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ふたたびこの本から
本当に教訓に満ちた本です。
以下、数学の(数学とは限りませんが)先生は、結構ぐさっとくる話です。
気分にゆとりがあるときにご覧くださいね。
特に学校の先生は制約が大きいなかで最善を尽くされていると思います。
このような状態になってしまっても、非難する意図ではありません。
主人公の「僕」は、数学がとても苦手な女の子ノナに一次関数を解説します。
ノナは、間違えたら怒られる、とにかく暗記、という強迫観念など
学ぶうちに背負ってしまったものがたくさんあります。
そんなノナに教えるうちに、時々「僕」が早口になってしまいます。
元々数学が苦手なうえに先生のまくし立てるような早口・・・
ノナは泣きそうになります。
生徒を泣かすなんて・・・ブチッ
講師交代~
従姉妹のユーリにたしなめられても、なかなか直りません。
ある時悟ります。
僕が早口になるのは、説明が佳境に入ったときじゃない。
(中略)
自分が準備した説明を急いでぶちまけようとしたとき。
自分の説明に夢中で相手の理解を気にしなくなったとき。
思いがけない質問に答えられず焦って自分を取り繕うとき。
自分にはわかりきったことを繰り返し話すとき。
(中略)
要するに、相手のことを考えなくなったときなんだ。
どきっ、身に覚えが。。。
特に三番目
先生としての威厳が傷つくのを恐れて取り繕うとしませんか。
取り繕ってえらそうにすることが一番カッコ悪いんだけど。
佳境に入ってうはうは、っていうのとは違うんですね。
ついつい、連想が広がってあれこれ話しちゃうことはあります。
三角関数の合成
複素数平面における回転
加法定理
生徒によっては食いつきます。
それほど数学熱心じゃない生徒は「先生楽しそう」って眺めています笑
どちらでも、害はありません。
話を戻して
自分の状態をこれほど認識するのは、内観の力がかなり必要です。
そんなことができる先生って1%ぐらい?1%未満かな。
小中高歴代の先生、塾や予備校の先生を思い浮かべると、なかなかそこまで期待できないと思います。
たいていは、自分の内面を見る代わりに生徒のせいにしませんか。
「この子全然わかってない」
「この程度のことで泣くなんて豆腐メンタル❓面倒くさい子」
みたいな。
そもそも、先生自身に休養が不足してイライラしていた場合、相手を思いやるゆとりはありません。
だから、
学校の先生が過労死ライン超えで働いているのは、色んな意味で非常にまずいと思います。
自分が人間らしい生活を送ってはじめて、他人を思いやることができます。
身をすり減らすような滅私奉公ではなく。
最後までお読みいただきありがとうございます。