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ジャズサックス「ブッカー・アーヴィン」のレコード紹介です。
何と間の抜けた・気の抜けた・・・
EUでの「ぬくぬく」生活に浸ったか?
音楽観が変った? 「べらんめぇえ~」は戻るか・・
一句
“ 間の抜けた 音が彷徨(さまよ)い トランスに ”
⑩『ザ・トランス』(65.10)
《The Trance/Booker Ervin》
ブッカー・アーヴィン(ts)、ジャッキー・バイアード(p)、レジー・ワークマン(b)、
アラン・ドウソン(ds)。
《Booker Ervin Blog紹介》
⑥『The Song Book』(64.2) ⑦『The Blues Book』(64.6)
№6 最高速度達成「べらんめぇえ~」 №7 独創「べらんめぇえ~」独走し
⑧『Groovin' High』(63~64) ⑨『The Space Book』(64.10)
№8 祭囃子!投げ捨てアクセント №9 前衛路線?アグレッシヴに
A#1タイトル曲「the Trance」(恍惚状態、忘我)。
何と間の抜けた演奏か。
ロングトーンの垂れ流し、気の抜けたピアノ&ドラム。
不協和音を喰らわし、異様な緊張感を漂わすバイアードではない。
いびつなアクセントを喰らわすドウソンのドラムは何処いった。
どれもこれも「屁」でも垂れながらプレイしてるのか?
アーヴィンのオリジナル曲だが、特技「べらんめぇえ」調はない。
中東の匂い漂うメロディーは気が「抜け」ている。
コブラが立上る中東風笛使いのアーヴィンが居るようだ。
一句
“ 間の抜けた 音が彷徨(さまよ)い トランスに ”
それには背景・理由がある。
アーヴィンは65年・66年中頃まで渡欧し・スペインに在住。
この録音はその頃(65年)、西独での演奏。
メンバはベルリンジャズ・フェス参加者との一時的グループ。
⑨『The Space Book』から1年も経つから「ガラッ」と変った。
渡欧・移住理由は不明、豊かな生活を望んだから??
西独だからR.ヴァンゲルダーの録音ではない、平凡な音。
この渡欧期間がアーヴィンの音楽観を変貌させた。
B#1「Speak Low」は③『That's It』にも収録。
③とは雲泥の差、③の音の太さ・強引に突っ込むアタック音。
「べらんめぇえ~」とバリバリ飛ばし上げる③は凄じい。
この⑩は前衛っぽい? 「だら~っ」とした・軟弱化したような。
EUでの「ぬくぬく」生活に浸ったか?
この⑩を聴けば音楽観が変ったのが分る。
これ以降・帰米後も以前のアーヴィンは戻ってこない。
以前の「威勢の良さ」を失った中東風のアーヴィンお聴き下さい 《A#1タイトル曲》
「前衛」スパイスをひと振りした味覚!のアーヴィンをお聴き下さい《B#1「Speak Low」》
《Booker Ervin Blog紹介》
①『The book Cooks』(60.4) ②『Cookin'』(60.11)
№1 「べらんめぇえ!」江戸っ子か? №2 「あ~れぇえ~」アーヴィン節登場
③『That's It!』(61.1) ④『Exultation』(63.6)