事で知り合って以来、17年間も交流が続いている。こういう例は珍しい。
今年も頂いた年賀状をもとにお互いの家族のことなどを話していたのだが、ふと、Tさんが新浪さんと同じ横浜翠嵐高校出身だと思い出し、聞いてみたのだ。そうしたら、なんと3年5組で一緒だったというのだ。それどころか、Tさんは中学の時にバスケ部で、横浜の大会で新浪さんと対戦し、その時から知合いだったという。
横浜翠嵐も、横浜の公立ではトップ校で、人材を輩出している高校だ。同期で一番有名になったのは、やはり新浪さんのようだが、それ以外にも大学の有名教授などもいるらしい。Tさんも科学技術庁でいいコースをたどり、今は文部科学省になってコースは不透明になったものの、現事務次官の坂田東一さんが宇宙の課長の時に課長補佐を務めていたので、同じコースをたどるのだろう。
これだけ世の中が狭いと、サラリーマンでなく自営業者であっても変な評判が立つとマズイと思わざるを得ない。日頃の言動には注意したい。
山梨学院付属高校が全国高校サッカーでベスト4ー山梨からは26年ぶり
今日は驚くべきニュースがあった。高校サッカーで、山梨学院付属高校が熊本のルーテル学院を破りベスト4に進んだのだ。これは山梨にしては26年ぶりの快挙だ。しかも監督を横森巧さんがしており、二重の驚きだった。この横森監督は韮崎高校の監督として、1980年から84年まで選手権史上初の5年連続ベスト4という記録を持った、高校サッカー界の名将と言われた人だ。
その後、1985年からどういうわけか韮崎高校は県予選で負け続け、横森監督は解任、その後の消息は知らなかった。中田英寿がいたときには韮崎高校は全国大会に出ていたが、中田のワンマンチームですぐに負けていたのだ。そのときの監督はすでに横森さんではなかった。
1980年から84年までのチームは地元、韮崎小学校の私の同級生や後輩が主体のチームだった。それが全国大会で決勝までいったのだから驚きだ。でも決勝では、帝京、武南(埼玉)、清水東(静岡)にそれぞれ敗れた。5年間で3回準優勝で2回ベスト4というのは、今の高校サッカーでは考えられないことだ。今はどこが勝つのか、全くわからない。今年も青森山田が一歩リードだろうが、全く予断を許さない。山梨学院が優勝する可能性も少なからずあると思われる。
昔はベスト4のチームでも明らかな力の差があり、韮崎高校の優勝はないと思っていた。むしろ個人的には、小学校で静岡のチームとは相当差があったが、よくぞここまで力の差を詰めたと感激していた。
残念ながら山梨学院は出身中学をみると全国に散らばり、これは帝京ばりに全国から優秀な人材を集めていることが分かった。今の高校サッカーはそうでないと全国では勝てなくなっているのだろう。地元出身者で固めている静岡の低迷がそれを物語っている。その点は非常に残念だ。
新年は中央省庁の知り合いに会うーなぜか多い公立高卒
今日は仕事初めなので、霞ヶ関の知り合いに会いにいった。昔、経団連時代に知り合った人やアメリカ留学時代に一緒だった人々だ。財務省、経済産業省、外務省、文部科学省と回ったが、皆40代の同世代で全員が東大法卒だ。しかも役所で事務次官コースに乗っている人ばかりだ。
その中でちょっと不思議なことに気づいた。皆、東大法ならば高校は灘とか開成、麻布が多いはずだが、出世している人は意外に公立高卒(都立高や地方の古い県立高校)が多いのだ。私の出身の甲府一高も東大法への進学実績は少なく、役所にいる人も少ないが、結構事務次官を出している。確率的には高いのではないか。
そこで思い出すのが、木村剛氏の解説だ。彼は「頭のいい人は親指が太い」という著書の中で、頭のいい人(受験テクニックを幼いころから塾で取得し、東大法に現役で入る人)というのは、試験の答案を書くテクニックはある。しかし、それは主に「難しい問題をやらず簡単な問題を見つけて確実に解く」技術であって、これを社会人になってからもやると、難しいことはやらない人間(つまり社会人としては役立たない人間)になってしまうので伸びない、という解説だ。
これは一理も二理もあると思う。だから受験テクニックだけの人間は伸びないのだ。本当に「頭のいい人」はおそらく受験と社会人に要求されるものの違いに気づき、社会に入ってから頭を切り替えるのだろうが、仮にそう頭で分かったとしても、「三つ子の魂100まで」で幼いころから培った「難しいことはやらない」という習慣はなかなか消せないと思われる。
多分、お受験の弊害はそういうことなのだろう。欧米の受験が「暗記」や「つめこみ」を重視しないのは、それができたからといって社会で通用しない、と長年の経験でわかっているからではないか。そんなことを今日、文部科学省のエリートと話したのだが、彼は肯定も否定もしなかった。ただ日本の教育がこのままでは、世界に通用する人材の育成は難しいことだけは一致した。
そのため、文部科学省のエリートに本当に真剣に日本の教育改革を考えて欲しいと、新年から「要望」をしたのだった。
細川護熙さんと政治献金ーやはり「殿」は言い回しが違う
新年1月の日経「私の履歴書」は細川元総理だ。まずは自分の出自のことを触れている。いうまでもなく、戦国大名の細川氏だ。こういう人が1993年に総理になったのだから、当時としては驚きだった。しかし、これもやはり陰には小沢一郎がいたのだ。細川さんは飾りだとは皆知っていた。本当に日本的な話だ。
自民党下野のときに、経団連でも大変な議論があった。もちろん私はその時は若手で、そんな高度に政治的な話に加われるはずもなかったので、最近、三好さん(当協会理事、細川政権当時は経団連事務総長)から当時の細川さんとの会話の話を聞いたのだ。
もう完全に時効の話だが、逆にそうだからこそ、当時の政治献金の話はあちこちの雑誌に活字として出てきている。もちろん、ほとんどがおもしろおかしく、といった類の話だが、三好さんは当事者だったのでその話には臨場感があった。
経団連の平岩会長(当時)は小沢親派で、細川政権の成立で日本は小沢一郎により大きく改革が進むと感じたようだ。そこで長年の自民党への政治献金をやめるという決断をした。当然、傍目には当時の細川政権に献金をシフトさせるのかなと思ったが、意外にも小沢一郎はそれには消極的だったようだ。政治献金を受け取ったら自民党と同じだと思われる懸念があったらしい。
でも細川さんは、政治献金に興味を持った言動をしていたようだ。三好さんに、何となく(そっけなく)「政治献金はこれからどうなりますかね、先生(三好さんのこと)」と言ってきたそうだ。この言葉は普通だったら、雑談の一部と捉えるだろう。三好さんもそう受け取り、さあどうですかな、、、といった言葉を返した。しかし、後からいろいろな人に聞くと、これが政治献金がほしいな、というニュアンスの言葉だったそうだ。何とも禅問答のようだ。
細川さんは、現在は小田原の方で陶芸家として活動しているそうだ。小沢一郎とは全くことなった、まさに「殿」の隠居的生活をしているのがいい。
今の学生スポーツもパラダイムシフト?
明けましておめでとうございます。
ということで、正月はどうしてもテレビ週間になってしまい、学生スポーツを見ることになる。サッカー、ラクビー、箱根駅伝というところだが、一つ気づいたことがある。それは伝統校が負けている、ということだ。これを全て「戦国時代」とマスコミは表現しているようだ。
まあ戦国時代といってしまえば、ことは簡単だが、その背景には大きな時代の変化がありはしないか?高校サッカーを見ても、「優勝何回」といった強豪は県予選で負けているか、出ても早々に姿を消している。帝京や国見といったところだ。静岡からは藤枝明誠という初出場高が出ている。まさにどこが優勝するのか、専門家でも予想はつかない。
高校サッカーで、私の出身の山梨大会で驚いたのは、山梨学院付属が初出場し、なおかつベスト8まで残っていることだ。昔は山梨では韮崎高校が県予選では問題なく勝ったが、最近は代表にすらなれない。他の県でも名門校(浦和南や古河一など)が全国大会にも出てこれない。
大学ラクビーも決勝は帝京大と東海大だ。一昔前は早稲田、明治、慶応の争いだった。今年はいずれも決勝に残れなかった。箱根も優勝は東洋大だ。伝統校の中央や早稲田はシードを取るのがやっとの状況だ。
こういう変化はスポーツ界だけの話ではない。経済界でも新日鉄や日立や大手都銀がもうかる時代ではなく、ユニクロやゲームメーカーの収益率がいい時代になった。こういう時代に勝ち抜くには、時代の変化に敏になることがスポーツの監督や企業の経営者には必要になってきたのだろう。
私も時代の変化を肌で感じ(超富裕層の変化も激しい)、今年はよりいい仕事ができるよう気持ちを新たにしたところだ。
箱根駅伝はどうなるかースターが多い早稲田は巨人と同じ?
いよいよ、1月2日から箱根駅伝だ。個人的には3年前の正月に箱根の往路ゴールに見学にいった。もうこれはすごい人と車で、道路は車では動けない。今の学生スポーツではもっとも人気がある行事かもしれない。
昨年は東洋大の柏原が山登りで新記録を出し、そのまま東洋大が優勝した。柏原は高校時代は無名だったようだが、高校時代のスター選手が多いのは圧倒的に早稲田だ。毎年、高校のトップ選手は早稲田のスポーツ科学部に推薦で入る。だから層の厚さは尋常でなく、今年はマラソンの中山選手の子息がエントリーすらされない状況だ。他の大学だとエースだろう。
でも、これだけスターを集めても雑草集団の東洋大に勝てなかったのは不思議だ。ちょうど巨人が常に戦力的には日本一だが、必ずしも日本一になれないのと似ている。ニューヨークヤンキースも同様だ。チームスポーツでは個々人の力よりも、勝利に関係する別の大きいものがあるのだろう。
だから、箱根駅伝では、前評判の低い大学が優勝することがよくある。昨年の東洋、その前の亜細亜な どだ。昨年は駒沢が有利だと思われたが、実際には完敗するなどのドラマも毎年のようにある。今年も、東洋や早稲田や日大が優勝争いをする以外の展開もありうるのではないか。
財界も政界も人材不足ー日本人全体が小粒に
昨日の日経コラム「春秋」では、次期経団連会長の候補が決まらないことが指摘されていた。確かに「この人だ」という財界人がいない。今までこんなことはなかったので、ある意味不思議な現象だ。経団連会長はサラリーマン世界の代表であり、日本の6000万人のサラリーマンのうちに、これぞという人がいないのは深刻だ。
同様のことは政界でもいえる。特に自民党の人材不足はひどくないか。小泉元総理以降は、非常に小粒な総裁が続いている。民主党でも小沢一郎以外は小粒と言わざるを得ない。
要は、日本人全体が小粒化しているのではないかと思われるのだ。その理由は「豊かさ」ではないか。戦後世代が社会の主流を占め、皆苦労していないのだ。そこからは大物が生まれる素地がなくなっているのではないか。
政界、財界だけでなく、世の中を見渡してみると日本人全てが小粒になっているような気がする。世界に伍していける存在が日本から減っている。学会でもスポーツ界でもそうだ。
そうしてみると、日本の教育システムを変えないと、本当に日本の国際競争力はますます落ちてくる可能性があるのではないか。事は深刻だ。