活動してないギタリストの旅　～ロックンロール青春日記！～ -25ページ目

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10Feb
- 日本語で歌われた名曲
  日本はロックの市場としては、米・英に続く程デカイそうですね。だからなのか、確かに、向こうのミュージシャンの、雑誌インタビューなんかを見ると、心の中で本当はどう思ってるのかはわからないけど、結構多くのバンドが、「俺達はなによりも日本のファンを大切に思っているんだ！！　アメリカよりも日本のみんなの方が気になるぐらいさ！！」なーんてこと言ってるのを目にしたりする。ちょっと見方が卑屈すぎるかもしれませんが、まあ己のフトコロ事情を考えると、日本での人気を、あまり軽々しく無視はできないのだろう。その点、本当に日本での人気を、ファンに感謝してるんだなぁ･･･、と思えるのはやはり、向こうのミュージシャンがわざわざ日本語で歌うというパターンだ！ちなみに、僕がそう言って思い出すのは二曲しかない･･･（僕はこういう普通じゃないのが気になる性質なので、もし他に何かあったら教えてください。）とりあえず一つは、The Policeの「De Do Do Do, De Da Da Da」http://www.youtube.com/watch?v=CCbCA5z1Ygsまあ、有名ですかね（笑）この曲、勿論英語版がメインであり、そちらはえらくカッコイイと思うのですが、この日本語版は何度聴いても笑ってしまいます。特に滑舌やイントネーションが、思い切り微妙なところが素晴らしい（笑）でも、一時日本でちょいブレイクしたアイドルとかではなく、ロックの歴史に名を刻むビッグなポリスが、全編日本語で歌ったという事は、僕ら日本のロックファンとしては、なかなか嬉しい事ではないでしょうか。ちなみにこの日本語版は、ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・スティング&ポリスで聴けます。そして、もうひとつ、こちらも超有名！Queenの「Teo　Toriatte」！！こちらは、日本語とは言え、二番目以降のサビのみが日本語と、全編日本語だったポリスに比べてやや物足りない。しかし、非常に自然にメロディーが流れていて、全然外人日本語の違和感を感じさせないのが凄い。日本語はやはり、こういうサウンド、流れるようなメロディーにハマるのかもなぁ～！実際初めてこれを聞いたときは、確か高校生でしたが、素直に曲の美しさに感動したものです。そんなクイーンも今やロックの歴史に名を刻む、ビッグなバンド！これも僕は日本人としてはなかなか嬉しい。こちらは彼ら５枚目のアルバム、「華麗なるレース」に入っています。それにしても、音楽に人種や言葉、国籍、国境は関係ないというけれど、やはり未だに全英・全米総合チャートでトップに食い込む日本人は出てきませんね。この面においては、完全に日本が貿易赤字だ！まあ人種、国境はともかく、やはり、日本人というイメージと、英語の壁は大きいのかな？
09Feb
- 意外なカヴァー曲
  意外な人が、ええっ？　って曲をカヴァーするのが好きだ。ポール・ウェラーがキンクスをカヴァーとか、ガンズがエアロスミスをカヴァーするって、それはそれで最高だけど、あまりに予測範囲内、普通すぎですよね。そういう意味で、今まで最高に、いい意味でぶっ飛んだのがこれです！！みずみずしいネオアコポップで有名な、英国のバンドAztec Cameraが、ヴァン・ヘイレンのジャンプをカヴァー。僕は結構Aztec Cameraが好きで、特に彼らのファースト「ハイ・ランド、ハード・レイン」と「思い出のサニー・ビート」は、今でも大名作、大名曲だと思う。なのでこの唐突なカヴァーには、当時いろんな意味で衝撃を受けました。（ちなみに、ジャンプの本家本元、デイヴ・リー・ロスのヴァン・ヘイレンも嫌いじゃないです。）これって、日本で言えば、フリッパーズ・ギターとかサニーディ・サービスなんかが、ラウドネスやＸとかのカヴァーするようなもんですよね？でも日本のミュージシャンって保守的なのか、あまりこういうことしませんね？（予測範囲過ぎか、狙いすぎかのどちらかが多い気が･･･。）そうした点でも、ＵＫアーティストの、懐の深さを僕は感じるんです。ちなみにこのAztec Cameraの脱力ジャンプ！映像には入ってないけど、レコードだと確か、ライトハンド奏法を含めたギターソロを、エンディングで披露していたような気がする！アコギで爽やかに（別の見方をすれば軟弱に）、キラキラポップを紡ぎだすロディー・フレームが、実は恐ろしくエレキギターのテクニックに精通してることを知り、それもびっくりだった気がします。http://www.youtube.com/watch?v=4bzKzbucdnEもうひとつ、最近の意外なカヴァーで良かったのはこれです！！これはまあ、上ほど驚きって程でもありませんが････。Sheryl Crow Sweet Child O'Minehttp://www.youtube.com/watch?v=i_KTSHpar8Aう～ん。かっこいい！！
08Feb
- ディープ・パープル/ハッシュ
  デビュー当時や、以前いたバンドと、後々で、やってることが全然違うという人は多い。例えば、ボズ・スキャッグスの「We're All Alone」が好きな方は多いと思うが、彼が昔、スティーヴ・ミラー・バンドで、サイケ風ビートロックをやってた事。または、カントリーブルースを基調とした、地味ではあるが、素晴らしいソロアルバムを、かのデュアン・オールマンとやってるのまで聴いた人は、かなり少なくなるのではないか？これらの例からも、長いキャリアのある人は、過去のものを聴いてみると、面白い発見があるかもしれません。苦手意識がある人が、意外と好みの演奏をしていたりして…。僕の場合、それを最大に感じたのが、かの有名な、ディープ・パープルだ！！ディープ・パープルというと、ここ日本では90％くらいが、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」「ハイウェイ・スター」「バーン」など、いわゆるハード・ロックを思い浮かべるだろう。しかし僕は、このあたりのパープルのカラーがいまいち苦手で、今はＣＤすら所持していません。かわりに、僕が今も所持していて良く聞くのは、初期の三枚･･･、中でも名作、「ハッシュ」これは、なかなか良く出来た、いいアルバムだと思う。この初期のパープル、プロコルハルムやヴァニラ・ファッジにも通じる、オルガン基調でプチアートな、シンフォニック風サイケロックである！！スローでけだるくうねった、ビートルズのカバー「ヘルプ」などは、曲調こそ少し違うが、シュープリームスをスローサイケにアレンジした、ヴァニラ・ファッジの手法とほぼ同じ･･。おまけに、この時代のパープル、リッチー・ブラックモアの存在感がとにかく弱い。弱いというか、後々を考えると信じられないプレイをしているな、という感じ･･･。ヨレヨレなクリーン気味の音もそうだが、ビグスビー？と思われる、サーフィン風のトレモロ音が聞こえたりするし･･･、勿論早弾きプレイなどあまり見られません。ハードロックを最初に聴いてから聞くと、本当にあの人？と思うこと必至だろう！！彼自身はずいぶんと、フラストレーションが溜まってたんじゃないかと思うが、僕はこちらのプレイの方が好みだ！ちなみに、メタラーの僕の友人は、一言「つまらない･･･」と言っていた。この他にも、初期の彼らは、後とでは決定的に違うことがあるのだが、それは歌！まあ、歌ってる人間自体が違うので全然違うのは当然なのだが、このハッシュで歌ってる、初代ボーカリストはロッド・エヴァンス！イアン・ギランの叫びがあまり好きではない僕は、彼のキャラが立ってない正統派風の、さわやかな歌声がなにより好きです。でも多分、同意してくれる方はさほど多くはなさそうだ･･･。パープルと聞くと拒絶感を感じる方、この初期パープルはまた別バンドで、ビートポップが好きな方でも無理なく聴けると思います。ハッシュ↓<br>ところで、ディープ・パープルに「ブラック・ナイト」という、有名な曲がありますが、あれ、60年代のアメリカのガレージバンド、「ブルース・マグース」の「We Aint Got Notin Yet」とリフがほとんど一緒です。パクり？？パープルのブラックナイト↓<br>マグース　 We Ain't Got Nothing Yet↓<br>
07Feb
- マニック・ストリート・プリーチャーズ
  マニック・ストリート・プリーチャーズ/Manic Street Preachers！というバンドをご存知だろうか？1990年代初頭、ファーストアルバムをＮＯ１にして、それで潔く解散し、伝説になる！！そう意気込んでデビューしたものの、実際にはＮｏ１にならず、なんとなくそのまま続行～！････まあ、ちょっとカッコ悪いけど、でも、彼らがその後発表した楽曲を聞く限り、一位になって解散しなくて良かったなあ！　と素直に思える、本当にいいバンドです！！彼らはイギリス出身で、丁度オアシスとかブラーとかがブレイクしていた頃････、確か92、3年頃だったか？ここ日本でもなかなか人気があり、僕もちょうどリアルタイムで良く聴いていました。オアシスやブラーなんて書くと、いかにも当時ありがちだったＵＫポップのバンドかと思える。しかし彼らを聴いてみると、同時代の他の英国ポップバンドとは、サウンドがどこか根本的に違う。特に初期の頃の彼らの演奏は、簡単に言うとハードロックバンド風に聴こえます。ヘヴィーに歪んだハンバッカーの太いギターサウンド（プチ早弾きもあり！）と、ハイトーン気味に叫びがちなヴォーカル。彼らはクラッシュから強い影響を受けたそうだが、あまりクラッシュっぽい匂いは感じない。しかし、ＨＲ/ＨＭバンド寄りかというと、それも全く違う。そちら方面からの支持はほとんどないだろう。やはりイギリスのバンドだからか、どこか洗練されていて暗いのだが、曲そのものが日本人好みの、メロディーを聞かせるどポップな歌が多いです。サウンドこそヘヴィーだけど、リフやソロでグイグイ押すという感じではない。なので、むしろハードな音楽が苦手な人にこそ向いてる、ハードなサウンドのバンド。そんな不思議なカラーのグループは、彼らだけしか思いつかない。ところで、彼らを映像で見るたびに、毎回思うことがあるのだが、リズムギターのリッチーと、ベースのニッキーは、いかにもＵＫロッカーっぽいルックスで、とてもカッコイイのに、Voのジェームス・ディーン・ブラッドフィールド。彼は、とても素晴らしい高い声で歌い、ギターも上手くてセンスいいのに、なんだか見た目がえらいおっさん臭い･･･。でもそんなおっさんくさい彼、俺の一歳年下だったりするのが辛い････。う～ん･･･。ミックとかキースとか、好きなロッカーは、みんなはるか年上というのが当然だったのに、いつのまにか好きなミュージシャンが、同世代になってるというのは、実感が沸かないなぁ･･･。でも年上の作る音楽は、好みだと無条件で尊敬出来るけど、年下のヤツが素晴らしい音楽やってると、とても複雑な気分になりますね･･･。ちなみに、上記のリズムギタリスト、リッチーは、なんと1995年に失踪しており、現在まで発見されていません。インドにいたとか、当時いろんな話を小耳に挟んだが、地味にどこかで生きていたらいいけど･･･。このマニックス。90年代で一番好きなバンドを選べと言われたら、ニルヴァーナでもオアシスでもレディオヘッドでもなく、僕は迷い無くこのバンドを選びます。彼らのおすすめのアルバムは、ファーストアルバム「ジェネレーション・テロリスト」セカンドアルバム「ゴールド・アゲンスト・ザ・ソウル」以上の二枚です！！ポップなものが好きで、あまり細かいこだわりがない人なら、ハードロック好きからパンク、ＵＫファンまで、幅広く聞けるバンドだと思います。
29Jan
- 生きるということは？
  幼い頃の記憶転校生の僕はまた一人仲間はずれ今日も誰とも話さず一日が終わるんだろうな･･･。あ、クレヨン忘れた･･･。「これ使っていいよ。一緒に絵を書こう！」「････」ここにやってきて初めて声をかけてくれた女の子。笑顔の印象的な子だった。僕はこのクラスが終わった後、また転校になったのですが、笑顔を向けてくれたのはほとんどこの子だけでした。この子とは一年後、悲しい再会をします。それは新聞の上で。小学生の少女、踏み切りで特急列車にはねられる。大きな見出しと、あの子の笑顔がそこにあった。父の親しい友人がいて、二人の娘さんがいました。僕は妹の方と同い年で、なかなかうまが合った。当時の幼い僕は、電車を見るのがとても好きで、「ここの近くに総武線と京成線が走ってるよぉ～」と、その家を訪問するたびに、二人の姉妹はいろいろ連れて行ってくれました。彼女心臓が悪くて、あるときみんなと同じように良くなるため、手術すると話してくれた･･･。僕はよくわからなかったが、良くなるならいいじゃないと思った。しかし数日後、母に連れられそこの家を訪れることになった。透明な棺に人形とともに眠る彼女。泣きながら気丈にもうちの母と話す彼女の両親･･･。彼女の横たわる姿を見つめて思った。「どうしたのかな？眠ってるだけなんだよねぇ？？いつか目を覚ますんだよね」とあるブログで、こんな汚い世の中、汚い自分、生きてる意味なんてない！死にたい！という記事、コメントを見たので･･･。
16Jan
- プログレッシブな
  うちの職場の人が、「最近クリムゾンとかピンクフロイドとか、プログレに興味があるんだよね！」と言っていました。どうやらその人の好きな日本のミュージシャンが、プログレから影響を受けたと言っていたらしい。彼いわく、まだクリムゾンもピンクフロイドも、実際に聞いたことがないとのことだったので、普段からいろいろモノをもらっていたりする人だし、滅多に人には貸さないＣＤを「絶対返してね！」と念押しして貸してあげました。（ちなみに、わたしのＣＤは多分２０枚以上が借りパクされて失われている。）ちなみに、彼は具体的にバンド名を挙げてくれたから貸せたものの、好きな皆様は言わなくてもわかると思いますが、プログレと一言で言っても、バンドによって全然サウンドが違います。これはプログレに限らず、どんなジャンルの音楽でも言えることだと思いますが、「プログレを貸してほしい！」と言われていたら困っていたと思う。でも、まあ僕もカタログで、全てのプログレと言われるバンドを追いかけた程のマニア！などということは全くなく、本当に表面的に有名なバンドをいくつかかじったに過ぎません。なので、プログレッシブな、なんて偉そうなタイトルをつけたものの、あんまりでかいことは言えません。言えないのですが、でも一応メジャーなプログレッシブロックと言われるバンドの作品はそれなりに揃っていると自負している。そんな浅い知識の中で、僕が一番ステレオイメージ通りに近い、プログレらしいアルバムを挙げろと言われたら、まず最初に選ぶのが、今回貸したものの一つ、「イエス/Yes」の「こわれもの/Fragile」それか続く「危機 Close to the Edge 」です。これの作品の大仰な雰囲気といい、長めの複雑な曲展開と言い、聴いていて一番まさにプログレらしい音だなって感じます。そしてその割には、もう勘弁・・・という感じにならない、印象に残る、退屈しない非常に緻密に練られた演奏を聴かせる、いいアルバムだと思う。そして、次に挙げるのは、一般的にはこちらの方がプログレらしく、いかにもプログレしているのかもしれない、キングクリムゾンのファースト、「クリムゾンキングの宮殿/ In The Court Of The Crimson King」です。でも僕は、クリムゾンはフリージャズが根底にありそうな、サイケの進化したフリーキーな音という認識を持っていて、全般的に上のイエスなどに比べたら、知的な感じがする反面、一般的なロックファンには少々難解気味なサウンドだと思う。ちなみに、彼らはやはりこのファーストが作品として一番完成度が高いと思いますが、アルバムごとにメンバーも異なったりして雰囲気がやや違うので、人によってアルバムごとの好みが分かれるかもしれません。（まあ、これは他のほとんどのバンドにも言えることですが。）僕は、後期、エイジアをその後結成する、ジョン・ウェットンが参加する、太陽と戦慄、Starless And Bible Black、なんかも割合完成度が高いと思います。エマーソン・レイク・アンド･パーマは、ファンの方には申し訳ないですが、僕は好みに合わずそんなに好きじゃないです。「展覧会の絵」と「タルカス」「トリロジー」「恐怖の頭脳改革」を持っていて、何度も聴きましたが、正直、ムーグシンセサイザーのインパクトの強い音がどうも好きじゃない。ギターがほとんどないサウンドはどこか面白みに欠けると思ってしまうようです。で、最後ですが、ピンクフロイド。今回その人に「原子心母」「おせっかい」「狂気」を貸しましたが、これはもしもの事を考えて、貸すのをためらうほどでした。それくらい自分は、全アルバムを揃えているほど、これらの全てのバンドの中で、ピンクフロイドというバンドが一番大好きです。で、このピンクフロイド、上記のバンドたちと同じくプログレ枠で語られることが多いですが、僕は聴いていて、ピンクフロイドだけは、他のプログレバンドとあまり音楽的共通点を感じません。彼らの根底にはソウルやブルースがある感じで、サウンドは美しく空間的だけど、テクニカルで複雑な要素は少なくシンプルで、ジャズやクラシック的なクリムゾンやイエスなどとは全然違って、どこか泥臭いブルージーな感じがします。（もちろん、難解なサイケをやっていた初期のシド・バレット期は除く。）そして最後に、これら以外に、プログレッシブ・ロック的アプローチで演奏を聴かせるバンドで、僕が好きなバンドがあるので、ここで紹介してみたいと思います。そのグループとは、Van der Graaf Generator。イギリスのバンドで、上に書いたバンドに比べると、ややマイナーかもしれないですが、かなりこれぞプログレ！！という曲を聞かせるグループなんですよ。キングクリムゾンみたいなフリージャズ的な変化の激しい曲あり、ピンクフロイドみたいなドラマティックに聴かせる美しい曲ありで、ちょうど二つのバンドの雰囲気を併せ持つ感じで、これらのバンドがいいと思ったら聴いてみる価値ありのグループです。このバンドのボーカルのピーターハミルは、こういうプログレっぽいバンドには珍しい、はっきりとした、力強くワイルドな歌をきかせてくれます。ピストルズのジョニー・ロットンが彼のファンだったという話を、どこかで読んだのだが、信じられないような、わかるような･･･。でも本当だろうか？？ちなみに、僕は個人的に３枚目、 Pawn Hearts が好きです。
10Jan
- Ｔ・ＲＥＸ/ロウ・ランプ
  Ｔ・ＲＥＸ。ロック好きにはあえて説明する必要のないバンドですよね。70年代の、デヴィッド・ボウィーなどとともに、グラムロックの代表というイメージ？僕が彼らを知ったのは高校生の時で、当時の高校の同級生で、バンドメンバーのＦというやつがきっかけでした。彼には確か、年が離れた兄か姉がいて、早くからギターを弾いていたことから、ツェッペリンとかディープ・パープルなどに詳しく、その時、「おまえはリズムギターなんだから、マーク・ボランとか聴いてみなきゃダメだよ！」と言われ、それで聴いてみたのがきっかけでした。今では好きなレッド・ツェッペリンは最初全然良さがわからず、ディープ・パープルは曲以前にギターが難しく苦手意識が出来てしまい、そんな中珍しくＦが勧めてくれたサウンドでは、Ｔ・ＲＥＸはわかりやすくて、元々60年代ＵＫビート好きだった僕でも一発で気に入りました。テレグラム・サム、20th センチュリー・ボーイなど、有名曲はもちろん、メタル・グルーとか、ジルバの恋とか、シャッフル系に特徴がある名曲が目白押しです！ちなみに、グラムロックって言われる彼らですが、グラムロックって、ハ－ドロックとかカントリー、ブルースロックみたいな、それまでの名前からしてわかりやすい音楽的特徴みたいなのがないんです。Ｔ・ＲＥＸも、サウンド的には、ちょっとブギー系のギターが鳴っているＰＯＰロックという感じでしょうか。彼らの場合はそういう音よりも、メインフロントのマーク・ボランの歌い方なり、歌詞など世界観が、これまでにあまりなかった独特のもので、「Ｔ・ＲＥＸは、もうＴ・ＲＥＸというジャンル！」と誰かが言っていたけれど、それもまあわかるかなという感じです。ハマるとこれだけになっちゃいそうな、何とも言葉では表しにくい、独特の不気味さ、怪しい魅力が雰囲気全体にあるんですよね。とまあ、そんな彼らの、個人的に僕がお勧めしたい好きな作品を上げろと言えば、１９７２年の名盤と言われる？代表作「ザ・スライダー」もいいですが、そのひとつ前の「エレクトリック・ウォリアー」が僕は一番好きです。そして僕が彼らのすべてのナンバーで一番好きな曲が「ロウ・ランプ」という曲。ちなみにこの曲は、初期のベスト的アルバム「ボランブギー」の中にあります。この「ロウ・ランプ」という曲、あまり知られてないんじゃないでしょうか？でも、ほとんどの人が知ってると思われる、ゲット・イット・オンのシングルＢ面曲です。なんだかよくわからない、儀式のような曲から、途中突然Ｒ＆Ｒギターが心地よく走る、ストレートな曲がはじまります。ブギー調の不気味なサウンドが多いＴ・ＲＥＸにしては珍しい、シンプルなロックという感じで、でも歌や間奏はボランらしく、やや妖しい雰囲気が漂っている…T. Rex Raw Ramphttps://www.youtube.com/watch?v=J5Bp59HyHncこの曲、ギターでコピーしてみると、コードはＧとＤが基本で非常に誰でも作れそうな簡単な構成です。（Ｔ・ＲＥＸの曲自体が、そんなに難解なものではない。）しかし、これだけのありがちな構成で、ああした独特の粘っこい、不気味な、彼だけのサウンドと雰囲気を作ってしまう。プロのアーティストって言うなら、こうじゃないとと思わせられるくらい、マーク・ボランはやはり、オンリーワンな人です！！↑Ｔ・ＲＥＸの完全コピーバンド、T・REXTASYのライブバージョン。完全再現みたいで面白いが、ややハードな演奏になっている気がする。ちなみに、Ｔ・ＲＥＸのこの妖しいトレードマーク？とも言える、不気味なコーラスは、６０年代アメリカでヒットを飛ばした、ソフトなビートバンド「タートルズ」のエディー＆フローだというからびっくり！↓「タートルズの不滅の名曲、Ｈａｐｐｙ　Ｔｏｇｅｔｈｅｒ」https://www.youtube.com/watch?v=9ZEURntrQOg
07Jan
- ハノイ・ロックス②
  前回の続き、マニアックなハノイロックス関連記事です。前編、パート1では、存在感のない初代ドラマー「ジップ・カジノ」をとりあげましたが、今回のパート2では、ハノイ・ロックス解散後、中心メンバーのアンディー・マッコイが、ナスティー・スーサイドと組み、女性ボーカルを扮した、チェリー・ボムズというバンドについて掘り下げてみたいと思います。「チェリー・ボムズ」なんてバンド、名前すら聞いたことない、という方も多いと思いますが、さすがにハノイロックスファンには、良く知られていると思う。ちなみに、いきなりまたカルトで申し訳ないが、このバンドに参加したドラマー、ジップ・カジノに負けず劣らず気になる、テリー・チャイムス/Terry Chimesという人！彼はラズル没後、解散までのわずかな時期のハノイのドラマーも勤めており、僕の持ってる海賊盤の、解散ライブビデオでもその姿が見られる。僕の聴いた感想では、ラズルより、初期のジップ・カジノに近い、タイトで疾走感あるタイコを叩く印象です。まあそれもそのはず。彼は初期のクラッシュに参加しているので、それで名前を聞いた方も多いと思う。クラッシュは前身が、ミック、ポールのほか、後にPILに参加するキース・レヴィンなどが在籍した、「London SS」という伝説のアマチュアバンドだった。テリーはそこでもドラムを叩いていたらしい。マイナーな人とはいえ、さすがにジップ・カジノとは違って、元クラッシュだけに情報には事欠かない。ここからはUSA盤wikipediaを参考に記述してゆきます。デビュー前にクラッシュ脱退。しかし、デビューまでにトッパーが間に合わず、頼まれて半分くらいの曲で演奏。クラッシュのファーストには、ドラムの演奏者が記載されていて、それによればテリーは、「London Burning」や「White Riot」「Remote Control」などの代表曲を演奏している。また、トッパーが脱退した、82年ごろにも再びクラッシュでプレイしている。彼とハノイの接点がどこだったのか、詳しく書かれた情報が見つからなかったが、確かハノイはイギリス進出の際、クラッシュの前座やってたんじゃなかったっけ？テリーの経歴は見ていて、クビを傾げてしまうというか、非常におもしろいです。1987年ごろにはなんと「ブラック・サバス」に参加している。そして圧巻は1992年の「Les McKeown　ベイシティー・ローラーズ」への参加だ。この話を初めて聞いたときは、少し耳を疑いました。それにしても、節操無いというか、どんな奴だ？？ちなみに、1994年以降から現在にかけては、イギリスで指圧療法師を開業しているそうです。彼のその、指圧のホームページもあり、現在の姿が拝見できますよ。しかし、これだけビッグなバンドをサポートしてきてるのに、指圧治療院で頑張ってるとは、イギリスでも過去のリズム体が食ってゆくのは、なみなみならぬ大変な事なんですね･･･。まあテリー・チャイムスについては、このくらいにしておきましょうか。このチェリーボムズに、テリー以外に、もう一人興味深い人物がいます。それはヴォーカルの女性、アニタ・シャラマーという人物です。僕の気になる本命は、実はテリーじゃなくてこの人の方だ。彼女は、ハスキーだが非常に艶のある、本当に魅力的ないい声で歌い聞かせてくれます。僕は今でも思わず聞き惚れてしまう。アンディー・マッコイの才能をとことん感じるチェリー・ボムズの２曲。アニタのハスキーで艶っぽいヴォーカルがとても魅力的！ちなみに彼女についても、情報がジップ・カジノなみに少なくて、本当に難儀します。一見黒人女性に見えますが、どうなのだろう？彼女についての詳しい記述があったのは、やはりスウェーデンのwikipediaでした。またまた二段階翻訳し、そこからの情報を元に追ってみます。アニタは70年代終わりごろには、イギリスのテレビ番組「トップ・オブ・ザ・ポップス」で、ダンサーとしてかなり有名だったそうで、80年初頭にはToto Coeloというグループでレコードデビュー。I Eat Cannibals Part 1という曲が、1982年、全英チャートトップ10入りするヒットになったそうだ。この曲、ネットで探して聴いてみたが、なんだか「アラベスク」とか「ノーランズ」を彷彿させる感じ。僕は嫌いではないな。彼女はその後Toto Coeloを抜け、やがてアンディ・マッコイと親しくなる。ＣＤのライナーには、飛行機で偶然隣に座ったみたいに書かれているけど、どうなのだろう？彼女は1986年、チェリー・ボムズのボーカルとして、そのアンディーや、テリーなどと活動するが、活動が波に乗るまえの1987年にいきなり脱退し、バンドは計算外の空中分解になってしまう。彼女の恋の逃避行が原因と、これまたライナーで読んだが、どうなのだろう？というわけで、チェリー・ボムズはまともなＣＤ制作もしない（出来ない）うちに終了･･･。残されているのはラヴァー・ボーイの大していい曲でもない、Hot Girls In Loveのカバーシングルや、全編ライヴのアルバム。それをまとめたのが僕の所持している作品で、確か日本とアンディーの本国、フィンランドでくらいしか出てないんじゃなかったっけ？アマゾンで調べてみたら、もうとっくに廃盤らしく、なんと一万円近くのプレミアがついてる･･･。これかなり価値あるじゃないの！！そのライブアルバム、実際聴いてみると、これまたポップで非常にクォリティーが高い曲が多く、ハノイの作詞/作曲の大半を手がけたギタリスト、アンディー・マッコイの非凡な才能を痛切に感じさせる一枚だ。これが廃盤になってる事は本当に惜しく、未だ多くの人に聴かれて無いのが残念でならない。
- ハノイ・ロックス①
  新春、押入れの整理をしていたら、20年前にバンドメンバーに、勝手にダビングしてもらった、HANOI ROCKSのブートライヴビデオと、チェリーボムズのアルバムが出てきました。久々に聴いたけど、いや、ハノイはいつ聴いてもかっこいいですね。40歳になったというのに、ハートが熱く揺さぶられます！！ところで、みなさん、HANOI ROCKSってバンド、ご存知ですよね？近年再結成していましたし、80年代オリジナル時代は、ここ日本でも相当人気がありました。今でもハノイが好きという方は、1970年前後生まれを中心に、かなり多いと思われる。僕もリアルタイムで大好きだったバンドの一つで、相当影響を受けました。まあ、僕ごときがハノイはどうこう書かなくても、ちょっと調べれば沢山情報は転がってるし、ギターロックンロール大好きな人ならまず知ってるであろう。なので、興味の無い人には全然ついて行けない、どうでもいい内容になりそうですが、ここではハノイのメジャーではない気になるメンバーや、彼らのあまり有名ではない部分などについて、自分の興味の範囲で調べてみました。ケバケバのファッションと化粧に長髪。知らない人には、ハノイロックスは一見、８０年代にありがちだった、安いグラムっぽい、ヘヴィーメタルバンドに見えるかもしれない。しかし、音を聴くとわかるが、メタル色はほぼ皆無である。だいたいギターサウンドからして、あまり歪んでない･･･、ペラッペラな音色。フィンランド出身のメンバーが中心だからか、曲もベタなくらいメロディアスなポップが中心で、日本でこれだけブレイクしたのもうなづけるサウンドになっている。彼らは1984年、全米ブレイク寸前だったと言われる中で、突然の空中分解を迎えてしまうが、その事態を引き起こした切っ掛けは、ドラムのラズルがドライブ中事故死したこと。そのラズルはメンバー中、唯一のイギリス人で、バンドには中途加入である。デビュー当時演奏していたドラマーは、スウェーデン人の、ジップ・カジノという人だ。このジップ・カジノ/Gyp Casinoという人。オリジナルドラマーで、彼らの名曲のかなりで演奏しているというのに、とても存在感が薄い。メンバー自身がそもそも、みな事故死したラズル、ラズルという感じで、ジップに対しては相当冷たい。元々ラズルには、ムードメイカー的な一面があり、人望もかなり大きかったらしいので仕方ないが、演奏自体を聞くと、僕の耳には、ジップ・カジノもそんなに悪くは聴こえない。ラズルがライドシンバルを多用するややハードロックなサウンドに対し、カジノはタイトに走る感じで、パンクっぽいドラミングである。彼については以前から詳しく知りたいと思っていたが、これだけ人気がある日本のサイトにさえ、彼の情報はほぼ皆無である。何でもありそうな、アメリカのwikipediaにも出てこない。詳しそうな情報があったのは、彼らの本元であるフィンランドや、スウェーデンのwikipediaだが、当然スウェーデン語だ･･･。仕方なく、スウェーデン語を英語に訳せる無料翻訳をなんとか探し、英語を日本語に更に翻訳。しかし、安い翻訳ソフト使ってる方はわかると思いますが、おかしな、おもわず吹き出すような翻訳になってしまう。今回は二重翻訳だから余計だったが、おおよその彼の経歴は見えてきた。正確さはやや欠くかもしれないが、ここからは、スウェーデンのwikiから知った情報の引用です。ちなみに、ハノイのメンバーは、みなアンディーとかマイケルとかサムとか名乗ってるが、フィンランド人なので、全員本名ではない。ちなみに本名は、マイケル・モンロー→Matti Fagerholm（フィンランド人）アンディー・マッコイ→Antti Hulkko（ロマ人＝ジプシーと、スウェーデン系フィンランド人のハーフ）ナスティー・スーサイド→Jan Stenfors(wikiで現在薬剤師と翻訳されたので、薬剤師というバンドやってるのかと思ったが、なんと、大学を出て、現在はフィンランドで本物の薬剤師の先生をされてるそうだ･･･。)サム・ヤッファ→Sami Takamäki（2006年、再結成ニューヨーク・ドールズに参加。）そして、ジップ・カジノ。彼はスウェーデン人で、本名はJesper spur。ジップ・カジノは有望なサッカー選手希望？だったそうだが、脊柱の怪我をしたことを切っ掛けに、音楽活動に転向。スウェーデン初のパンクバンド、ワルシャワで活躍する。その後アンディーマッコイ、マイケル・モンローと活動をはじめ、フィンランドとスウェーデンを行き来しながら、やがてそれがハノイロックスになる。ご承知、ハノイでは1980～1982年まで活躍。名曲「白夜のトラジディ/TRAGEDY」や「涙のシャイアン/CHEYENNE」は彼の演奏だ。「白夜のトラジディ/TRAGEDY」「Cheyenne」ハノイ脱退（解雇？）後、ジップは、コニー・ブルーム、アンディ・クリステルとＡmused Ratsで活動する。ちなみにこの、コニーとアンディの二人は、２０００年代再結成「ハノイ・ロックス」のメンバーというからややこしい。Ａmused Ratsは本国スウェーデンより、フィンランドでの人気が高くなり、それなりにヒットも出したようだ。その後1985年に解散し、ジップ・カジノはドラムからギターに転向する。しかし、新たに組んだバンドも一年で解散し、80年代終わりにはalligator Wineで活動。このバンドはライヴで人気があり、ジップはツインドラムで再びスティックを握った。90年代はいまいちパッとしなかったようだが、（というより彼自身がそもそもパッとしてない。）94年ごろ、アンディー・マッコイのプロジェクト「Shooting Gallery」に短期間在籍している。世界的にはパッとしないが、フィンランドでは大人気だったみたいだ。アンディーと別れてから、その後の記述はよくわからない。わかることは、あいかわらずあまりパッとしてないらしいことである。次編に続く→しかし、こう書いていて、自分では楽しく勉強になったが、誰もジップ・カジノを知らない、もしくは詳しく知りたいとも思わないだろうなぁ～、と言う事。そう考えるとなんだかむなしさを覚えるが、全く評価されるに値しない人にスポットをあてるのも、シュールでいいかなと思います。有名な方のは、秀逸なブログ記事がすでに沢山ありますからね･･･。
18Dec
- 僕が日本史上最高のロックバンドの一つと思う、80年代の女性バンド・ＺＥＬＤＡ
  このブログに来てくださる方は、あらためて何度も言わなくてもおわかりでしょうが、僕は60年代、70年代、80年代の英・米ロックが好みで、多大な影響を受けています！ほぼ80％くらいは、そういうのばかり聴いてきたし、今もそういうのばかり聴いています。これら洋楽は、ビートルズ、ストーンズ、ザ・フーから、エアロスミスやレッド・ツェッペリンあたりのハードロック、クラッシュやザ・ジャムなどのロンドンパンク、デュランデュランやプリンス、Ｕ２などの80年代ニューウェーブ、そしてパールジャムやオアシスからレディオヘッドまで、音楽スタイル的には、意外と好みに節操がないんです。とまあ、気がつけばいつも洋楽の話ばかりしてますが、そんな中今回は珍しく日本の音楽の話をしようと思う。自分は洋楽に目覚め、衝撃を受けた中学生の時に日本の音楽離れをして、そして高校の半ば以降、また日本のバンドとか音楽を、あれこれ聴くようになりました。その後は、2000年代に音楽関係の仕事を始めるまで、再び日本のロック、ポップスはあまり聴かなくなるのですが、80年代に好きになって、その後も継続して聴き続けている人たちが、わずかながらいます。その一つは、多分私と同年代、1970年前後生まれなら多分知っているだろう、石橋凌のバンド、ＡＲＢです！僕は石橋凌の歌や声など、彼のスタイルが実はそんなに好きではないのですが、とにかくその後も折を見てＣＤをかけるくらい、ＡＲＢというバンドの音楽は大好きなのである。これについては、軽くは語りきれないと思うので、またいずれ深く話したいです。そしてもう一つ、僕が折を見て聴く日本のバンドがこの人たち、ＺＥＬＤＡゼルダは、80年代に音楽をやっていたという人たち以外には、あまり有名ではないかもしれませんが、女性４人で80年代の初期に活動してたバンドだ。多分女性ロックバンドの走りだと思いますが、イロモノ色はなく、本格的なバンドです。それも彼女たちのいいところは、男勝りのロック、あたしたちがかましたる！みたいな感じではなく、女の人しかできないだろう、不思議ちゃんポップビートみたいな、クセになりそうな独特の文学的音楽性だ。僕が特に、日本のロック史上、最高傑作のひとつと思っているのが、彼女たちのセカンドアルバム「空色帽子の日」です。徹底した独自の世界、不思議ちゃん文学ワールド、それでいて演奏力はずば抜けている。この演奏レベルがかなり高いことと、誰のパクリでもないような個性、そしてＶｏの人のロリっぽい声がなによりいいんだよね！！ゼルダ↓http://www.youtube.com/watch?v=hhpxE2I3Al4「時折の色彩」http://www.youtube.com/watch?v=Jzxzb_VzSJU「湖のステップ」
11Dec
- ダイナソーＪｒとピクシーズ　ＵＳカレッジ
  僕と同年代の皆様、特にギタリストのみなさんのブログを拝見しておりますと、今はそれなりにいろんなサウンドを追求されておりますが、10、20代の頃はかなりの方が、ハードロック/ヘヴィーメタルを通過していることがわかりました。僕が十代半ばの頃から、ジャパメタ（日本のメタル）や、モトリー・クルーなどのL.A.メタルが、ミュージシャン、特にギタリストの間で一世風靡していたので、まあ僕の世代だったら当然そこは通っているのだろうなと･･･。実際僕の周りのギターやってるヤツの、85％くらいがヘヴィーメタラーでした！80年代後半くらいから、それが急にBOOWYとかになって行きましたが･･･。しかし僕はそれら、メタルをほとんど通過していないギタリスト？です。多分プレイのスタイルにも、影響は感じられないと思います。どうも昔から、ギターソロに対するコンプレックスというか、苦手感があるのです。まあ、元々ギター持った動機が曲作りの手段で、誰かの超絶プレイに触発されたわけではないから、自分としてもブログタイトルに意を反して、ギタリスト！って意識はあんまりないのです･･･。というわけで前置きが長くなりました。前回①では巷がジャパメタ全盛な頃、80年代初頭に僕が聴いていた音楽について語りました。今回は80年代後半、巷がBOOWYブームだったころ、僕がわりとハマリ気味で、熱心に聴いてた音楽について語ります。当時アメリカのオルタナと言われた、二つのグループ、ピクシーズとダイナソー・ジュニア！このバンド、どちらもメインストリームではなく、アメリカのカレッジチャートで、当時人気があったグループです。ニルヴァーナとかスマパンとか、のちのグランジと言われたバンドが絶大に影響を受けてる（はず･･）。特にスマパンなんてアジア系ギターとか、女性ベースとか、そのままピクシーズを参考に結成したのではと思うような雰囲気だ。カート・コバーンもピクシーズからのヒントを、自作曲に応用したことを認めている（と思う･･･）。確かに曲中、極端に振れる静と動の展開なんか、濃厚な影響を感じます。そうした音楽的なことだけでなく、これらのバンドに共通して感じるのは、「イケてない男の爆発！」みたいなものだ。それまでのロックンロールやパンクは、かっこよくてセクシーで、凡人の俺たちとは違う、選ばれたルックス、センスのヤツだけがスターになれるみたいな感じがしますが、ダイナソーＪｒのボーカル兼ギターのＪ・マスシスは、なんかモテなそうな内向的キモ男っぽい雰囲気を感じる。ピクシーズなんか、小太りな中年のおっさんにしか見えません。そんなイケてない、青春を鬱屈と過ごすダメ男だって、こんなカッコいいロックが出来るんだぜ！みたいな感じだ。それも、日本の非モテ系バンドのような暑苦しさがなく、モサッとしているのも親近感がわく。これこそ、俺にもやれるロックンロールじゃないか！とまあ、サウンド的には90年以降のオルタナ、グランジの大元的バンドという感じなので、今でも比較的支持が厚いんじゃないかと思う。そういえば、ちょっとギター、マニアックな話になりますが、ニルヴァーナ以降はたいして珍しくもなくなったけど、この当時ではダイナソーのJ・マスシスの使う、フェンダー・ジャズマスターというギターはかなり珍しかったと思う！当時はジャズマスターとかジャガーなんか、カッコワルいギターの代表・・・、こんなのくれると言っても持ちたくねぇギターの部類だった。そういうのをチョイスしているのは、ただ単にストラトなんかが高くて買えなくて仕方なかっただけなのかもしれませんし、それかそれ以前にこれらのギターをプレイしていた数少ない、70年代のテレヴィジョンとか、ソニック・ユースのサーストン・ムーアなどからの影響かもしれません。とくかく、このギターは、今ではこれらのオルタナと言われるバンドの特徴の一つになった気がします。↓ダイナソーjr、非モテ系がモッサリとたたきつけるノイジーなポップパンクがかっこいい！！僕のおすすめアルバムは、「Bug」、これが一番好きです！そしてピクシーズ、おすすめはファーストか、セカンド「ドリトル」だ！このピクシーズ、この映像でもお分かりの通り、全体的に曲は短く、ダイナソーＪＲよりもさらに、後のニルヴァーナみたいな、最初のグランジパンクみたいな音です。イケてない小太り中年おじさんが、メランコリックにつぶやいたかと思うと、急にとち狂ったように叫ぶみたいな、情緒不安定なサウンドが魅力と言えば魅力です。そんな中、より個性を醸し出していて、さらに魅力が増していると感じるのは、オッサンの叫びのさなかに聴こえてくる、ベーシストの紅一点、キムの妖精的な優しいコーラスだ。彼女の声がもしなかったら、ただの暑苦しいオッサン・パンクで終わったかもしれず、彼女の声はピクシーズをさらに特別なものにしていると、わたしはドリトルを聴くたびに思う。
05Dec
- オアシスのBEST
  わたくしの勤務する店はセルＣＤを扱っているのですが、今日たまたま担当者から、だいぶ前に出た「オアシス」のベストの試聴版があるので、持って行っていいよと言われたので、いただいてきました。わたくし、オアシスは一番の大ファンというほどでもありませんが、それなりに好きなので、ファースト、セカンドとか、ヒーザン・ケミストリーとか、アルバム数枚持っています。でも90年代後半など聴いていない作品もいくつかある。というわけで、早速聴いてみました。彼ら、ビートルズから影響を受けている、ビートルズファンだという事を確か公言していますよね。そのイメージが大きいのか、ロック好きの年長者や、ロックのレジェンド、当のビートルズのメンバーやストーンズのメンバー自身が、60年代ビートロックのマネをしているだけだ！という発言をしているのを聞いたことがある。でも、オアシスの音楽は、言われるほどビートルズとか、60年代のサウンドとは似ていないんじゃないかと思うのだが・・・。とはいえやはり、聴いていて思うのは、その伝統というか、アディチュードは確かに、90年代のバンドでは一番引き継いでいるのかなとは思います。ブリテイッシュロックに脈々と続く、独特の雰囲気というかサウンドというか、言葉にすると難しいけれど、ビートルズのインマイライフ的な、イギリス独特のムードのことです。あの曲に濃厚に感じる、ヨーロッパの上品な雰囲気とか、ブリティッシュトラッドの伝統的なムードが、悪ガキの雰囲気もあるオアシスにも多分にあって、わたしをはじめ日本人はああいう空気に弱いと思う。オアシスの「wonderWall」という曲には、特にその空気感を感じます。そして、オアシスがそんな懐古的ただのブリティッシュポップで終わっていないのは、やはりフロントの、ギャラガー兄弟の強烈な個性だろう。普通のブリットポップの爽やか風な若者ではなく、なんだかふてくされたクセモノみたいな、ポップな音楽と真逆な反骨的インパクト。メロディアスでポップな音楽と、ブリティッシュ・モッズから脈々と受け継いだ伝統などとともに、そうしたハチャメチャ感も、このバンドの魅力ではないかと思う。個人的な意見として、彼らはブラーや、スゥエード以上に９０年代ブリットポップを代表していると思う。９０年代ブリティッシュロックを、代表だけ押さえておきたいという場合、オアシスのファーストアルバムと、セカンドの「モーニング・グローリー」を聴けば十分と思っているくらいです。デビューアルバムを初めて聴いた時、このバンドは大ブレイクするのではないかと強く感じた曲が、「Live　Forever」↓この曲、どんなコード進行なんだろう、どれどれ…コードはG→D→Am7？→C♪、おお、意外と進行簡単だな！そういえば、丁度この当時、「バンクーバー」に住んでた友人が、「カート・コバーンが自殺した！」と電話してきたっけ…。大ファンまでではなかったが、当時かなりショックを受けました･･･。日本でそれが話題になったのは、それからしばらくしてだと思う。グランジと言われた音楽。一つの時代の終焉･･･。そしてすぐ俺のバンド人生も終焉(ToT)このオアシスのベストは、個人的にも色んな思いを蘇らせてくれました。ちなみに、その後オアシスは、フロントの兄弟二人以外、メンバーチェンジして、元ライドのアンディー・ベルなどが加入しますが、２００２年発売の新メンバーによる「ヒーザンケミストリー」もいいアルバムだった。この作品に入っていた、ギタリストの兄貴が歌う「リトル・バイ・リトル」が好きです。有名なセカンドの「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」などでも聞ける、兄、ノエルの正統派的な歌い方は、弟のちょいパンク的なボーカル以上にわたしには魅力的に感じるんですが、どうでしょう？？
21Nov
- ビートルズの名作をギターで勝手に分析
  ビートルズについて、好きな曲をギターで勝手に分析してみました。音楽を作る皆様は、どのような手法で曲作りをされているでしょうか？僕の場合最初、アコギで歌本の簡単なヒット曲から、なんとなくコピーを始めました。なので、未だにどうしてもキーと循環コードの概念が消えません。曲作りの基本は、Ｃ→Ｇ→Am→Ｆ！　もしくはAm→Ｇ→Ｆ→Emだ！！　みたいな感じ･･･。とにかくこの手法だと、嫌でもポップになるため、日本の大半のヒット曲は、ギターでなぞってみると、結構な確率でこんな流れで作られていることが多い。あと他に多いのは３コード進行。いわゆるチャックベリーのようなロケンロールね！ＥとＡとＢとか、ＡとＤとＥの三つのコードで回してゆくやつ。ちなみに日本に限らず、海外でも、ほとんどのポップな歌は、最初のコードか中間の流れを見つけると、後は結構簡単に全体を押さえられる事が多いです。しかし、唯一大きな例外があります。それは、かの有名なビートルズです。ビートルズは経験上、どうもそのような定番があてはまらなくて、一筋縄ではいかない気がします。本当にひねくれた、反則的流れの曲が多いので、どう進んでゆくのか想像もつかない事が多いのです。それでいてどの歌よりキャッチーで、ポップに聴かせてしまうのだから恐ろしい･･･。ビートルズ･･･、いや･･･、ビートルズというか、主にジョン・レノンがそうなんだと思うんですけど、彼がメインで歌う曲の数々が、どれだけ変か･･･、それが僕の勝手な思い込みではなく、事実なのかどうか？を、ここで色々な名曲を聴いて、それらのコードを拾って、確かめていきたいと思います･･･。まあ、あんまり音感も、腕も、知識もない素人のくせに、こんな大それたことに挑むため、セブンスとかナインスとかは半分無視！　あくまでなんとなくこんな流れ、というコピーなので、細かい突っ込みはしないで下さい。まず対比するため、ローリング・ストーンズの曲を先に見てみましょう。ルビーチューズデイ最初がAm→Ｇ→Ｆ→Ｇ→Ｃと、以下割愛する。で、サビがＣ→Ｇ→Ｃ×２　　　Ｃ→Ｇ→Ｃ×２　　　Ｃ→Ｇ→Ｂ♭→Ｆ→Ｇ×２Ｂ♭がまあ効いているけど、普通のＣキーの曲で何も意外性はない。中期のワイルド・ホーセズは？イントロは割愛で、歌いだしからＢｍ→Ｇ→Bm→Ｇ→Am→Ｃ→Ｇ→Ｄ　サビがAm→Ｃ→Ｇ・Ｆ→ＣまあＦが効いてるけど、至ってシンプルなＧキーのサウンドで、とくにぶったまげる点はない･･･。他にもいろいろコピーしてみたが、これは一体どうなってるんじゃ？？というのはあまりなかった。僕の印象では、やりたい放題に見えるストーンズは、作曲手法に関しては意外と基本に忠実！！！では、これに対しビートルズはどうか･･･？例えばまずは大ヒットのI Wanna Hold Your Handで見てみると･･･最初の歌の部分が、Ｇ→Ｄ→Em→Bm　で、サビがＣ→Ｄ→Ｇ→Em････あれ？？？、至って普通の作り･･･？？？と思えば次のミドルで、Ｄm→Ｇ→Ｃ→Am→Dm→Ｇ→Ｃ→Ｄ×３と、意外な展開に･･･。これはそんなにびっくり！というほどでもないかもしれないですが、なかなかＧのキーでＤｍを使おうとは思わなくないですか？？で次はエイト・デイズ・ア・ウィーク。イントロ省略で、歌いだしの最初がＤ→Ｅ→Ｇ→Ｄ･･･まあＤでＥに行くのは意外といえば意外だが、これは結構よくあるパターンと言える。で、次のコーラスのところが、Ｂｍ→Ｇ→Ｂｍ→Ｅ･･･、えっＥ？？？凡人ならＧを繰り返すだろう。だがこのＥが凄く効いていて、不協和音寸前の気持ちよさを与えてくれる。そしてこの曲のその後のミドル部分は、僕みたいに先入観があると、もう追うのが難儀です･･･。Ａ×２ →Ｂｍ×２ →Ｅ×２ →Ｇ→Ａ７か？聴いた感じこう聴こえるが、そうだとしたら規則性皆無で発想不可能だ･･･。ノー・リプライは？Dm→Ｇ→Ｃ×２　　Dm→Ｇ→Ｃ×２　　　Am→Em→Am→Emう～ん。まあ、おかしくないけど、この出だしは普通あまりやらないなぁ･･･。それにキーがよく見えないし･･･。一見Ｃのような違うような･･･。でミドルはＣ→Ｅ→Ａ×２→Dm→Ｆ→Ｃ×２････。なんだこの進行････。　これはあいた口がふさがりません････。はっきり言ってむちゃくちゃです！！（でもこれが凄くかっこよかったりするんだなぁ････）　そしてヘルプ！多分これは誰でも知ってる、キャッチーなアップテンポナンバーですが、もう最初から変です！！Bm→Ｇ→Ｅ→Ａ･･･。これでよくメロディーが編み出せるなぁ･･･、と感心しきり。で次がＡ→Ｃ♯ｍ→Ｆ♯ｍ→Ｄ、Ａ････？？　わけわからん？？？ホワイトアルバムに入ってる、Cry Baby CryＧ→Ａ→Ｆ→Ｇ→Ｅｍ→Ａ→Ｆ･･･････。う～ん････。改めて凄い人です、としかコメントできない。ちなみにこれは全部、ジョンレノン寄りの曲ですが、彼はコードの先入観とかなかった人なのでしょうかね？でも、何百回も聴いてるけど、何度聴いても僕には斬新！！対するポール寄りの曲も一応聴いてみましょうか。まず、僕はそんなに好きではない方ですが、名曲イエスタディＦ→Ｅｍ→Ａ7→Dm・Ｃ　　B♭→Ｃ→Ｆ・Ｅｍ　　Ｄｍ→Ｇ→B♭→Ｆう～ん････、ちょっと頭のＦ→Ｅｍ→Ａ7が変わってるが、まあＦのキーの範囲内ですかね･･･？ヘイ・ジュードＦ→Ｃ→Ｃ7→Ｆ　Ｂ♭→Ｆ→Ｃ7→Ｆう～ん･･･、全体的にＣ7？をからめてて、これが効いている感じですが、ジョンに比べれば普通ですねぇ。ザ・ロングアンド・ワインディングロード聴いた感じ微妙なＣｍみたいに始まっていますが、面倒なのでBmとして考えます。Bm→Ｇ→Ｄ→Ｇ　Ｇ→F♯ｍ→Bm～　　凄く普通のＤの曲ですね。バッド・フィンガーに提供した、Come And Get It歌いだしのメロ部分がＥ×２→Ａ→Ｂ　　　ミドルがＣ→Ｇ→Ａｍ？→Ｅ・Ｂまあミドルの頭のところがちょっと変わってるけど、これはジョンのおかしさとは違い、どちらかといえば、計算された転調という風に聴こえ、おわ？って感じではない。普通のＥキーの曲です。他も、全部調べたという訳ではないですが、やはりポールは基本的に、ジョンほどはおかしくない印象ですね。それでもストーンズよりは、幾らかひねくれてると思いますが･･･。ちなみに他のアーティスト･･･、例えばホテル・カリフォルニア、サウンド・オブ・サイレンス、イエスタディ・ワンスモアなどの大ヒット、あとザ・フーの初期のヒットとか、ドアーズ、クラプトンのレイラ等、軽く何曲かなぞってみましたが、転調こそあれど、意外と普通に作られてる感じがしました。少なくともビートルズ時代のジョン・レノンのような、自然な変さを持ってる曲はあまりない･･･。やはりビートルズの楽曲の飽きなさ、何度聴いても深さを感じる秘密は、楽曲そのもののユニークさにありそうです。注意：誤りもあるとは思いますが、あくまで個人的な感想にすぎませんので、ご了承下さい。あと、こうやって、仮に正解じゃないにせよ、コードを書くのは著作権上どうなのか気になりましたが、http://d.hatena.ne.jp/starocker/20051205/p3こちらの方が詳しくお調べしておられました。↑
20Nov
- 愚か者の涙　～僕のストーンズ最後のお気に入り～
  ローリング・ストーンズの、一番良く聞くアルバムは？自分がストーンズのベストだと思う時期はいつか？そんなの全部だ！！と言う方も多いかもしれませんが、僕は以前書いたとおり、ミック・テイラー派。時代で言うと1969～1975年頃までのストーンズが一番好きで、最も良く聞く。僕の知り合いには、ブライアン・ジョーンズ支持者も多いな･･･。ちなみにご承知の通り、ストーンズには75年頃から現在に至るまでロン・ウッドが参加していますが、この、現在までのロン時代ストーンズ。彼の人柄か、そんなに悪く言われないかわりに、いや、今こそが最高！！という話もあんまり周囲からは聞かない気がする。ちなみに僕も、ロンが参加してからのストーンズはあんまり････。好きな曲も、1976年の、フール・トゥ・クライ/愚か者の涙、くらいしか浮かばない････。おまけにこの曲、ロン・ウッドがまだ完全参加してない過渡期の作品、「ブラック＆ブルー」に収録されている。ＣＤのライナーになぜかついてる、レコーディング・スケジュールデーターを見ると、この愚か者の涙、ギターはキースと、もう一人はロン・ウッドではなく、名前もほとんど聞いた事のない謎のギタリスト、ウェイン・パーキンス/wayne perkinsとなっている･･･。このウェイン・パーキンス氏、どういう経歴の人なのか、気になったので調べてみました。アメリカのWikipediaに詳細がありました。ウェイン・パーキンス、1951年、アラバマ州バーミンガム出身。アメリカ人なのか･･･。スタジオミュージシャンとして、マッスル・ショールズで活動。ジョーコッカーやレオンラッセル、ジミークリフなどと関わってるようだ。そして、スミスというバンド（有名な80年代のザ・スミスとは別）で、アルバム２枚とツアーを、やがてボブ・マーリーのウェイラーズ最初のアルバムに参加。その後、レオン・ラッセルやクラプトン等と演奏したりしながら、ストーンズのオーディションに参加？上の演奏は、ロンが決まる前のオーディションも兼ねてたのか？？勿論、おわかりの通り、その後ストーンズに正式参加することはなく、ささやかにバンドを組んだり、セッションをしたりして活動。1995年に最初のソロアルバムを発表したとか。経歴から黒人ギタリストかと思ったのですが、白人のようです。→ウェイン・パーキンスのサイト全部を聞いたわけでは勿論ありませんが、彼、いいギタリストだと思います。とにかく、話をストーンズに戻すと、70年代に入ってこのように、円熟味のあるいい感じのＲ＆Ｒを完成させたストーンズ。しかし、この「ブラック＆ブルー」を最後に、何故か時のトレンドのディスコサウンドに影響されたり、パンクロックに対抗？したのか、チープでスカスカな曲をやったり･･･。少なくとも僕には、イマイチ主体性が薄く聴こえてしまう音に急転換してしまう。せっかく、味わい深く、大人の深みをつけて来たのに、それをほとんど放棄してしまったような。若くないのに、ピストルズみたいな若い奴に負けないぜ！みたいな･･･。こんなこと言うと、深くまっすぐに愛するファンの方に、「なんにもわかっちゃいない！！」と言われてしまいそうだが、僕はロンが参加した以降のストーンズには、正直な個人的感想を言うと、あまり魅力を感じられません･･･。例外として良く聞くのは、古い曲中心のライブ盤「スティル・ライフ」くらい･･･。これは昔の曲がいい音質、新しいアレンジで聞けていいです。そんな訳で、残念ながら、僕にとってのストーンズ最後の名作となってしまうＦｏｏｌ　Ｔｏ　Ｃｒｙ/愚か者の涙ちょうどアルバム「ブラック＆ブルー」と、この曲ばかりを聴いてた頃に、個人的なある記憶があり、今でもこの曲を聴くと、その時の匂いや、気持ちが蘇り、なんとも言えない気持ちになる。そのような意味でも、自分にとってこの曲は、一生忘れない重要な曲だ。この曲、全体的にサビのコーラスが印象を強くしてる感じだが、初期のヘナヘナなコーラスと違い、非常にストーンズらしくない、きちっとしたコーラスワークだ。おまけにピアノ主体のソウルフルなバラード進行を、ガッと盛り上げる哀愁のワウギター。キースか、パーキンスか、どちらのプレイかわからないが、でも多分、この曲でワウを踏みながら寝たという（笑）、キースのインタビューを読んだので、キース・リチャーズの演奏だろうね。このギターが良い意味で眠くなるような、本当に心地良いプレイなんですよ。そして訳すと多分、「泣いてるなんてあなたはバカよ　お父さん～」となると思う、サビの歌詞。全体的には何を歌ってるのか、僕はわからないが、そこだけで泣けてくる。これはもう、文句無く最高の名バラードだと思いますね。どうしてその後この路線をやめたのか、ミックとキースに聞けるものなら聞いてみたいです。
08Nov
- パール・ジャム　～暗いアメリカ～
  Ｕ．Ｓ．ロックと言えば・・・もちろん、時代やバンドによってもサウンドや雰囲気が変わって一概には言えないだろう。でもアメリカ特有の、これぞアメリカンロックだろうという音楽はありますよね。例えば、僕がすぐに思い浮かべるのは、月並みですがイーグルスのようなウエストコースト系とか、オールマンブラザーズのようなサザンロック、80年代に盛り上がった、ヴァン・ヘイレンとかモトリークルー、シンデレラやボン・ジョヴィみたいなバンド。ダイナミックというか、どこか骨太なサウンドというのか、こういうのはやはりアメリカならではのロックだよなって感じます。そして、最近では90年代に流行ったオルタナ、グランジといわれた、シアトル発のバンド。あのグランジと括られた一連のバンド達は、ニルヴァーナにしろ、サウンドガーデンにしろ、シアトルというだけで、サウンド的共通点はあまりなかった気がするのですが、しかし共通してたのは、アメリカンロックならではの骨太なサウンドと、どこか真面目で重い雰囲気とでもいうのでしょうか･･･。シアトルって、気候とか、人々の気質とか、そういうジメッとした感じなのでしょうか？ちなみにぼくはこれらの中から出てきた一連のバンド達は、一部を除いてまあ好きでした。それまでの80年代の、ポイズンとか、パーティーみたいなアメリカのケバロックが苦手で、だから９２年ごろ盛り上がった、ニルヴァーナやサウンドガーデンを聴いた時には、自分が待ってたのはこういうサウンドだよ！とすぐ夢中になりました！こういうのを好むということは、やはり僕は根が暗くて、堅苦しい性格なんだなぁ、とつくづく思います。ちなみに日本では今ひとつ盛り上がりに欠けてた嫌いがありますが、僕があの一連のバンドたちの中で、今でも結構好きなのが、パールジャム/Pearl Jam彼らはアメリカでは、ここ数十年を代表すると言われるほど、大人気で尊敬される存在のようです。とは言っても、僕個人的な意見としては、サウンド的にそれまでのロックと比べて、とくにずば抜けて目新しいものはないと感じる。彼らのアルバムを、グランジとか、オルタナとか言ったイメージにとらわれず、単純に聴くと、オーソドックスな、アメリカンギターロックバンドである。初期のパール・ジャム↓しかし、パールジャムには、それまでのギターハードロックにはあまりなかった、新鮮に感じる部分は確かにあった。それは、個人的に感じる部分として、低くて重く重厚なボーカルだ。エディー・ヴェーダーの歌は、アメリカンギターロックに、それまでありがちだった、ヒステリックな部分が皆無なのである。彼の真面目で、暗く、重い歌声は、聞くものを引き込むというか、真剣にさせる。ニルヴァーナやサウンドガーデンのような、パッと聴いたときのわかりやすさはない。ポップさにおいても、衝動にしても、ずばぬけてる部分はなくて、そういった面で、日本ではいまいち支持されにくいのかなと思うが、でも彼らの、静かでドラマチックな曲などは、聴けば聞くほど味わいがでてくる。別の言い方をすれば、落ち着いた安定感や深み、情緒があるといおうか･･･。彼らのような、重く真面目なサウンドがメインストリームになれば、それまでのパーティーロックは、馬鹿みたいに見えるし、事実90年代初頭、彼らの台頭を境に、80年代アメリカンロックが一気に陳腐化した感じでした。しかし2007年の今も、彼らは全然陳腐化していません。これはやはり、彼らが非常に音楽的で、また普遍的な素晴らしい曲を書いてるからでしょう。こうした真面目なものが、末永くきっちり支持されるアメリカって、羨ましい部分があるな。2002年頃のパール・ジャム↓&amp;lt;br&amp;gt;とはいえまあ、彼らのようなサウンドがブレイクする橋渡しをしたのは、やはりガンズ・アンド・ローゼスあたりだった気がします。ボンジョヴィやポイズンみたいな、いかにもイメージどおりのアメリカンロックから、一般のアメリカ人リスナーが、暗く重いサウンドを好むまでに趣向を変化させたのは、それまでのパーティーロックの雰囲気と、暗く真面目な雰囲気両方を併せ持っていた、ガンズ・アンド・ローゼスの存在は大きかったんじゃないかと思えて仕方がないんですけれど･･･。
28Oct
- デュラン・デュラン　～実はファンキーなニュー・ロマンチック！
  1980年代。パンクには遅く、オルタナ、グランジには早く･･･。僕がリアルタイムで洋楽を体験した年代！そんな、日の当らない８０年代の、僕が夢中で聴いていたいいバンド、いい曲をここのところ紹介していますが、今回は８０年代半ば当時、ここ日本でも世界でも、現役バンドではトップクラスの人気があった、僕の好きだったＵＫバンド、Duran Duranデュラン・デュランについて語りたいと思います。女と子供が夢中になるアイドルバンド！デュラン・デュランは当時、メンバーのルックスの良さから、女の子に大騒ぎされてるだけ、みたいな、そんな雰囲気もあるバンドでした。なので表立って好きとか言いにくかったが、実は曲もアレンジもいいし、よく聴くと才能あるんだよ！！その見方が間違いなかったと思えるのは、彼らがその後長年にわたり活躍を続けたことだ！但し僕はアーティスト風になり評価が上がった後期より、アイドル風な初期の歌の方が好きです。初期の彼ら、今はニュー・ロマンティックなんて言われてますが、まあシンセを多用したＵＫニューウェーブ的なポップロックですよね。でもシンセ系ポップロックというと想像しがちな軟弱さは、彼らからあまり感じないな…。多分、ボーカルや演奏に適度なワイルドさがあって、そこが男からの支持も得た理由だろうね。ベースのジョンテイラーも、決して顔だけじゃなく…（笑）ファンキーで難しいベースをリズミカルに弾きこなし、屋台骨を支えたりしています。そういえば彼ら、黒人音楽から影響受けたであろう、ファンキーでグルーヴィー（死語？）な面も感じますね。プリーズ・テル・ミーナウ/Is there something i should knowgが入って再発されたファーストと、セカンド「ＲＩＯ」は彼らの必聴の初期代表作だろう。
26Oct
- ストーン・ローゼズとハッピー・マンデーズ　～マンチェスター・サウンド
  僕が２０歳前後の青春を過ごした、80年代後半から90年代初頭。当時ハマっていたロックについて、前回に引き続き、あれこれ語ります。今回は、80年代後半に一世を風靡した、イギリスはマンチェスター発のバンド達、当時マンチェスターサウンドなんて言われていたロックについて書いてみたいと思います。このムーブメントは、その後のブラーとかオアシスとか、90年代に花開いた、ブリットポップにつながるものだと思います。そんな80年代マンチェスターロックの代表格で、今も伝説と化している？バンドが、１９８９年、ファーストアルバムで衝撃？のデビューを果たした、ザ・ストーン・ローゼスだ。もやがかかったような怪しいサイケ風、I Wannna Be Adored ↓&amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;lt;br&amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;gt;彼等のファーストは、全般的にサウンドがなんだかさわやかではないというか、このような独特の妖しさがあります。多分これ、無気力気味にささやくような、独特の歌唱スタイルの、イアン・ブラウンの歌のせいが大きいだろう。ワウ・ギターがファンキーなFools Gold ↓&amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;lt;br&amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;gt;ストーンローゼズで当時もう一つビックリしたのが、この曲に代表されるファンキーなクラブミュージック的雰囲気です。それまでの８０年代ＵＫギターポップバンドは、ニューウェーヴの影響が強く、みずみずしい感じで、こういうブラックミュージック的ファンキーさみたいなのは、まずなかったように思う。同じくファーストアルバムより、She bangs the drums ↓&amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;lt;br&amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;gt;こちらは、ファーストアルバムの中で一番、正統派UKギターPOP色が強い曲。僕が彼らのファーストアルバムで一番好きな曲もこれです。ちなみに、あのオアシスはアマチュア時代、このローゼズの大ファンで、追っかけ的な感じだったみたいですよ。オアシスの方が王道な感じで、全然音楽性が似ていないところが面白いですが。とまあ、ストーンローゼズは、そんな衝撃のファーストを放ったあと、長い活動停滞期間に入り、その間に、なんと大手レーベルと契約。大きな期待を背負ってレコーディングに突入し、次のセカンドはビッグスターの風格ある偉大な作品だの、いろんな噂が聞こえてきて、僕もいよいよローゼスも凄い作品を出して世界のトップクラスバンドとなるかと期待しました。そして１９９４年、ようやくそのセカンドアルバム、「セカンドカミング」が発表され、僕も発売と同時に早速購入しましたが、そのサウンドは予想とは異なって、どこか音がハードロック化、ダイナミック化した印象で、UK色が濃かった１stとは全然違う感じがしました。妖しくもけだるいギター・ポップに馴染んだ身としては、こういう大物バンド風の音は、どうにもこのバンドに合ってない・・・、そんな気がしまして、僕はセカンドアルバムはイマイチ好きになれなかったんです！…と思ってたら、やはりこのセカンドを出したあと、バンドは空中分解してしまいました･･･。今でも僕は、このセカンドはほとんど聴きません。そしてもう一つ、ローゼズと同時期に話題になり、マンチェスター御三家とか言われていた（言われてない？）僕の好きだったバンドをご紹介します。そのバンドはハッピー・マンデーズです。ハッピー・マンデーズは、やはり、この時代のマンチェスターの特徴と言っていい、ブリティッシュ・ニューウェーヴに、クラブがかったグルーヴィーでファンキーなギターを上乗せしたような音が特徴でした。当然、ストーン・ローゼスとの音的共通項を感じますが、ボーカルのスタイルの違いから、彼らよりはワイルドで、ポップじゃない感じがします。なので、ストーン・ローゼズよりは、絶対聞く人によって評価が別れるでしょう。彼らの「kinky Afro」という曲は、マンチェスター系サウンドの中でも、僕は名曲中の名曲だと思う。↓&amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;lt;br&amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp;gt;この踊れる、ベースの効いた妖しいグルーヴ感は、とてもオリジナルでカッコイイ。こんなにお洒落でダンサンブルな、UKギターPOPはないんじゃないかと思うくらいだ。・・・と、それより、このバンドは面白くて、このPVにも出てきますが、何をするわけでもなく、ただフラフラと踊る（ウロウロする？）だけの不思議なメンバー、ベズという人がいます。ボーカルの精神安定剤みたいな存在なのでしょうか？こんな、ステージをウロウロするだけのメンバーがいるというバンドは、やはり他にはないかと思われます。このバンドは今でもやっているのかな？まあ駄作もありますが、でもストーン・ローゼズに比べ、あまり話題にもならず、伝説の存在にも大してなってないというのが非常に惜しい気がします。
25Oct
- 80年代、ブリティッシュロック最高の1枚は、ザ・スミス/クイーン・イズ・デッドだ！
  前回に引き続き今回も、僕がリアルタイムでハマッた80年代のUKバンドについてお話します。唐突ですが、あれこれいろんなバンドをいくら語ろうとも、僕にとってやっぱり80年代のUKロックで最強だと思う作品は、ザ・スミスのクイーン・イズ・デッドです。ザ・スミス。モリッシーにジョニー・マー！ボーカルのモリッシーの名前くらいは聞いたことがある、という人は多いと思います。そんなザ・スミスの魅力は、マーのみずみずしいクリアーなギターサウンドと、セクシーさには程遠いフロントマン、モリッシー何とも言えないような女々しい、ヨーデル的な独特の歌唱で綴る、イギリス情緒あふれる歌でしょう。そのサウンドは、デビューアルバムから一貫して変わりませんが、楽曲の良さが際立っていいというか、完成されたなと感じるのが、1986年発売の3作目「クイーン・イズ・デッド」です。セメタリー・ゲイツこの曲に代表されるモリッシーの非常に文学性の高い詩も、要チェックだ。僕は個人的に、洋楽アーティストでは、ジム・モリソン以来の詩人だと思っている。CDのライナーノーツなどで機会があれば一度読んでみてほしいと思う。このアルバムは、なかなか音楽的にも成長したというか、カントリーテイストが入ったものや、１６ビートギターで疾走するサウンドなど、バラエティーも豊富だ。ビッグマウス・ストライクス・アゲインこれらザ・スミスの曲を聴いていて、凄いなぁと思うところは、彼らの曲は展開が豊かでないというか・・・、ほとんどＡメロだけで曲が完結してしまっているところです。一つのフレーズだけでこれだけ飽きずに曲に出来てしまうところに、ほとんどの曲を作っているギタリスト、ジョニー・マーの才能を感じます。僕なんか、ＡメロＢメロサビとやらないと、どうしても１曲にならない感じになってしまうので、なおさら尊敬してしまう。そんなジョニー・マーですが、彼はずいぶんと不思議なギターヒーローだ。決して派手ではなく、アルペジオやストロークをメインにした、地味なリズムギタリストなのだが、それでいてギタリスト、ギターヒーローとして非常に存在感があります。そんな彼は、アマチュア時代、モリッシーと並んでニューヨーク・ドールズの熱狂的なファンだったらしいですが、まったくそんな面影すら感じない音楽をやってるところがカッコいいです。クイーン・イズ・デッドに入っている曲ではないですが、ジョニー・マーにしては珍しくファズがかったギターが聞こえる「シーラ・テイク・ア・ボウ」。僕は実はこの曲がどうにも好きで仕方がない。これは「ランク」という、シングル集みたいな作品に収録されています。↓妖しいオカマっぽい踊りでクネクネと歌う、強烈なモリッシー。ロックスターというより、イケてない中年オタクおじさんにしか見えないですが、でもなんだか他にはない強烈な個性や存在感を感じ、思わず見入ってしまいます。やはり、オリジナルをやるバンドってこうでないと！と思わずにはいられません。
24Oct
- エコー＆ザ・バニーメン、キュアー　～80年代、ポストパンクのＵＫバンド
  僕が10代半ばの多感な時期を過ごしたのは1980年代。ビートルズで洋楽に目覚めたことから、当時から60年代、70年代ロックにハマってたのですが、それと一緒によく聴いていた音楽がリアルタイムで流行していた、ビリー・ジョエルとか、デュランデュランなどの商業POP。そしてミュージックライフという、当時の洋楽ファン必携の月刊誌を読んでいた影響から、そうした商業バンド、アーティストとは一線を画すような、今でいうインディー、カレッジバンドみたいな、影響を受けていると公言しても恥ずかしくないバンドもよく聴いていました。そうした、主にブリティッシュのバンドについて、今日は語ろうかと思います。これらのバンドは、後の９０年代に全盛を迎える、いかにもイギリスなギターバンド、ブリットPOPの基本を作ったというか、そういうサウンドを最初に鳴らしたバンドというイメージがあります。ということでまずは、エコー・アンド・ザ・バニーメン/Echo & The Bunnymenこのバンドの全盛期は、わたしが中学生だった80年代前半くらいで、当時のメジャーな音楽雑誌、ミュジックライフでは、そのルックスから半アイドル扱いされていました。そんな見た目で食いついた女子たちが、果たしてその音楽性に付き合えたのか、はなはだ疑問な、とてもアーティスティックなサウンドを鳴らすバンドだ。基本的には、チープなギターが鳴る典型的な80年代ＵＫニューウェーブのバンドですが、60年代のサイケブームの妖しいサウンドの影響があり、ＵＫニューウェーブとサイケビートを融合させたようなＰＯＰロックの雰囲気があります。レディオヘッドなど、ＵＫ好きなら、彼らのデビュー作の「クロコダイルズ」から４枚目の「ポーキュパイン」あたりまでは全部必聴です。彼らの代表作はやはりThe Killing Moonだろう。そして、次にご紹介したいのが、スージ＆ザ・バンシーズ/Siouxsie And The Bansheesこのバンドはピストルズの追っかけだった女性、スージー・スーをメインボーカルにつけたバンドで、こう言うとチープなパンクロックをやっていそうだが、これが全然ピストルズみたいではない。ゴズのハシリというか、妖しく奇妙、もしくはダークなサウンド。単なる追っかけではなく、しっかりオリジナリティー確立したところが凄いですよね。彼女たちの作品で名盤とされる？「hongkong gurden」もいいのですが、僕が良く聴くのは80年の「juju」という作品で、その一曲目のＳｐｅｌｌｂｏｕｎｄという曲が好きだ。↓そして最後は、ザ・キュアー/The Cure彼らに関しては、８０年代に入ってダークで少し小難しい雰囲気になるんですが、それより７０年代後半のデビュー当時のスリーピース時代が好きだ。この時代は、ライブハウスで内気な青年がギターをジャラジャラしながらそっけなく歌っているみたいな、シンプルな曲が多いんですが、いかにもアマチュアっぽい魅力がある。そんな初期の名曲の一つが、「Boys dont cry」です。そういえば、彼らも80年代初頭の日本では、ボーカル、ロバート・スミスのルックスから彼ら半ばアイドル扱いだったことを思い出す。しかし、時代が進むにつれ、シンセや打ち込みを多用したような、初期のジャラジャラギターのアマチュアだった頃とは大違いの、凝ったサウンドになってきます。どこか内気でやや根暗っぽいサウンドという根底は変わりませんが、彼らを聞いていると、後のザ・スミスなどに与えた影響は大きかったんだろうと感じます。しかし、これだけの内向的でアーティスティックな音楽性を持つだけに、当時の日本での扱いは、本人達さぞ不満だったと思われる。時は過ぎ、今じゃ彼らをアイドル呼ばわりする人は皆無でしょうが…
16Oct
- バングルズ　スザンナ・ホフス　～８０年代最高の歌姫さま
  80年代初期、全米で大ブレイクした、バングルズ！というガールズバンドをご承知だろうか？女性四人編成で、全員楽器を演奏し、おのおのがボーカルをとるスタイル。サウンドは一言で言うと、ギターポップ･･･、まあビートルズから相当な影響を受けたらしい、女ビートルズみたいな雰囲気でスタートしたバンド。でも、確かにリッケンバッカーを持って、ハーモニーを重視する所など、初期はビートルズ風に聴こえなくもないが、全然コピー風音楽ではないです。特にプリンスが彼女達を気に入って書いたという、「マニック・マンデー」と言う曲や、アルバム「DIFFERENT LIGHT」で大ブレイクした以降は、よりコマーシャルな色が強まり、ビートバンドというよりは、メロディアスな80年代ポップバンドになる。でも、コマーシャルと言うと、ロック愛好者には必ずといって聞こえが悪くなる傾向があるが、売れ線も決して悪くない。むしろ、アマチュアのスタジオ演奏風だった彼女達の、隠れていた魅力を引き出した部分は、オーバープロデュースな面はあるにせよ、アメリカのプロ力はさすがだと思います。やはりプリンスのセンスと、見る目は凄いな！The Bangles↓ちなみに、さきほど、「彼女たちの隠れていた魅力」と言いましたが、具体的にその魅力とはなんなのかと言うと、ずばり、ポップ化以降、明らかに主役の位置に抜擢された、リズムＧ＆Voの、スザンナ・ホフス/Susanna Hoffs！彼女の存在である。キュートなルックスと、舌足らず気味に歌う彼女の声がとにかく個性的、魅力的！！彼女をメインに据えたのは大正解でしょう！本当に、こう言っては他のメンバーに本当に申し訳ないけど、このバンドの魅力の70％くらいは、彼女の歌声ではないか、と僕は勝手にそう思う。（個人的には、ベーシストのマイケル・スティールも好きだけれど…。）疲れたとき彼女の声を聞くと、本当に癒されますよ！中でも、彼女が、バングルズ解散後に出したソロの、Unconditional Loveの素晴らしさといったら、もう何度聞いても聞き飽きる事がありません。ここでの彼女は、バングルス時代のキュートさ、かわいさから成長して、大人の落ち着いた魅力で、より深みを増した歌いっぷりになっていますが、何故かセールス面ではいまいち･･･。でも、この曲を歌う彼女を越える、わたくしにとっての女性シンガーは未だ一人もいない！！Unconditional Love↓http://www.youtube.com/watch?v=Z22Cf3FZt-8あなたの最高の歌姫はだれですか？