メール依存から脱却進む,2.0系が現実の選択肢に @ ITpro
2008年以内に大きく変わるかどうかは、疑問ですがメールシステム自体が徐々に変わっていくことになるのは止められない流れではないでしょうか。
メールシステム自体は、インターネットの初期の頃から存在し、それ以降システム自体に大きな変化は起きていません。
当時の仕様を無理やり使っているといった感じです。
作り自体に元々無理がある点と、昨今ではSPAMメールの対応に追われ、企業ではその対策に講じる予算は馬鹿にならないレベルになってしまっているため、各企業ではメールシステム自体をお荷物と考えている場合もあるのではないでしょうか。
メールシステム自体は、その利便性から90年代後半から急速に企業内に浸透していきました。
それは、企業間や従業員間でコミュニケーションを取る手段として最適だと思われていたからです。
しかし、今やWeb2.0の波に押されその考え自体も改めなければならなくなってきています。
要するに企業にとっては、最適なコミュニケーション手段があればよいわけで、それが今はメールシステムとなっていますが、それに取って代わるものがあるならそれでも良いわけです。
業務でコミュニケーションを取るのにメールがまだ使われている理由は、メールシステム自体の利便性を考えるより、何故メールシステムを使わなくてはならないかと言う点を考えた方が早いでしょう。
それは、
1. ほぼ全ての企業は既にメールシステムと言うインフラを持っているから
コミュニケーション手段を考える際に、深く考える必要はありません。
取引先の相手から貰った名刺に記載のアドレスにメールを投げるだけで、コミュニケーションを取る事が可能です。
2. 誰でも使い方を知っているから
お勤めしているほぼ全ての人は、メールの使い方を知っています。
新しいコミュニケーション手段を用意した際に発生する、面倒なレクチャーは必要ありません。
3. コミュニケーション = メール
業務でコミュニケーションを取ろうとする際に、「じゃあどうやって連絡しようか?」という質問を投げると、十中八九は「メールで」という回答が返って来ます。
つまり、コミュニケーションイコールメールという意識が根付いてしまっています。
といった理由からです。
要するに今のところ一番手っ取り早く、浸透しているコミュニケーション手段だからというだけ事です。
メールに取って代わるものは何なのか?
個人レベルでは、BlogやSNSなどのWeb2.0系のツールを使う事で代替ができますが、エンタープライズの分野ではまだまだそれがはっきりしない部分があります。
それは、メールシステムほど気軽に始める事ができないと言う点と、企業間でコミュニケーションを取るためには双方でそのインフラが存在しなければならないとうい点があるからだと思います。
しかし、果たしてここまで企業に深く浸透して待ったメールシステムに取って代わるコミュニケーションツールは何時登場し、どのようにして企業内に浸透していくのでしょうか。
ITproの記事では、GmailのようなSaaSとしてのツールを紹介していますが、どこかのサービスに依存するコミュニケーション手段は、メールシステムほど一般化しないと思います。
一般化するとすれば、メールシステムのようにオープンなプロトコルが用意されており、各企業間で自由にそれを利用できる下地が出来上がる事が条件になってくると思います。
そういったサービスやツールが登場することが待たれます。
2008.01.10 追記
Yahoo! CEO、ソーシャル化したYahoo! Mailを披露 @ ITmedia News
タイムリーに記事が出ましたが、これもあくまでメールと言うプロトコルは何も変わっておらず、そこにSNSなどの機能をスパイスとして振りかけたようなものですね。
メール2.0というよりは、機能強化されただけという感じ。
なかなかメールに取って代わるもの具体像は見えてきませんね。