ガンダムアーティファクトは、全高55mmのサイズにオリジナリティあふれる独特なアレンジが加えられたシリーズで、数々の人気MSがラインナップされています。今回は全5種類あるシリーズ第3弾の中から「Zガンダム」を製作していきます。
 

 


2022年12月に発売されたシリーズ第3弾のボックスアートは、Zガンダムのバストアップと、ほぼ原寸大のキュベレイの完成写真が特徴です。パッケージサイズは実測で縦140mm×横100mm×幅40mm、重量は約80gと食玩らしくコンパクトにまとめられています。

 

 


取扱説明書は実測で縦150mm×横135mmの片面モノクロプリントが折りたたまれて収納されていました。説明書を見る限りおよそ50パーツで組み立てられるミニキットとは思えないような内容です。
 

 


キットは主に3枚のランナーで構成されています。Aランナーは腕部と腰部、そして頭部のパーツです。頭部のパーツはまるで米粒のように小さく、特にアンテナは何度もポロッと落ちて探すのにひと苦労しました。
 

 


Bランナーは中央と左右のリアウイングと、メイン武装となるメガ・バズーカ・ランチャーに使用します。そのほとんどがモナカ合わせのため、合わせ目が目立つのがウイークポイントです。
 

 


主に脚部パーツで用いるCランナーに加えて、一体成型のボディパーツが単独で付属しています。脚部はまるでランディングギアのような意匠が加えられた独特なアレンジが見ものです。またソーダ味のガムが1個付属しているところが食玩ならではです。

 

 

 


早速組み立ててみました。成型色はミリタリー色の強めなペールオレンジとなっているため、素組みだと工芸品的な雰囲気が漂っていて、アーティファクトの名の通りこのままでも十分見栄えがするものです。またレアカラーの蛍光ピンクバージョンもあります。
 

 


わずか全高55mmというサイズのため、完成後に手で持つとご覧のような小ささです。組み立て時に苦労したのは、やはり頭部や肩部など極小のパーツで構成されているところで、必要に応じてピンセットやルーペを使いました。

 

 

 

組み上がるまでの過程をまとめたYouTube動画です。今回は素組みで組み立てた後、合わせ目消しや全塗装といった一連の工程をまとめました。

 

 

 

 

現在ガンダムアーティファクト 第4弾が絶賛発売中です。店頭で見かけることはほぼありませんが、種類は選べないものの10個/6個セットならネットで購入可能です。

アオシマ「1/32 R34 スカイラインGT-R カスタムホイール」の完成編となる今回のレビューでは、成型色を活かしつつディテールアップと部分塗装で仕上げた当キットをさまざまな角度から撮影した写真とともに紹介していきます。

 

1999年に登場した5代目となるスカイラインGT-R(R34)は、RB26DETTエンジンを搭載した第2世代GT-Rの最終モデルとなり、主に全日本GT選手権などツーリングカーレースで華々しい戦績を残しました。

 

 

 


スケールは1/32のためカーモデルとしては小ぶりなサイズですが、直線的なフォルムやボリュームあるブリスターフェンダーなど、R34ならではの無骨な雰囲気を見事に再現しています。サイズは全長約144mm、全幅約56mmとなります。
 

 

 

 

今回はベイサイドブルーを再現した成型色を活かしつつ、細部のディテールアップと部分塗装で仕上げました。窓枠には付属シールが用意されていますが、マスキングしてエアブラシで塗装しました。

一体成型のボディは立体感を出すため各モールドにスミ入れし、白いカスタムホイールの内側をシルバーに塗装して、ブレーキローター風にしてみました。本当はプラ板で自作するつもりでしたが、あまりに隙間がないため今回は見送りました。

 

 

 

 

ヘッドライト内側の縁の部分と、ボンネットのNASAダクトを油性ペンで黒くし、デュアルマフラーはピンバイスで穴を開けてシルバーで塗装しました。また、ウインドウ越しに見える車内に青い成型色が見えないようにブラックで塗装しています。ちなみ窓枠以外は付属シールを貼ることで、小スケールながら実車のような雰囲気を再現できました。
 

 

 

 

俯瞰気味に眺めてみるとR34の特徴をよく捉えたスタイリングに関心します。また成型色で再現されたベイサイドブルーのボディカラーは、光を反射するとまるで実車のように煌めきます。

今回初めて「ザ☆スナップキット」シリーズを製作しましたが、初心者向けに塗装・接着剤不要でパーツ数も簡略化され、コレクションしやすい価格設定ということもあり、初心者のみならずベテランモデラーにもぜひ手にとって欲しいカーモデルです。

 

 


組み上がるまでの過程をまとめたYouTube動画です。ひとつひとつのパーツが組み合わさって、少しずつ形になっていく過程をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アオシマが2017年から展開している「ザ☆スナップキット」シリーズは、接着剤不要なうえ、まるで塗装したかのような美しいボディにより、子供から大人まで誰でも簡単にカーモデルが楽しめることをコンセプトとしており、楽プラの愛称でも親しまれています。

今回はその中でも高い人気を誇る「日産 R34 スカイラインGT-R」のバリエーションとして、2023年6月に登場したカスタムホイールバージョンを製作していきます。

 

 

 

ボックスアートはシンプルな白バックにイラストが斜め前から描かれた「ザ☆スナップキット」シリーズ共通のレイアウトとなっていますが、ノーマルホイールと比べて角度が付けられ、より迫力のある構図となっているのが特徴です。パッケージサイズは約165×90×75mm、重さは約210gとなっています。
 

 

 

 

説明書は148×210mmのA5サイズで、ジグザグに折り込まれた蛇腹折りの全8ページとなっています。カラーはモノクロですが、車種の説明や注意点など主要な箇所の文字は大きめで、漢字にはすべてルビが振られています。
 

 

 

また付属のシールについてのコツやテクニックについてのカラーチラシが同梱されていました。シールについてはこのシリーズ最大のキモであり難所でもあるので、少しでも簡単に組み立てられるように、というメーカーの良心を感じます。
 

 

 

 

パッケージを開けると最初に目に入るのがボディパーツです。カラーリングはR34のイメージカラーといえるベイサイドブルーをチョイスしました。ボンネットやフロントドアが一体成型のため組み立てやすいのが特徴です。また成型色のままでもツヤツヤで美しく、さすが塗装不要を謳うだけあります。同シリーズは他にホワイトパール、ブラックパール、アスリートシルバーがラインナップされています。
 

 

 

ここからは細部のパーツとなります。A、Bランナーはウインドウとヘッドライト&テールレンズに用いるクリアパーツ、ブルーのCランナーはサイドミラーとリヤウイング、ブラックのFランナーはフロントグリルとステアリング、Hランナーはヘッドライト&テールレンズを構成するメッキパーツとなっています。
 

 

 

Gランナーは内装となる一体成型のパーツ、Iランナーは一体成型のシャーシで、ランナーのカラーはともにブラックとなります。
 

 

 

ブラックの5番とホワイトの6番ランナーはタイヤとホイール、7番と8番は前後のタイヤをつなぐシャフトとワッシャです。
 

 

 

 

このキットはカスタムホイールバージョンということで、大径ホイールとタイヤがセットされていますが、ホイールはなんとブラックの成型色にホワイトで塗装されたもので、かなりのコストがかかっています。ボディカラーによって他にゴールド、ブラック、シルバーのホイールがあるので、複数揃えるとホイールチェンジすることができます。
 

 

 

付属のメタリックシールは窓枠やテールライト、内装など各部に使用するもので、かなり強力な粘着力と追従性を持っています。シールを上手に貼ることが「ザ☆スナップキット」シリーズをキレイに仕上げるコツなので、あらかじめピンセットを用意しておくことをオススメします。
 

 

 

 

付属のシールを使わずにそのまま仮組みした状態です。ボディカラーはプラスチックの材料そのままの色とは思えないほどメタリック感があり、このままでも十分満足できるものです。またホイールはあらかじめ塗装されているのでクオリティが高いです。

ここから成型色を活かしつつ、簡単なディテールアップと部分塗装を施して仕上げていきます。

 

 


組み上がるまでの過程をまとめたYouTube動画です。ひとつひとつのパーツが組み合わさって、少しずつ形になっていく過程をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

春の訪れを感じさせる、穏やかな陽気に恵まれた2024年3月、東京都江戸川区春江町にある一之江名主屋敷を訪れました。ここは江戸時代初期に一之江新田を開拓し、元禄年間(1688〜1704年頃)より名主として村の民政を行っていた田島家の住居です。2011年に江戸川区の所有となり、景観重要建造物として管理されています。

 

一之江新田の名主だった田島図書は、もともとは豊臣家の家臣で堀田図書盛重と名乗っていましたが、関ヶ原合戦で敗戦後にこの地へ逃れてきました。そして西一之江大杉にある田島家に世話になり、その後田島性へと名を変えて一之江新田の開拓を進めました。

 

 

 

入り口にある立派な門構えの長屋門が出迎えます。本来このような門構えは武家や寺社に許されるものですが、自宅を役所として公務を行うため、有力な豪農には門構えと玄関を許していました。建立は江戸時代後期と推定され、昭和初期の修理により銅版葺きとなりました。
 

 

 

 

茅葺屋根の立派な主屋は、安永年間(1772〜1780年頃)に七代目当主のときに建てられました。約84坪の広さを持つL字型の曲がり家で、約240年前の建物となります。2006年に全面葺き替えが行われ、さらに2016年には一部大規模な葺き替え工事が行われたことで、茅葺き屋根特有の美しく切り揃えられた姿が残されています。修復したばかりの屋根はまだ真新しく、日差しを浴びて黄金色に輝いていました。
 

 

 

 

出入り口から屋内に入ると広い土間があり、そこから囲炉裏のある板の間へと上がることができます。茅葺き屋根に用いられるススキは断熱効果があり通気性にも優れていますが、虫が入り込んで茅が痛むため、夏でも囲炉裏で火を焚いて燻すという昔ながらの方法で保全されています。
 

 

 

 

板の間の隣りにある納戸からは丁寧に手入れされた南庭を見ることができます。また廊下として用いられていた入側(いりかわ)は、縁側と座敷の間に巡らされています。まるで武家屋敷のような書院造の部屋を渡り歩いていると、ふと江戸時代にタイムスリップしたような気分になりました。
 

 

 

奥座敷には桃の節供にちなんだイベントとして、旗本の家に代々伝わってきたという雛人形が展示されていました。七段飾りの立派な雛飾りで、色鮮やかな雛人形や調度品の数々が目にも鮮やかでした。
 

 

 

 

 

 

竈門のある台所を抜けて外に出て、ここから主屋の周りをグルっとまわって南庭へと向かいました。主屋に合わせて復元された回遊式庭園は、江戸時代後期から明治時代にかけて次第に整えられたものといわれ、池の周囲には洲浜と雪見灯篭が配されています。また先ほど紹介した入側の様子を外から見ることができます。
 

 

 

 

 

敷地内には風情を感じさせる竹林がありました。以前は畑だったところは広場になっていて、ここで催事などイベントが行われることもあるそうです。また江戸時代には堀をめぐらせた屋敷だったときの名残として内堀があり、どこからともなくやってきたカモがのんびり寛いでいました。
 

 

 

 

 

 

敷地の北側には2016年に整備された展示室があり、ここには登録文化財として指定されている田島家文書の複製や、日々の暮らしで使われていた大皿や椀などが展示されています。

 

今では一之江名主屋敷は住宅街に囲まれていますが、1960年頃には周囲はまだ田畑が広がる牧歌的な雰囲気でした。敷地内を散策していたら、気づくと街の喧騒は遠のき、穏やかに流れる時間に身を委ねているだけでリラックスした気分になりました。

ふと気づいたらアラフィフとなり、最近ますます進行中の老眼に悩まされる日々です。趣味であるプラモデル製作といった細かい作業はもちろん、スマホでメールチェックするときもメガネを外さないと焦点が合わない有り様です。とはいえ日常生活に支障はないため、ハズキルーペのような必要なときだけ掛けられる拡大鏡を検討してました。

ところが、知人からハズキルーペを借りて試しに使ってみたところ、メガネの上にルーペを掛けることになり、顔全体に重みを感じてしまい違和感がありました。そこで、メガネタイプの拡大鏡ではなく、精密作業に特化したルーペを探したところ見つけたのが、このオーム電機「精密作業用ヘッドルーペ エルズーム RP-HDL1」です。

 

 

 

届いた商品のサイズは実測で縦305×横230×厚み95mmで、中身が見える透明プラスチックの簡易パッケージです。また販売価格は約1500円と、メガネタイプの拡大鏡よりもリーズナブルでした。Amazonでは他にも多種多様なルーペがもっと安価に販売されていましたが、日本企業であるオーム電機が取り扱っているため、イザという時に安心なことも決め手となりました。ちなみに手元を明るく照らすことができるLED付きタイプもラインナップされています。
 

 

 

ヘッドルーペは実用性を重視したシンプルなデザインで、重量は実測で約75g(1.7倍レンズ装着時)でした。プラスチック製のアームには、額に当たる部分にエンボス加工が施されたホワイトのパーツが備わっていて、ルーペがズレないためのストッパーとなっています。またルーペをはね上げることもできるため、一旦作業をストップしたい時にわざわざ外さなくていいのがメリットです。ただし、装着している姿はかなり目立つため、外出先で使うのは少し難しいかもしれません。
 

 

 

エルズームには、約1.7倍、約2倍、約2.5倍の交換用レンズが同梱されており、メガネタイプと違って作業内容によって気軽にチェンジできるのが利点です。実際にプラモデル製作で使ってみましたが、メガネタイプのように顔に重みを感じるのではなく、おでこと頭で支えるため長時間装着していても疲労感は少なかったです。また両手が使える上、レンズを跳ね上げるだけで別の作業に移れるのが良かったです。
 

 

 

今回エルズームを使って製作したガンダムアーティファクト第3弾のZガンダムです。全高55mmと極小サイズのため、裸眼でも組み立てに苦戦するところでしたが、拡大鏡のおかげでスムーズに組み立てられました。今後は全身に刻まれた細かいディテールを活かして塗装するつもりですが、拡大鏡がきっと役に立つと思われます。

老眼でも裸眼の方には、ハズキルーペのようなメガネタイプが使いやすいかもしれませんが、私のように普段からメガネを掛けている方や、リーズナブルなため老眼でなくても精密作業に特化したルーペを探している方にオススメします。

 

 

 

2020年9月23日、ガンプラ40周年を記念して発売された一番くじのF賞である「エントリーグレード RX-78-3 G-3ガンダム ソリッドクリア」をレビューしていきます。また「HGUC ガンダム(REVIVE版)」との比較、さらに可動範囲の参考としてアクションポーズも紹介します。
 

 

 

 

EG G-3ガンダムの唯一の武器であるハイパーバズーカを装備しました。やはりG-3はビームライフルよりもバズーカの方が似合っていると思います。外装のグレー部分のみがクリアパーツとなっていて、スモークがかったクリアパーツがとてもキレイです。また組み立て後も関節が見えるため、非常にメカニカルな雰囲気を醸し出しています。
 

 

 

 

色分けに関してはシンプルな配色のG-3版ということもあって、ほぼ完璧な色分けとなっています。特に腰部のV字マークが別パーツになっているのが素晴らしいです。目立つ合わせ目もスネとフクラハギぐらいで、その他はディテールとして上手に処理してあります。
 

 

 

 

HGUC ガンダム(REVIVE版)と並べてみました。こうして見ると同じガンダムでもデザインが違うことが見て取れます。特に胸部ダクトや肩の形状、腰部のヘリウムコアの形状など、個人的にはEG ガンダムが好みです。またツインアイや腰部のV字マークが別パーツなのもポイントが高いです。
 

 

 

 

ここからアクションポーズです。組み立ては簡単で構造もシンプルですが、可動範囲はとても大きいので、ガシガシ遊ぶのに向いています。少し気になったのは腹部のパーツが浮いているように見えるところですが、ここは組み立てやすさと稼働の両立ということで仕方ないかなと思います。

今回は一番くじのF賞であるEG G-3ガンダム ソリッドクリアを製作しましたが、低価格で組み立てやすく、エントリーグレードという名にふさわしい新世代のガンプラだと思います。

 

 

 

組み上がるまでの過程をまとめたYouTube動画です。ひとつひとつのパーツが組み合わさって、少しずつ形になっていく過程をご覧ください。

 

 

 

 

機会があれば通常版のEG ガンダムも作りたいと思っています。また組み立てやすさに加えて、武器の豊富なEG ガンダム(フルウェポンセット)もオススメです。
 

 

 

2024年2月24日、春の訪れを予感させる暖かい日、ふと海辺の景色が見たくなり、千葉県千葉市にある稲毛海浜公園へ向かいました。
 

 

 

 

東京湾に面した稲毛海岸は、京葉工業地域が広がるのも特徴で、夜になると遠景にきらめく工場夜景が楽しめます。また世界各地から訪れるタンカーなど大型船が、光を放ちながら沖合に浮かぶ姿も見ものです。ここは実家から自転車で行けるため、子供の頃はよく遊びに来ました。また大人になってからも、何かあればフラッと訪れた大切な場所です。
 

 

 

 

実家を離れてしばらく経ちますが、久しぶりに訪れるとまるでロサンゼルスのサンタモニカのような海に伸びるデッキがあってビックリしました。桟橋にはカフェラウンジがあり、ドリンクやフードを片手にウッドチェアでリラックスすることができます。
 

 

 

 

桟橋の先には、それはもう素晴らしい景色が広がっていました。稲毛海浜公園はSUNSET BEACH PARKとして整備され、そのシンボルとして2022年にオープンしたのがザ・サンセット・ピア(桟橋)です。
 

 

 

 

ラウンジのスピーカーから流れる陽気なサウンドに身を委ねながら、全面に広がる真っ青な海と、どこまでも広がる空を眺めていると、日頃の悩みごとがいつの間にか消え去っていました。
 

 

 

 

気づいてみると2時間近く、とめどなく流れる潮騒を聞きながら、引いては返す波の行方をただただ見つめて過ごしました。何もしない時間こそが実は素晴らしいということをすっかり忘れていました。また機会を見つけて訪れたいです。
 

 

 

その時の感動を忘れないために、桟橋からの風景と海辺での潮騒を動画にまとめました。1分にも満たないショートムービーなので、よかったらご覧ください。

 

今夜は満月です。折からの寒気によって澄み切った冷たい夜空に、真っ白な月が浮かんでいます。最も月が満ちるのは、1月26日午前2時54分となります。

 

アメリカの農事暦では、この時期は狼が空腹のため遠吠えをすることから「ウルフムーン」と呼ぶそうですが、雲ひとつない漆黒の空に浮かぶ満月は、まるで狼のような孤高の存在であることを実感させてくれます。

2023年10月末、静岡県三島市にある三嶋大社を訪れました。この日は秋らしさに満ちた清々しい晴天に恵まれ、絶好のドライブ日和でした。また東名高速で向かう道中では、思っていたほどの渋滞もなく、目的地を順調に巡ることができました。
 

 

 

東名高速から伊豆方面へ伸びる、東駿河湾環状道路の三島塚原ICで高速を降りて、まず最初に瀧川神社へ向かいました。牧歌的な風景の中、細い小路の奥にある草深い森の手前に石造りの鳥居があります。
 

 


鳥居をくぐるとすぐ左手に神明造りの御社があります。三嶋大社と同じ頃に建立されたといわれている瀧川神社は、天照大御神と関係があり、瀧の神、川の神など水にまつわる神とされている「瀬織津姫神」を御祭神としています。

2月の例大祭では三嶋大社の宮司による神事が執り行われ、また三嶋大社で行われる秋の収穫祭では、地元の野菜を供え物として瀧川神社から運ぶ行事があるなど、三嶋大社とは深い縁で結ばれています。

 

 


境内を流れる山田川は、伊豆半島を流れる狩野川水系の清流で、そこには山腹から流れ落ちる幾筋もの滝が水しぶきを上げていました。止めどなく流れ落ちる澄み切った滝の音に耳を澄ませていると、まるで心が洗われるような清々しい気分になりました。

 

 

 

滝が水しぶきをあげている様子をショート動画にまとめました。滝が流れ落ちるときに奏でる水の音は写真だけで伝えるのは難しいので、もしよかったらご覧ください。

 

 


神社の裏手にある山田川の中には、弘法大師・空海がお湯が湧き出るところの目印を付けたといわれる文字石(もんじいし)があります。弘法大師は修善寺独鈷の湯が発見された807年頃にこの地を訪れたといわれています。

 

 


田畑に囲まれた神社の周囲には高い建物はなく、のどかな風景が広がっています。都会では味わえない気持ち良い青空がどこまでも高く広がり、穏やかな雰囲気に心和みました。

 

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次に訪れたのは三嶋大社です。石造りの大鳥居が、秋の日差しを受けて眩く輝いていました。伊豆半島の付け根に位置している三嶋大社は三島市の中心にあり、東西に旧東海道、南に旧下田街道が伸びるまさに交通の要衝にあります。
 

 

 

総檜造りの風格ある神門は1867年に再建されたもので、左右の太い主柱にある複雑な形をした杢目や、随所に施された細かな彫刻が当時の職人の技を今に伝えています。この日は好天に恵まれたこともあり、多くの七五三詣りの家族連れが参拝に訪れていました。
 

 

 


神門をくぐるとすぐ目前にある舞殿(ぶでん)は1866年に再建され、古くは祓殿として神楽祈祷が行われ、それから舞の奉納が主となったため舞殿と呼ばれるようになりました。現在では舞の奉納のほかに、お田打ち、豆まき、鳴弦式など各種神事が執り行われています。
 

 


拝殿の前は多くの参拝客で賑わっていました。江戸時代末期の安政東海地震で倒壊した拝殿は、舞殿、神門とともに1866年に再建されました。屋根には銅瓦が葺かれ、至るところに施された美しい彫刻も見事です。
 

 


参拝後には三嶋大社の大鳥居の向かいにある「すみの坊」でうな重を頂きました。長年継ぎ足された秘伝のタレが、たっぷり染み込んだうなぎの蒲焼きはこだわりの白米とも相まってとても美味しかったです!

 

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帰りは箱根の山を超えて東京へと向かいましたが、その途中にある三島スカイウォークに立ち寄りました。日本一長い歩行者専用の吊り橋といわれ、その全長は400mもあります。また天を衝くような勢いの主塔の高さは44mもあり、広角レンズでも画面いっぱいになるほどの大きさです。
 

 


広い駐車場にはミュージアムや飲食店が併設され、吊り橋を渡った先にはワイヤーで一気に滑り降りるロングジップスライドや、天空アスレチック、セグウェイやバギーで山林を巡るガイドツアーなど、さまざまなアクティビティが整備されているので、丸一日楽しめそうです。
 

 


絶好の好天に恵まれたこの日は、富士山と駿河湾を同時に楽しめる大パノラマが広がっていました。まるで生き物のような個性的な雲がところどころに浮かぶ空のもと、山腹を吹き抜ける心地良い風を感じながら、いつまでも眺めたくなるような絶景を楽しみました。

20代の頃にプラモデル作りから距離を置き、約15年後に再開しましたが、道具にはなるべくコストを掛けないように気をつけています。今まで使っていた塗装ブースも、3Mのスプレーブースとダンボールを組み合わせて自作した簡易塗装ブースでしたが、そろそろ本格的な塗装ブースが欲しくなってきたので、Amazonのセール中でリーズナブルだったAnesty「塗装ブース(LED照明付き)」を購入しました。
 

 

 

 

パッケージはロゴや装飾が一切なく、真っ白でシンプルなデザインです。サイズは実測で縦34×横46×高さ27cmと比較的大きめです。また重量は約4.7kgもあるため、気軽に持ち運ぶのはためらう重さです。開封すると中には付属品が隙間なくびっしりと詰め込まれています。
 

 

 

 

同梱品は約1.5mと十分な長さのコードが付いたACアダプター、縦11cm×横9.5cmとサイズは小さいながらも日本語と英語で詳しく記載されている説明書、そして交換用のフィルターが1枚付属しているのがとても良心的です。さらに本体のファンに接続するための排気口、排気ホース、クランプ&ジョイント、ホーススリップが用意されています。

 

 

 

早速組み立てみました。前面から左右カバーを展開し、トップカバーに差し込んで固定します。またLEDライトは3つに分割されているため、それを組み立てて本体左右のソケットに差し込むだけでブース本体は完成です。最初は手こずるかもしれませんが、背面の排気ホースの組み立ても含め、慣れれば10分足らずで組み立てられます。持ち運び可能なことがウリですが、本体だけで約3.1kgもあるため、場所が確保できるなら常設したほうがいいかもしれません。
 

 

 

LEDライトは非常に明るいため、細かな作業時に頼りになります。吸引力が強いプロペラファンを搭載しているため、エアブラシ程度の飛沫であれば問題なく排気してくれます。ただ作動音は約45dbと比較的大きく、例えるなら掃除機なみの音量があるため、同居している家族がいると気を使いそうです。また夜中に作業するのは集合住宅の場合は難しいかもしれません。

とはいえLED付きの塗装ブースが1万円代前半で購入できることを考えると、非常にコスパに優れている一品といえます。

 

 


開封から組み立てて使用するまでの過程をYouTube動画にまとめました。塗装ブースの組み立て方や作動音の大きさ、エアブラシ使用時の塗装の飛沫を排気するところなど、より分かりやすくお伝えできる内容となっています。

 

 

 

 

通常のエアブラシ塗装なら1基のファンで問題ありませんが、もし缶スプレーのような飛沫が多くなる塗装がメインの場合は、ファンが2基付いた吸引力が高いタイプをオススメします。