エイリアンです。

やっぱおもしろいです。リドリー・スコット監督。


エイリアン、生存のために、良心にも後悔にも影響されること無く

殺戮をおこなう完全生物…

恐いですね、勝てる気がしません。

めっちゃ強いですが、繁殖には少し弱いですかね、

卵から孵化した変なやつは宿主が必要ですから、

他に生物がいないと繁殖できない。

映画の冒頭、

異星人の宇宙船は兵器としてのエイリアンの輸送船だったようです。

兵器として使っていたからこそ、そのような繁殖の制限があったのかな…

と思ったりもしました。

でもその異星人もやられてしまったようですが…


この映画の恐いとこは、やはりエイリアンの全体像が分からないとこ。

頭部のアップだったり、蒸気のようなもので隠れていたり。 

敵が見えないというのは映画を見ている側にもすごい恐怖です。

エイリアンが人を襲うシーンも、ホラー映画のように

映像的に表すのではなく、悲鳴と音だったり、一部の映像だったりして

逆に想像を掻き立てられるような恐さ。

こういう演出すごいと思います。

今では結構よくある手法かもしれないけど、

この映画が結構先駆けのような所もある、と監督が言ってました。


でも、あまりイメージはなかったけど、二足歩行なんですね、

人型のエイリアンでした。

そしてなんと言ってもあのビジュアル…

最初船員の体から生まれたエイリアンもすごかったですけど…

成体の口から口が出てくるとか…すごすぎです…


終盤の青い光がストロボのように光るのも恐怖心を煽られます。

ストロボの光と蒸気の中からエイリアンが出てくる映像はかっこいいです。

ストロボで目がチカチカします…

何回見てもドキドキするし、びっくりするし、いい映画です。


第一作では、エイリアンは宇宙へ放出されて終了。


★★★★☆


実際リプリーはほとんど戦ってないですね…

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この映画は、

激しい銃撃戦が繰り広げられ、兵士たちが次々と倒れていき、

目を覆いたくなるような映像が繰り広げられる…というものではありません。

激しい戦闘シーンの映画だけが戦争の悲惨さを伝えるものではないこと、

映像によって視覚的に訴えかけてくる戦争映画は、

実は表面的なものだということを感じてしまいます。


ボスニア軍とセルビア軍の中間地帯、

ノー・マンズ・ランドに取り残された、ボスニア軍兵士とセルビア軍兵士、

2人の横で、動くと爆発する地雷の上に横たわる1人のボスニア軍兵士…

殺すか殺されるかの一触即発な状況下で、助かろうとする2人と1人…

両軍ともノー・マンズ・ランドの兵士たちに気付き、

国連監視軍が出動し、取り残された兵士を助けようとする…が…


このボスニア軍兵士、

ローリング・ストーンズのTシャツにコンバースのオールスター、

とても戦争をしている格好ではない…でも実際そうだったようで…

それはごつい戦闘服や様々な武器や道具で身を包んだ兵士とは違い

兵士も生身の人間だという印象が強く伝わってきます。


国は隣同士、話す言葉も同じ2人、

お互いの国をののしりあい、どちらが戦争を始めたのか言い争う、

銃を付き付けられた方が「…自分の国が戦争を仕掛けた…」と言う。

そんなばかばかしい会話、でも自分がそうなったら多分そうする…

時々、2人はいい方向へ向かおうともするけど、

そこはこの映画のブラックなところで、決して心を許さない、

同じ人種を憎しみ合う戦争のばかばかしさ…

どちらが悪いわけでもなく、2人の兵士は戦争の当事者であり被害者…


ではなにが悪いのか…マスコミや、国連?

兵士を助けようとした国連監視軍の兵士の言葉、

「殺戮を目の当たりにして傍観してるのは、加勢してるのと同じ事だ」

マスコミは自分たちの利益のためだけに動き、

決して戦争の真実をカメラに写そうとはしない、

テレビ局のレポーターが、ノー・マンズ・ランドの中を写さなかったように。

でも、実際はジャーナリストによってこの扮装は終わったらしいです。

ジャーナリストが世界に伝えたからです。


マスコミや国連が悪いわけでもない、ただし正しくもない、

何が悪くて何が正しいのか、それが分からない、

被害者は誰なのか、それがこの映画の描く戦争。


とんでもなくどうしようもない終わり方…

しかしそれがこの映画を完璧なものにしてるんです。完璧です。


この映画の監督、記者会見でこう言ったらしいです。

「あなた達は今私が銃で撃たれたら、

取材を中止して私を病院に連れて行きますか?

それともその様子を取材しますか?」


★★★★★


もう1人の兵士は…

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これも予知能力もの。

予知能力を持つ主人公は、

同じような予知能力を持つ集団「ユートピア」に属しているが、

予知をしてもどうすることもできない自分の無力感に葛藤しています。

で、予知から逃げようとしているわけですが、

あるとき恩師に諭され、予知に見た女性を助けようと行動するわけです。


「目覚めている時に見る夢はこれから起こること

眠っている時に見る夢は過去に起こったこと…」

主人公はその女性の夢を寝ても覚めても見るようになるわけです、

だからその女性はきっと主人公やユートピアにとって大切な存在なんです。

恩師も、女性がユートピアにとって大切とか言ってたような気もします。

が、結局最後までその女性がユートピアにとって何なのか分からなかった。

何のために主人公に助けさせたのか…

主人公の自己肯定のために助けさせた、という考え方もできますが、

それにしても最後まではっきりしないので、よく分かりません…


ユートピアのメンバーの起こした爆発事件によって家族を失った刑事も、

その後、その女性を探しストーリーに絡んできますが、

それもいまいちよく分かりません…

主人公と女性とユートピアと刑事がつながっていくのかと期待しましたが、

(確かにつながってはいるけど)

どうも全体的に「意味」がはっきりしなくていまいちでした…


過去に捕らわれた刑事と、未来を見つける主人公と女性…

少し内面的な部分が複雑だったかもしれないです…

予知能力と葛藤、予知された未来は変えることができるのか、

というテーマは面白かったと思います。

なんだか若干「バタフライ・エフェクト 」とかぶってるようなテーマですが、

バタフライ・エフェクト 」が上手です。


★☆☆☆☆


スペイン語はいい雰囲気…

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超能力者の予知能力によって、殺人事件を予知し、

実際に殺人が起こる前に犯人を逮捕してしまうというシステム。

トム・クルーズはその捜査官。

で、ある日、いつものように殺人予知の映像を見て捜査を開始すると、

なんと自分が殺人を起こす映像が…


近未来SFものということで、映像はかなりおもしろい。

広告は眼球認証により個人を識別し、その人の名前を呼びかけ宣伝をし、

車は自動的に制御されて目的地まで連れていってくれる、

情報はガラス板のようなものに記録され、3Dで映し出すこともできる。

警察は1人用のジェットみたいなので自由自在に跳びまわれる。

眼球による個人認証などは、割とリアリティがありそうですね、

でもどこにいるかばればれなんで、結構問題ありまくりですが。

基本的に、画面が青っぽくて近未来の街の冷たさのようなものを感じます。

北野ブルーです。


さて、ストーリーはというと、まあ、どんなにシステムが発達しても

そこには必ず抜け道があり、

その抜け道を通れるのはシステムに精通している上層部の人間、

そして必ず人為的要因によりほころびも露出していく…という話…かな。

予知映像の捜査方法とか、跳ぶ警察とか、ハイテクっぷりと

ありきたりっぽいストーリーが予想できて、

正直、序盤は観てられないかとも思いました…

が、そこはさすがスピルバーグ、最後まで見せる力を持ってました。

特に盛り上がりとかもないけど、特に飽きることもなく見れます。


少しこの映画の核心について。

①犯人はシステムの抜け道を使い殺人を犯し、見つかっていない、

②犯人はトム・クルーズをトリックを使ってはめようとした。

これが大きな柱ですが、この殺人予知という設定上、ん?と…

両方とも、予知映像がキーなんですが…


実際、トム・クルーズは、自分が殺人を犯す映像を見なければ

殺人を起こす行動には移らなかったはずです…

映像を見た時点では殺意もないし被害者のことも知らない…

もし、犯人がトム・クルーズをはめようとトリックを準備した瞬間に

トム・クルーズの潜在的な殺意をも予知できたというのなら、

この犯人の抜け道を通った殺人計画も簡単に予知できたのでは…?

超能力者に予知させる映像を自由にできると言われればそれまでですが、

それでは少し納得がいかないような…


★★☆☆☆


予知ってほんとにできるのかなぁ…

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宮崎アニメ最大のテーマとも言える、人間と自然、

それを激しく表現したアニメ。

原作の漫画とはかなり違います(途中までしか読んだことがありませんが)

二時間のアニメにするには原作は巨大で深すぎたのだと思います。

で、アニメでは分かりやすいテーマで描かれています。


この映画のシンボル、腐海、王蟲は、

人間の力ではどうすることもできない存在である自然の代表。

そして自分たちのためだけに無益な戦いを続ける人間。

そんな世界で、自然を理解し代弁しようとするナウシカは

世界の救世主のような存在。


アニメならではの色づかい。

感情?によって目の色を変える王蟲。

真っ赤な目をした王蟲の大群が押し寄せる姿はすさまじいものがあります。

あのビジュアルはすごい…だんご虫?

でも実はモデルはオーストラリアにあるカタ・ジュタという岩石らしいです。


ナウシカの舞台はというと、

巨大産業社会、つまり現在の僕たちの住むこの世界です、

それからこの社会は絶頂期を向かえ、

自然を破壊しながら衰退していくわけです、

で、「火の七日間」によって社会は崩壊し、

ナウシカの生きる不毛の世界へとなるわけです。

つまり未来の世界の姿です。


どうやら、ナウシカの世界での我々は今後も環境を破壊しながら

文明を発達させていったようです。

現在、環境問題、という言葉はかなり大きく認知され、

世界的にも最も重要なキーワードとなっています。

ナウシカのような世界を作らないように…

しかし、この映画は、環境問題、自然は偉大で人間は小さい、

という安易なメッセージだけを持ったものではありません…きっと。

勧善懲悪ではないことが宮崎アニメのテーマでもあるからです。


★★★★☆


腐海…

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バタフライ効果

「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」

初期の小さな条件が、時間とともに拡大し結果に大きな違いをもたらす

というもの。


この主人公、時々短時間の記憶が無くなってしまうという症状の持ち主。

で、事あるごとに日記を書くように。

で、成長し、その日記を読むと過去の失っていた記憶が蘇るように…

そして記憶は蘇るだけではなく、その失った時間をやり直すことができた…

つまり、タイムスリップもの、バック・トゥ・ザ・フューチャーのように

過去を変えることで現在も変えることができるというもの。


もしもあのときああしていたら…誰もが思ったことのあること。

主人公は、子どもの頃から好きだった女の子の幸せのため過去を変える、

次第に明らかになっていく失っていた過去、

過去のある一点を変えれば他の様々な影響によって現在は大きく変わる、

過去の一点を変えてもなかなか思い通りの現在にはならない、

主人公は彼女のためにタイムスリップを何回も繰り返し、

彼女のための答えを見つける。

その必死の主人公の姿は、とても悲しく、切ないものです。


DVDにでは、別バージョンのエンディングを見ることができますが、

やはり元のものが一番でしょう。

少し悲しいけど、そうだからストーリーが締まるような感じです。


このタイムスリップでは、実際に過去に戻っているわけではなく、

多分、日記を読むことで過去を好きなように思い出しているんだと思う。

主人公はそれにより現在を変える能力があるというわけ、多分。

テンポのよさに画面に引き込まれる。

しかし逆に、何度も繰り返すことのできるタイムスリップには

それほどの深みは感じなかった。

次第に過去が分かる、記憶喪失、メモ、ということで、

少し「メメント」を感じてしまいます、全然違う映画ですが。

ラストを売りにしてるほど衝撃でもないし、

もう少し全体に話の重さが欲しかったです。


記憶喪失が過去つなぐという設定はとても面白かった、

そしてこの能力は父親からの遺伝というのも面白かった。


主人公たちが観ていた映画は…「セブン」…そこには何の意味が?


★★★★☆


…7つの大罪…?

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男性優位のビジネス社会。

黒人女性がその中で仕事を得るために行った方法、

それは架空の白人男性をパートナーとして会社を立ち上げること。


主人公の女性が白人の男性をパートナーとして作り上げたことは、

女性であり、黒人であるというだけで、

ビジネス社会でチャンスを奪われてきたというコンプレックス。

架空の白人男性が活躍しているように見せかけたことで、

主人公の会社は活躍をするように…

もちろん実際には主人公がやっているんです、

もともとビジネスの才能はあったわけです。

性別や人種というもので判断していた社会の小ささ…

ところで、この主人公も、会社を立ち上げるだけのお金は、

父親の物だったわけです。

もしそれが無かったら、このように上手くはいかなかったでしょう。

そう考えると、まだまだ完全に平等という訳にはいかないかもですね。


でもこの映画はそんなに深く考え込むような映画ではありません。

主人公ウーピー・ゴールドバーグのパワーが炸裂。

架空の男性の存在はどんどん大きくなり、

謎の存在でカリスマ性までも持つように…

姿を現さないわけにはいかなくなるわけです、

そこで、ウーピーは、変装するわけです、

すごいですね、まあマスクかぶってるんでどうにでもなりますが、

あの変装は結構大変そう…

映画の中であの変装をさせたおかま?はすごい技術者ですよ…


そして今度は邪魔になった架空の人物を殺そうとする。

自分で作っておいて、自分で殺そうとする、

なんとも勝手ですが、面白いです。

凹んだり元気になったりと忙しいウーピー・ゴールドバーグですが、

こういう元気な映画にはウーピーはぴったりですね。

エネルギーが溢れてるというか、そんな感じです。


★★★☆☆


本当のパートナーの女性も面白いです

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刑務所が舞台。

刑務所を舞台とする映画って、結構多いですね。

登場人物の多くは犯罪者、それゆえに癖のあるキャラクターがいて、

様々な人間模様、起こる問題などが興味を引くのでしょうか。

さらに刑務所ならでは、脱走、という心躍る要素もあるからでしょうか。


さて、この映画は他の刑務所を題材とした映画とは少し違います。

ファンタジーのような要素もあります。

というのも、刑務所へ送られてきた黒人の大男の死刑囚コーフィは

とても不思議な能力を持っているわけです。

人に触れることでその人のことが分かったり、

その人の悪いところを治療してしまう能力。

取り除いた「悪いもの」は大量の虫が飛び散るように

コーフィの口から吐き出されるんです。

突然現れるその映像は、見ていて少し驚きました。

そういう映像を使うような映画だとは思っていなかったので…


しかし、この映画の、コーフィと他の死刑囚や看守との

心を通じ合わせるストーリーはとても引き付けられるものがあります。

次第に盛り上がっていくそのストーリーは、

さすがフランク・ダラボンといった感じ。


奇跡を起こすことのできる純粋な心をもったコーフィ。

真実は無実。

それを知った看守たち、しかし看守の仕事はコーフィの死刑を執行すること。

コーフィ自身もそれを望むわけです。

人々がお互いに傷つけあう世界に疲れた、と。

純粋な者はこの世界の苦痛に苦しめられ、世界を去りたいと思い、

本当に悪いものそのようなことは感じることもない。

映画の中で完全に悪として描かれている1人の看守と1人の死刑囚。

善と悪、この世界の矛盾や葛藤、悲しさを感じてしまいます。


グリーンマイル、それは死刑囚が処刑室へ送られる時に歩く緑色の廊下。

コーフィによってとてつもなく長い命を与えれれた主人公、

コーフィは何のためにその命を与えたのか…


★★★☆☆


少し長いけど…

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ニューヨーク、JFK空港の国際線乗り換えターミナルに

閉じ込められてしまった主人公、その生活は数ヶ月にも…


空港の乗り換えターミナルという、限られた空間に限定された映画。

国際線の乗り換えターミナルというのは、

そこはアメリカでもなく、どこの国でもない不思議な空間。

突然ターミナルで生活することを余儀なくされた主人公は、

お金もないし、英語もろくに話すことはできない。

でも、空港は生活するのには十分なものは揃ってるんですね、

食事はもちろん、勝手にゲートを改造し、自分の部屋?を造ってしまい

お金を稼ぐ方法すら見つけてたくましく生活していく姿は面白いです。


お決まりの性格の悪い係官、他の空港スタッフとの友情、

スチュワーデスとの恋など、王道的なストーリー。

そこはスピルバーグの力が思う存分に発揮されてます。


空港を勝手に改造して、気づけばゲートが思いっきり「家」になってたり、

仲間が恋を手伝ったり、空港の職員みんなを見方にし、

奇跡的にもニューヨークへ行けることになったり、

最後には警察までも見方にしてしまうという、

そんなことあるか?っていう話だけど、

なんかアメリカという国でならありそうな気になってしまいますね。

でも、スチュワーデスとの恋は何故かすごく現実的…

ここまで心温まる話なんだから、

徹底的にハッピーになってもよかったんじゃないのとも思ったりしますが…


主人公がニューヨークへ来た理由は結構好きです。

目的のサックス奏者がいい人でよかった…

最後に、感動的に空港から送り出された主人公ですが、

またすぐ空港に戻るんですよね…って思いました。


★★★☆☆


空港っていろんな人がいておもしろい…

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鉄板がくりぬかれ、それは円柱状に形作られ火薬が詰められる。

それはベルトコンベアーに乗って流れていき、箱に詰められる。

船やトラックで運ばれ長い旅を経てどこか分からない場所に到着、

そしてそれは銃に詰められ銃身から外を眺め、

狙いを定めた銃から勢いよく発射され、少年の頭に命中…

銃弾の一生です。

こんなかなり興味を引かれるオープニング。


武器商人…真面目に考えたことも無かったけれど、

少し古い言葉のようだけど、それは現代にも確実に存在している。

戦争や紛争のある地域へ出かけていき、銃を売り金を稼ぐ。

その銃は何に使われるのか、もちろん殺人…

そんなかなりグレーな世界の話。もちろん実話ベース。


「俺は銃を売っているけど、人が殺されるのは嫌だ」

「車やタバコでもたくさん人は死んでいる、俺も車のセールスマンと同じだ」

と言う主人公。

確かに、銃を売ること自体は合法…この主人公は違法に売ってるけど…

「合法でも違法でも間違ってる」

と言う主人公の妻。

良心としては、絶対に間違ってると思いたい、

武器が世界から無くなれば武器によって人が死ぬこともなくなる、

でも、そんなに単純じゃないことがひしひしと伝わってくる…

そんな感覚は、映画のラストに畳み掛けるように表現される。


一番のクライアントは合衆国大統領。

最大の武器輸出国はアメリカ、ロシア、中国、フランス、イギリス、

それらの国は国連の常任理事国…

だから核兵器も無くならないし、武器の密輸も暗黙のまま…

これは、これらの大国を「悪い」と言うような単純な思考ではないわけで。

実際、日本だって戦車や戦闘機を作ってるし、

自衛隊は武器や戦闘兵器を買っているわけで。

兵器の必要性という、根本的な問題へとつながってしまう…

今となっては、この世から兵器をなくすことは不可能に近い…

とあきらめると、死の商人と同じなんじゃないか、と思ったりもする。


この映画は、そんな反戦などを主張するようなものではないし、

それほど観ていて深く考えさせれれるようなものでもない。

武器商人という、今まで知らなかった職業の世界を

目から鱗が落ちるような感覚で観ても十分面白い。


道路を覆うほどのたくさんの薬莢の中たたずむ

黒のスーツに黒のネクタイにアタッシュケースを持ったニコラス・ケイジ、

まさに死の商人。

そのひょうひょうとした表情が逆に映画にマッチしています。


★★★★☆


警察がかわいそうだ…

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