電子メールは衰退するのか--取り巻く現状と生き残る道 @ CNET Japan
このブログでも過去に何回かこの手の話題を取り上げてきたんですが、Enterprise2.0元年といわれる(本当?)2008年を半年も過ぎてもなお、見えてきません。
が、一つだけはっきりしている事は、個人レベルでは既にメールからの脱却は大きく進んでいること、そしてこの手の話題の中心は、エンタープライズ分野においてであるという事です。
なぜかというのは簡単で、企業内のメール信者は個人レベルでのインターネットサービスの恩恵を受けていない人が多く、それに取って代わるような潮流を体験すらしていないからです。
体験した事のない人に、説明する事ほど難しい事はありません。
こういう風に、うるさくメールは死んだんだと叫んでいる私でさえ、会社に行けばメールを中心にコミュニケーションをとっています。
メール信者からメールが来るのだから。
だから、会社で使っているPCでOutlookが奇妙なビープ音をあげれば、取りあえずはメーラーの中身を確認するといった事はしています。
しかし、最近の変化としてある事は、一部ではWikiなどメール以外のコミュニケーション手段も取り入れており、それは若い世代を中心に受け入れられている事実もあるということです。
個人レベルで2.0系のツールを使う場合と、社内で2.0系のツールを使う場合として大きな違いがある事は、ネットへの接続性があると感じます。
どちらもネットにつながっている(一方はイントラネットですが)のですが、個人レベルでインターネットを楽しむ場合、それは常にあちら側を意識しています。
しかし、オフィスにいる場合の意識は、多くのドキュメントや書類作成に追われ、基本こちら側にあります。
個人レベルではあちら側とこちら側の隔たりはゼロに近いですが、オフィスにいる場合その距離は思ったよりも遠いのです。
この距離を埋める役割を果たすのが、今後しばらくの間はメールであろうと感じています。
どういうことかというと、例えば社内のWikiに情報を書き込んでもしばらくの間は誰もそれを見に来てはくれません。
デスクトップ内の状況に夢中で、意識があちら側にまで及びませんので。
って事は、いち早くその情報を関係者に伝えるためには、最も社内で浸透しているメールを介するというのが今のところ有効な手段となっています。
幾ら2.0系のツールといえど、メールと連携しているものが多いので、情報を書き込むとそれと同等の内容をメールでも送りつけることができたりします。
利用者はそのメールを受取って初めてあちら側に意識が移ります。
そして多くはその内容をメールで読もうとはしません。
なぜならメールで見るよりもWebで見たほうがはるかに見やすいからです。
このように、メールは単にユーザーにあちら側の情報が更新された事を通知するための機能しか利用されなくなる気がしています。
RSSリーダーでも同じ事はできますが、それは全てのメール信者が排除されない限り情報を一元管理できないため、一部煩わしさが残ってしまいます。残念な事に。
極端な話、こうなるとメール自身にさほど意味はありません。
先ほど言ったようにOutlookが奇妙なビープ音を鳴らしてくれるだけでよいのかもしれません。
メールの内容は見ずに、件名からWikiが通知したものだと判断できれば、すぐに社内のあちら側にアクセスするようになるかもしれません。
メールにとって代わるものはいまだ見えませんが、メールの生き残る道はそんなところではないかとも感じます。