日本ファミリーオフィス協会 -65ページ目

伊藤忠の丹羽さんが中国大使へー民間からは初のメジャー国大使

伊藤忠の丹羽元会長が中国大使になるという。これはある意味、画期的だ。今までも民間から、少ないながらも大使にになる人はいた。高原ノルウェー大使や糠沢ハンガリー大使(元経団連専務理事)だ。何が画期的かというと、「中国」の大使だからだ。


外務省の中は3つのスクール(派のようなもの)がある。アメリカ、フランス、中国だ。外務省の中ではこの3つの国の大使は別格だ。主に事務次官経験者がいく国だ。その一角に民間出身者がなるのだから、これは外務省的には大変な話だろう。菅総理の決定らしいが、政治主導の一例だろう。自民党政権ではあり得ない話だ。


田中真紀子氏が外務大臣だったときに、外務省は伏魔殿という名言を残したが、その一つが大使ポストだ。昔は大使を3年やれば家が建つといわれていた。表にはでない、様々なメリットがあることが当時囁かれていた。それも小国では少なく、大国になるほど大きかったという。天下り先が少ない外務省の、天下りに代わるものが大使ポストだった。


今ではさすがに家は建たなくなっただろうが、大国の大使ポストは外務省独占ではなく、どんどん民間に開放すべきだ。アメリカなどは大使ポストは政治任用だ。日本も早くこういう制度にして、役人天国の切り崩しをこういう面からも図ってほしいものだ。

昔の日本企業の人事制度ーオービック野田会長の「私の履歴書」より

昨日の日経「私の履歴書」で、野田会長が昔の会社の人事制度について述べている。野田会長は高校卒業と同時に近鉄百貨店に入ったのだが、大学での勉強の必要性を感じて夜学に通っていたそうだ。仕事と両立させ苦労の末に「大卒」の肩書きを得たのだが、人事部にそのことを言っても「大卒」扱いにはならなかったそうだ。


ちょっとひどい話だとも思ったが、昔の大企業は多かれ少なかれ、「入ったとき」の学歴でその人の「序列」をつけていたようだ。先週、ある大手銀行の元人事部の方と懇談したが、昔の銀行では就職面接のときに学生の「序列」をつけていたそうだ。確かに、大卒だけで同期が200人もいれば、人事部としては最初からある程度の目安をつけておかないと、昇格の判断も難しかったのだろうと推察できる。


具体的には、だいたい200人のうち10人が役員候補生だ。一流大学卒の成績優秀者のうち、面接で光ることを言った人がここに入るようだ。でも残りの190人にチャンスがないことはない。営業で抜群の成績を挙げた人は役員になれる。でも頭取は必ず10人の中から出るそうだ。頭取候補であるMOF担(大蔵省担当)は選ばれたエリートにしかなれなかったからだ。


こういう人事制度は外国人から見ると異様に映るようだ。ヴェルナーの著書「円の支配者」では、日銀における総裁候補はまさに入る前から決まっていることに驚いている。入った後の努力を評価しない風潮は昔はあったのだ。さすがに、今のような先の読めない時代はそんなことはあり得ないと思われる。優秀な人ほど組織から離れていく傾向にあるからだ。


昔の日本企業の人事制度は、先進国へのキャッチアップ時期の高度経済成長を背景に、誰が社長になっても同じという暗黙の了解のもとにできていたと考えられる。よく「社長は優秀でなくてもいい」などといわれていた時代だ。周りが支えれば、先進国のまねをすればいい時期ならば会社はやっていけた。経済成長が10%もあれば

給与はどんどん上がるので、会社の中でも不平不満は少なかったろう。


もう日本では二度とこない高度成長を羨んでも仕方ないが、そのころには今では考えられないような人事制度があったものだ。今の実力主義の方が、さすがにまともだと個人的には考える。



白虎隊から東大総長になった山川健次郎ー明治期にエールに留学

久々に、仕事で会津若松に行き、選挙で選ばれた最初の東大総長である山川教授のことを聞いた。そういえば、一昨年、東大とエールの提携時のエール大学レビン学長の挨拶の中にも、ドクター山川の話が出ていた。明治期にエールに国費留学し、物理学の学位をとったのだから、相当な人物だ。


この人が白虎隊に入っていたというのもすごい話だ。それで、明治政府(薩長政権)の中で出世したというのは、すごいことだ。よほどの実力がないとあり得ない。一時期は東大総長と京大総長を兼務していたというから、やはり「ものすごい人」としか言いようがない。


福島県はどういうわけか、明治期に積極的に外にでて活躍した有名人が多い気がする。山川教授や、エール大学で最初に日本人教授になった朝河貫一教授(二本松出身)、もちろん野口英世がもっとも有名だ。


個人的には、何の情報もない明治時代に単身アメリカに乗り込み学位をとったということに興味をもっている。平成期にいった私などでも、学位取得までには相当大変だったが、明治期に辞書もいいものがなく、発音もまったくわからないような英語圏で、アメリカ人よりもいい成績をとるのは想像を絶する話だ。


こういうアメリカ人にも一目置かれるような先達がいたからこそ、我々はアメリカの大学院留学をしてもいやな思いもせずにやっていけるのだ。その意味で、これらのすごい先輩方には本当に感謝したい。







金融詐欺はなぜなくならないー詐欺師は人間の「欲」を熟知

最近もまた、金融詐欺がほぼ毎日マスコミを賑わしている。しかし、現実には戦後から金融詐欺が横行している事実は変わりない。たまたま、マスコミでの報道が続くときと続かないときがあるだけだ。今、この瞬間にも日本のどこかで金融詐欺に引っかかっている人はいるだろう。なぜ、こんなことがなくならないのか?


富裕層を含む一般の人々の金融知識は、バブルのころから高くなっている。しかし、金融詐欺は減るどころが増えている現状がある。要は、詐欺師の進化のほうが早いのだ。その詐欺師たちは、一流どころになると一般に以下の2点をついてくるそうだ。


第1は、人間は誰でも「他の誰にも知らされない儲け話を自分だけが得られる」幻想を持っているという。これは教養が高い、低いということには関係しない。だから、詐欺師の常套句は「あなただけに言いますが、、、」ということだ。なぜ、見ず知らずの人が「あなただけに」教えるのか、冷静になればありえないことは分かるが、人間の幻想は理性に勝つものだ。


第2は、「超富裕層には一般の人が知らない特別な投資機会がある」という幻想だ。こんなことは昔ならともかく、現代の透明性を重んじる社会ではありえない。しかし、詐欺師は「超富裕層にはオフショアを使った年率20%以上の投資商品がある、、、」などといい、やはり「あなただけに教える」とくる。ついに自分にも運が巡ってきたかと、教養の高い人でもコロリと騙される。実際には数年後には、投資した金は一銭も戻ってこないことになる。


となると、これからも金融詐欺事件はなくならないと考えられる。私のお客様のところにも、ありとあらゆる詐欺話がくる。中には、大々的にインターネットなどを使ってやっている業者もいて、複数のお客様から同じ相談を受けることもしばしばだ。もちろん、皆、おかしいと思うから私のところにくるわけだ。


ファミリーオフィスの一番大事な仕事は、実は「お客様を詐欺師から守ること」なのだ。私が「用心棒」と言っている所以だ。詐欺が未来永劫なくならないとすると、それから身を守ることは、特にターゲットになりやすい超富裕層にとっては重要だ。私は、日ごろより、あらゆる方向から詐欺師情報は得るようにしている。



鳩山総理の辞任で永田町は大騒ぎーマンション内でも会合が

永田町に住む者にとって、今日の政治の動きは慌しかった。マンションの前には多くの報道陣が陣取り、誰かを待っていた。私などは出入りするたびに顔をみられ、その度に相手はため息をつくのである。そもそもマスコミの取材がいやなら、政治家は裏口から出入りするはずだ(ある政治家は「わざと」表玄関から出入りしていたが)。今もまだ会合は続いている。あるいは旧赤プリやニューオータニで徹夜で打合せをする民主党議員もいる。


小沢氏が総理にならないのであれば、誰が総理になっても同じだろう。民主党で圧倒的な「数」を誇る小沢グループの意向を無視して、何も前に進まないからだ。今日は偶然、海部元首相を見たが、1994年の混乱期に小沢一郎に担がれて総裁選に出たこともある。今日時点では菅直人で決まりという感じだが、小沢一郎が何をしてくるかは分からない。


おもしろいのは、小沢一郎が仲のいい田中真紀子をかつぐケースだ。まだまだ田中真紀子は人気はある。小泉ですら、田中真紀子の応援で総理になれた。「選挙」だけを考えれば、これがベストと言えなくもない。ただ、その後の政治がどうなるかは分からないが。


個人的には、明日、まだまだ動きはあると考えている。すべては小沢一郎次第というのが、今の政治の悲しい現実だ。菅直人も時間があるときに小沢一郎と囲碁を打っていたというが、その「成果」が今回表れれば本人も満足だろう。ただし、そこまでいくのには一山も二山もあるだろう。わずか明日一日だが。







ハーバードvsエールーなぜ多くがエールに流れるのか

今年は高校生でアメリカのトップ大学に合格した人が急増した。エールが5名でハーバードが2名だ。いや、これは実際に行く人数で、両方とも受かってる人が多い。数字を見るとエールに流れたことがわかる。日本では圧倒的にハーバードの知名度が高いのにである。今日はハーバードの先輩に会ったので、この話をしてみた。


そもそも一般の日本人には知られていないが、学部だとエールの方が難しいのだ。さすがに受験生本人はこのことを知っているので、エールに受かればそちらにいくというのが一点。これ以上に重要なのが、やはり奨学金だろう。アメリカの大学の授業料は年間、約300万円にもなるので、これが免除になるかどうかは相当大きいのだ。

エールの方は全員に何らかの奨学金が出るそうだ。


現地の環境というのも大きい要素だ。ただし、高校生はまだ行っていないのでわからない。ハーバードのあるケンブリッジ市は学園都市で治安もいい。エールのニューへブン市は大学街だが、治安は悪く夜は出歩けない。個人的にはケンブリッジにいた時の方が居心地はかなりよかった。ボストン中心部へも地下鉄で8分で行ける。


ハーバードの先輩は、最近エール卒の大統領が続いたことも影響しているのではということだ。ブッシュ、クリントン、ブッシュと20年間続いた。ヒラリーが大統領になれば4代続いたことになる。これはアメリカの歴史を見てもないことだ。ブッシュやケリー候補が入っていたエールの学生サークル「スカル・アンド・ボーンズ」は日本でも紹介された。


オバマはハーバードロースクール卒だが、それほど人気はない。日本でもエールに学生が流れるくらいだから、アメリカではもっとエールが人気ではあるまいか。日本のハーバード同窓会もしっかり高校生にアピールしないと、奨学金を出すエールに優秀な学生を根こそぎ取られてしまう気がする。

今日の日経夕刊に大原謙一郎さんが登場ーエール大経済学部の先輩

今日の日経夕刊に大原謙一郎さんの顔写真が出ていた。というのは、私はこの方と電話で話したことはあるが、お顔を拝見したことがない。声の感じと顔の感じが違うので若干驚いたのだ。言わずと知れたクラレの創業者一族で大原美術館の館長をされている。


そもそもが、伊藤公一さん(前エール大日本同窓会会長、伊藤忠、丸紅創業者一族)の知り合いで、私が大原さんに電話をしたのだ。さすがに倉敷までは行けない。エール大の大先輩で、日米開戦をアメリカで阻止しようとした朝河貫一先生(エール大で日本人初めての教授)を切手にしようとする運動で、ご協力をお願いしたのだ。


たまたま、経団連の専務理事だった糠沢和夫(後にハンガリー大使)が朝河先生と同じ福島の安積(あさか)高校出身で、糠沢から話が来たのだ。私も朝河先生の功績は知っていたので、その運動に協力はしていたのだが、「知名度が低い」ということで切手にはならなかった。個人的には福島の二本松に朝河先生の旧居跡を見に行ったこともある。もっともっと日本人に知ってほしい方だ。


大原さんからは、大原美術館はグレコの絵もあるし是非見に来るべきだ、という話をされたが、未だに実現していない。アメリカ軍が倉敷を空爆しなかったのは、大原美術館があったからだという説もあるくらい、名画が揃っていることで有名だ。是非行って見たい場所だ。

渋谷教育学園渋谷高校の躍進ーハーバードの学部にも合格者

今年は高校生の志向も変わって、学部からアメリカの有名大学を受験するトップ高校生が増えているようだ。学部レベルでは最高峰のエール大学に日本から5人行くことになったが、ハーバードにも2人いくのだ。一人はインターナショナルスクールからで、もう一人は渋谷教育学園渋谷(渋渋)高校からだ。この高校からはエールにも一人行く。


聞いてみると、アメリカの大学を受験する人用のコース(カリキュラム)もあるそうで、学校が積極的に対応してくれているようだ。東大にも爆発的に合格者を増やしているが、他にはないことをしていると予想される。受験界では有名な高校だが、東大だけでなく全方位で受験を考えているように見えた。


少子化の中で、有名高校でもあぐらをかいていられる時代ではない。うっかりしていると受験生が減り、「昔の名門」になりかねない。東大でも優秀な人間に受験してもらおうと全国で説明会を開いている現状がある。その中で

実績を挙げているというのは何か秘密もあろう。もっとも、この高校について何もしらないので、これ以上のコメントは控える。


私は就職して、それから英語を勉強して職場派遣で大学院留学したが、その20年前には学部にいく日本の高校生は皆無に近かった。そもそも、帰国子女でもない限り、英語力でついていけないし、社会人になってからの大学院留学では、仕事のことをエッセーなどに書けるが、高校生では書くこともあまりない。日本的な受験勉強だけではSAT(共通一次みたいなもの)は満点を取れても、他に何もないので合格はおぼつかない。


最近のできる高校生は、英語もでき、他に何か一芸もあるのでアメリカの有名大学の学部に合格できるのだろう。時代は変わったものだ。こういう国際的にも通用する若者が出てきたのは画期的だが、彼らが活躍できる日本をつくるのも課題だろう。中国、韓国は既にアメリカ帰りの若者を優遇する社会ができている。




福島党首の戦略ー社会党時代の轍は踏まない

社民党の福島党首の行動は若干硬すぎて驚いた。これはおそらく社会党時代に、村山さんが「自衛隊合憲」と節を曲げて、彼自身は首相になったものの、その後党はボロボロになった経験からくるものだろう。やはり政治家は「筋を通す」ことが必要だ。


ご本人が沖縄にいって啖呵を切ってしまったので、今さら引き返せないこともあろう。しかし、更迭を甘んじてうけたわけだから、社民党的にも相当な決断だ。今日の社民党の大きな会合で、連立に留まるか出るかが決まると思うが、現状では福島党首のほうが、鳩山総理よりも筋は通っている。


逆に、鳩山首相の方が立場を心配する状況になっている。週末の世論調査で驚愕の数字が予想され、鳩山首相では参議院選が戦えないということになろう。また首相交代か、というのが大方の予想だ。小沢幹事長がどう判断するかの問題だ。


明日から政局はめまぐるしく動くだろうが、すべては選挙対策になることが情けない。日本時は「政治屋」はいても「政治家」はいないいのか、と疑いたくなる。民主党は今回、その脆弱な状況を公開し、与党内からも鳩山辞職を求めている議員もいる。


政治の世界は一寸先は闇といわれるが、筋を通さない鳩山内閣には皆、絶望している。来週は政治の世界に大きな衝撃が走る可能性もある。その場合でも政治家には日本のために動いてもらいたい。

詐欺師の特徴ー何度も同じ人が繰り返す

このところ、毎日のように詐欺事件がマスコミを騒がせている。世の中にはこんなに多くの詐欺師がいるんだなと思ってしまうが、実は根っこは一緒のことが多い。昔の詐欺事件でつかまった人が、また別の詐欺事件に出てくることが非常に多い分野だ。私自身もある詐欺事件で名前が出た人が、「ゆびとま」の詐欺事件の首謀者であって驚いたこともある。


今まで、仕事柄、何人かの詐欺師として有名な人にあったが(その後、逮捕)、だいたい同じ特徴がある。それは非常に人当たりがよく、とても詐欺師には見えないことだ。逆に「いかにも」という人だったら相手に警戒され、詐欺師にはなれないのだろう。


また、詐欺師はなぜ良心の呵責に耐えられるのだろう、という疑問を持つ人もいるかと思うが、詐欺師は一種の精神病で、本人は詐欺をしていると思っていないのだそうだ。なかなか理解できない話だが、何もやっていなくて金だけを集めても、本人は「やっている」と思っているようだ。これでは良心の呵責も何もない。


同様に、騙される方も同じ人が何度も騙されるようだ。詐欺師は過去に騙された人のリストを持っている人もいて、これが一番効率がいいようだ。騙されたほうも「懲りない」ようだ。


だからこそ、一度騙された人は「ファミリーオフィス」のような顧客サイドのアドバイザーが必要かもしれない。詐欺に会ってお金を失うほど、ばかばかしいことはないのだから。