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映画「ボルベール《帰郷》」

母娘、姉妹、女友達

この映画ではほとんどオトコが登場しません。女同士の何とも微妙な関係が描かれているからであります。

いざというとき女の方が精神的に強かったり、生活力も団結力もあったりするし。

物語は失業中の夫に代わって仕事をこなすライムンダが主人公。ある日娘が自分を襲った父を刺し殺すという事件がおきます。彼女は娘のためにも事件を隠蔽し周囲には夫は失踪したと告げ、何事もなかったかのように振舞っていきます。

もともと存在感の薄かった夫なんで居なくなっても周りはあまり関心がない(笑)てかあんな別嬪さんの亭主がこんな冴えない男?と首をかしげたくなるがラストであ~それでか・・・と理由がわかりました。

彼女が歩んできた決して平坦とは言えない道、人生。母も、姉もまた然り。


普通の人生ドラマかと思いきや、いろんなものが詰め込まれています。そのへんがいかにも映画って感じがいいです♥akn♥

小説「陰日向に咲く」 劇団ひとり 著

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言わずと知れた昨年のベストセラー。オムニバス形式だけど登場人物が次の章でさりげなく出ています。

日々の仕事に追われたサラリーマンは社会の枠から自由な立場のホームレスに憧れ、会社をさぼって公園に寝転んで自由を満喫しようと思うが意外にも何をしていいものか分からず、途方にくれてしまいます。
そこで彼は悟りました。自分は仕事から逃げる理由を「自由が欲しい」といった高尚な不満に置き換えていただけだと。
しかし彼は時間が経つとやっぱり自由人のホームレスに憧れてホームレスのコスプレをしだしたり、土日だけ公園で寝泊りしたりと次第に本物の体をなしてきました。だけど自ら好き好んでホームレスをしている自分が愚かだと気づき、この生活にピリオドを打つことを決意。無事社会復帰を果たしました。

ホームレスのコスプレなんて芸人ならではの発想だよなあ。普通ホームレスという立場に憧れこそすれ、格好まで真似したいと思わないでしょ。

他の章でもこういう小さなネタものが満載で思わずくすっにこりと笑ちゃいます。
そしてこの小説の一番の魅力は、世間一般からはあまり相手にされないような正に日の当たりにくい陰日向にひっそりと咲く小市民を優しい視線で描いているところ。
読みやすい文章も魅力だけど、もうちょっと書き込んで1編が長くてもよかったな。

これとは別にこちらもオススメ。イランの漫画です。

映画「マルタのやさしい刺繍」

9ヶ月前夫に先立たれたマルタは齢80歳にして昔夢だった下着を手作りし、ランジェリーショップを開きました。

だけど宗教心が篤く伝統と旧い慣習を重んじる村人には下着専門店は恥知らずな行為として映り、マルタの仲の良い3人の友達でも1人しか応援しませんでした。

だけど昔の夢を実現させるべく動き回るマルタの姿を見て反対していた友達も理解を示し、彼女を手助けするように。そしてインターネットを通じて彼女の下着は全世界へと発送されていきました。


人生いくつになってからでも遅くはない。何事にもチャレンジ精神が大切で、夢をあきらめちゃだめ。

と記すと説教臭くなっちゃうけど、この映画のおばあちゃんたちに言われたら「はい」と答えるしかない。

足の悪い旦那を病院に運ぶため、自動車教習所に通い免許をとる80歳。

マルタの下着を売るためパソコンを習い、受発注を行なう80歳。

理解を示さず嫌がらせをする隣人にも胸を張って抗議して村民の支持をとりつける80歳。

恐れ入りますよ、全く。


映画全体のキャストの平均年齢が60歳以上で華やかさには欠けるけど、どの世代の人間が観ても心がじんわり温まる映画。

映画「グッバイ・レーニン」

ドイツが東西に分断されていた時代、東側に住んでいたアレックスの母は夫が西側に亡命後、精神喪失になるが社会主義国家に忠誠を誓い、熱心な党活動を行ない続ける。

しかしある時デモに参加した息子の姿を見て心臓発作を起こし8ヶ月意識不明の状態に。

その間ベルリンの壁は崩壊、西側の住人や文化がいっせいに流れ込み東側の生活は一変します。

そんな中、母が昏睡状態から目を覚ますが、カルチャーショックでまた発作を起こす可能性があるため、アレックスは母が倒れる前と変わらないふりをするが・・・


全くあり得ないとは言えないシチュエーションだよね。

母のために古着やを買ったりテレビニュースを自分たちで作成したり瓶のラベルを張り替えたり、西側から来た人たちを難民扱いしたりコカコーラは実は東側の製品だったとか、めちゃくちゃな嘘がでてきますがこれも母を刺激させないためと駆けずり回るアレックスの姿は滑稽な感じもするけど何ともいじらしい。


爽やかながらも東西ドイツの悲劇も交えた中身の濃い、質のいい映画グッド!

BOOK「朱蒙」 朴赫文 著

以前特ダネ!で小倉キャスターが韓国ドラマ「朱蒙」がめちゃくちゃ面白い!と語っていたのでDVDを1巻借りてみました。

あ~向こうの大河ドラマもこっちと似たような作りなんだな~

なかなかドラマチックな展開で衣装や剣術がめっちゃ凝ってる~といった感想を抱きました。でも1話が約90分という長さには思わず辟易し、残り78話全部観る気が萎えてしまったのであります苦笑い


てなわけで本を借りて読んでみました。紀元前2世紀の朝鮮半島の高句麗建国の歴史なんて教科書でさらっと習った程度だもんね。ちなみに中国は漢の時代で日本はまだ神話の世界。


主人公の朱蒙は天帝に選ばれし者。古朝鮮の始祖である壇家の正統な後継者として生を受けるが、その出自ゆえ王子の座を追われます。しかし彼を後継者として慕う人々があちこちに点在し、彼らの協力を受け朝鮮統一を計ります。

「朱蒙」の意味する言葉は「弓が上手な人」で古代朝鮮では弓の腕前が重要視されていたそうです。種族の名前も馬氏や猪氏など、獣にちなんだものが多かった。


こーゆーのを読むと今の時代にもこんな英雄が出現してほしいと思いますよね。日本の現総理、血統は申し分ないはずなんだけど・・・うーん