メーリングリストを取り巻くコミュニティの衰退 | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

メーリングリストの死 @ Source Forge.JP Magazine


確かに昔の開発系コミュニティのMLはもっと盛んだったような気がします。

今でもPHP-users のMLに参加してたりしますけど、そこで取り交わされるメールの量は一昔前に比べたら、返信も含めて少ないような気もするなぁと。


一つには確かに検索エンジンの発達によって、得られる情報が広がったのもあげられるでしょうし、ブログなどを通して様々なエンジニアが体験した問題を日々ネットに記事として公開しているというのもあると思います。

昔は、Googleで検索してもこういうMLでやり取りされたアーカイブがヒットすることが多かったんですが、最近はあまり見かけません。

そういうところからもMLのコミュニティの存在を知らないという人も多いのかもしれません。

あと、SNSのコミュニティとかも数多く乱立されていて、そこに居場所が移ったというのもあるかと。


もう一つはMLって、すごい反応がダイレクトに返ってくるのでそれを毛嫌いしている人もいるんじゃないかなぁとも思います。

よくこういう技術系のMLで流れてくる質問には、過去にあったものが多かったりもするので、大抵は「ググろうね」みたいな反応が示されて、初心者に優しくないぞ!みたいなことで押し問答が繰り広げられたりします。

そこで何か嫌気が差したというか、悪いことをしたんだなぁと言う罪悪感みたいなのがでて、離れていく人もいたりとか。


こういうのってSNSとかに移行されて、そこでもまた同じ押し問答があったりもするのでしょうけど、MLってよりリアルな向こう側が見えるコミュニティツールです。

会社のメールアドレスからメールを使っている人もいたりします。

SNSの匿名性とは違い、向こう側の人が感じられる分、その言葉に重みが一層感じられるというか。


昔はその技術に特化した情報を仕入れたい場合、こういうMLで流されるものは貴重な情報源になっていました。

RSSフィードなんてその頃なかったので、公式サイトから情報を仕入れるにも定期的にアクセスしに行かなければなりませんでした。

また、公式サイトの更新というのも、今のようなCMSツールが発達していなかったので、そこまで簡単に更新ができなかったというのもあると思います。

そういったときに、MLに参加していれば「○○リリースしました」なんて情報が流れてきて、そこからもっと詳しい情報を取りにいっていました。


メール自体がレガシーなシステムになりつつあるので、それをベースにしているメーリングリストというのが衰退していくのは避けて通れない感じはしますが、メーリングリストのコミュニティには、開発者自身が情報を投げるケースや、その道で有名な人が参加していることも多かったので、そういった人とコミュニケーションをとれる貴重な体験がそこではできると思っています。


私はメールなどが廃れていくということよりも、そういうコミュニティ自体がなくなっていくということは少し寂しい感じを受けます。