One Page Memo
昨年はサブプライム・問題に端を発した金融危機で1年を締めくくったような年でした。世の中は円高や株価の低下で社会全体が良くないように報道されていましたが、中には、この危機をチャンスに変えた人、あるいは変えようとする人やグループがいるのではないでしょうか?個人的にはもう少し前向きな報道がなされても良いのではないかと思います。
人材の育成にもいえることですが、ネガティブなことばかりを強調していては良いところが伸びていかないのです。もちろん改善点を認識して、そこを修正することは大切ですが、良いところを徹底的に伸ばして、改善点が目立たなくすることはもっと重要な戦略だと思います。こういう不況のときだからこそ古いビジネスモデルにはさっさと見切りをつけて、これまで培ってきた強みを徹底的に活かせる新しいビジネスモデルを構築するように社会全体に啓蒙することが大事なのではないでしょうか。
今回は One Page Memo のご紹介です。
私自身のことをいえば、私が論理的であったのかというと決してそうではありませんでした。誰にというわけではありませんでしたが、私自身は「上手くおだてられて何度も稟議を書き直した」結果、論理的な構成ができるようになりました。論理的に上手く伝えたいことを構成できるかどうかは「生まれつきの頭の良さ」ではなくて「論理的に話を構成することができるようになるための練習」の結果だと思います。もちろんどのように構成するかはある程度センスが問われますので、人によってはすごく魅力的になったり、ただ単に論理的であるだけの場合もありますが、いずれの場合にも論理性があることには変わりはありません。
One Page Memo の真髄はまさに後者の論理性を徹底的に追及したものです。メモの構成(フォーム)は決まっていて、「オープニングのフレイズ」「最低限必要な背景」「オープニングのフレイズをサポートする理由」「必要なアクション」「ネクストステップ」、これ以外にそのメモをサポートするデータや文献などがあればすべて添付資料としてつけます。
One Pageといっても全てのメモが1ページである必要はありません。必要ならば2ページになっても全くかまいませんが、、会社の上部の人になればなるほど、忙しくて、一人のメモに目を通す時間が限られてきますから1枚目のメモの重要性はおのずと増してくるのです。
つまり、One Page Memo の意図は「忙しい人に目を通して、興味をもってもらい、必要ならば添付資料にも目を通してもらい、必要なアクションをおこしてもらう」ための「知恵」が長年の間に「企業文化」として育成されたものなのです。
人材の育成にもいえることですが、ネガティブなことばかりを強調していては良いところが伸びていかないのです。もちろん改善点を認識して、そこを修正することは大切ですが、良いところを徹底的に伸ばして、改善点が目立たなくすることはもっと重要な戦略だと思います。こういう不況のときだからこそ古いビジネスモデルにはさっさと見切りをつけて、これまで培ってきた強みを徹底的に活かせる新しいビジネスモデルを構築するように社会全体に啓蒙することが大事なのではないでしょうか。
今回は One Page Memo のご紹介です。
私自身のことをいえば、私が論理的であったのかというと決してそうではありませんでした。誰にというわけではありませんでしたが、私自身は「上手くおだてられて何度も稟議を書き直した」結果、論理的な構成ができるようになりました。論理的に上手く伝えたいことを構成できるかどうかは「生まれつきの頭の良さ」ではなくて「論理的に話を構成することができるようになるための練習」の結果だと思います。もちろんどのように構成するかはある程度センスが問われますので、人によってはすごく魅力的になったり、ただ単に論理的であるだけの場合もありますが、いずれの場合にも論理性があることには変わりはありません。
One Page Memo の真髄はまさに後者の論理性を徹底的に追及したものです。メモの構成(フォーム)は決まっていて、「オープニングのフレイズ」「最低限必要な背景」「オープニングのフレイズをサポートする理由」「必要なアクション」「ネクストステップ」、これ以外にそのメモをサポートするデータや文献などがあればすべて添付資料としてつけます。
One Pageといっても全てのメモが1ページである必要はありません。必要ならば2ページになっても全くかまいませんが、、会社の上部の人になればなるほど、忙しくて、一人のメモに目を通す時間が限られてきますから1枚目のメモの重要性はおのずと増してくるのです。
つまり、One Page Memo の意図は「忙しい人に目を通して、興味をもってもらい、必要ならば添付資料にも目を通してもらい、必要なアクションをおこしてもらう」ための「知恵」が長年の間に「企業文化」として育成されたものなのです。
個人のキャリアは個人が考える企業文化
個人のキャリアは個人が形成するという考えを会社の企業文化として育成する仕組みとしては、①会社のDNA育成、②ラインマネジャーのOJT、③研修プログラムの充実、ということを挙げましたが、根底にあるのは「会社(マネジャー)と個人がパートナーである」という事です。エンゲイジされた社員が育つためには会社と個人がお互いに提供できること、つまり会社に対する貢献と個人に提供できる成長の機会と環境がWin-Winの関係にあって初めて成立するものだと思います。
人材パイプラインの「つまり現象」を恒常的に回避する根本的な方法は「個人のキャリアは個人が考える」という企業文化を創り出すしか良い方法は無いように思います。もともと日本に「終身雇用」「年功序列の賃金体系」という考え方が定着したのは「60年代の高度成長期」だと思いますので、まだ半世紀も経っていない考え方です。その間に右肩上がりの成長は崩壊し、グローバル化の進展、ITの発達、など様々な変化が起こりました。雇用に関わる環境も変わり、キャリアに関する考え方も当然変わって当たり前のはずなんですが、いまだに「終身雇用」や「年功制の賃金」が好ましいとされ、「成果をベースにした報酬」が悪者にされる風潮があるのは残念です。
P&Gで後継者育成が効果的に進められれている背景には、「優れた人材を育成するためのスペシャルコース」という人材育成のプログラムがあります。このプログラムの背景には「とんがった人材はとんがったまま伸ばす」という、公平ではあるけれども平等ではない人材育成に対する考えがあります。この考えの違いが企業文化に与える影響は極めて大きいと思います。
日本のほとんどの企業では階層別教育が基本で、例えば「新入社員研修」「3年生研修」「管理職直前研修」「新任管理職研修」という具合に、管理職になるまではほとんど横一線の教育を受けることになり、平等な機会が与えられることになっています。この考え方を否定するものではありませんが、結果として優れた若い人材をある一定の型の中にはめ込んで成長を遅らせているの事実です。「他の社員とのバランス」を考えるがゆえに、将来の後継者の育成をおくらせている原因にもなっているのです。
P&Gだけではなく、シンジェンタ・ジャパンでも同じように、サクセッションプランに名前が挙がっている人材には特別な育成プランが適用されることは当たり前の事でした。当然のことながらこういった人材は将来のグローバルタレントとしての教育を「会社の仕組み」として受けることになるのです。
人材パイプラインの「つまり現象」を恒常的に回避する根本的な方法は「個人のキャリアは個人が考える」という企業文化を創り出すしか良い方法は無いように思います。もともと日本に「終身雇用」「年功序列の賃金体系」という考え方が定着したのは「60年代の高度成長期」だと思いますので、まだ半世紀も経っていない考え方です。その間に右肩上がりの成長は崩壊し、グローバル化の進展、ITの発達、など様々な変化が起こりました。雇用に関わる環境も変わり、キャリアに関する考え方も当然変わって当たり前のはずなんですが、いまだに「終身雇用」や「年功制の賃金」が好ましいとされ、「成果をベースにした報酬」が悪者にされる風潮があるのは残念です。
P&Gで後継者育成が効果的に進められれている背景には、「優れた人材を育成するためのスペシャルコース」という人材育成のプログラムがあります。このプログラムの背景には「とんがった人材はとんがったまま伸ばす」という、公平ではあるけれども平等ではない人材育成に対する考えがあります。この考えの違いが企業文化に与える影響は極めて大きいと思います。
日本のほとんどの企業では階層別教育が基本で、例えば「新入社員研修」「3年生研修」「管理職直前研修」「新任管理職研修」という具合に、管理職になるまではほとんど横一線の教育を受けることになり、平等な機会が与えられることになっています。この考え方を否定するものではありませんが、結果として優れた若い人材をある一定の型の中にはめ込んで成長を遅らせているの事実です。「他の社員とのバランス」を考えるがゆえに、将来の後継者の育成をおくらせている原因にもなっているのです。
P&Gだけではなく、シンジェンタ・ジャパンでも同じように、サクセッションプランに名前が挙がっている人材には特別な育成プランが適用されることは当たり前の事でした。当然のことながらこういった人材は将来のグローバルタレントとしての教育を「会社の仕組み」として受けることになるのです。
P&Gのサクセションプラン
今日からはP&Gの人材育成、というよりもサクセションプランがどのように機能していたかをもう少し詳しく見てゆくことにします。グローバル化の6つのステップ(その15)
でも書きましたが、会社のポジション数は限られていますのでどんなに優秀な人材がいても、その人を活かすポジションがなければ人材のパイプラインは詰まってしまいます。日本のように年功序列型のハイアラーキーを抱えている組織構造では社員が辞めていかないのでこういった「人材パイプラインのつまり現象」がおきがちです。
ではP&Gではどうしていたのでしょうか?P&Gでは特に社員が出向できる子会社などはありませんでしたが、こういった「人材パイプラインのつまり現象」が問題にはなっていませんでした。理由は簡単です。P&Gでは個人のキャリアは個人で判断すると「企業文化」が出来上がっていたからです。これは当たり前のようですが、実は多くの企業で起こっていることは「社員のキャリアを形成するのは会社の責任で、会社がキャリア形成を指導してくれる」というものだと思っています。企業本来の原則は、「会社が社員一人一人のキャリア形成にまで口出しするのはもってのほかで、キャリアは個人の人生に属しているものだ」、ということです。
家族主義的な経営、つまり「社員は家族の一員」という理念そのものを否定する気はありませんが、個人の大切な人生の意思決定を会社が示すといのは違うと思います。P&Gもアメリカでは珍しく「Long term employment(長期的な人材育成)」「社員を大切にする会社」として有名でしたが「個人のキャリアは個人のものであって、個人が創造してゆくもの」という考えは明確でした。
個人のキャリアは個人が形成するという考えを会社の企業文化として育成するにはどういった仕組みが必要なのでしょうか?
基本的には3つの要素が必要だと思います。
1.優秀な人材をできるだけ社内で育成、会社のDNAを育成する。社内に十分な能力が無いときには、必要に応じて外部からのキャリア採用もおこなう。
2.ラインマネジャーによる徹底したOJT。これは後ほどご紹介する「ビジネスプロポーザル」の方法などと深く関連していることで、ラインのマネジャーが P&GのDNAを後輩に伝えることの大切さを意味しています。ここで重要なのは「同じやり方を伝える」のではなく「考え方を伝える」ことです。
3.OJTに役立つ研修プログラムが用意されている。例えばMemo Writing, Presentation Skill, Career Development, Effective Meeting, Influencing, Time Management, Coaching, Leadership 等
こういった事を学ぶことによって、社員には市場でのEmployabilityがそなわり、自分自身で自分のキャリアを考える力がつくのです。
ではP&Gではどうしていたのでしょうか?P&Gでは特に社員が出向できる子会社などはありませんでしたが、こういった「人材パイプラインのつまり現象」が問題にはなっていませんでした。理由は簡単です。P&Gでは個人のキャリアは個人で判断すると「企業文化」が出来上がっていたからです。これは当たり前のようですが、実は多くの企業で起こっていることは「社員のキャリアを形成するのは会社の責任で、会社がキャリア形成を指導してくれる」というものだと思っています。企業本来の原則は、「会社が社員一人一人のキャリア形成にまで口出しするのはもってのほかで、キャリアは個人の人生に属しているものだ」、ということです。
家族主義的な経営、つまり「社員は家族の一員」という理念そのものを否定する気はありませんが、個人の大切な人生の意思決定を会社が示すといのは違うと思います。P&Gもアメリカでは珍しく「Long term employment(長期的な人材育成)」「社員を大切にする会社」として有名でしたが「個人のキャリアは個人のものであって、個人が創造してゆくもの」という考えは明確でした。
個人のキャリアは個人が形成するという考えを会社の企業文化として育成するにはどういった仕組みが必要なのでしょうか?
基本的には3つの要素が必要だと思います。
1.優秀な人材をできるだけ社内で育成、会社のDNAを育成する。社内に十分な能力が無いときには、必要に応じて外部からのキャリア採用もおこなう。
2.ラインマネジャーによる徹底したOJT。これは後ほどご紹介する「ビジネスプロポーザル」の方法などと深く関連していることで、ラインのマネジャーが P&GのDNAを後輩に伝えることの大切さを意味しています。ここで重要なのは「同じやり方を伝える」のではなく「考え方を伝える」ことです。
3.OJTに役立つ研修プログラムが用意されている。例えばMemo Writing, Presentation Skill, Career Development, Effective Meeting, Influencing, Time Management, Coaching, Leadership 等
こういった事を学ぶことによって、社員には市場でのEmployabilityがそなわり、自分自身で自分のキャリアを考える力がつくのです。