KPI雑感 日経情報ストラテジー 2011年3月
日経情報ストラテジー2011年3月号の特集は、『「見える化」の基準を疑え』。
まだざっと走り読みをしただけですが、巻頭で紹介されているディスコさんの
KPIの改善事例は、興味深い内容でした。
ディスコの関家社長のお話が紹介されているのですが、印象に残ったのは以下の部分です。
「気づきを幾つも得て改善を繰り返すと、次第に改善活動が習い性になっていきます」
↓
「一人ひとりに気づきをもたらせる指標」が重要である。
見える化やKPI管理を行うのは、なんらかの結果(効果/成果)を得ることが目的です。
その思いから、最終の結果をKGIとし、それに直接結び付く行動目標をKPIに設定しがち
です。それ自体を悪いと言いませんが、本当にそれで当初の目標が実現できるのかと
いう点で、関家社長のお話は、多くの含蓄が含まれているように思います。
SCN( strategic capability network )にも共通するところですが、短絡的に結果を
求めるのではなく、結果を生み出す組織能力をいかにして身につけさせるか、
その方法が重要ということでしょう。
私は、KPIを用いた事業構造や業務の改革コンサルティングを行う際に、BSCや
SCNを考え方のフレームワークとして用い、KGI/KPIのブレイクダウンを通じて
どのような組織能力を獲得する必要があるのか、その獲得のためにどのような
施策が必要となるかを洗い出すことを行っています。その中でKPIの定義は
コンサルタントが行うのではなく、コンサルタントがファシリテートしつつ、お客様が
主体となって考えて頂いています。その際に難しいのは、得たい結果(効果/成果)から
検討がスタートするために、どうしても結果に目が行くというか、結果を得るためのより
短絡的な方法に傾きがちになるということです。
ディスコさんの取り組みは、KPIの在り方(使い方)について多くの含蓄を含んで
いますね。
(記事を書き写すわけにはいかないため、ディスコさんの取り組みの詳細は
日経ストラテジーの記事を参照ください。)
検索キーワード ① SCN ② 共通フレーム ③ 情報システム計画の立て方・活かし方
一時中断していたブログの更新を再開しようと思っています。
ただ、ここ2年間ほど関与していた案件は、予算管理やKPI管理など管理会計制度の
設計に関するもので、ITマネジメント関係の実務から少し離れておりました。
このため、ITマネジメント関係について書くには、世の中の動きに少しキャッチアップが
必要かなとも思っています。
予算管理制度や予算システムの設計のあり方、KPI管理について書いてみるのも
面白いかもしれないと思いつつ、現在思案中です。
キャッチアップの一環として、このブログへのアクセスキーワード(どのような言葉で
検索され、このブログに辿り着いているか)を確認してみました。
① strategic capability network (SCNを含む)
② 共通フレーム
③ 情報システム計画の立て方・活かし方
④ KPI
⑤ 柴崎知己
⑥ BABOK
⑦ 情報システム計画
⑧ 戦略 (経営戦略、 IT戦略等)
結果は、SCNが一番でした。意外に思いましたが、SCNについては書籍も見当たりませんし、
ネットで検索しても日本語で解説されている記事もほとんど見当たらないため、このブログに
行きつくのかも知れません。
SCNってあまりメジャーではないと思っていましたが、これだけ検索されている方がいると
いうのはちょっと驚きでした。
もう一度SCNについて、このブログで取り上げてみようかな・・・
KPI設定の難しさ
改革を進めるに当たって最も重要なことは、関係者の思い、
目的意識、出すべき成果などのベクトルを一致させることです。
関係者には、経営者、事業責任者、管理職、一般職員、プロ
ジェクトメンバーなど、様々な立場の人が含まれています。
立場の違いから、改革に対する思いや目的意識、成果など、
一致していることはまれで、異なっていることの方が普通と
言ってもいいかもしれません。
改革プロジェクトでは、関係者のベクトルをあわせる手段として、
KPIが活用されています。改革プロジェクトにおけるKPIとは、
改革の中で実施する各取り組みがだすべき成果の目標値兼
評価指標のことです。このKPIが適切に設定された時、各組織の
取組のベクトルがぴったりとあい、期待した成果の獲得の可能性が
高まります。
しかし、このKPI、適切に設定するのは、なかなか至難の業だったり
します。仕事柄、他社が作成された改革プロジェクトやシステム
構築プロジェクトの計画書を拝見することも多いのですが、多くの
場合、KPIが設定されていることはまれです。多くの場合、プロジェクト
としての目標設定(KGI)が設定されているだけの場合、あるいは、
散発的にいくつかの取組のみ目標設定(KPI)がなされている場合が
ほとんどです。KPIの必要性を理解しつつも、途中で設定に困難さに
ぶつかり、あきらめてしまっている場合が非常に多いように感じます。
このように非常に難しいKPI設定ですが、その難しさは、以下の2点に
あります。
・何に対してKPIを設定するのか
・妥当なKPIの設定値をどのようにして導き出すか
次回以降、このKPI設定の難しさの具体的内容について記載したいと
思います。
追伸
如何にして適切なKPI設定を行うか、その方法を詳細に解説し、演習で
感覚をつかんでいただく研修を開催します。詳細は以下を参照ください。
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News
2009年2月19日(木)~20日(金) TKP東京駅ビジネスセンター
第1回 「改革を成功に導くKPI設定研修」開催 → 詳細はこちら
2009年3月5日(木)~6日(金) TKP東京駅ビジネスセンター
第6回 「経営戦略の実効性を高めるIT企画研修」開催 → 詳細はこちら
多くの方のご参加をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
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主催する「経営に貢献するITのあり方」や「ITの戦略的活用」に関して
検討するブログです。
【過去記事の一覧はこちら】
当ブログのメインテーマである「経営に貢献するITのあり方」や
「ITの戦略的活用」に関する記事の一覧は、以下を参照ください。
『ITの戦略的活用についての検討の軌跡 (掲載記事一覧) 』
日々思うこと、旅行記、グッズ紹介など、その他の記事の一覧は、
以下を参照ください。
『その他記事 掲載記事一覧 』
【特集記事】
『事業戦略(計画)の実現に貢献するIT』を如何に実現するか
『事業戦略(計画)の実現に貢献するIT』と『ITマネジメント』の融合
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当ブログの主テーマである「経営に貢献するITのあり方」や「ITの
戦略的活用」の実現方法、IT戦略の立案方法について記載した
書籍の紹介ページはこちら 。(目次を全文掲載しています)

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Copyright(C) 2009 Tomomi Shibasaki. All Rights Reserved.
2008年10月~12月のIT支出カット率,金融危機前の計画比で10%~20%に
昨年末の金融危機以降の景気後退により、企業の投資が冷え込む
ことについて、昨日このブログでも取り上げました。そのことに関連し
ITProに標記のような記事が掲載されておりました。
2008年10月~12月のIT支出カット率,金融危機前の計画比で10%~20%に
内容的には、今のところ多くの企業では、金融危機前後でIT投資の
削減は行われていない。ただし、削減しつつある企業が出てきていることも
確かで、今後2009年以降は、削減傾向がより顕著になるのではないかと
いうことでした。
削減率については、投資目的別では、運用保守の削減率が低く、新規
システム開発や既存システムの再構築の削減率が高くなっています。
また、業務別では、物流、会計、人事給与などの削減率が低く、SCM、
経営戦略系、CRM顧客関連などの削減率が高くなっています。
この調査結果からも、不要不急の投資は削減傾向にあることが
見て取れます。
先日の記事でも書きましたが、初期対応として、不要不急なIT投資を
削減するのは、当然の動きだと思います。冬眠するようにじっとして
いることがこの経済危機を乗り越える最善策の場合、投資削減という
対策が有効だと思います。しかし、それだけでは結局じりじりと体力を
消耗するだけで状況を打開できない場合は、積極的に状況を打破する
ことを検討する必要が出てきます。
IT部門は、一旦全社の方針に沿ってIT投資(費用)の削減に努めながら、
この経済危機の中で経営的な効果を生み出すためにITで何ができる
のかを検討し、経営層に提案することが求められるでしょう。それは、
コスト削減策かもしれませんし、売上拡大に寄与するような事項かも
知れません。
多くの場合、コスト削減や売上拡大などの対策について、事業部門が
主体となって検討がなされているはずです。しかし、それでもなおかつ
IT部門に期待がよせられるのは、IT部門が企業内の組織の壁を越えた
策を立案できる可能性があることと、改革の具体的な手段(ツール)を
持っている(あるいは、世の中に存在することを知っている)可能性が
あるからです。
IT部門が、システム運用部門として経営に貢献するのか、戦略部門
として貢献するのか、その実力が試される時が来るのではないかと
思われます。戦略部門として貢献するためには、経営や事業上の
戦略や課題を適切に認識し、その実現策のプランニング力が重要に
なります。多くの企業のIT部門にとっては、まだまだ弱い領域に
該当すると思いますが、取り組むべき課題、期待されるであろう課題に
なると思います。
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News
先日告知をしましたが、当ブログで掲載しているような「経営戦略の
実効性を高める情報システム」を実現するためのIT企画の方法を
習得いただくための研修を実施します。講師は、このブログの主催者で
あり、「経営戦略の実効性を高める~情報システム計画の立て方・
活かし方」の著者である柴崎知己が勤めます。
詳細は、以下の案内ページを参照ください。
第5回 2009年1月22日(木)~23日(金) 東京国際フォーラム
『経営戦略の実効性を高めるIT企画研修 (東京)』 開催案内
多くの方のご参加をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
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2009年IT投資動向
3月決算の企業にとって、いよいよ98年度の第4四半期に入って
参りました。この時期は、年度の最終コーナーであると同時に、
翌期の計画時期でもあります。景気の下降、停滞が想定される中で、
翌期は大幅な減収減益を想定される企業も多いのではと思われます。
その中で、IT投資はどのようになるのでしょうか。
多くの企業は、減収の傾向を想定し、収支と支出のバランスを取る
ために、コスト削減を行うことが想定されます。また、コストの削減と
収支の減少を比較した場合に、収支の減少が先行する場合が多く、
キャッシュフロー的には状況が厳しくなることが想定されます。
そのため、費用面の影響以上にキャッシュ面の影響が大きい投資
案件は、不要不急なもの、戦略的に重要性が低いものは先送り、
中止される傾向が高まりと予想されています。
その傾向はIT投資も例外ではなく、2009年は減少することが
想定されています。CIOマガジン2009年1月号で、「CIOマガジン
IT投資動向調査」の結果が掲載されおり、2009年度のIT投資
見込みは以下の通りだったとのこと。
2008年度 → 2009年度
20%以上の増加 8.0% 6.2%
20%未満の増加 25.1% 20.7%
横ばい 48.0% 56.1%
20%未満の減少 15.5% 13.7%
20%以上の減少 3.4% 13.7%
全体的には、増加が33.1%から26.9%へと6.2%低下し、
横ばいが8.1%増加するということになっています。一見、
それほど大きな変化がないようにも見えます。
この調査で何をIT投資と言っているのか、その内訳がよく分から
ないのですが、文面からは投資だけではなく、運用などの定常
的に発生する費用についても含まれているようです。
その場合、IT投資全体の50%~60%程度が運用や保守費用で
あると考えられ、この部分の削減は、急速には難しいものです。
このため、新規システムの開発に絞って2009年度の方針を
調査すると、もっと大きな減少傾向が現れるのではないかと
思われます。
従来、不況時には、ITはコスト削減の手段として活用され、
効果も上げてきました。その役割は、今回の不況においても
求められると思いますが、同時に「自社の製品やサービスを、
より顧客にニーズにマッチさせる」ために、ITとして貢献できる
ことはないかという視点も、重要になってくるのではないかと
思います。
景気が急速に減速し、需要の急速な落ち込みが起こる中で、
費用や投資を削減し、収益となんとかバランスを取ろうとするのは
当然のことです。しかし、景気の悪化や停滞が長期化すると、
収益と支出/投資をバランスさせるという考え方だけでは、
シュリンクを起こし、泥沼に陥ってしまいます。そのシュリンクから
抜け出すきっかけを何とか見つけ出す、あるいは作り出せないと、
事業の存続自体が危ぶまれる事態に陥る可能性があります。
自社の製品、サービスを改良し、顧客のニーズによりマッチさせる、
あるいは、新たに作り出すための投資が、重要になってくると
思います。
2009年度は、
ITで 「自社の製品、サービスを改良し、顧客のニーズにより
マッチさせる、あるいは、新たに作り出す」ために何ができるか、
このようなITの戦略的活用の視点が求められる年になるのでは
ないでしょうか。
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先日告知をしましたが、当ブログで掲載しているような「経営戦略の
実効性を高める情報システム」を実現するためのIT企画の方法を
習得いただくための研修を実施します。講師は、このブログの主催者で
あり、「経営戦略の実効性を高める~情報システム計画の立て方・
活かし方」の著者である柴崎知己が勤めます。
詳細は、以下の案内ページを参照ください。
第5回 2009年1月22日(木)~23日(金) 東京国際フォーラム
『経営戦略の実効性を高めるIT企画研修 (東京)』 開催案内
多くの方のご参加をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
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