インキュベーター社長日記 | インターウォーズ株式会社 吉井信隆のブログ -93ページ目
<< 前のページへ最新 | 89 | 90 | 91 | 92 | 93

第3回 1996年に出会ったビジネスマン

 「自分の好きな仲間達と起業したい。失敗したところで、失うものもないし」 
 今から4年前、大手出版界を飛び出して、未知といわれていたサイバーデジタル業界で起業したアントレプレナーが語った言葉です。
 「どうして、ベンチャーで起業したいのか」と尋ねると、「あてがいぶちの仕事でなく、自分のやりたいことでお金を儲けたい」「一度の人生、気の合う仲間と仕事をしたい」とのことでした。


 親達が歩んだ偏差値社会で、安定、知名度の高い企業に入社し、企業と共に人生を、といったキャリア価値観が、崩れてきています。
 「絶対安定の保証」など本来無理な約束ごとを、信じた人と企業の絆が失われ、自分らしく生きたいと決断し、リスクをとっても、やりたい仕事を求める行動をとる人達が、ここ数年多くなってきました。
 やりたいことへの実現を求めた起業家が、一人でも多くチャレンジし、新たな産業を興していく社会の実現を期待しています。


吉井信隆のブログ-サイン

第2回 30代のあなたへ

 人生75万時間。今私達の寿命は85歳、そうすると744,600時間生きることになります。
 33歳になると、29万時間、10年たった43歳時、38万時間となる。その時に、あなたは何処で、何をして、どんな状況にあるのでしょうか?


 30代は、人生の過渡期です。
 今日の孫正義さんはじめ、ベンチャーの成功者達は、20代後半~30代で、自らのキャリアを決断し成功を収めています。
 起業家に限ったことでなくても、アントレプレナーと共に仕事をしたメンバーにも言えます。
 30代は、オールクリアボタンを押しても勝負できる年齢であり、体力、知力、気力共にエネルギーあふれている世代です。


 アサヒビールにNさんという人がいます。スーパードライ開発の立役者です。自分は生涯現役でやりたいとのことで、今日も現場で開発に取り組んでいます。
 自らのキャリアに対して、自分価値基準で選択した人です。


 多くの企業では、企業ゼネラリストの枠を求めた結果、市場競争力を失っています。
 30代は、自分の強みを活かすプロフェッショナルか、経営幹部を目指すか、起業家として独立するか、企業内で起業してゆくか様々な選択があります。
 30代の皆さんには、10年たった時、後悔しない為に、漫然で過ごすことなく、自らのキャリアアンカーをもとに、キャリアをデザインして欲しく思います。


吉井信隆のブログ-サイン

第1回 ミレニアムにあたり

 ミレニアム2000年を迎え、これまでの事業の延長に利益が見えず、「事業再構築、新事業開発」が経営テーマとなってきました。


 企業間には、新たな成長エンジンとなる「事業インキュベーション」が求められ、個人は、あてがわれたキャリアでなく、自ら機会を創り出す自己実現キャリアインキュべーションの時代となってきました。


 「インキュベーション」は、80年代以降、米国のシリコンバレー、ボストンなどの地で産学共同によりインフラができ、サンマイクロシステム、ヤフーなどはじめ多くのベンチャー企業が創出されたシステムです。
その背景にヘッドハンティングを伴ったインキュベーターが存在しています。


 企業と人が、これまでの日本の雇用関係ではない、「人が、企業と共に、インキュべート」してゆく姿に魅せられ、1995年、私は、インターウォーズを設立し、今日に至っています。


 2000年はマザーズ ナスダック 店頭と3つの公開市場が開け200社以上のベンチャーが次々と上場し、結果、億の資産を持つ若い経営者が創出されると思います。
今後、インキュベーターのプロと起業家が出会うことによって、ベンチャー企業幕明けの時代を迎えると思います。


 今、皆さんが、強烈に自らの思いを具現化したいと熱望したならば、独立してやるか、企業内起業でやるか、カーブアウトでやるか、合弁でやるか、MBO、といった様々なあり方が考えられます。


 私は、人と企業の縁を創ることによって、インキュベーション支援を行ってきました。これまでの経験や修得したことを参考にしていただければと思い、月一回、
「個人のキャリアインキュベーション」
「経営者の経営イノベーション・インキュベーション」
というテーマで、コラムを送らせていただきます。


どうぞ宜しくお願い申し上げます。
吉井信隆のブログ-サイン

<< 前のページへ最新 | 89 | 90 | 91 | 92 | 93