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晴れ時々ジャズ

日々の雑感とともに、フランスを中心に最新の欧州ジャズについて書いています。

オラシオさんのブログをご紹介します。
「オラシオ主催万国音楽博覧会」(概要:マイナー、メジャーに関わらず、世界各国あらゆるジャンルの、本当にポップな音楽をご紹介します。その他、書物や映画も含め、ポップなアートを感じたものは何でもとりあげていきます。)です。
オラシオさんは、ポーランドのジャズ、フランスのジャズのみならず、クラシック、書籍、映像作品などなどについて造詣が深く、それらの魅力や素晴らしさを、オラシオさんご自身の感動体験に基づいたことばでもって余すところなく表現していらっしゃいますが、その文章力たるや並大抵ではありません。世界中のジャズミュージシャンのなかで私が一番好きなフランス人ドラマーのANDRE CECCARELLIや、その他のジャズミュージシャンについてぐぐっているとオラシオさんのページにたどりつくことが多く、オラシオさんの他の記事も拝見して、「う~む、このオラシオさんて、ほんまに凄いひとやなぁ。」といつも感心していたんですよ。
オラシオさん曰く、「ANDRE CECCARELLI は現代ジャズシーン屈指の美しいドラミングをする人なのに、日本では全然知名度がない。これではいけない。」まったくオラシオさんのおっしゃるとおりだと私も思います!!(あ、ちょっと脱線したかな?)
オラシオさんのブログの読者になりたくて登録をし、私の読者にもなってくださいませんかとお願いしたところ、快諾してくださったばかりか私のブログに対して記念すべき第一号のコメントをくださったときは嬉しかったです。
これを読んでくださっているアナタも、ぜひオラシオさんのブログへ行ってみてください。「オラシオ主催万国音楽博覧会」というたい文句にはとうてい収まりきれない膨大で充実した内容(オラシオさんがポップなアートを感じたものは何でも)に驚かれると思います。いちびりでアホタンなアーティチョークのブログなんかより、ずっとず~っとタメになりますよー!
「オラシオ主催万国音楽博覧会」↓はこちらです。
             http://joszynoriszyrao.ameblo.jp/

楽器のなかで一番好きなのがウッドベース(ダブルベース、アコースティックベース、コントラバス...あなたのこと、一体なんとお呼びしたらええのやら?)でして、ジャズ聴いてても、ついついベースラインをず~っとたどっていってしまうんですね。これは長年音楽を聴いてきた私の癖みたいになっていて、メロディとは別のことろで鳴っている低音部を味わうために音楽を聴いているといっても過言ではありません。

ちなみに、このウッドベースの低音が醸し出す和声の妙と、変拍子や複合拍子、各楽器が構築するポリリズムなどの面白さは、私がジャズを聴く場合の2大関心事となっておりまして、現在ではありきたりの4ビートジャズではとうてい満足出来ない身体になってしまっている私です。(って、どんな身体やねん、それ?)

で、ジャズ聴いてる最中ベースラインをたどりつつ、心の中で以下のようなことを思たりなんかしてる訳ですね。

「うっ...参ったー、この音できよったかー。この響き、美味しすぎる!(ヨダレ)」とか、「ここのポルタメント、めっちゃ官能的やわ~(身悶え)」とか、「こういう一体何が言いたいのかよう分からんアドリブに限って長かったりするんよねぇ。はよ終わったらええのにぃ。」とか、「う~ん、これで音、合うてんのかいな。ありゃ?これこれ、どこへ行くんや、どこへ?はよ帰っておいでー、気色悪いから!おーい!!」てな具合で、ことウッドベースに関しましては、ド素人の私にもそれなりのこだわりがあるんでございます。(それ、たんに聴きながらツッコミ入れてるだけなんちゃうん?という声については、このさい無視することにする。)

そこで登場するのが、注目の若手ベーシストREMI VIGNOLOです。

「そんなやつ知らん。」というかたも多いかと存じますが、「お~、あいつかー!」とおっしゃるそこのアナタは、ぜひとも「日本低音愛好会関西支部」(勝手に支部長を名乗るアーティチョークが主催)の第一号会員になっていただきたい。

そう、注目の若手ベーシストといっても実は私が勝手に注目してるだけなんですけどね(^▽^;) しかし、だからといって俄にがっかりしないでいただきたい。いまやREMI VIGNOLOはそれこそいろんなアーティスト達から引っ張りだこで、けっこうたくさんのアルバムに参加しています。ライヴシーンにおいても、いろんな人に呼ばれているだけでなく自己のカルテットを率いて精力的に活動もしているようで、そのうちリーダー作出してくれへんかしらんと密かに期待してもいるんです。

REMI VIGNOLOの名前を初めて知ったのはANDRE CECCARELLI(ds)のリーダー作FROM THE HEART(Verve)です。このアルバムではVIGNOLOが最後の一曲(バラード)で地味~に演奏しているだけなので、このときは「ヴィグノロ?いやヴィニョーロか?ん~、けったいな苗字やなぁ。」と思ったぐらいで、別にどうということはなかったのです。

ところが、その後VIGNOLOの演奏を聴く機会が増えるにつれて、「こやつめ、只者ではないな!」と思うようになりました。(続く)

嬉しいことに、オラシオさんというかたが私の記事に初めてコメントをくださいました。さっさくお返事を差し上げようとして、はたと気づきました。私にはまだ名前があれへんかったんやということに!えらいこっちゃ...。

私の名前は、え~と、え~と...アーティチョークにします!(これまた、なんちゅうややこしい名前やねん、それ?)

アーティチョーク(和名:朝鮮あざみ)はフランスやイタリアではおなじみの食材で、めちゃめちゃ美味しいらしいんですね。以前に読んだ推理小説に、このアーティチョークを食べるくだりが出てくるのですが、読んでいて思わずヨダレが出てしまいました。以来、一度はこのアーティチョークなるものを食してみたいと腰トントン、いや、虎視眈々の私なのですが、日本ではあまり出回っておらず、まだその機会には恵まれておりません。

こんな具合で自分の名前を考えるのも忘れておったというスカタンな私、アーティチョークではございますが、皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ほな、さっそくオラシオさんにお返事書いてきま~す!ピューン ε=ε=ε= (ノ ̄▽ ̄;)ノ

早いもので、このブログを始めてから3週間になります。 ブログというものに興味を持ち、半分は自分の楽しみのために始めたことなのですが、少ないながらも毎日何人かのかたが私のブログを見てくださっているようで、あんまりええかげんなことは書かれへんなぁ...と、いまさらながら責任のようなものを感じ始めているところです。ここを訪れて私のつたない文章を読んでくださっている皆様、本当にありがとうございます。

さて、これまでアルバムを何枚かご紹介いたしましたが、ひょっとして、私、音楽の中ではマイナーとされているらしいジャズというジャンルのなかでも、さらにマイナーな作品に焦点をあてているかもしれません。しかしこれが、自分の気に入った音楽を追い求めてきた結果なのですから、このままでええんや!と開き直っています。

過去の偉大なアーティストについては、実際にはほとんど名前ぐらいしか知らないので、古い作品を遡って聴くことはありません。唯一気になる存在なのがセロニアス・モンクで、この人についてはそのうちにどないかせなあかんとは思っていますが、それがいつになるのかは分かりません。

私が初めて「あ~、これがジャズというものなのね!」という実感を得たのが、高校生のときにNHKのテレビで観たオスカー・ピーターソンでした。タキシード姿でピアノに向かい、汗をにじませながら、唸りながら、一所懸命に演奏している黒人ピアニストの姿に釘付けになって夢中で聴いていたのを覚えています。テレビの画面を通してですが、本物のジャズに初めて出会うことができたという強烈な印象を伴った出来事として今でも私の脳裏に焼きついています。中学~高校生の頃にロック少女だった私がジャズを聴くようになった経緯については、長くなりそうなので、いずれまたの機会に。

CDばっかり聴いてたらあかん!というので、たまには来日アーティストのライヴも聴きに行きます。去年は、ENRICO RAVA & STEFANO BOLLANIのデュオが最高に素晴らしかったです!サイン帳に2人のサインも頂いてきました(#^.^#) 今年はめぼしいものがなくてまだ来日アーティストのライヴには行っていませんが、悲しいことにだいたい私の好きなアーティストは来日してくれない...というか、どこも招聘してくれないのが現実です(T_T)

更新は毎日という訳ではありませんが、ぼちぼちとマイペースで気長に続けてゆきたいと思っています。CDの画像を入れると見栄えがしてええかも、と思ったこともあったのですが、これは著作権法に触れるということらしいので、そういうことはしないことにしました。ですが「日々の雑感」には、私めがデジカメで撮った近所の犬猫、昆虫、その他生き物全般の画像が登場するかもしれませんので(実は動物、昆虫大好き少女でもあった私。今でもカエルやミミズぐらいやったら手づかみでも平気)、ジャズとそっち方面の両方がお好きなかたは(そんな人おるんかいな?)どうぞご期待ください。って、そんなもん誰も期待してへんよね~、きっと...(;^_^A

まったり更新でCDジャケの画像もなく、地味~でマイナーで、そのうちにヘンな生き物や昆虫の画像満載になるかもしれんという、まことにけったいなブログではございますが、今後ともどうぞよろしくお願いします。


NICOLAS FOLMERは重鎮MARTIAL SOLAL(p)にその才能を認められた若手トランペッター。請われてONJ(ORCHESTRE NATIONAL DE JAZZ)に参加したり、NO JAZZというユニットではクラブシーン向けフューチャージャズのアルバムをリリースしたそうです。また、現在はPIERRE BERTRANDと双頭でバンドリーダー、コンポーザー、アレンジャーとしてPARIS JAZZ BIG BAND(メンバーにORIGLIO、GUILLAUMEと永久ゲストのCECCARELLIもいます)を牽引し、これまでに3枚のアルバムをリリースしています。このブログで最初に紹介したSTEPHANE GUILLAUMEのところでも言及したSTEPHANE HUCHARD(ds)のリーダー作にも参加し、さらにDEE DEE BRIDGEWATER(vo)のCDやDVD作品にも参加しています。
注文してから半年、待ちに待ってようやく先日届いたNICOLAS FOLMERの初リーダー作に、私、1曲目でいきなりノックアウトされてしまいました。
まずFOLMERの作曲とアレンジのセンスが素晴らしい!ORIGLIOが作曲した1曲を除き全てFOLMERのオリジナルですが、陳腐でありきたりな定型に陥ることは決してなく、どの曲も綿密に練られています。曲によってオープンとミュートを使い分け、渋く安定した音色で卓越した演奏を聴かせてくれるFOLMERはまだ27歳なのだそうですが、これほどまでに完成度の高い初リーダー作を出せるとは末恐ろしい気がします。いやはや、この人もまたSTEPHANE GUILLAUMEと同様に只者ではありません。
清新さと優雅さを併せ持つ洗練されたFOLMERのトランペット。叙情的で甘美なORIGLIOのピアノは時に刺激的なパッセージをも繰り出してくる。CECCARELLI はタイトでありながら繊細、緻密、優美なドラミングに加えて、独創的でアイディア溢れる新鮮なフレーズで今回もあっと驚かせてくれる。ほんでもってIRA COLEMANって、こないにええ感じのベーシストでしたかいな?若干ピッチの甘さが散見するものの、堅実にサポートしつつポルタメントを多用してなかなか華麗に歌っているじゃあ~りませんか。この強力なリズムセクションはFOLMERとは抜群の相性だと思いますし、4曲で大きくフィーチャーされたGUILLAUMEのソロもまた聴かせてくれます。(ALFIO ORIGLIOって誰?というかたも多いかと存じますが、リーダー作も何枚か出していて私はこの人のピアノ好きです。硬軟の使い分けが素晴らしく、タッチも美しく、アドリブに入ってからもアイディアに溢れていて曲の盛り上げ方も心得ていますし、弾きながら唸っていますしね。実は唸るピアニスト、大好き。それにとてもいい曲を書く人なんですよ。)
この6日間、このアルバムだけをへヴィーローテーションで聴きまくりましたが、美しいメロディーにうっとりし、5人が一体となった緊密感と疾走感に溢れるアンサンブルにエキサイトし、そして何よりもFOLMERのトランペットが次から次へと紡ぎ出す美麗なフレーズの数々に酔ってしまいそうになりました。若くして稀有な才能に恵まれたNICOLAS FOLMERは今後が非常に楽しみなアーティストです。
*ちなみにPARIS JAZZ BIG BANDは今年、VICTOIRES DU JAZZ 2005のLA REVELATION FRANCAISE DE L’ANNEE(フランス人の新人賞?)にMINA AGOSSI(vo)、VINCENT ARTAUD(b)(このブログで紹介したMICHEL PEREZ SEXTET / STORIASに参加)とともにノミネートされているもよう。結果発表は6月下旬になるとのことです。

■NICOLAS FOLMER / I COMME ICARE (Cristal Records CRCD 0409)

   NICOLAS FOLMER (tp)

ANDRE CECCARELLI (ds)

IRA COLEMAN (b)

ALFIO ORIGLIO (p)

Guest / STEPHANE GUILLAUME (ts, ss, fl)

入手先:キャットフィッシュレコード(通販)

FLORIAN ROSSの前作BLINDS & SHADES(Intuition)が素晴らしく良かったので新作を購入してみました。今回はSTEPHANE HUCHARDの参加ということもあり、私としては大変興味深く聴きました。
全曲ROSSのオリジナル。ストレートアヘッドなハードバップスタイルの曲などはいつものROSSらしい躍動感溢れるかっこ良さです。ただ分かりやすいフレーズがあまりありませんし、全体の印象はとっつきにくい感じがするかもしれません。官能的なところ、ユーモア、明るさが足りない(もともと期待してないけど)代わり、常に未来志向で、インテリジェンスに溢れた斬新で個性的な曲を書けるのがこの人の優れたところだと思います。
部分的にアブストラクトでフリーな表現があり、崩壊寸前のところでかろうじて楽曲として成り立っているような曲、テナーサックスのサブ・トーンやトランペットのブリリリ...という音(少々えげつない)などを聴くと一瞬ひるみますが慣れてしまえば大丈夫。可愛らしいメロディや哀愁に満ちて落ち着いた雰囲気の曲もありますので、あるていど聴きこんでしまえばこっちのもんです。
そう、かくいう私も当初はこのアルバムのつかみどころのない印象に少々苦労いたしまして、「これ、はよ紹介せな古ぅなってしまうがな!」とあせりつつ何度もくり返し聴き込んだ挙句、ご紹介が今頃になってしまいました。
御用とお急ぎでないかたはFLORIAN ROSSのホームページ↓へどうぞ。
                        http://www.florianross.de/
■FLORIAN ROSS QUINTET / HOME & SOME OTHER PLACE (Intuition INT 33812)
FLORIAN ROSS (p)
CLAUS STOTTER (tp, flh)
MATTHIAS ERLEWEIN (ts)
DIETMAR FUHR (b)
STEPHANE HUCHARD (ds)

入手先:キャットフィッシュレコード(通販)

今日はちょっと久し振りに京都市内へ出てショッピングをしました。

高島屋デパートで化粧品や洋服を買い(ま、一応女性ですから)、丸善書店へも寄り(いったん本屋さんへ入ると1時間ぐらいはあっという間ですな)、次に立ち寄ったブティックで洋服を選んでレジへ行くとトレイにキュートなヘアアクセサリーが。見たとたんに姪の顔が浮かんできて思わずそれも一緒に買ってしまいました。彼女、喜んでくれるかしらん?

3時になったのでBALの地下2Fにあるパステリアヒロで休憩。(ちなみに大阪弁で「お茶する」ことを「茶ぁしばく」って言うたりなんかします(;^_^A あ、紳士淑女の皆さんはあんまり使わないようにね。)フルーツ、ジェラート、ケーキの盛り合わせとアイスコーヒーがめっちゃ美味しかった!次は是非ここでランチをいただくことにしましょ。

最後に十字屋三条店のジャズのコーナーへ。あまり収穫は無く、CD2枚だけ。フランス盤ってどこのお店にもあんまり置いていないんですよねぇ。何でやろ?

家に帰るとキャットフィッシュレコードからCDが5枚届いていました。きゃ、はよ聴きたいっ!けど今日はもう遅いし明日も合唱団関係のイヴェントがあって多忙。聴くのは30日までお預けやねぇ...(T_T)

てことで、これから続々とジャズについて記事を書けると思いますので(たぶん)、皆様どうぞ待ってておくれやっしゃー!って、待ってくれてる人、いてはるんやろか?

NGUYEN LEについては全く知らなかったのですが、試聴できるサイトで気になったので新譜を購入してみました。たいていは好きなアーティストの名前を見つけてアルバムを購入し、さらにそこから気に入ったミュージシャンをたどっていくのですが、たまにはこのようにして未知のミュージシャンを開拓するようにしています。するとこれが大当たりでした!
全曲がNGUYEN LEのオリジナル。美しいメロディが印象に残るヨーロッパ的流麗サウンドが概ねで、どの曲にもそれぞれにLEの卓越した作曲能力とセンスの良さがうかがえます。
NGUYEN LEはヴェトナム人の両親を持つパリ生まれの2世なのだそうです。そのせいかどこかエスニックなテイストが顔をのぞかせる場面が多いですが、アジア特有のリズムと音階を使ったジャズロック曲などは彼の個性が強く出ているようで興味深く、大変面白いと感じました。
ほかにエレクトリックギター炸裂のジャズロック、チェンバーロック風暗黒サウンドなどもあったりしますが、どの曲においても各人のインタープレイ、アンサンブルともに素晴らしく、要所に散りばめたエレクトロニクスサウンドも効果的で違和感がありません。そのうえアルバム全体に統一感があって表現力が豊かなのでイマジネーションがかきたてられ、聴き応えは満点となっています。
かつてない新しい感覚のNGUYEN LEワールドに当分のあいだはどっぷりと浸かってみたいと思います。
御用とお急ぎでないかたはNGUYEN LEのホームページ↓もご覧くださいね。
                      http://www.nguyen-le.com/
■NGUYEN LE QUARTET / WALKING ON THE TIGER'S TAIL (Act Music ACT 9432-2)
NGUYEN LE (electric & electroacoustic guitars, electronics)
ART LANDE (p)
PAUL McCANDLESS (tenor, soprano & sopranino sax, ob, ehr, bcl)
JAMEY HADDAD (ds & perc)
入手先:Amazon(通販)

STEFANO BOLLANI(イタリア人)、JESPER BODILSEN(デンマーク人)、MORTEN LUND(同)による2作目。BOLLANI は私が今一番気に入っているピアニストです。前作のMI RITORNI IN MENTE (Stunt Records)もそうでしたが、この新作GLEDAも素晴らしいです。前作ではスウェーデンのトラディショナルをラストに1曲だけ収めていましたが、今回は北欧のトラディショナルや有名曲(100年前~現代まで)のみを収めた作品集で、BOLLANI があえてレコードなどで原曲を聴かずにほとんどのアレンジを手がけたとのことです。
BOLLANI は演奏に独特のユーモアを表現する人で(悪ふざけが過ぎて実際に笑ってしまうことがあります)、まるでいたずらっこのようにクレイジーなフレーズを連発したり、キーを平手で打って刺激的な不協和音のかたまりをアクセントに用いたりすることが多いです。が、しかしここではユニークなアイディアや閃き、まるでピアノで歌っているかのような演奏はそのままに、北欧で生まれた音楽に敬意を払いつつ一曲一曲を大切にしながら弾いている...そんな感じを受けます。
なぜか妙に懐かしさを覚える曲、民族的舞踏曲を思わせる曲、歌謡風の曲などもあり、気持ちよく聴いているうちにいつしか北欧のメロディの数々に引き込まれてしまいます。静と動がバランス良くミックスされていて、3人の美意識が横溢し深く静かに心に染み込んでくるような演奏が多く、何度聴いてもその度ごとに心が穏やかになり幸せな気分に満たされます。

■STEFANO BOLLANI, JESPER BODILSEN, MORTEN LUND / GLEDA (Stunt Records STUCD 05012)

STEFANO BOLLANI (p)

JESPER BODILSEN (b)

MORTEN LUND (ds)

入手先:キャットフィッシュレコード(通販)

ANDRE CECCARELLIとSYLVAIN BEUFの名前を見つけて購入しました。(CECCARELLI は私が一番好きなジャズドラマーです。CECCARELLI についてはそのうち別にテーマを設けて語ってみたいと思います。SYLVAIN BEUF TRIOの新作紹介も予定しています。)

リーダーのMICHEL PEREZ はヴェテランのギタリストでCECCARELLIと同年代ぐらいでしょうか。70年代からジャズロックのアルバムを出したりして活躍し、その後は多くの有名ジャズメンと共演していた人らしく、そんなところもCECCARELLIと共通しています。その他のサイドメンは2人より少々若手になりますが全員リーダー作を出していて活躍中のミュージシャンばかりです。

PEREZ にとって9年振りのアルバムリリースということだそうですが、いや~この作品は渋いです!苦みばしった大人の魅力全開ってところでしょうか。スタンダードの「LIKE SOMEONE IN LOVE」を除き全てPEREZのオリジナルですが、彼の作る曲には無調感というか少しひねくれた独特のアンニュイな雰囲気があって気に入りました。

MICHEL PEREZ SEXTETの真骨頂はもちろんハードバップスタイルの演奏にあると思いますが、爽やかなボサノヴァ曲、静謐でメランコリックな趣が美しいギターとピアノのデュオ、ミステリアスなムードを漂わせるワルツなどもあり、そこはかとなく大人の品性を感じさせる作品に仕上がっています。

ここでのCECCARELLIのドラムスには、いつにも増してラテンの風が吹いているような気がします。いつものことながら彼のドラムスが実に軽快でよく歌っているので、演奏全体がきっちりとまとまっているのだと感じます。

*余談ですが、この作品は南仏のANTIBES にあるSTUDIO26というスタジオで録音されていて、ここからは素晴らしいアルバムがたくさん生まれており、音質も良いので要注目です。またSTUDIO26のホームページは作品紹介のページやピクチャーズギャラリーなどが一見の価値ありでお薦めです。

御用とお急ぎでないかたは是非↓こちらをどうぞ!

                http://www.studio26.fr/

■MICHEL PEREZ SEXTET / STORIAS (Notes Croisees MP1)

   MICHEL PEREZ (g)

    ANDRE CECCARELLI (ds)

    SYLVAIN BEUF (sax)

    FRANCOIS CHASSAGNITE (tp)

    NICO MORELLI (p)

    VINCENT ARTAUD (b)

入手先:キャットフィッシュレコード(通販)