宮崎アニメ最大のテーマとも言える、人間と自然、

それを激しく表現したアニメ。

原作の漫画とはかなり違います(途中までしか読んだことがありませんが)

二時間のアニメにするには原作は巨大で深すぎたのだと思います。

で、アニメでは分かりやすいテーマで描かれています。


この映画のシンボル、腐海、王蟲は、

人間の力ではどうすることもできない存在である自然の代表。

そして自分たちのためだけに無益な戦いを続ける人間。

そんな世界で、自然を理解し代弁しようとするナウシカは

世界の救世主のような存在。


アニメならではの色づかい。

感情?によって目の色を変える王蟲。

真っ赤な目をした王蟲の大群が押し寄せる姿はすさまじいものがあります。

あのビジュアルはすごい…だんご虫?

でも実はモデルはオーストラリアにあるカタ・ジュタという岩石らしいです。


ナウシカの舞台はというと、

巨大産業社会、つまり現在の僕たちの住むこの世界です、

それからこの社会は絶頂期を向かえ、

自然を破壊しながら衰退していくわけです、

で、「火の七日間」によって社会は崩壊し、

ナウシカの生きる不毛の世界へとなるわけです。

つまり未来の世界の姿です。


どうやら、ナウシカの世界での我々は今後も環境を破壊しながら

文明を発達させていったようです。

現在、環境問題、という言葉はかなり大きく認知され、

世界的にも最も重要なキーワードとなっています。

ナウシカのような世界を作らないように…

しかし、この映画は、環境問題、自然は偉大で人間は小さい、

という安易なメッセージだけを持ったものではありません…きっと。

勧善懲悪ではないことが宮崎アニメのテーマでもあるからです。


★★★★☆


腐海…

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