僕は、これまでに200冊以上の勉強本を読んできました。
勉強本については、これまでにブログで紹介していますが、原点に立ち返って、もう一回、勉強本をクローズアップしたいと思います。
ただし、勉強本そのものではなく、作者が勉強について何を語っているのか、いろいろと紹介していきたいと思います。
今回は、鎌田浩毅さんです。
●作者の紹介
職業は、京都大学の教授です。
専門は火山学です。
出身大学は、東京大学です。
●勉強本の紹介
『一生モノの勉強法』、『100年無敵の勉強法』を読みました。
この2つの書籍で、作者が語っていることを説明します。
●勉強本に書いてあること
勉強本には、以下の3つのことが書かれています。
①何を勉強するべきか(例えば、英語、行政書士)
②何のために勉強するべきか(例えば、大学入試、資格取得)
③どう勉強するべきか(例えば、時間管理、記憶、速読、モチベーション維持等)
作者によって、これら3つのうち、何に力点を置くかは異なります。
それでは、この作者の考えについて、説明していきたいと思います。
●何を勉強するべきか
作者は、火山の専門家ですが、火山の勉強をしろと言っているわけではありません。
自分の興味のあることを勉強しろと言っています。
●何のために勉強すべきか
作者は、勉強する目的について、以下のように語っています。
誰にも邪魔されない人生を自分の中に作り出すため
自分が学びたいことを発見する。そして、これを一生かけて、学び通す。
そうすることで、自分だけの人生をプロデュースするのだそうです。
作者は、京都大学の人気教授です。
御年65歳ですが、生涯、火山の研究をやり続けられるのだと思います。
それ故に説得力があります。
僕らに、当てはめて考えています。
自分が一生かけて学びたいことを発見することが、ポイントになります。
普通に考えれば、自分の仕事を極めることを意味します。
しかしながら、作者が提唱している勉強の目的は、「誰にも邪魔されない」を自分の中に作り出すことです。
「誰にも邪魔されない」という状況ですが、組織のなかで仕事をしていると、こうした状況を作るのは困難です。
上司、顧客の命令、意向を尊重する必要がありますからね。
そう考えると、組織に身を置く人間がこの目的を達成するためには、オフで、何かのテーマについて勉強することが重要になります。
作者は、仕事のなかで興味がわくテーマを見つければいいと言っています。
なるほどですね。そうすれば仕事にも繋がりますからね。
あとは、「誰にも邪魔されない」状況を創出しやすい職業というのもあります。
例えば、職人、芸術家、研究者、個人事業者等です。
こうした職業に転職することも良いかもしれませんね。
●どう勉強するべきか
まず、『一生モノの勉強法』の章目を列記してみます。
・面白くてためににある戦略的な勉強法とは
・勉強の時間を作り出すテクニック
・効率的に勉強するための情報整理術
・すべての基本 読む力 をつける方法
・理系的試験突破の技術
・人から上手に教わると学びが加速する
次に、『100年無敵の勉強法』の章目を列記してみます。
・つらくて苦しい受験がなぜあるのか
・活きた勉強とはどういうものか
・秘伝公開!かまた式勉強法の戦略と戦術
・受験を突破した後の勉強法
2つの書籍に共通するノウハウを紹介します。
●本を読む
作者は、読解力が全ての勉強の基本だと言っています。
以前、友人から「本をたくさん読んだら、文章力が身に付きますかね?」と問われたことがあります。
僕は、「何冊本を読んでも、文章を書かなければ、文章力は身に付かない」と答えました。
当時は、本気でそう考えていました。
でも、今は違います。
今ならこう答えます。
「まずは、たくさん本を読んで、読解力を身に付けるべきだ。
なぜなら、読解力がなければ、自分の書いた文章を客観的に読めないならだ。
誰が読んでも同じ解釈になるよう、自らの書いた文章を推敲する過程で、文章力が身に付いていくものだ」
作者が言う通り、まずは、本を読んで、読解力を身に付けることが、勉強の基本になります。
それから、作者は、人類が残した知的遺産を身に付けるため、書籍を読むこと推奨しています。
なるほどですね。
●時間を限って集中する
作者は、一日の中で、本当に集中して頭を使うことができる時間は、1時間くらいだと言っています。
この1時間のために、残り23時間があるとも言っています。
このピークのゴールデンタイム1時間を意識することが重要です。
多くの人が言っていることですが、この1時間は、朝が良いようです。
作者は大学教授なので、仕事中のどこかで1時間確保して、超集中するわけです。
オフで勉強するのであれば、就業時間前の早朝、1時間確保して、超集中すればいいわけです。
もちろん、1日に1時間勉強すれば、全てが、うまくいくわけではありません。
他の時間も勉強する必要があります。
その場合も、時間を限って集中するべきだと作者は言っています。
では、どれくらいの時間集中するべきか?
15分です。
人間は、どんなつらいことでも15分であれば、集中して頑張ることができるのだそうです。
逆を言えば、15分以上勉強すると、僕らは、他のことを考え始めるわけです。
だったら、15分集中を繰り返せば良いというわけです。
具体的な方法です。
①まずは、タイマーに15分をセットします。
自分が得意な問題を解きます。前日の復習でもいいでしょう。
アラームが鳴ったら問題を解くのをやめます。
②15分をセットします。
問題の続きを解きます。
アラームが鳴ったら問題を解くのをやめます。
③また15分をセットします。
問題の続きを解きます。
アラームが鳴ったら問題を解くのをやめます。
これで45分間、得意な問題を解いたことになります。
④さらに15分をセットします。
次の15分は、自分の苦手な問題を解きます。
得意な問題を解くことで、勢いをつけて、苦手な問題にチャレンジするというわけです。
アラームが鳴ったら問題を解くのをやめます。
これで、1時間です。
これにより、1時間を濃密な時間にして、勉強効率がアップするというわけです。
ただ、作者のように頭が良い人であれば、1日1時間の勉強でもいいかもしれません。
しかし、僕らはそうはいきません。
1日に1時間では足りません。
なぜなら、前日にやったことを忘れているからです。
どうしても、復習する時間が必要なので、どう少なく見積もっても、1日に2~3時間は必要です。
平日にこれを確保するのは無理なので、平日は1時間半、土日は5時間とかになります。
これが、数か月から数年の単位で続きます。
自ずと、長期的な勉強計画が必要になります。
●受験勉強の効果
作者は、研究者ですが、受験勉強を肯定しています。
受験勉強により、コンテンツ学力とノウハウ学力が身に付くこができると言っています。
コンテンツは、そのものの内容という意味です。
英語を勉強すれば、英語を読み・書き・話せるようになります。
数学を勉強すれば、解法を習得できます。
つまり、勉強したことを知識化して役立てることが、コンテンツ学力です。
受験勉強を通じて、実践的な知識を身に付けることができるわけです。
ノウハウは、方法という意味です。
受験勉強を通じて、時間管理を徹底しますし、勉強計画を作成してこれを実行します。
こうした経験は、受験勉強だけではなく、他の資格勉強、そして仕事にも活かすことができます。
つまり、合格という目標達成のための工夫を、他のことに役立てることが、ノウハウ学力です。
なるほどですね。
●モチベーション
勉強において、モチベーションは極めて重要になります。
勉強は、自らの好奇心を満たすわけですから、楽しくて面白いものです。
ですが、多くの場合、結果が求められるため、勉強は苦しいものになります。
このため、モチベーションが重要になってきます。
モチベーションには2つあります。
1つ目は、「勉強するぞ」と最初の一歩を踏みだすモチベーションです。
2つ目は、勉強を続けるためのモチベーション維持です。
そして、多くの勉強本は、2つ目、つまりモチベーション維持についてクローズアップしています。
作者の鎌田浩毅さんは、次のようなことを言っています。
長時間続けて勉強するのではなく、途中で上手に休憩時間を入れて勉強する
オンとオフを切り替えることで、モチベーションを維持するわけです。
オフは、1週間のうち1日であってもいいし、一日のうち1時間でもいいです。
オフは、①スポーツや映画を楽しんでもいいし、②寝たり風呂に入ったりしてリラックスしてもいいし、③見晴らしのいい場所で自分の人生について考えてもいいそうです。
オンオフの切替は必要です。モチベーション維持に直結するのは、①と③だと思います。
ただ、個人的な意見として、不用意に①をやってしまうと、勉強に戻れなくなる場合があると思います。
①をやるのであれば、勉強計画のなかに、予め予定を組み込んでおくことが重要になります。
それから、③についても注意が必要です。
明るい未来をイメージすれば、勉強へのやる気が強化されます。
一方、「一体何のために勉強しているのだろうか。。。」なんて考え始めると、勉強に戻れなくなるからです。
そう考えると、モチベーション維持に直結しませんが、②を上手に取り入れるのが、最も現実的かもしれませんね。
●勉強本
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●ビジネス本
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