羽咋市の御祖(みおや)酒造さんへ。
(2018.3.6 青年中央会行事・地区別研究会)
青年中央会(石川県中小企業青年中央会)は、中央会(石川県中小企業団体中央会)の若手組織の集まりです。
今年度の地区別研究会は、羽咋市の御祖酒造さんへ。
(御祖酒造の)藤田美穂社長「遠い所、お越しいただき、ありがとうございます。」
(電商青年部の)谷川さん(仮名)「電器商業組合の谷川です、よろしくお願いします。」
藤田社長「皆さん、酒蔵の見学を楽しみに来られましたよね。私の話より、まず…。」
(酒蔵の見学をさせていただきました)
おひと方、試飲を楽しみに、クルマで来るのを回避された方がおられました。
そこまでかけていたのですね。
後で、Facebookにアップすると、『行きたかったぁ~』とのコメントが2件ありました。
(杜氏の横道さんが、参加メンバーらに熱心に酒造工程を説明してくださいました)
職人中の職人さんですが、柔らかな物腰で、「ようこそお越しいただきました」というやさしい雰囲気の漂う杜氏さんでした。
石川青年部(石川県電器商業組合青年部会)からは、上島部会長(仮名)、谷川役員代行(仮名)、徳本さん、そして私、ブログ担当が参加しました。
先月6日に開催予定だったのですが、石川を襲ったドカ雪のため、3月に延期に。
上島さんは、先月は他の行事と重なり、参加がかなわず残念がっていたのですが、ドカ雪のお陰で?延期の日程に参加がかないました。
造り手として目指す日本酒への思いを語る
ホームページ、凝ってますねぇ。
杜氏:横道 俊昭
能登の酒に惚れ込み、能登流の名だたる酒蔵で腕を磨いた後、大阪の酒蔵で杜氏を務めた気鋭の造り手。
2005年に御祖酒造の杜氏となり現在に至る。
正直申し上げて、ブログ担当、毎晩晩酌で、ビール、ワイン、焼酎がワンセットで、アルコールをたしなむのですが(笑)、申し訳ないことに日本酒をいただく習慣は(汗)。
たまに懇親会や宴席で試しに日本酒をいただくぐらいで、それも「あぁ、これなら!」と思う機会は稀でしょうか(スミマセン)。
杜氏(とうじ・酒造りの最高責任者)という言葉も概念も存じ上げませんでした(重ねてスミマセン)。
が、それもこれも、酒蔵を案内され、熱心な説明に触れ、瞬時に目覚めました。
重ねて正直に申し上げれば、微妙な配合具合や調節のお話は、熱心さは伝わりましたが、そのときどんなお話をされていたか、今説明しろといわれても…できません(汗)。
料理に寄り添う酒
主役である料理に寄り添う日本酒であること。
料理と共にお楽しみ頂ける日本酒であること。
料理に寄り添う酒である為には、日本酒の旨味があり調和のとれた酸のある日本酒でなくてはならない。
後で、藤田社長のお話にも出てくるのですが、御祖酒造の酒造りのコンセプトは、『自分たちが飲みたいお酒造り』だそうで。
ワイン造りは以前、青年中央会行事で訪ねたことがありましたが、日本酒の酒蔵は初めてでした。
上島部会長「このLED、蛍光灯器具に手をくわえた改造型かな。」
藤田社長「ハハハ…でんきやさん、やっぱり見る所が違いますね(笑)。」
管工事組合の作本さん(仮名)は、仕事柄、酒蔵の配管に目が行くようでした。
作本さん「へぇ~こうなってるのか…」
その道その道、見るポイントがあるんですね(笑)。
酒蔵見学の後は、藤田社長の講和が。
(地区別研究会開催案内の講師紹介より)
東京出身で全く畑違いのOLから酒造業界に飛び込まれた藤田美穂さん。
平成15年か ら経営を引き継ぎ、品質の高い純米酒や吟醸酒などがメインの蔵元に大きく変貌を遂げ、平成17年 に、菊姫や常きげんなどの蔵で研鑽し、利休梅で若くして杜氏を務めた杜氏である横道俊昭さんと出 会い、初出品となる平成18年にいきなり最高賞の金沢国税局長賞・能登杜氏名工賞に輝いた。
平成 20年にも首席となり、遊穂の立ち上げ早々から能登杜氏の最高栄誉を二度も受賞するという快挙を 成し遂げた。
日本酒業界の現状のお話から、御祖酒造の酒造りのお話に至るまで。
アルコール消費量は、この40年で1.4倍に増えていますが(ただしピーク時よりは10%減少している)、日本酒に至っては、3分の1にまで激減しています(アルコール消費に占める日本酒の割合は6.5%)。
そんなに減少していて、かつ、シェアが低いんだなぁ。
『日本』酒なのに。
シェアが低くて、激減の一途、どこかで聞いたことがあるなぁ。
街の電器店か(汗)。
さらに、その日本酒業界の中でも、上位9.5%が日本酒のシェア80%を占め、さらに上位0.8%で日本酒シェアの50%を占めるという、大手寡占の業界といわれているそうで。
御祖酒造さんを含めて企業全体の63%の日本酒シェアは、わずか5%。
そんなに過酷なのですか(やはりどこかの業界のようだ)。
そんな小規模日本酒蔵である御祖酒造が生き残るために…というテーマで藤田社長の講和が展開します。
日本酒『遊穂』の立ち上げ。
藤田社長も横道杜氏も石川県出身ではないことから、また、大手が独占する業界の中で、同じ土俵で勝負していても生き残れない。
ならば、自分たちが呑みたい日本酒造りをしよう!とのコンセプトから『遊穂』が誕生したそうで。
その日の夜、食卓には、遊穂が。
御祖酒造さんから、いただいてきました(ありがとうございます)。
御祖酒造の新銘柄、キーワードは…。
お料理に寄り添える日本酒、豚肉料理に合う、米の旨みのある日本酒、お料理に合う必要な酸、お燗酒に必要なアミノ酸(旨み)、お燗に合う日本酒、適度な熟成…。
『遊穂』ネーミングの由来は、羽咋市がUFOの町であることから。
遊・酒造りを楽しみ、穂・米、稲穂。
創業の逸話、流通のお話、これからの展望など、興味深く聞かせていただきました。
上島部会長「アルコール消費全体から見たら、小さな日本酒業界の中でも、さらに中小零細というポジションですよね。マイナーなりにこだわりをもってキラリと輝く…って、我々まちのでんきやと同じ境遇で、なんか共感しました。」
藤田社長「あぁ、まちのでんきやさんていえば、ウチにもいつもきてくれる電器屋さんがいるんですよ。酒蔵の照明とか、いろいろよくしてくれるんです。」
まちのでんきやさんに触れていただき、ありがとうございます。
元々、この企画をセッティングいただいた中央会は、『石川県中小企業団体中央会』ですから、まちのでんきや初め、中小零細の企業なり工場の人たちが集う組合です。
当然、毎度の勉強会は、大手ではないけど、メジャーではないけど、小さくてもキラリと輝く、企業や会社への見学の機会が多いわけで。
御祖酒造ホームページ、造りてのページに藤田社長と横道杜氏のこんな会話が。
藤田社長「美味しいお酒を呑むと気持ちも和らいで、知らない方にも声を掛けちゃう。美味しくて、ただただ楽しい。難しい事抜きにして日本酒の魅力はそこにつきると思う。横道さんはなぜ日本酒を造る仕事をしたいと思った?」
横道杜氏「初めて日本酒を呑んだ時に琴線に触れた。日本酒のどこに?その時は解らなかったけど。そのうち共通して能登杜氏の造る日本酒にだと気がついた。」
(中略)
藤田社長「能登杜氏になれた!と感じて、御祖酒造の杜氏としてはどんな事を思う?」
横道杜氏「ここ(御祖酒造のある石川県羽咋市大町)の気候・風土が酒造りに本当に合っていると思うから、その気候・風土を生かした酒造りが本当に楽しい。」
藤田社長「それは良かった!造り手が酒造りを楽しまないと、お客様へも御祖酒造の日本酒の楽しさは伝わらないと思う。」
(外国からの見学者向けに英語の解説も)
(中略)
藤田社長「器用ではないから、自分が美味しい!楽しくなる!という日本酒しかお客様にお勧めする事ができない。自分たちが満足できる日本酒を造り、その日本酒を同じように好きと感じてくれるお客様と触れ合えていけたらいいなと思う。」
横道「でも自分を本当に満足させる日本酒を造る事こそが一番ハードルが高いし、難しい。」
藤田「ところで横道杜氏の考える理想の日本酒造りとは何でしょうか?」
横道杜氏「お米が遊ぶようにお酒になっていく様な、おおらかな酒造りですね。(中略)そして、これは搾ってから後だけど、日本酒の醗酵食品としての「熟成」を大切にしたい。」
(中略)
藤田社長「御祖酒造の日本酒は好物のお料理、美味しいお料理と一緒に楽しんで頂きたい。」
(中略)「笑顔のある食卓の創造」を御祖酒造の造る日本酒を通して行っていきたいと考えております。
素敵ですねぇ~「笑顔のある食卓の創造」。
ブログ担当、たまたまワインを切らし、その代わり食卓に仲間入りした純米酒『遊穂』。
食レポが下手なのですが、なんとか表現するなら、口当たりが良くて、美味しいんです。
そして、いつもと全然違和感がなく、晩酌付きの夕食を楽しむことができました。
伝わるかなぁ~(汗)。
御祖酒造さんを出入りしているでんきやさん、御祖酒造の発展と世界進出のため、舞台裏から電気設備をサポートしてあげてください。
あらためて、見学させていただき、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
まちのでんきやブログ、青年中央会行事を通じて、中小企業、まちのでんきやを伝えます。
まちのでんきやはトータル家電ライフサポーターにして、地域の高齢者サポーターです。
(まちのでんきやユニフォーム・ご用命は各都道府県商組経由にて石川商組へ)。
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