電気屋家業の一つの醍醐味、エアコン工事。
週末には、標準取り付け工事（材料込みで）１万円！
などというチラシが多く投函されますが…
その、「標準工事」というのが曲者です。
いまどき、絵に描いたような標準工事というのには、めったにお目にかかれません。
なんの変哲もないエアコン（完成画像）
が、買い替えの際、元々、矢印の位置から移動させ、取り付けをしました。
その矢印の位置とは…。
吹き抜けリビングのほとんど天井近く。
５メートルの２連ハシゴをほとんど目いっぱい延ばしました。
室外機は…
２階の小屋根に
工事をした当日は、雨が降りっぱなしで、わずかな晴れ間に外仕事をしては、雨が降り、また室内の工事をし…の連続で、難儀しました。
滑り止め対策に人工芝を敷き詰めます。
晴れ間でも、屋根の上は濡れているため、作業は危険です。
そこで、こんな人工芝も有効です。
（実際、使い勝手がいいです）。
また、そんな情報交換をしていたら、メンバーから、こんな画像も。
針金のような金属と木材を使い…
（画像はメンバーＫさんより。ありがとうございます。）
屋根に金属のフックをひっかけ
即席の足場を製作しました
これもよさそうですね。
その辺に転がっている材料で、ご自身で製作したそうです。
元のエアコンの位置は、めくらプレート他のパーツで、穴をふさぎます。
電源は外へ回し、配管と一緒に、新しいエアコンの横まで配線しました。
最近、こんなパーツを
エアコンの室内と室外機をつなぐ銅管を加工するのですが、その加工時、フレア面（ナット締め付け箇所）の加工状態が、大き過ぎても小さ過ぎてもダメなので、ゲージで正確に測る道具です。
フレア加工後、測定します。
左から入れて、入らなければ、加工処理が大き過ぎ。
また、左から入っても、右から抜けてしまうようなら、加工処理が小さ過ぎです。
微妙な作業で、この加工作業がいい加減だと、ガス漏れの原因になります。
１階につけたエアコンの室外機が２階の小屋根というのは、ありがちです。
現場によっては、とても、取り付けできそうにない現場でも、どうにかして設置する、それがＭＤＫです。
青年部メンバーTさんより画像をいただきました（ありがとうございます）。
力作だなぁ～。
屋根をまたぐとは大胆だ…
矢印は、水を流すため、微妙に勾配をつけています。
小泉元首相ではありませんが、現場もいろいろです。
配管は露出ではなく、隠ぺいの場合も、厄介です。
また、なかなか神経を遣うのが和室です。
和室で隠ぺいときた日には…
その和室で隠ぺい！
（画像はメンバーWさんより。ありがとうございます。）
配管が壁の中を通っています。
銅管もなんですが、排水のホースが曲者です。
エンビカンが入っているのですが、後々のことを考えず、接続がしにくい材料が使われていたり、手が届かなかったり、細かったり…。
ホント、泣きたくなること度々…。
工事の際は、柱や長押（なげし）を養生し、気を遣います。
引っ掛けた後、幅広テープなどで、浮かしておかないと、ジョイントができず。
寸法もカツカツのことがあり、厄介です。
スレスレだった…
エアコンも、住宅も、ＭＤＫ泣かせだなぁ…
なんとか、完成しました
難解は難解でも、お客様宅だけで完結すればいいのですが…
時には、お隣りに頼んで、ハシゴをかけさせていただくことも。
フェンスの向こうからはしごをかけないことには、配管施工ができません。
敷地としては、お隣りでしたが、裏のお宅でした。
その裏のお宅へ行くには、道路をぐるっと廻って行かなくてはなりません。
が、ハシゴに上るのにいちいち道路を迂回していては日が暮れるので、脚立をたくさんかけ、小さな脚立から中くらいの脚立へ足を運び（フェンスをまたぎ）、その足でハシゴへという具合に。
こんな現場でしたから…。
下に下した後は、雨どいの下を…
くぐらせました。
カバーは、雨どいを通過させるところだけカットして。
そんなエアコンの難工事あれこれを紹介しました。
難工事の際は、それなりに費用は割高になります。
が、そういう事情で、割高になる旨と、材料や架台、カバーを使えば実費が、電気工事が追加になれば、その必要性と費用の話を、綿密に打合せをします。
時には、商談でこじれることもありますが、それでも最終的に心底、エアコンが快適で、かつ、安全安心が確保できるよう、ご納得をいただいた上で、施工し、お客様にエアコンと共に満足感もお届けができる、それがＭＤＫです。
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