【まともトーク】中綴じのページ数が『4の倍数』なわけ | ブックホンのブログ

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こんばんはぶっ君です。

 

お盆休みでしたが休んだ気がしないのはなぜでしょうか…

とりあえずハリッサとサテトムは素敵。特にサテトムは旨い!

 

 

 

さて今日は中綴じ製本の話です。

 

先日も「30ページの中綴じはできませんか?」という問い合わせを頂きましたが、

大前提として、

 

中綴じ冊子のページ数は、4の倍数です。

 

ですので、上記のお問い合わせに対する答えは『できません』、です。

2ページ減らして28ページか、

2ページ増やして32ページなら4の倍数ですので、製本できます。

 

 

 

何故なのか?

 

 

 

実際にやってみます。

 

適当に紙を用意します。サイズも適当でいいんです。

 

 

紙を揃え、まとめて半分に折ります。

 

 

どぅりゃ!

 

 

即席の中綴じ冊子、完成!

 

 

表1~表4、ページ番号を書いていきます。

 

 

どんどん書いて…

 

 

完成!で、ここからさらに、

 

 

バラします。

 

 

 各紙の表面

 各紙の裏面

 

並べるとよくわかりますが、最初に用意した用紙1枚ごとに、

表面に2ページ分、裏面に2ページ分、合計4ページずつ割り振られています。

 

本文の用紙1枚目であれば、

表面に12ページ目+1ページ目、裏面に2ページ目+11ページ目で、合計4ページ分。

 

2枚目の用紙には、

表面に10ページ目+3ページ目、裏面に4ページ目+9ページ目で、合計4ページ分。

 

つまり、印刷用紙が1枚増えるごとに4ページ増えることになります。言い換えると、

 

 

4ページ単位(4の倍数)でしか用紙を増やせない

 

 

ということです。

ですので中綴じ冊子の本文ページ数は4の倍数縛り、となるわけです。

中央から半分に切ってしまうと綴じれなくなりますしね。

 

仮にデータ上10ページ分しかない場合、印刷も製本も可能ですが、

上記写真の番号でいう『11』と『12』は白紙ページとして仕上がります。

 

白紙ページは『1』と『12』などでも構いませんが、どこへ白紙ページを差し込んでも、

データ10ページ分+白紙データ2ページ分=12→4の倍数にする必要がある、ということです。

 

 

 

また、間違いやすいのが『表2から内容が始まる』などの場合で、

表2にノンブルの1があっても印刷・製本上の扱いは『本文1ページ目』ではなく『表2』です。

 

例えば、これを『【中身】の数は4の倍数だからOK!』と考えてしまうと、

実際の本文ページ数は1ページ少なく(中身の先頭データは表2扱いに)なりますので、

4の倍数にはならず、進行ストップ!となるので要注意です。

 

 

 

余談ですが、業務用印刷は連続したページを常に隣合わせで印刷するわけではありません。

 

写真の場合は『10』と『3』、『8』と『5』が隣り合わせで同時に、同じ用紙に印刷されます。

『4』+『5』で見開きデザインの場合なら、左(4)と右(5)は別々の用紙に印刷されるわけです。

 

この印刷配列はページ数やサイズによっても異なり、ブックホンでデータを組み直すため、

見開き状態でのデータ入稿ではなく、単ページでの入稿をお願いしています。

 

 

 

 

ページ位置で悩みそうなら、中綴じ冊子は構造が簡単なので、

上記の様に自宅で余った紙とステープルで簡易版を作成し、位置を確認しながら進行するのもおススメです。

 

ただし、

 

 

簡易版を作成する場合は原稿を煮詰める前!

 

 

がよいです。

 

原稿が完成→家庭用プリンターで印刷→ページの位置確認、の順だと、

万一、ページ設定が間違ってた!なんて事態になった時、原稿の調整が大変だからです。

 

 ※内容がカンタンな写真集など、画像数の調整で済むような場合はまだ大丈夫ですが、

  文章物だったり見開きデザインがある場合は泥沼になることもあります。←経験者は語る

 

ですので、おおまかな見出し構成が出来上がったぐらいで簡易版試作、がおすすめです。

あとは原稿を作りつつ、試作と照合しつつ、といった感じで進行です。

 

 

 

 

 

さて、終盤少々横道に逸れましたが、

中綴じページ数のカラクリ、ご理解いただけましたでしょうか?

 

慣れればどうということはないルールですので、

ぜひ中綴じ冊子作成にチャレンジしてみてください。

 

 

 

それではまた。

 

 

 

 

製本・綴じ方について/中綴じ製本