インキュベーター社長日記 | インターウォーズ株式会社 吉井信隆のブログ -45ページ目

第145回 「希望の年に!」

 昨年はこれまでにない世界的なパラダイムシフトにより、人々の意識革命が起こり社会の枠組みが大きく変化した年だった。


 過日、お会いした中国人の経営者から次の様な話を伺った。
 「現在、中国の企業では日本の企業の様な終身雇用習慣も、年金制度も、失業保険も、医療保険もほとんど未整備です。だから自分や家族を養っていくには、必死になって一生懸命働くんです。中国人が企業に求めるのは、自分を守ってくれる事ではなく、頑張った評価として職場の確保と報酬、そして自分の成長の場です。
 その結果、中国は過去30年に亘り、年に10%成長してきたのです。このスピードに追いつけなければ生き残っていけないですよ!自分の実力を高めれば、その代わりチャンスはいくらでもあります。今の中国人の一人当たりの賃金は、日本の10分の1にも満たないかもしれない。しかし、今日より明日、少しでも豊かになる為に、必死に皆働いているのです。」


 かつて、私達の祖父母や両親は、今と比較してとても貧しかったが、笑顔と、明日への「希望」を持って頑張っている姿があった。
 今の日本人に欠けているのは、先人達の明日に向けての希望を持った起業家精神なのではないかと、中国人の経営者の話を聞いて思った。


 デフレ、円高、株安、成熟化、高齢化、GDPの低下、50兆の赤字国家、リストラ、年収ダウン、日本経済の悲観論、閉塞ばかり見聞きする現状の話を聞いて、憂えていても何も始まらない。
 日本は第二次世界大戦後、先人達の頑張りによって奇跡の復興を遂げ、世界第2位の経済大国となった。
 株も土地も時価でアメリカを上回り、一人あたりのGDPは世界一になったことがあったことを、今でもよく覚えている。しかしその後、80年代半ば頃から今日まで、20年間ほとんど成長していない。その間、中国、韓国、インド、ブラジル、インドネシアをはじめ世界の他国は成長している。


 昨年政権交代し、国民は新たな政権に期待し、新たな光を求めている。しかし、私は、多くの人が「お上」に頼っているから、今日の現状を国民は招いてしまったことを認識すべきだと思う。また、選挙の投票にも行かない人が、国に頼ったり、批判している姿は、滑稽に思えてくる。企業の経営者も、一人ひとりの個人も、経済的に第二の敗戦をした現状を直視し、グローバル社会とは、一人ひとりが人任せでなく、自分達の力で競争して勝ってゆかなければ未来がないと認識すべきだと思う。


 元々日本は、資源は無い国であり、豊田佐吉さん、松下幸之助さん、盛田さん、本田さんはじめ多くの先人達の起業家精神によって、世界を相手にビジネスを展開し、繁栄してきた。
 しかし、資源は有限であり、もう後進国から安く買えることはないことを、認識した上で、これからに臨まなければならない。
 今回の世界同時金融危機は、グローバルな規模での混乱で枠組みが変わり、これまでの一時的な不況とは種が違うと私は思う。そして、目線を変えると、成熟化社会、グローバル化社会の中の至るところで機会の窓が大きく開いている。


 行き過ぎた内向きの価格破壊や、人減らしによって企業の存続を考えるのではなく、今こそグローバルな視点で、新たな社会の本来求めているニーズやドメインに進出してゆくことが肝要だ。そして、志を持った起業家と共に、一人でも多くの人が勇気と希望を持って、他人任せでなく頑張っていくことに、未来の私達の幸せが見えてくると思う。
 今後もできる限り機会を創り出し、一人でも多くの雇用を創生するチャレンジをしてゆきたい。


2010年元旦





吉井信隆のブログ-サイン

インドネシア

イギリス人の友人のヘッドハンターから、今面白い市場はインドネシアだとの話を聞いた。


インドネシアは人口2億5000万人位で、消費も活発化しており、何と前年比で50%伸びているとのことであった。


おむつのユニチャームや、ヤマハ発動機などは、既に卸工場やマーケットをインドネシアに移しており、将来インドネシアの売上の方が日本より大きい日本企業も出て来るとの予測をしている企業も多く、インドネシアに通じたビジネスマンのニーズが強いとの話だった。


人材市場も、ますますグローバル化してきている。

平山郁夫さん

シルクロードの幻想的な絵を代表にした作風の日本画家であり、東京芸術大学長だった平山郁夫さんが亡くなられた。
 生前に一度お話を伺った際に、自分は師匠から学んだ「大学を卒業しても、10年間は絵の作品で金を貰うな、一流のものだけを見よ、模写を続けろ、いい道具だけを使えば、プロの画家になれると学生に語っている」という言葉を想い出す。
 平山さんは、一人の画家と道を極め人間平山郁夫として、日本人を代表する人としてのスケールの器を創り上げ、多くの人々に様々な影響と教育者として、人を育てられた。
 世界に通ずる文化人、平山さんの後に続く人が、出現してくることを願いたい。

第144回 「つなぐ」

今年も残すところ、あと一カ月となった。


実質10年を超えるデフレ基調が続き、株安・円高、そして、例のない成熟縮小均衡マーケットの中で、大きな変革と出口の見えない年を感じた方々も多かったのではないだろうか?


新たな政権が誕生し、人々の意識や価値観の革命が起こり、はパラダイムシフトの年として歴史に残る年になると思う。


過日、浅草の伝統職人の中小経営者の集う会で、手に職をつけたい若者が、最近多く訪ねてくるとの話を聞いた。


新卒の大学生や、大会社を辞め、職人として働きたい人達が増えている。


インターネットがスタンダードツールになってからは、情報が入手しやすくなり、高度な専門の知識やスキルを持った人たちは、組織に属さず、企業の盛衰に振り回されることのない、個人事業主として、「インデペンデント・コントラクター」「プロフェッショナル・ワーカー」「フリーエージェント」といった呼称で、新しい働き方をする人々が増えている。


多種多様な商品やサービスを求める消費者のように、「職のロングテール」の方向への意識変革が始まったよだ。


老大国日本は、様々な問題が噴出し始めている。


企業にとって、新たな付加価値を創造してゆくイノベーションへの挑戦が不可欠代だ。


延長線で、仕事を進めていけば、今は楽かもしれないが、先々は必ず衰退に入る。


パラダイムシフトが起こっている今、イノベーションのアプローチの一つは、

「人と人をつなぐ」ことにある。

本気の企業経営者同士の出逢いは、企業を変えることがある。


勝ち組といわれている企業のビジネスモデルの中に、共通の「つながる」事実がある。


ユニクロと東レとの出会いによって、ヒートテックのような爆発的ヒット商品が生まれた。


出会いのOpportunities(機会)によって、化学反応が起きる。




吉井信隆のブログ-サイン

情熱仕掛け人

 ここ数年、リクルートの後輩達に、政治家を志すメンバーが増えている。
今年の10月、神戸の市長選に、元IMJの社長の樫野君が市長選に立候補し、15万6000人の票を集めたが、結果7,850票の票差で惜しくも落選となった。
 1,000人近い企業を育て、上場させトップを務め、育った神戸の街を活性化し、神戸から関西や日本を希望のある街にしていきたいとの思いで立候補した彼の志に共感するものがある。。
 彼が掲げたマニフェストの中の一つに、当社がインキュベートに関わっているバスケットのプロチームを創設してゆきたいとの構想があった。
 互いに今いる場もポジションも違うが、閉塞感漂う今の時代を地方から変えていきたいとの思いに、神戸市のメタファーとして、様々な施策を打ち出したマニフェストは、一人ひとりの市民が、希望を持って未来を実現できる街のグランドデザインが描かれていた。
 まだ、46歳、彼に、「いよいよこれから」の思いで望んで欲しく願っている。
 神戸市民の皆さんが以前あれだけ大きな災害に向き合って、復興してきた街にしてきた方々にも関わらず、選挙投票率が低かったことが残念に思う。