背番号10って、やっぱり特別な番号だと思う。サッカーを見てきた人ほど、「10番=チームの中心」みたいなイメージがあるんじゃないだろうか。
ボールを持てば何かが起きそうで、試合を変えてくれる。そんな期待を自然と背負う番号だった気がする。
少し前まで、10番はチームの“顔”だった。攻撃の中心にいて、自由を与えられ、最後に違いを作る選手。多少守備をしなくても、「この人なら決めてくれる」という特別な信頼があった。
サッカー少年だった頃、10番に憧れた人も多いんじゃないだろうか。ただ、最近のサッカーを見ていると、少し景色が変わったようにも感じる。技術だけでは足りない。
走ること、守ること、連動すること。個の才能だけで試合を支配するのが難しくなり、チーム全体で戦う色がどんどん強くなった。
昔のような“自由な王様”タイプの10番が減ったのも、なんとなく納得できる。そんな中で、タケが「10」ではなく「8」を背負っているのも、少し象徴的に見える。
タケの良さって、技術だけじゃない。運べる、仕掛けられる、戦える。そして守備でもサボらない。今のサッカーが求めるものを、ちゃんと持っている選手だと思う。
もしかすると、これは“背番号10の終わり”じゃないのかもしれない。むしろ、ペレたちが作った「10番=特別」という呪縛から少しずつ解放されている途中なのかも。
2026年ワールドカップで日本が新しい景色を見る時、その中心にいるのは“特別な番号”ではなく、“特別な選手”なのかもしれない。
そう考えると、背番号10にも、まだ未来はある気がしてくる。




