コメントで以前から何度かあったような質問についての私の勝手な答えです。
Q、新司過去問をどのようにやったか。
A、まず、サンプル、プレや初期の新司問題は傾向が今と全く異なる科目もあるので問題を見た程度のものもありますし、見てすらいないものもあります。特に、初期の刑事系は問題のタイプが今の新司や旧司と違ってたり簡単なものが多いので軽く一度検討したくらいです。ただ、倒産法だけはサンプル、プレからやりました。
基本的に自分は過去問は一度しかやっていません。初見の問題じゃないと、つまらないと感じるのと、新より旧司の過去問が何度もやる価値があると思っていたためです。
『あてはめ』での点の取り方がわかっている人は新司の過去問はそう何度もやらなくていいと思います。
むしろ、論点抽出能力、問題点発見能力を養うには旧司過去問をたくさん潰す方が良いのではないかと個人的には思います。新司は事実が多いため、論点に気づきやすいのですが、旧司はかなり勉強していないと、論点に気づきにくい問題が多々あります。
なお、私はやらなかっただけで新司過去問を何度もやることは時間があるなら良いと思います。何度もやって有害であるということはありません。
むしろ、何度かやるのが合格者の多数派ではないでしょうか。私は新司合格者の中では異端だと思うので。
Q、再現答案の利用方法
A
上位合格者のほとんどが共通して書いている論点やトピックは何か。また、その論点を自分は書いたかを確認。採点実感や出題趣旨で、『この問題は……について論じる必要がある』『……について触れている答案は少数にとどまったが、触れていた答案は高く評価した』などと書かれていても合格者の多数が書いていないことは書かなくて良いです。
出題趣旨やヒアリングを鵜呑みにしすぎるのは危険です。試験委員の想定する出題趣旨を探るのではなく、受験生の半分以上がその問題を素直に読んだら書くであろう論点やトピックを一つ一つ書いて行くことが大事です。深読みをせず、素直に考えることです。試験委員が高く評価すると言う部分は多くの場合、まだ議論の熟していない未知の領域で、当たれば大きいかもしれませんが、外せば『こいつは一体何を書いてるんだ。基礎的な勉強ができたない』となってしまうので、そこで勝負をかけるのは危険です。落ちる人というのは受験生の半分以上が書くトピックをポロポロ落としたり、聞いたこともない論点を書いて積極ミスをして自滅するので、受験生の半分以上が書くトピックを確実に書いていくだけで上位合格になるでしょう。もちろん、これは簡単なことではないです。
受験生の半分が書く論点が五個あったとして、それを全て拾える人は確率的に0.5の5乗すなわち約3%にすぎません。受験生の8割が書く論点が五個あった場合でも、全て拾える人は3割しかいません。つまり、受験生の8割が書くであろう論点を確実に拾える力があれば受かり、受験生半分が書くであろう論点を確実に拾える力があればそれなりの順位で受かります。受験生の1割しか気づかない論点は書かなくても良いんです(もちろん、現実にはいくつかは気づいて書くことにはなると思います。迷ったら最悪でも無益的記載事項になる書き方(嘘ではないことを書く。)をしましょう。。
もちろん、おなじトピックを書いても日本語力やあてはめのうまさで差はつきますが。
ただ、その辺の感覚はやはり数多くの答練を経験することなどで培うものであるとはおもいます。
また、あてはめが良くできない人は上位再現答案から合格者のあてはめの仕方を盗むようにしましょう。司法試験のあてはめとは、事実を引っ張って、その事実に自分なりの評価を加えることです。とにかく、事実をそのまま(場合によっては要約して)書き写し、それに評価を加えることが大事。
自分なりの評価で良いので別に難しいことではありません。
手前味噌ではありますが、苦手な方はこのブログに載せている新司過去問刑法の答案などは参考にしていただけると思います。
Q、落ちるタイプ受かるタイプのイメージはどんな感じですか。
A、
①落ちるタイプ
・勉強しない→当然です
・完璧主義
・難しい議論は大好きだが暗記など単純でつまらない勉強をしない→基礎的な事が書けない。定義や論証を覚えないと答案書けません。
・日本語(文章)がわかりにくい→これは添削しているとよくわかります。文章がわかりやすい人の答案は流し読みする感じになるので多少のミスや誤字は読み飛ばされます。また、読んでて気分が良いので印象が良い。
・字が汚い→これも添削してよくわかりました。まず、添削しててイライラして印象が悪いし、上記と同じくゆっくり読まざるを得ないのでミスを見逃されることもありません。
・基本書ばかり読んで答練を受けない→野球選手が筋トレばかりしてボールを使った練習をしないのと同じ。
・やたら偉い学者(中には例外的な学者もいる)のいうことばかり信用する→彼らは研究者であり受験専門家ではない。
・要件事実マニア→実体法がわかってない場合が多い。
・受験前に既に言い訳をしている。
②受かるタイプ
・難しい部分は気にしない、割り切れる。
・単純作業を繰り返せる→論証覚える。択一や旧司過去問を何度も解く、良い答案を書き写すなど。
・受験と割り切っている→予備校本中心の勉強をしていたり、試験に出ないものは勉強しない。
・常日頃から仕事が早い→答案構成のスピード、書くスピードにつながっている
・問題演習中心の勉強をしている
・日本語がわかりやすい。字が読みやすい。
・試験本番を迎えるのを楽しみにしている→やることはやってきたという自信。
・書きやすいペン探しや試験の時にいかに楽するか(ビジネスホテル、服装、開始五分前に堂々とトイレに行く)など、勉強以外の部分にもこだわる。
・あまり実力はないが、合格者あるいは確実にうかるであろう人ばかりの友達グループに属している人→引っ張られてなんとなく受かる。受かる人とばかり話しているので合格に必要なことがいつのまにかわかっている。
・発表直前になるとやたら『自分は落ちてる』と言う(笑)→受かってると思いつつも万が一のため保険をかけた発言。それだけでなく、できている人ほどできなかった部分だけは何ヶ月経っても印象に残り、できた部分は当然のことであるため印象に残っていないのである。そのため、できなかったという印象ばかりが強く残る。
※あくまで、私の印象であって、2000種類の合格者がいるので全く当てはまらない人もいるでしょう。
Q、答練の復習にかける時間は?
A、だいたい受けた答練の時間と同じ時間で良いと思います(解説講義を聞く時間も含める。ゼミは含まない。)。問題や、自分の出来にもよります。出題可能性が高そうな問題はしっかりやります。ただ判例そのまま聞いてるような問題はあまり復習しません。
ゼミがある場合は、ゼミも復習になるので、自習での復習は少なめにしてました。
私は公法は解説講義を聴くだけだ終わりにしていました。
短答は受けた時間の倍以上かかるのではないかと思います。
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