(株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ -44ページ目

プレゼンテーション・スキル(その2)

さて、今日は「相手の方がアクションをとれるようなプレゼンテーション」についてですが、特に難しいことではありません。ただ、重要なのは「あたりまえの事ができていないから、上手くコミュニケーションが図れなかったり、上手なプレゼンテーションができない」という事実を理解しておくことだと思います。

それではステップごとに進めましょう。



1.相手は誰か

まず「相手」は誰なのか?ということです。アクションを起こしてもらいたいのは、特定の誰か個人なのか、複数の人たちなのか、あるいは大勢の、例えば会場に集まってくれた多数の人たちなのか?この部分がぶれると伝えたい内容がボケてしまいます。



2.相手に必要な情報は何か

次に伝えたい人が明確になったら、「その方にとって必要な情報は何かを」明確にすることです。このことはOne Page Memoのところでも強調しましたが、アクションを起こしてもらいたい人にとって必要な情報は何かを提供することです。この部分は特に論理性を要求されます。具体的には。

 (ア)何故、この企画が必要なのか?
 (イ)その背景となったことは何なのか?
 (ウ)何故この企画が優れているのか?どのような特徴があるのか?他者(他社)のプログラムと比べてどのように優れているのか?



3.ベネフィットは何か

必要な情報といっても、残念ながら情報だけでは「人」は動きません。情報とともに、相手の方にとっての「ベネフィット」は何かを伝えることです。

ベネフィットというのは商品の特徴でも、また、企画の特徴でもありません。ベネフィットというのは相手の方にとって便益を提供することです。例えば、5泊7日のハワイ旅行の企画があったとします。値段も手ごろで、家族で参加すればファミリー割引がついていて、宿泊も5スターのホテルに泊まれるプランです。しかも毎日出発可能で現地でのオプションも盛りだくさんだとします。今ここに述べたことは全て企画の特徴で、相手の方のベネフィットには一切ふれていません。

この場合のベネフィットとは、「値段も手ごろで家族で参加しても家計に大きな負担はかからない。それ以上に、普段は少し疎遠になりがちな家族のコミュニケーションと絆を強めることができるチャンス。」「高級ホテルで心からのんびりして、心身をリチャージできて、次の飛躍に結びつけることができる」といった事です。

商品の機能とベネフィットを上手く伝えることができれば、8割がたプレゼンテーションは成功です。でも、ここまではメモでも同じことができます。プレゼンテーションはFace to Faceですから、「現場でのFace to Faceのスキル」がアクションの決定に大きく貢献します。次回はこの点に言及します。

プレゼンテーション・スキル

今回は「プレゼンテーション・スキル」について話しましょう。ここで言及する「プレゼンテーション」とは、聴衆の前で演説をおこなったり、自社の製品企画を売り込んだりするためのプレゼンテーションだけではなく、もっと広義な意味で、コミュニケーションの一部としてのプレゼンテーションを意味します。

ではそもそも、コミュニケーションをとる、ということはどういうことでしょうか?

いろんな捉え方があると思いますが、私は「相手の方が、私の話を聞いて何らかのアクションを取ってくれる」事ではないかと考えています。つまり相手の方がアクションを取らない、あるいは取れない説明をいくらやっても、それは意味の無いプレゼンテーションになってしまいます。

時々、「商品(企画)の説明をしているので特に相手のアクションは必要ないというケースもあるが?」というご質問を受けます。ただ、この場合にも「本来何のために、その商品(企画)の説明をおこなっているのか?」を考えていただければ、大概の場合は「売る」タメですから、やはり相手のアクションを求めている場合が多いのです。

グローバルで通用するプレゼンテーション能力を育てるためには、この

1、「相手の方がアクションをとれるようなプレゼンテーション」を念頭にいれて準備することと、
2、プロフェッショナルで効果的なプレゼンテーションをおこなう、実際のプレゼンテーションの場所でのスキル

を身に付けておく必要があります。日本人には「謙遜の美徳」というものがあって、「俺が俺が」というよりかは、周りの推薦で仕方なくリーダーになりリーダーシップを発揮するという奥ゆかしいプロセスがあり、小さい頃から、「自己主張」することにはあまり慣れていない傾向があります。そのために「プレゼンテーションの場所でのスキル」がどうしても不足しがちになっています。

私の過去の30年近い外資系企業での経験からしても、1,については内容的にレベルの高いプレゼンテーションではないなと感じることがあっても、そのプレゼンターの「現場でのプロフェッショナルスキル」の高さに感心することはしばしばありました。従って、「相手にアクションを取ってもらえる」プレゼンテーションにしてゆくには、この2つの要素が上手にかみ合っている事が大切なのです。

次回は、1、の「相手の方がアクションをとれるようなプレゼンテーション」を念頭にいれて準備すること。について具体的に説明します。

One Page Memo その2

One Page Memoの具体的な資料は以下に示しますので参考にしてください。大切なのは誰に、どのようなアクションを取ってもらいたいのか。逆に言うと、その人がアクションをとりやすいようにするには、どういうことをどのように書けば最も良いのかを考えて書くことです。


■メモのタイトル
■オープニングの文章

このメモが要求していることを具体的に書く。例えばこのメモは新しいプロジェクトをおこなうことに対して承認を要求しているのか、サポートを要求しているのか、リサーチの要約なのか、とりわけこのメモを読んだ人にどのようなアクションを起こしてほしいのかを明確にする必要がある。この部分は長くても3行に納める事。ここがメモの中で最も重要であるので、全精力をかけてシンプルに力強く書くこと。


■本文

ここには、オープニングの文章をサポートする具体的な内容を書く。例えば承認を求める内容ならば、プロジェクトを実施する理由とそのベネフィット。リサーチの要約ならば、会社にとっての重要な所見などを書く。ただし、多くても3項目に絞る。それぞれの文章も3~5行にまとめて書く

1.
2.
3.


■コストの見積もり

費用のかかる内容に関しては予算の見積もりも記入する。また、この費用が予算内の執行であるのかどうかも確認しておく必要がある。詳細な見積もりに関しては添付資料として、ここでは主な費用と総額を書く


■ネクストステップ

ここでは、承認が得られたらやるべき事(アクションプラン)を書いておく。やるべき事の内容についてはタイトルによって変わってくるが、通常は誰が、何をいつまでにやるのかを2~3書く