【引き継ぎブログ】学生ブログでイノベーションを起こす方法 | 法政大中小企業診断士養成課程に通う学生たちのブログ

法政大中小企業診断士養成課程に通う学生たちのブログ

法政大学専門職大学院イノベーション・マネジメント研究科MBA特別コース(中小企業診断士養成課程)の学生たちのブログです。
学生が交代でブログを書いています。
受験生・身内問わず、コメント・拡散歓迎です。

こんにちは、カブトムシ村です。

 

実はこの学生ブログを一年間、毎週投稿を継続したことにより、

今年度は、診断士養成課程の注目度が上がっています。

 

事実、説明会にも沢山の人が来ました。

 

そこで、今回はブログ委員会が意識した

コンテンツ・マーケティングに関する戦略の裏側について述べます。

 

これは、次年度生への引き継ぎ的な意味合いもあります。

ご自身のブランド力を高めたい人にも役立つ内容になっています。

 

ブログで注目度が急上昇

去年(2023年度)は、法政大学のイノベーション・マネジメント研究科の公開データだと、1.82倍です。

これは1年制、1.5年制と2年制の合計のMBAを含むので、

単純に養成課程の倍率ではありません。

 

しかし、養成過程の注目度が上がり、実際、学校説明会にブログ委員会も、在校生として登壇しましたが、毎回、かなりの大人数が来ていました。

 

なんで、増えたのか?

 

教授たちも、学校事務局も

今年は人が集まってくるから

「なぜだろう」と考えたそうです。

 

そうすると、

「これは学生のブログなんじゃないか」という

見解になってきたそうです。

 

それもそのはず、

我々が書いたブログを各メンバーのSNS(X,facebook)で発信する。

 

すると、結構な数の中小企業診断士の受験生が目にします。

我々の周りに、大学院の見込み客がいるわけです。

 

その見込み客に刺さるマーケティングができたということじゃないかと思います。

 

 

全日制の大学院にいくハードルを打破する

法政大学院の養成課程を選ぶ上で、

なんと言っても難点は、1年間の全日制です。

 

会社や仕事を一年休むなんて、

余程の強靭(狂人)な精神力とコミットメントが無ければ、来れません。

 

普通に冷静に考えれば、全日制の大学院に通うとなれば、

「お金ないし、学費高いし」

「生活費かかるし」

「勉強大変そうだし」

「子供は小さいし」

「母親だし」

「仕事やめるの怖いし」

「経営者だし」

「まだ若いし」

「もう老いてるし」

「都内から遠いし」

という理由で来れないと思ってしまいがちです。

 

さらに、顧客目線からすると、大学院って、ブラックボックスで、何をやっているか分かりづらい。

 

こうした不安を取り除くため、我々、在校生はブログで学生の取り組みを毎週投稿しました。

 

【それぞれの悩みを記事にした】

 

人はイメージが出来ないと将来を描けない

純粋に人はイメージできないものは買わないし、

行動しないし、将来を描けないものです。

 

そのため、我々のブログを毎週投稿することで、

受験生たちのイメージが膨らむことが重要です。

 

入学理由、学生生活、生活リズム、家庭との両立などなど、

イメージできて、さらに

「診断士取れて、MBA取れて、なんかめっちゃ楽しそうやん!法政ええやん!!」と思ってもらう。

 

これが僕らの考えた戦略でした。

 

 

学生ブログからのイノベーション

学生のブログが、入学希望者を増やす

なんて聞いたことがないですよね。

 

まさに学生主導のイノベーションだったのではないかなと思っています。

 

これは

SNSマーケティングの時代だからです。

ただ、これを手法として真似したら、成果がでるものではない。

 

作り手の情熱はコンテンツ・マーケティングになると思います。

 

 

ブログは日記ではない。求める成果から逆算して書く。

 

このブログの目的は、読んでくださる方にイメージが伝わり、

入学したいと思ってもらうために書いてます。

 

だから、ただの日記にしてはいけないと思いました。

芸能人のアメブロは別物です。

 

初めから『学生食堂です。わーい!』では自己満足で、見てくれない。

 

(途中からやってますが、初めからはそうしないのがポイント)

 

求める成果を意図して、書かないといけない。

 

では、成果とか何か?

 

それは後述するように

『倍率を上げること。願書を出してもらうこと』

 

では倍率を、上げるためには、どうしたらいいのか?

 

それは顧客志向に立ち、

受験生の『潜在的な悩み』を取り払えるような感覚になることが大切だったのです。

 

だから、コンテンツを考える際に自分が大学院を受験する時に、

どんなことを知れたらよかったかな、ということを逆算して企画を考えました。

 

例えば、

•お金は足りるのか問題

•パートナーの許認可問題(男女共に)

•仕事をできるか問題

•授業についていけるか問題

•群馬から通えるか問題

•小さい子供がいるけどどうする問題

•高齢だけど大丈夫?問題

•20代だけど大丈夫?問題

•単身赴任で尾道からくる問題

 

などなど、自分たちの問題から

数々のよい企画が生まれました。

 

個人的で具体的なネタの方が、

同じ悩みを持つ人には刺さるのです。

 

深く刺されば動機づけされて、行きたくなるのではないかなと思います。

 

めちゃくちゃ、具体的なイメージ像の方が刺さりやすい。

 

一方で、速報系のすぐ出した方がよいコンテンツは、写真をいれながら、短文でも日記でも良いのですぐにあげました。

 

例えば、入学式とか、大物ゲストが来た時、大きなプレゼンが終わった時、卒業旅行、卒業式など、速報で、あげました。

 

せっかく書くなら成果を作ろうと

23年3月末の導入授業で、ブログ委員会の公募があり、

当初10人のメンバーが集まりました。

これは、たまたま手を挙げたメンバーでした。

 

20代から60代まで、なんと老若男女のバランスのあるメンバーでした。

この多様性も、最高のシナジーを産みました。

 

並木教授からは「ブログ委員の目的は、来年の入試倍率を上げることです」と言われました。

 

しかし、この時点で、並木教授も、そんなに期待していなかったのでは、、、(笑)

 

また、先輩からは

「月1回程度で大丈夫だよ。適当にやればいいよ」と言われました。

 

しかし、今年のブログ委員は、

「せっかくやるなら、いい作品を残したいし、

 学びになるような機会になったらいいな」と話しました。

 

今回のメンバーには、

私のようにコンテンツ・マーケティングを勉強してきた人間がいたり、

毎日、個人のブログを上げても苦でもない

「ブログ、Twitterの女王(あやさん)」がいたりと

「ネットの場づくりプロ(ノブタカさん)」

「データ集計のスカイ君」がいたり、稀有なメンバーが揃っていました。

 

1回目のミーティングで、

「月1回と言わず、週1回で投稿しよう。余裕だよ」と

 大きな目標を掲げてしまったのも、良かったと思います。

 

去年は年間12本だったものが、今年は55本を超えるブログ数になったわけです。

 

これはウェブコンテンツとしては、

非常に重要だったと思います。

 

そして、記事も少なくとも2000字、

おおむね3000字の記事を書いていこうと話をして、

自主的に『ブログの書き方研修』を実施し、意識合わせをしました。

 

SEO(検索順位)の関係で、3000字の記事を毎週上げていけば、

必ず「中小企業診断士 養成課程」のキーワードで上位に上がってくるであろうと

考えました。

 

学生ブログが、「部分的」に本家を抜く

 

現在、学生ブログ(アメブロ)のSEO(次表)は、最高17位まで上がり、

3月26日には39位になりました。

「一覧」がつくと6位に来ています。

 

法政大学大学院の公式サイト(次表)は、6位。

「一覧」が付くと22位、ここは学生ブログの方がSEO的に上位です。へへん!!

こうした順位も一年のコンテンツ•マーケティングの成果だと思います。

 

拡散力の重要性

ちなみにアクセス数は、去年の先輩の一年分総アクセス数を4月の1ヶ月で抜いています。

つまり、12倍以上のメディア効果があったと考えられます。

 

あやさんのTwitter拡散力が高かったのも大きな要因でした。

個人の発信力も大切です。

 

中小企業診断士として、独立開業するためには、

ブログやSNSでの発信は欠かせないものです

 

もちろん、SNSのフォロワーが多いことも大切ですが、

検索された時に引っかかるかどうかです。

 

こうした取り組みは、

独立後の一人ひとりに当てはめていくと全く同じことが当てはまり、

士業にとって、コンテンツ・マーケティングはとても大切です。

 

何を書いていたのか?どう書いていたのか?

これはしっかりとした戦略がありました。

 

23年4月7日のブログ委員会で初めてのミーティングで

意識合わせをした時に、TGAという考え方をお話ししました。

 

T・・・ターゲットは誰か(何の悩みを持つ)

G・・・ゴールは何か(何を伝えたいのか)

A・・・どんな行動に繋げてもらいたのか

 

をしっかりと企画段階で練り込んでから、

記事を書いていこうと話しました。

 

例えば、60代男性だったら、

 

T・・・自分と同じ定年退職後の進学したい人向け

G・・・「人生いくつになってもチャレンジできるんだ」というメッセージを伝える

A・・・「記事にいいね!」してください。説明会ページを見てください。

 

という形で、骨格を決めていきます。

 

初期は、いきなり文章を書き始めず、企画書ベースで皆さんと揉み合います。

 

その上に、さまざまな具体的なエピソードを入れていくわけです。

 

ブログ委員会の4,5,6月は毎週、

それぞれのメンバーに

「なぜ、自分がこの学校に入ろうと思ったのか」というテーマで

3000字程度のブログを書いていきました。

 

内容は

「どんな仕事をして」

「どんなキャリアを歩み」

「なぜ、中小企業診断士を目指し」

「会社を辞めてまで、ここにきたい思い(その裏にある挫折や、苦い経験)」

「家族やパートナーの進学に対する声」

「将来への思い」

 

などなど、個人的な思いを綴っていきました。

 

先ほども言いましたが、

20代から60代の老若男女がいますから、

読者にすれば、この10名のどこかの属性に刺さります。

 

そうすると、

「25歳でチャレンジできるなら」

「55歳早期退職後だけど、チャレンジでできるなら」

「育児中だけれど、チャレンジできるかも」

 

とどこかの属性に刺さるわけです。

 

写真を使い視覚的に訴える

 

そして、できる限り、写真をたくさんいれてもらうようにしました。

イメージが湧くからです。

 

そうすると、どんどんと、色鮮やかにイメージができるようになってきました。

 

同級生も読んでくれるようになり、感想をくれるようになり、

コミュニケーションも活性化していきました。

 

写真は必ず許可を取りました。

診断士コースは、顔出しNGは1人もいなかったので、

そのままブログに使われることも多々多々。

ゲストや先生には確認してアップしました。

 

当初ブログ委員は10名だったのですが、

どんどんと自分も書いてみたいとさらに4名ほどメンバーが増えていきました。

 

TGAを明確にすると、

『あ、これは私と同じ属性だ』と刺さるのです。

 

読者の方から、非常に興味深いコメントがありました。

 

まさに、『イメージできる』と書いてあり、ターゲットに刺さっていることが分かります。

 

★お勧めしない無料画像

あと、ブログで以下のような無料のイメージ画像を使う人がいますが、あまりおすすめしません。

(上記でもありますが。。。)

 

なぜかというと、

 

上のイラストや、下の写真など、イメージの補足にならないからです。

個別で具体的なほどイメージは膨らみます。

文章も画像も抽象的だと刺さりにくくなります。

 

だからこそ、自分たちで撮った写真が大切なのです。

 

具体的な描写を心がける

ブログもより具体性がイメージできることかわ大切です。そのためには、固有名詞とか、より具体性のある状況説明をするとイメージが湧きます。

 

BADな例:

私は大手企業に所属していた40代の男性です。

 

Goodな例

私は大手の食品製造メーカーに入社し、これまで営業畑で育ち、最近は管理職として部下3名の育成に関わってきた40代中盤の男性です。

 

などにするとどうでしょうか?イメージ広がりませんか?

 

また、

 

超Badな例

イノマネは、大変ですが、とってもやりがいがあり、楽しいです。

 

Goodな例

診断士養成課程は、朝9時から17時まで授業があり、毎日2時間近い宿題もあります。いつ寝るんだというスケジュールですが、毎日、様々な職歴や経験のあるメンバーと討議しながら、企画や提案を作っていきます。そのため、プレゼンの達成感や提案後の打ち上げのビールは格別です。

 

だと、どうでしょうか。

解像度上がりませんか?

 

解像度を上げて話をするのは、診断士として

必須のスキルです。抽象的になりすぎていないかを周りの目で確認しましょう。

 

専門的、内輪な表現を使わない

自分たちが普通から使う略語や

内輪表現を当たり前に使う人もいますが、

読者が置いてけぼりになります。

 

例えば、

学内では、

イノベーションマネジメント研究科なので、

『イノマネ』とか、

中小企業診断士養成課程はMBA特別コースなので、『M特』と言われています。

 

これらの言葉はあくまで内輪言葉です。

そのため、

メンバーには使わないようにしていました。

 

常に表現は、読者視点が大切であり、

仲間うちで読者視点からのフィードバックは

欠かせません。

 

人材採用でも同じことが言えるコンテンツ・マーケティング

 

ちなみに、

私がなぜ、このようなブログ戦略に詳しいかというと

全く同じことを採用戦略で実施したことがあるからです。

 

イメージの湧かない会社には入れない。ならば、

社員インタビューをたくさん載せて情報開示することで、

求職者に安心してもらい、採用を成功に導くことができた経験があるからです。

 

大学院や中小企業診断士養成課程も、

採用プロセスと同じで、イメージさせることが、重要なのだと感じました。

 

ブログ委員会の雰囲気の良さも伝わる

また、こうした1年間のブログ委員会の雰囲気もとてもよかったのも特徴でした。

 

読者の方も、その雰囲気もブログから、感じ取られたのではないでしょうか。

 

並木先生も、1年間サバティカル休暇でしたが、

久しぶりに我々に触れて、その雰囲気を感じ取っていたようです。

 

もちろん、メンバーの半数がブログなど、

書いたことのないメンバーでしたが、協力しあったり、

企画を一緒に考えたり、添削をしたりしました。

 

特に若いメンバーが、年齢の高いメンバーに色々教えあったり、

和気藹々とした形で進みました。

 

SNSで拡散させるためには細かい作り込みを

ブログやSNSでイメージを作り出す上で欠かせないのが、写真です。

 

これまでの先輩たちのブログには、ほとんど写真が出てきません。

 

我々はきちんと許可を経た上で、写真を多用しました。

文章より画像の方が情報量が伝わります。

 

これらはかなり意識した部分でした。

 

また、SNSで拡散する際のサムネイルも力を入れて、

X(Twitter)にシェアしたのも大きな成果を作る要因になりました。

毎回、中小企業診断士の受験生の目に触れることになります。

 

私の友人の中には

『法政の養成課程に絶対行きたいから、今年の診断士の一次試験を突破して、

二次試験は無視して、法政に入る!』と熱狂的なファンも生まれてしまいました。

 

これこそが、コンテンツ•マーケティングの醍醐味ではないかなと思います。

 

一年やってみたブログ委員会の感想

•ブログを初めて書いたけど書き方がよく分かった。

•とにかく楽しかった。

•同期が見てくれて、反応してくれて嬉しかった。

•受験生が倍増したのが嬉しい。

•Xの知り合いが数名入学した。

•記憶だけでは薄れていくけど、自分で描いた記事は残るので思い出になった。

•このメンバーでできてよかった。

 

などなど、書き手も大きなインスピレーションを受けたのでした!

 

最後はほぼ卒業アルバム的な使い方になっていた(笑)

 

24年度の皆さんへ

今年はたまたま偶発的に変人が集まり、イノベーションが起きました。

 

なんか、やってる側が楽しそうだったのは、一番成果に繋がった気がします。

 

このブログは24年度の入学生に引き継がれていきます。

既に入学前にX(Twitter)で、

『入学したら、ブログ委員会やります!!』

 

と言ってくださる方もいて、これも嬉しい限りです。

 

私からのアドバイスは

 

•ブログ委員会が楽しそうにやる!

•読み手を意識する(TGA)

•文章はいきなり書かない、企画段階で揉む

•写真は沢山撮っておけ!(診断実習は×)

•サムネにはこだわれ

•SNSは楽しそうにシェアをする

 

です。

 

授業が始まると、7月や、年末年始など、

マジでキツくなることがシーズンもあります。

ただ、年間4本くらいなので、そんな手間より思い出の方が強くなると思います。

 

あと、提言もあります。

今年できなかったけど、私のアイデアです。

 

提言1:

『卒業後、どうなるの問題』は大きいので、

卒業生のインタビューみたいな企画はありです。

いわゆる『劇的Before After』です。

 

独立直後はみんな大変なので、数年後して儲かってる先輩の所がおすすめです。

 

提言2:

教授とのコラボやゼミ紹介です。ゼミの先生の雰囲気とか、

協力したい先生は取材するのはありです。

入学する前には、HPみても、ほとんど、教授の雰囲気はよくわかりません。

これを解決するのに良い企画です。

 

提言3:

事務局とのコラボです。何をコラボするかは不明ですが、

話を聞いてみると意外によいコンテンツになる可能性はありそうです。

事務局の人も見てますよ!とのことです。

 

愛校心

僕は割と、愛社精神とか、愛校心とか、

自分が所属した組織には誇りを持って活動してきたタイプの人です。

 

この一年、私の周りの人は、なんか法政MBA凄そう、

面白そうと多くの人から言われました。

 

なぜか?

 

僕がSNSや、リアルで良いと触れて回ったからです。

 

組織のブランドは誰が作るのか、

それは、我々、一人一人の個なんです。

やっぱり、自分が所属したからには、

その組織がGreatになって欲しいし、成長してほしいと思うわけです。

 

たかが、ブログだと多くの人は思うんですけど、

私はそのブログを、愛でて育てる感覚がありました。

 

その気持ちは、伝播するような気がします。

 

だから、法政の理念は、

『自由を生き抜く実践知』ですけど、これも実践知ですから、

継承していっていただけるといいかなと思います。

 

最後に

 

【ブログ委員のメンバー】

カブトムシ村、あや、あたる、しょうちゃん、

ノブタカ、しおん、ひでさん、そっしん、

MIYA、スカイ、こまみ、まんぷく大王、やす、コニー

 

1年間どうもありがとうございました!!