晴れ時々ジャズ -47ページ目

晴れ時々ジャズ

日々の雑感とともに、フランスを中心に最新の欧州ジャズについて書いています。

ウェルシュコーギー・ペンブローク


モモちゃん(♀、3歳)はウェルシュコーギー・ペンブロークという犬種です。ご近所の優しいNさんご夫妻に可愛がられてのびのびと暮らしている箱入り娘ならぬ箱入りコーギーです。

モモちゃんはいつも私を見つけると猛然とダッシュしてきて、耳をうしろにぴったりねかせ、キュンキュンいいながら甘えて顔を舐めようとしたり(顔を舐めるのは犬の挨拶なんですね)「ねぇ遊んで、遊んで!ねぇってばー!」といって飛びついてきたりします。この写真を撮影するときも2人と1匹で大騒ぎした挙句、5枚ほど失敗して、やっとまともなお見合い写真風のが一枚だけ撮れました。

ウェルシュコーギー・ペンブロークは長くイギリス王室で飼われており、エリザベス女王の愛犬として世界的に有名になったことから、近年日本でも人気が沸騰している犬種です。長胴短足のスタイルに似合わず運動能力に優れ、現在でも多くの国で牧羊犬、牛追い犬として活躍中なんだそうです。また、スポーツドッグとしても抜群の能力を発揮するそうで、最近人気のアジリティーを楽しみたい人には最高のパートナーになるとのことですよ。

モモちゃんも非常に活発なワンちゃんで、反応が鋭くて動作が素早く(とりわけ「お散歩」と「ご飯」という言葉にはものすごく敏感に反応する)、溌剌としていて走るのも早そうです。いつも笑っているようなお顔がなんとも可愛らしいんですよ。犬には人見知りをしてしまうけれど、人間には人なつこくてとっても陽気な性格。モモちゃんは自分のことを人間だと思っているのかもしれませんね。

モモちゃんは写真撮影のあと、もう一回たっぷりと私に撫でてもらってからようやく満足して、飼い主のNさんと夕方の散歩へと出掛けたのでした。

リーダーのPATRICK ZIMMERLIは1968年ニューヨーク生まれの作曲家。ジャズ、ピアノ協奏曲、室内楽のほか、コマーシャルや映像作品のためにも作曲を手がけています。
本作はZIMMERLIによる通算6枚目のアルバムで、SONGLINES RECORDINGSからは4枚目のアルバム。14曲のうちVINICIUS DE MORAES & ANTONIO CARLOS JOBIM作曲のHOW INSENSITIVEを除く全てがZIMMERLIのオリジナルです。これまでにSONGLINES RECORDINGSから出された作品はけっこうアヴァンギャルド寄りだったようですが、本作ではこれまでの路線を少々変えて、だいぶとっつきやすくなっていると思います。
本作の音を一言で申しますと、アンビエント、チェンバージャズロック、プログレ、現代音楽、そういった曲に所々BJORKみたいなエレクトロ二クスサウンドを散りばめているといえば分かりやすいかな(;^_^A 眠たげなテーマのくり返しから徐々に盛り上がっていったり、変化に富んだ展開になっていたりなど、聴きようによってはドキュメンタリー音楽のようでもあり、映画音楽のようでもあります。こういう類の音楽を聴くのは私にとっては久し振りのことだったのですが、これ、なかなか面白いんじゃないかな~と思いました。
あの~、ひとこと言わせていただいてもよろしいでしょうか?HOW INSENSITIVEというスローボッサですが、このアルバムにこの曲というのは、なんぼなんでも違和感ありすぎとちゃいますか?まるでZIMMERLIのソプラノサックスがむせび泣くムードミュージックみたいになってしまっているし、おまけにコーダときたらまさに演歌のそれ!他の曲はそれぞれにイマジネーションをかきたてられる音楽になってるのに、これ聴いてしもたせいで、いっぺんに現実の世界へ引き戻されてしまいましたがな(笑)作品全体が組曲形式をとっているとも考えられるので、なおさらこの曲の存在が不可解に思えてしまうんですよね。
余談ですが、PATRICK ZIMMERLI / PIANO TRIOS (ARABESQUE RECORDINGSというレーベルから出ているクラシック作品)も近々手に入るので、聴いて良かったらご紹介する予定です。
御用とお急ぎでないかたは↓PATRICK ZIMMERLIのホームページをご覧くださいね。
           http://www.patrickzimmerli.com/
■PATRICK ZIMMERLI / PHOENIX (Songlines Recordings SGL SA1548-2)
PATRICK ZIMMERLI (Composer & soprano saxophone)
SCOTT YOO (violin Ⅰ)
YOON KWON (violin Ⅱ)
MAURYCY BANASZEK (viola)
INBAL SEGEV (violoncello)
KEVIN HAYS (piano)
STOMU TAKEISHI (fretless electric bass)
SATOSHI TAKEISHI (percussion, drum programming & electronics)
入手先:キャットフィッシュレコード(通販)
リーダーのPETER BEETS(p)は1971年6月12日生まれのオランダ人。あとの2人はアメリカ人だと思うのですが、REGINALD VEAL(b)は1963年シカゴ生まれのニューオリンズ育ち。HERLIN RILEY(ds)は1957年2月15日ニューオリンズ生まれ。
本作はNEW YORK TRIOの3作目でBEETSは毎回違うプレイヤーとトリオを組んでいるようです。8曲のうち4曲がBEETSのオリジナル。
一曲目、なんやぱっとせんテーマやなぁと思ってタイトル見たら、CHOPINの曲でした。CHOPINさん失礼。しかし、即興演奏はいいですよ。特に惹きつけられるのがシンバルレガートが抜群の溌剌としたドラミング!ふむふむ、HERLIN RILEYかぁ...名前覚えとこっと。
スタンダードではIRVING BERLIN作曲のI'VE GOT MY LOVE TO KEEP ME WARMとかJOHN LEWIS作曲のDJANGOとかCHARLIE PARKER作曲のPASSPORTを演奏していて、いずれも聴きごたえがあります。
BEETSの急速調でも乱れない右手はなかなかに凄く、繊細そうなお顔に似合わない思い切りの良い豪快さがまたよろしい。全体にフィーリングが良いというんでしょうか、聴いていて気持ちがいいです。オリジナルの曲想もスタンダード曲と調和していて、演奏もダイナミックでハードバップやブルースフィーリングもたっぷり。即興演奏もわりと長くとってあるので、スタジオ録音盤やのにアメリカのジャズクラブでライヴ聴いてるみたいな気分になってきて、それがまたええんです。あっ、そやからNEW YORK TRIOなんやね!録音もニューヨークのブルックリンと書いてあるやん。(今頃気ぃついても遅いっ!)
ただ、ひとつ気になるのがREGINALD VEALのベースソロ。なんでああいう展開になるのか納得できない。聴いてるうちにちゃんと戻ってこれるのか心配になってくるし、元の曲がどんなんやったんか忘れそうになってしまうし(笑)ピッチの甘さがなんとも惜しい。とはいうもののVEALのベースは良く響いてけっこう音圧もあり、後半部分ではちゃんと聴かせどころもつくってくれています。
アルバムを通して注目してしまうのがやはりHERLIN RILEY。オーソドックスでグルーヴ感のあるドラミングにはそつがなく、迫力も充分あります。途中、少々うるさく聴こえるところもまた、ジャズクラブでライヴ聴いてると思えば許せてしまえるのです。
京都市内へ出たときにJEUGIAの新盤のコーナーで手に取り、初めてのレーベルだったので買ってみたんですけど、たまにはこういう理屈ぬきに楽しめるジャズもええもんです。
御用とお急ぎでないかたはPETER BEETSの↓ホームページへどうぞ。
                http://www.peterbeets.nl/
■PETER BEETS / NEW YORK TRIO - Page 3 (Criss Cross Jazz CRISS 1264 CD)
PETER BEETS (p)
REGINALD VEAL (b)
HERLIN RILEY (ds)
入手先:JEUGIA三条本店

セグロアシナガバチ


わたしら、セグロアシナガバチいいますねん。アーティチョークはんのおうちの洗濯物干し場の隅っこのとこで毎年巣ぅつくって子育てさしてもろてます。
わたしら、芋虫やら毛虫を食べてまんねんで。幼虫にはそれを肉団子状にして食べさしてます。そやさかい、アシナガバチの仲間はいちおう益虫っちゅうことになっとります。
アシナガバチはおとなしいですよってに、悪さされなんだら人さんを襲うようなことはしまへん。実際、アーティチョークはんがデジカメで撮影しはるとき、なんやしらん、ニコニコーっと笑いながら5センチぐらいまで近寄ってきはったもんで、ちょっと怖かったんですけど、わたしら、動かんとじーっとしてました。
アーティチョークはんは、わたしらのこと見守るだけでそっとしといてくれはるんで助かるんですけど、スズメバチにだけは気ぃつけなあきまへん。あいつら、わたしらの幼虫をみなさろうて行って餌にしよるんです。けど、いったんスズメバチに襲撃されたら、か弱いわたしらに勝ち目はないです。
人間の皆さんもそれぞれ厳しい現実のなかで生活してはることと思いますが、わたしらみたいなちっこい生き物かて、こういう危険と向き合うて生きるか死ぬかの自然のなかで一所懸命生きてるんやいうことを、たまには思い出してみてくださいね。
リーダーのTORBJORN GULZ(p)は1965年、スウェーデンの生まれ。これまでにMAGNUS BROO(tp)、JONAS KULLHAMMAR(ts)などのアルバムに参加し、けっこう多くの曲を提供してもいますが、本作はおそらくGULZの初リーダー作と思われます。
また、MATTIAS WELIN(b)は1965年、スウェーデンの生まれ。JONAS HOLGERSSON(ds)は1973年の生まれで、この3人はMAGNUS BROOのカルテットで共演暦があります。
11曲のうちGULZのオリジナルは6曲。跳躍するメロディの、無調感漂うシリアスでカッコええ曲を書いてくれているのが嬉しい。その一方でメロディアスな曲も書いていて、この人の作曲能力は高いと思います。
有名スタンダード曲ではTENDERLYとSOMEDAY MY PRINCE WILL COMEの2曲を取り上げていますが、アレンジが斬新なので聴きごたえがあり退屈しません。ORNETTE COLEMAN作曲のPEACEは、けったいなテーマなのに即興演奏の部分がカッコよろし。ALEXANDER NIKOLAEVICH SCRIABIN(ロシアの作曲家1872~1915)の「けだるい詩」(邦題)作品番号52/3なんてのも演奏していますが、私、原曲を知らないので...しかし違和感はありません。(ジャズの人ってたまにCHOPINなどのクラシックを演奏したりするようですが、SCRIABINというのは珍しいんじゃないでしょうか。よくは分かりませんが...。)このSCRIABINの曲とオリジナル2曲のあわせて3曲はピアノソロなのですが、GULZのピアノには透明感があり、北欧の冷たく澄んだ空気を感じさせます。(北欧の空気は冷たくて澄んでいるものだと私が勝手に想像しているだけなんですけどね)
JONAS HOLGERSSONはブラシを使うことが多く、タイトで良い演奏をしています。MATTIAS WELINのベースもよく歌っていて良いのですが、もう少し大きな音だとさらに良かったな~。3人とも演奏を聴くのは今回が初めてですが、このトリオ、よくまとまっていてかっこ良く、上品さもあってなかなか素晴らしいです。
御用とお急ぎでないかたはTORBJORN GULZの↓ホームページ(ただし、スウェーデン語)へどうぞ。
                http://www.gulzmusic.com/
そしてMATTIAS WELINの↓ホームページへもどうぞ。
                http://www.mattiaswelin.com/
JONAS HOLGERSSONのバイオグラフィーは↓こちらです。
                http://www.touchemusic.se/holgersson.html
■TORBJORN GULZ / TORBJORN GULZ TRIO (Moserobie m.m.p CD027)
TORBJORN GULZ (p)
MATTIAS WELIN (b)
JONAS HOLGERSSON (ds)
入手先:キャットフィッシュレコード(通販)

蜘蛛


冒頭からこんな画像で恐縮です。ぎょっとなさったかた、蜘蛛アレルギーのかた、ごめんなさいね。

寄せ植えの2本のコニファーの間に先日から巣を張っているコガネグモのメスです。まだ小さいけれど、盛夏を迎える頃にはもっともっと大きくなっているはず。大きくなると高い場所へ移動して巣を張ってしまい、撮影出来けへんかも知れんと思ったので、今のうちに撮影して皆さんにご紹介しようと思いました。(そんなもん紹介してもらわんでもええ!というかた、ごもっともです。ハイ。)

クモの仲間を好きというかたはあんまりいらっしゃらないでしょうねぇ。ほな、カエルやコウモリの仲間は?やはり気持ち悪いですか?この世から消えてなくなってもかめへん!とお考えですか?

絶滅の危機に瀕したとき、見た目に可愛らしく美しい生き物から優先的に保護されているのではないのか、と私は疑っています。WWF(世界自然保護基金)のトレードマークになっているパンダがその良い例です。もしもパンダがあのように可愛らしい姿をしていなくて、ひどく醜い姿だったとしたら?人間の心をとろけさせるような、ひょうきんでユーモラスな動作をする動物でなかったとしたらどうでしょう?事情は変わっていたかもしれません。

たとえば、おおかたの人が気味が悪いとか醜いと考えるコウモリについていいますと、彼らが全て絶滅してしまったら、地球上は蚊や蛾などの虫だらけになってしまうといわれています。夜、自動車に乗っててもフロントガラスは蚊や蛾のてんこ盛りでワイパー高速にしてても追いつかず、ちっとも走られへんやないか!っていうのも困りますよね(笑)

クモにしてもこれと同じようなことがいえるのではないでしょうか?ですから、見た目に恐ろしく醜い生き物だからという理由でクモをむやみに殺したり嫌ったりしないでくださいね。

ナゴヤハローさんの関西弁まるだしホームページをご紹介します。

www.ナゴヤハロー(仮)(サブタイトル:いろんな音楽とか楽器とかギリシャのページ)です。

まず、何で名前が「ナゴヤハロー」なのか?一体いつになったらタイトルの(仮)が消えるのか?ってのが非常に気になりますが、そういったことはこのさいほっとくことにします。(実は私も知らんのです。ナゴヤハローさん!これご覧になったら上記の件についてコメント残してちょうだいね。)

で、ナゴヤハローさんのホームページへ行かれましたら、まず最初に「MY PROFILE」と「音楽暦」を読んでみましょう。波乱万丈のプロフィールと音楽暦にひとしきり笑ったところで、次はどこでもお好きなところをご覧ください。笑いのスイッチが入っているので、どのページをご覧になってもナゴヤハローさんのユーモラスな語り口に何度もぷっと吹き出すこと請け合いです。

ナゴヤハローさんのギリシャ音楽へのこだわりと情熱は凄いです。それに、旺盛な好奇心と機動力を生かした体当たり的爆笑ルポルタージュが感動的。そして、そんな笑いの中に、音楽を語るナゴヤハローさんの切り口の冴えと鋭い洞察力が見え隠れしているのにお気づきになられると思います。

ギリシャ音楽ファンは必見!ギリシャ音楽ファンでなくても読んで笑えば精神衛生上、これに勝るものはありません!アナタもナゴヤハローさんの爆笑ホームページへ行って健康になろう!

ナゴヤハローさんのホームページは↓こちらです。

                 http://homepage.mac.com/nagoyahello/music/index.html

ALEX RIELは1940年9月、コペンハーゲンの生まれ。1960年代からヨーロッパで活躍し、1965年には初リーダー作でDANISH JAZZ MUSICIAN OF THE YEARを受賞しています。多くの有名ジャズメンとの共演暦があり、北欧を代表するジャズドラマーの一人として現在も精力的な活動を続けていて、リーダー作もたくさん出しています。
ALEX RIELの名前は知っていたのですが、アルバムを聴くのはこれが初めてです。本作はデジパック仕様で、表にはRIELの幼少時代と思われるモノクロ写真。半ズボンとジャケットのスーツにハイソックスといういでたちで、髪を七三に撫でつけてもらい、ポケットに両手を入れてにっこり笑って立っている姿が可愛らしい!デジパックを開くと、これまた愛くるしいワンちゃんのお澄ましポーズ!母性本能&動物愛護精神をくすぐられます。
もちろん演奏の方も素晴らしいですよ。スタンダードの4ビート曲にしろ、ノスタルジックで古いナンバーにしろ、躍動感みなぎる演奏は粋で洗練されていて聴いていて楽しく、気持ちよくのめり込めますし、ピアノやベースのソロもバッチリ決まっています。リーダーのRIELはピアノとの小節交換ぐらいであとはサイドに徹しており、スタンドプレイは一切無しの職人気質。それでいて余裕と遊び心を感じるドラミングが好感度大です。
あ~私、今、ジャズ聴いてんねんな~...ジャズってこんなに楽しくてうきうきするもんやったんや~。スウィングってこういう演奏のことをいうんやろか?エエ感じやわ~...。というのがこのアルバムを聴いた主な印象です。アルバムには10曲しか表示されていませんが、10曲目が終わって一分後に11曲目が始まりますので、そのまま待ちましょうね。タイトルや演奏者は書いてないので分かりませんが、アコースティックギターをメインにしたゆったりした曲です。
スタンダード曲のほかには、JOHN COLTRANE作曲のGIANT STEPSが入っているのが嬉しい。他にオリジナル曲が4曲入っているのですが、このうちの3曲を書いているピアニストのHEINE HANSEN(写真を見る限りではRIELの息子といってもいいほどの若さ)がものすごく気になる!この人はいったい何者ですか!?演奏もなかなかに素晴らしいのですが、CHICK COREAが好んで書きそうなラテン・フュージョン風の曲や、いかにもENRICO PIERANUNZIが書きそうな無調感漂う曲などを聴いていると、HANSENが只者だとはとても思えません。これを読んで下さっているかたで、このHEINE HANSENというピアニストについて何かご存知のかたがいらっしゃいましたら、どんなことでも結構ですので教えてくださいませんでしょうか。どうかよろしくお願いします。
さて、強面でちょっと近寄りがたい風貌のヴェテランドラマー、ALEX RIELですが、ホームページを見てみますと、テディベアのブリーダーにして美容師の資格をも持つという彼の意外な一面を知ることが出来ます。この人、ユーモアと茶目っ気のあるステキな人なんだな~と思いました。
御用とお急ぎでないかたはALEX RIELの↓ホームページをご覧ください。
                 http://www.alexriel.dk/
■ALEX RIEL TRIO / WHAT HAPPENED? (Cowbell Music ♯14)
ALEX RIEL (ds)
HEINE HANSEN (p)
JESPER LUNDGAARD (b)
入手先:キャットフィッシュレコード(通販)

CROAKING QUINTET


■CROAKING QUINTET / A FROGGY DAY
  ケロンパ - TVタレント (p)
  ケロヨン - 某製薬会社のマスコット (tp, flh)
  カーミット - セサミストリートのキャラクター (sax, cl, fl)
  ど根性ガエル - アニメのキャラクター (b)
  四六のガマ - ガマの油売り専属キャラクター (ds)

入手先:アーティチョークのリスニングルーム
幻のケロケロ・クインテットによる2作目です。タイトルはフランク・シナトラが愛唱した有名スタンダード「A FOGGY DAY」をもじったもの。アーティチョークの初プロデュースによるジャズ史上稀に見るイチビリな作品ということで要注目です。

「アホなことして遊んでんと、はよ欧州ジャズの新作紹介せんかいな!」

いやごもっとも。新しいデジカメを手に入れたので、ちゃんと出来るかどうかちょっとテストしてみたかったんです(^▽^;)

次回に紹介するのはこれ↓です。

ALEX RIEL TRIO / WHAT HAPPENED?

もうちょっと待っててね。今聴きこんでるとこやから。

バークリー音楽院で学び、JACO PASTORIUSやDAVE HOLLANDに師事したノルウェイのベーシストTERJE GEWELTは、大手レコーディングレーベルでいくつかの仕事に失望したのち、オスロに自らスタジオを構えてエンジニアを努め、自己のレーベルRESONANT MUSICをも立ち上げたという気骨とこだわりを持った人物。
CHRISTIAN JACOBはフランス生まれ。4歳からクラシック音楽を学び始め、ドビュッシーとラヴェルに熱中し、9歳か10歳でジャズというものの存在を知ったそうです。バークリー音楽院ではジャズに専念し、在学中に賞を3つ取り、卒業後は同音学院で教鞭を執ってもいます。現在はL.A.に在住。
この新作HOPEはTERJE GEWELTとCHRISTIAN JACOBのデュオによる3作目です。9曲のうち1曲めを除く8曲が美術館と劇場で録音されたライヴで、古い有名スタンダード5曲に各人のオリジナル3曲、トラディショナルが1曲となっています。
1曲めのオリジナルでは、ほどなくベースがアドリブに入ったなと思ったら、いつのまにかピアノとベースが絡まり合って漂いながら螺旋を描き始め、優雅なインタープレイへと発展してゆきます。このデュオのあり方を象徴していて好感が持てる演奏です。
タイトル曲のHOPEでは、ベースのソロがピアノのソロに橋渡しをしてから、そのあとに続く静かで品がありながらもお互いの出方を探り反応を確かめ合いつつ掛け合ってゆく即興演奏がスリリングです。これもこのデュオの特徴がよく出ている曲なのではないでしょうか。
軽快なテンポのCHEROKEEでは、GEWELTのベースが曲の始まりから終わりまでずっと息をもつかせぬ4ビートをキープ。なんと4ビートのままでアドリブをもこなしています。
オリジナルのベースソロの曲では、どことなく郷愁を誘うフレーズだなぁと思っていると、途中で日本の民謡を思わせる音階の津軽三味線風ウッドベースといった感じに変化して行くところがあって大変面白いと感じました。GEWELTのベースはよく歌っていて、響きも美しいです。
このアルバムが作品として素晴らしいのは、ひとつにはリーダーのGEWELTがベーシストとしてのスタンスを崩さずピアノに主導権を預けて自らが突出しないように気を配っていて、デュオという形態でひたすらに音楽の美を追求しているところにあると思います。もうひとつはスタンダード曲に余計な手を加え過ぎていないところ(素直なアレンジと言うべきか)とオリジナル曲が良く書けていることだと思います。
この作品から受ける全体の印象は、透明感があって洗練されていて優美、それでいて暖かくおおらかな感じもあって聴く者を優しく包み込んでくれるような音といったところでしょうか。派手さや奇をてらったところ、荒々しく刺激的なところはありませんし、有名スタンダード曲が多いということで構えずにリラックスして聴くことが出来ると思います。
*TERJE GEWELTとCHRISTIAN JACOBのことは今まで全く知らなかったのですが、今回、この新作のHOPEと一緒に、同じデュオによる前作のTERJE GEWELT / INTERPLAY(Resonant Music)を購入して聴いてみました。INTERPLAYでも2人のオリジナルのほかにスタンダードを取り上げていますが、こちらのほうはスタジオ録音盤で、BLUE IN GREENやSOLAR(これのみライヴ録音)など50年代以降の作品を選曲、またJOE ZAWINUL作曲のA REMARK YOU MADEなどではGEWELTのフレットレスベースも聴くことが出来ます。2003年リリースと少々古いのでここでは紹介いたしませんが、このINTERPLAYという作品も一聴の価値は充分にあります。
またCHRISTIAN JACOB TRIO / STYNE & MINE(Wilder Jazz)も聴いてみましたが、JACOBの流麗なピアノが本当に素晴らしく、よくまとまったトリオの躍動感溢れる演奏にぐんぐんと引き込まれてしまいました。
御用とお急ぎでないかたは、RESONANT MUSICの↓ホームページへ。
そして、CHRISTIAN JACOBの↓ホームページへもどうぞ。
■TERJE GEWELT / HOPE (Resonant Music RM 13-2)
TERJE GEWELT (b)
CHRISTIAN JACOB (p)
入手先:キャットフィッシュレコード(通販)