15話ラストです。 

 

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。視聴しながら生じた疑問の考察やら、内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

シグナル  시그널 英題:Signal

 (tvN Jan 22, 2016 - Mar 12, 2016 1時間15分×全16話)

対象:15歳以上

脚本:Kim Eun Hee

演出:Kim Won Suk

 

※このドラマは、犯罪を扱うという特性上、登場人物がエピソード毎にたくさん出てくること、1話完結ではないこと、現在・過去の描写が頻繁に入れ替わる、など、通常の筋追いでは、わかりにくい部分もあるため、補足も兼ねて、びびの独断で、人名や、人間関係など、ドラマよりも先に、リマインドしたり、説明をする場合があります。

極力、ドラマ上、「なるほど!! この人がこういう立ち位置だったのね」という謎解き部分の醍醐味が損なわれることのないように工夫したいとは思いますが、なにぶん、整合性を取り切れない箇所もでてきそうな気がします。

余計、わかりにくくなったりしたら、ほんと、申し訳ないです。

 

前記事をお読みでない方は、さきに、こちらからお読みください。

 

#15-1 #15-2 #15-3

 

【Episode 15-4】

 

現在

 

~スヒョンの車中~

 

バックミラー越しに、後方を確認しているスヒョン。

スヒョン「この車もそう長くは乗ってられないわね。タクシーに乗り換えましょう」

ヘヨン「チャ刑事こそ、大丈夫なんですか? ソウル中の刑事たちを敵に回しますよ。」

スヒョン「そんなの、たいしたことないわ。すぐにでも、キム・ソンボムに会わなきゃならないの。だって、私は、先輩ニムがどうやって死んだのか、彼が生き返るためには何を変えなければならないのか、知らなきゃならないのよ。」

 

完全に、優先度が違うんです。

 

過去

 

~チニャン署強力班~

 

配達員「チニャン署強力班2チームのイ・ジェハン刑事。イ・ジェハン刑事さんはこちらですか?」

ジェハン「ここです」

配達員「ああ。郵便物ですよ。あなたが、イ・ジェハンさん?」

ジェハン「ええ」

配達員「こちらに、サインをお願いします」

 

ジェハンが、待ち望んでいたものが到着したのです。
受け取ったものは、科学捜査研究所からの国際郵便。

  

Tシャツ姿のジェハン。

季節は夏になったんですね。

 

壁のカレンダーは、7月を指しており、月末部分が大写しになっている。

あ・・・! それがこの日か!

 

思い出しますね。このドラマの第1話は、このシーンから始まりました。

ちゃんと、2000年7月29日の文字が・・・

ドラマの冒頭に戻ってきたんですね。

~回想~

【2000年7月29日】

 

下校時に急に振り出した雨。

 

皆が出払った頃、とぼとぼと、出入り口にやってきたヘヨン。

そして、もう一人。

傘もなく、誰も迎えに来ていない、さきほどの女子ユンジョン。

 

自分の持つ、ボロボロの傘に目を落とすヘヨン。

振り返ったユンジョンに気づくと、慌てて、後ろ手に傘を隠す。。

 

特に、嫌な顔をするわけでもなく、かえって微笑むユンジョン。

 

ヘヨンの立場にたてば、こんなボロボロの傘、みっともなくて貸してあげることもできない。

ましてや、一緒に入る?などと声もかけられない。

 

いたたまれず、掴んだ傘をささずに雨の中を飛び出していくヘヨン。

 

やはり、気になったヘヨンが振り返ると、

独りぼっちになり、さすがに気落ちしているユンジョンが見える。

 

もう、罪悪感しかない。。

さらに、駆け出すヘヨン。

 

 

 

~チニャン署 廊下~

 

ジェハン「オ・ジェソン検事ですか? イ・ジェハンです。証拠を手に入れました。ソウル庁捜査課長キム・ボムジュを殺人罪に問える証拠です。・・・はい、そうです。では、1時間後に、事務所に伺います」

 

着々と、秘密裡に、ボムジュを追い詰めるために動いていたジェハン。

 

誰に頼ることもできない、孤独な闘いです。

 

封筒から取り出された報告書には、赤いマフラーの写真も載っています。

【フライングネタバレ】つまり、この分析の元は、赤いマフラーだということを意味しますが、その経緯については、最終回に持ち越しウインク

 

そして、この時、ジェハンは、検事との電話で、チャ・テジンの犯行の証拠ではなく、キム・ボムジュの殺人の証拠・・だと、はっきり言ってます。

 

 

~チニャン署 強力班~

 

部屋に戻ってきたジェハン。

ジェハン「ちょっと出てくる。なにかあったら、電話してくれ」

同僚の刑事「ああ、わかった」

 

検事のところに行くつもりなのです。

 

まさにその時、「子供がいなくなった。誘拐だ」と、刑事が飛び込んでくる。

 

刑事「キム・ユンジョンって言う名前の女の子が、チニャン小学校から誘拐された」

 

そこからは、ハチの巣をつついたように大騒ぎです。

「おい、家族に連絡しろ」

「通話記録を知らべて、いつどこからの電話だったか、確認しろ」

 

とても、検事局に行ける状況じゃありませんね。

 

封筒を引き出しにしまうと、

捜査に加わるジェハン。

 

ジェハン「最初の通報に関して手伝いよ、学校からあたってみる」

刑事「はい、わかりました」

 

ジェハン「(交換台に)チニャン小学校につないでください」

 

現在

 

~地下駐車場~

 

キム・ソンボムが留守電に残したメッセージで指定した場所です。

ソンボム<1月19日 午後11時、サンファビルの地下駐車場だ。他の警官は誰も信じられない。パク・ヘヨン、お前ひとりで来い!>

 

時刻は、ちょうど11時。

 

その言葉どおり、一人で、地下駐車場の中を探し回るヘヨン。

 

非常階段の扉が開いたような音がして、慌てて、駆け付けると、物陰で隠れていたソンボムが、突如現れ、ヘヨンをしめあげる。

 

ソンボム「お前、一人か?」

ヘヨン「証拠ってなんだ? キム・ボムジュを失脚させられる証拠っていうのはどこにあるんだ?」

ソンボム「お前ひとりかって聞いてるんだぞ」

 

全く、噛み合いません。

 

ふりほどくヘヨン。

ヘヨン「どんな証拠なのか、俺に言え!!」

 

ソンボム「一体、なんだと思う? 賄賂、横領・・時効は成立してるぞ。」

ヘヨン「時効が適用されない犯罪と言ったら・・・殺人・・殺人事件なのか?」

 

ニヤリと笑うソンボム。

 

 

その時、背後から、銃をかまえて近寄ってきたスヒョン。

 

 

スヒョン「キム・ソンボム! 手をあげなさい!」

 

手をあげるふりをして、逃げ出すソンボム。

 

必死に追いかけるヘヨンが、ソンボムと激突。

二人で床に転がり、そのまま、大乱闘。

少し離れたところから、スヒョンが拳銃でねらっています。

 

ホンギやケチョルには、いろいろ言われていましたが、一応、ヘヨンも警察大出身なので、凶悪犯人を前にした時の逮捕術くらい、ちゃんと身に着けておりまして、無事、手錠をかけることに成功。

 

ソンボム「一人で来いと言ったはずだぞ。お前、バカなのか!」

睨んでます。

 

ヘヨン「心配するな。チャ刑事は信用できる。」

 

ソンボム「信用できる、できない、とか、そういう問題じゃないんだ。お前は、キム・ボムジュって人間をわかってない! きっと、誰かがお前を追跡しただろうな」

 

待っていられず、話しに割って入るスヒョン。

スヒョン「イ・ジェハン刑事。あんた、覚えてる?」

ソンボム「そんな人間、知らないね」

 

ソンボムの首を締めあげるスヒョン。

そこはもう、容赦ありません。

 

スヒョン「2000年スニル精神病院」

ソンボム「知らないって言っただろ!」

いくら、ソンボムごときにすごまれようと、怯むスヒョンじゃありません。

 

スヒョン「あんたの故郷の家に、彼の遺体は埋められてた! どういうこと!?」

ソンボムを締めあげたまま、揺するスヒョン。

 

じろりとスヒョンを見るソンボム。

 

スヒョン「なんで、彼を殺したの?」

 

追求するスヒョンを、後ろから、心配そうに見つめているヘヨン。

 

ソンボム「あいつは、死ぬ覚悟をしてたよ。もし、あいつがそのまま、止めていたら、なにも起きやしなかったさ。奴は、理由もなく、暴言を吐き散らして死んだんだよ」

 

言い換えれば、自分の命よりも、最後の最後まで、悪い奴らに立ち向かうほうを選び、そして、殺された、ということです。

 

スヒョンの後ろで、なんとも言えない表情で立つヘヨン。

 

過去

 

~チニャン署 強力班~

ユンジョンの誘拐事件の捜査は続いています。

 

子供を人質とした営利誘拐事件となれば、大事件です。

当然のごとく、応援部隊がやってきました。

 

陣頭指揮者は、キム・ボムジュです。

ジェハンと、視線を合わすボムジュ。

ボムジュだけではなく、アン・チスの姿もありました。

 

チニャン署班長「ソウル本庁の刑事部長さんが、キム・ユンジョン事件を監督するために来られた。今後、この事件を担当されることになる」

チニャン署の刑事「え・・? じゃ、班長は・・・」

刑事「いつも突然なんだよな」

戸惑いの色が浮かぶチニャン署の刑事たち。

 

刑事「脅迫状が届きました。フィレンツェカフェに、5000万ウォンを持ってこい、とのことです」

いろいろ、言いたいことはあれど、事件最優先です。

 

ボムジュ「チニャン署の刑事たちは、現場に向かい、怪しい人物を探し出せ。ソウル庁のチームは、店の中に客のふりをして潜入しろ。挨拶はあとだ。さぁ、急げ!!」

はい、と返事をし、すぐに移動する刑事たち。

 

ジェハンだけは、複雑な表情のまま、それでも仕方なく、出動していくしかない。

 

~フィレンツェカフェ~

 

身代金受け渡しに指定されたカフェにやってきた刑事の一団。

 

ジェハン「皆さん。ご協力をお願いします。こちら、チニャン署の者です。」

身分証を示し、指示するジェハン。

 

客たちは店の隅に移動し、該当のテーブル他、鑑識作業が始まる。

 

~チニャン署強力班~

刑事たちが皆出払った後、一人残っていたキム・ボムジュ。

 

うろうろと歩き回ってます。

ジェハンの机の前で止まるボムジュ。

 

周囲を警戒しながら、机の上のファイルをめくったり、

引き出しを開けていく。

 

なぜ、鍵をかけなかったのか、悔やまれますが、今更です。

 

科学捜査研究所からの封筒を手に取るボムジュ。

 

なんかさぁ、このために、誘拐事件の応援に来たって感じしない?

 

 

現在

 

~地下駐車場~

 

ソンボムを締めあげ続けているスヒョン。

スヒョン「理由もなく、死んだってどういう意味なの? 一体、どういう意味よ!?」

 

ソンボム「あのガキ(ソヌ)と、奴(ジェハン)とは、なんの関係もなかったんだ。放っておいて、無視することだってできたはずなのに、真実を暴いてやる、とか言って、狂ったように捜査してたよ」

 

目を見開いて驚くスヒョン。

 

ヘヨン「パク・ソヌの死亡事件・・・その事件のことなのか?」

ソンボム「そのとおりだよ」

  

過去

 

<ソンボムが語った真相>

 

~廃工場~

捕らえられ、縛られているジェハン。

 

ボムジュ「オ・ジェソン検事以外に、このことを知ってる人間はいるのか?」

ジェハンの机から奪った科学捜査研究所からの封筒の掲げるボムジュ。

 

ジェハン「・・・・・・」

 

ああ、そうか!と、わざとらしく気づいたふりをするボムジュ。

 

ボムジュ「オ検事にだけ話したはずなのに、俺がどうやって気づいたのか、知りたいのか?」

 

ジェハン「・・・・・・」

 

あはははは・・・と、心底、おかしそうに、下卑た笑いをみせるボムジュ。

 

ボムジュ「それが、世の中ってもんなんだよ。今じゃ、みんな同じ船に乗ってると、お前、まだ気づいてないのか?」

 

言葉もないジェハン。

 

そして、その場には、アン・チスと、キム・ソンボムの姿もありました。

 

ボムジュ「これが、最後のチャンスだ。諦めろ。もし、お前が諦めると約束するのなら、いますぐにでも、終わらせてやるよ。俺だって、仲間の警官を殺したくなんかないんだよ」

 

どの口が言う!って感じです。

「や~~~!」と渾身の力をこめて、引きちぎると

叫びながら立ち上がり、ボムジュに向かって突進していくジェハン。

縛られていたロープは、ジェハンが後ろ手でガラス片を使って、切り込みを入れていたんです。

 

すぐさま、応戦するソンボム。

またもや、押しあいになった際、腹部を刺されるジェハン。

撃たれたんじゃなかったんだね。。← 記憶飛んでました!

この間、刺されてから、まだ半年しか経ってないのに・・・・。😭😭😭

 

それでも、ソンボムを背負い投げするジェハン。

その見事な決まり具合と勢いを間近でみたボムジュがびびってる。

 

その隙に、廃工場から走って逃げ出すジェハン。

 

※ 8月3日のスニル病院での交信のシーン、初出は、#2-3 でしたが、ヘヨンの回想などを含めると、複数回出てきました。

その中でも、今回は、#8-4 の、アン・チス視点の回想が一番、近いのではないかと思われます。

 

 

裏山の落ち葉の上を滑り落ちながら、必死に逃げたものの、すでに限界は超えています。

 

もともと、廃工場で捕まっていたぐらいです。その前に、かなり、ボコボコにされていたにきまってます。← ソンボムに。

 

腰を下ろしたところで、無線機に電源が入りました。

 

呼吸を整えながら、無線にむかって話しかけるジェハン。

 

ジェハン「パク・ヘヨン警衛ニム・・・たぶん、これが私の最後の交信になると思います」

苦しそうな呻き声を聞かせないようにするジェハン。

 

 

ジェハン「決して諦めないでください。過去は変えられます」

 

そう言うと、岩の裏に、無線機を隠すジェハン。

 

覚悟を決めたジェハンのもとに、ゆっくりと近づいてきたアン・チス。

その手には、拳銃が握られている。

 

そういうことか、ふっと笑うジェハンに、

 

ジェハン「一体、なんの真似です?」

 

銃口を向けるアン・チス。


命乞いも、恨み言も、文句も何一つ言わず、無言でアン・チスを見据えるジェハン。

 

涙、涙、涙。。えーん


アン・チスがボムジュを狙っているところを、追ってきたソンボムが少し離れたところから見ています。

ハンカチで、手についた血をぬぐうソンボム。

 

アン・チスがかまわず引き金を引くと、

 

そのまま、後ろに倒れるジェハン。

 

今にも泣きそうな顔で、拳銃を握りしめたままのアン・チスをみて、「しょうがねぇ奴らだ」と呟くソンボム。

 

ソンボム「今、何時だ?」

独り言です。

ソンボムの腕時計は、午後11時23分を示していました。

 

撃たれたジェハンのアップに切り替わると・・・なんと、撃たれたジェハンは、即死してはいなかったんです。

 

しばらく虚空を見つめ・・静かに目を閉じるジェハン。

 

決して、諦めないでください。

 

ジェハンの、その強い強い念が、一番、託したかった相手ヘヨンに向けて、自分が最後を迎えた23:23の時刻に合わせ、無線機を通じて繋がることになったんです。

  

現在

 

~地下駐車場~

 

ソンボムの話を聞いて、ショックを受けるヘヨン。

 

ソンボム「奴は、生きるチャンスがあったのに、それを自ら、棒に振ったんだよ」

 

そうじゃない。

 

少しずつ後ずさるヘヨン。

 

ヘヨン「俺のせいだ・・・俺のせいで・・・」

 

~回想~

 

ヘヨン「これらの未解決事件は、誰かが放棄したために存在するものです。だから、刑事さんも諦めないでください」(#11-2

 

ヘヨン「刑事さんに、どうしてもお願いしたいことがあります。1999年のインジュで何が起きたのか、調べてください。どうか、その事件について、真実を私に教えてほしいのです。」

#11-4

 

ヘヨン「刑事さん、私です。お願いですから、ヒョンを助けてください!兄は、2000年の2月18日に亡くなるんです。殺されそうとしているんです!!」(#14-4

 

今までの、ジェハンとのやり取りを思い出し、ヘヨンの頬に、涙が伝う。。

 

ヘヨン「俺は、今までずっと、誰もがみんな、兄のの事件から背を向けていると思っていたんだ。でも・・・刑事さんだけは、ひとり・・・決してあきらめたりしなかったんだ。俺のせいで・・・イ・ジェハン刑事さんは俺のせいで死んだんだ!

 

動揺するヘヨンを振り返り、

「パク・ヘヨン! しっかりしなさい!!」と声をかけたとたん、キム・ソンボムがスヒョンの手をすり抜け、逃亡する。

 

スヒョン「そこで止まれ!!」

絶叫しながら、ソンボムを追うスヒョン。

 

その時、向かってきた乗用車に跳ね飛ばされるソンボム。

 

その衝撃に、びくっと身体を震わせるヘヨン。

 

すぐさま追いかけたスヒョンが、乗用車を銃で狙った時には、すでに、奥の通路を曲がったあとでした。

徐行でもなければ、ブレーキも踏まず。

完全に、スンボムをねらった故意の殺人行為です。

 

先回りするスヒョン。

 

頭から大量の出血をしているソンボムのもとに駆け寄るヘヨン。

ヘヨン「キム・ソンボム!!キム・ソンボム!!」

 

反応なしです。

 

先回りしたスヒョンが、乗用車にむけて発砲し、見事、タイヤに命中。

タイヤがバーストする。

 

制御不能になった車が停止したところに、スヒョンがドアを開け、犯人に銃を向ける。

スヒョン「降りなさい!」

 

ふらふらと降りてきた男。

 

スヒョン「後ろを向き、車に手をつきなさい」

 

言われた通りに、手をつく男。

ただし、車に乗っていたのは、一人ではなかったのです。

 

反対側のドアから脱出する男に、視線を向けたスヒョンに対して、反撃してくる男。

 

乱闘の末、しりもちをついた男の傍に、運悪く拳銃が落ちている。

 

ヘヨン「アンデェ(撃つな)!!!」

絶叫するヘヨン。

 

気付いた時には、すでに、近距離で照準を合わせられていたスヒョン。

 

全速力で、後ろから駆け込んできたヘヨンが、スヒョンの前に身体を投げ出す。

 

スヒョンの代わりに撃たれたヘヨンが、そのまま、地面に倒れ込む。

 

オ・ギョンテが冷凍車に仕掛けた爆弾の存在に気づき、スヒョンを救おうと、全速力で駆けつけた姿を思い出します。

あの時は、間に合いませんでしたが、今度は、間に合いました。

 

過去に頼ることなく、現在で、スヒョンの死を食い止めたのです。

 

撃たれた腹部に手を当てているヘヨン。

その手も、血に染まっています。

 

なにが起きたのか、理解できず、呆然としているスヒョン。

スヒョン「パク・ヘヨン・・・」

 

その隙に、逃げ出す男。

 

スヒョン「パク・ヘヨン・・・パク・ヘヨン・・・パク・ヘヨン・・・」

何度も、ヘヨンの名を呼びながら、近寄り、ヘヨンの顔に両手を当てるスヒョン。

スヒョン「パク・ヘヨン、しっかりして! パク・ヘヨン、目をあけて」

 

ヘヨン「無線・・・」

スヒョン「救急車を呼ぶわ」

 

その手を押しとどめるヘヨン。

 

ヘヨン「無線を・・・無線を送らなければなりません」

 

~ヘヨンの回想~

ジェハン「私は諦めませんよ。なにが起ころうとも、私は最後までやり通します」(#13-3

 

ヘヨン「イ・ジェハン刑事さんを救わなければ・・・」

 

泣きながら、何度も、ヘヨンの名を呼ぶスヒョン。

スヒョン「パク・ヘヨン、しっかりして。ダメよ、パク・ヘヨン! パク・ヘヨン!!」

 

ヘヨンの意識が遠のきそうになり、その声も悲鳴にちかくなっていく。

 

~回想 #13-3

 

ヘヨン「刑事さんには、幸せになってもらいたいんです」

ジェハン「私も、警衛ニムに、幸せになってほしいです。」

 

 

現在と過去・・・無線で繋がっていただけではなく、人間の本質の部分で繋がっていた二人の、その命が、消えようとしています。

 

15話、終了です。

 

★『シグナル』EP.15-4 雑感★

 

ジェハンの死の状況を、スヒョンやヘヨンに伝えると、その役目を終えたかのように亡くなったキム・ソンボム。

 

ジェハンについて、「奴は、生きるチャンスがあったのに、それを自ら、棒に振ったんだよ」と言ってましたけど、本当は、わかっていたんじゃないかな。

「しょうがねえ奴らだ」

警官同士で、命を取り合う場面をみて、シニカルに呟いたソンボム。

道を踏み外して、法のグレーゾーンやらブラックを渡り歩き、目こぼしをもらいながら、ボムジュにいいようにこき使われていたんだろうけど、裏街道を歩きながら、人間を見る術を身に着けていたはずだから。

 

回想と確認ばっかりだったら、どうしよう、と思っていたラス1(15話)でしたが、最後に来て、動きましたね。

 

スヒョンが、8月3日のことを告げたことによって、時空が変わったかも、ということが前振りになり、それにばかり、目がいってしまっていましたが、ラストでまた、“死ぬ予定だったのに生き残る”現象が、スヒョンの身の上に起きたんですよね。

 

でも、これに関しては、無線の交信で運命を変えたわけじゃないので、これはノーカウントかな。

 

さすがに、最終回を前にしたこの展開、ヘヨンが助かるかどうか、を、ヤキモキされている方は少ないかもしれません。(笑)


さて・・・実は、私が一番、理解不足かも・・と不安になってる最終回が、とうとう来てしまいました。

 

筋追いしながら、「ああ、そうだったんだ!!」と得心できるといいんですけど。。。