オリゼは遺伝子組み換えじゃない！(怒)

台湾在住18年目、台北パン教室ホメパンの

筒井恵美子です。

いつも読んでいただきありがとうございます！

ただいま台湾の旧正月休みにつき、暴食しまくっていて胃腸がやばいため、とりあえず味噌汁と納豆だけは欠かさず食べています。。。暴食を無かったことにしてくれないかなぁ

さて、最近知ったんですけど、

「日本の麹菌(アスペルギルス・オリゼ)が遺伝子組み換えである」という誤った情報が日本で広まっているそうですね！！

ビックリ

オリゼが遺伝子組み換えだったら、日本にあるすべての日本酒も醤油も味噌も全部遺伝子組み換えって事です。みんな正気か！？

オリゼはもともと、平安時代から日本で酒造りに使われていた麹菌から、美味しい酒を作る麹菌を選り分けて選り分けて、酒、味噌、醤油などを作るのに適した菌(優等生)を選び出す方法で、千年もかけて家畜化してきた菌です。家畜化というのは、イノシシ→豚、オオカミ→犬といったような変化です。少なくとも何十年何百年かけて起こった自然な変化、進化とも言えると思います。

作物で言えば「品種改良」ということ。品種改良とは現代で食べられている殆どの甘い果物が行ってきたこと。日本の米の殆ども品種改良で出来た物です。

日テレ系「鉄腕DASH」という番組で米の品種改良を実際にやっていましたが、それを見たことがある人は、気の遠くなるような手間をかけて、たった1年2年で出来る物では無い事をご存知でしょう。

私のオリゼの家畜化についての根拠は↓こちらの動画に基づいています。

和食 千年の味のミステリー - 動画 Dailymotion

この想像を絶する時間をかけて得たオリゼは、遺伝子組み換えなんていう、他の生物の遺伝子から特定の遺伝子だけを注射針で選んできて注入した、みたいな安易な方法で作った訳ではありません！！！

遺伝子組み換え及びゲノム編集については↓こちらが詳しいのでご参照ください。

「遺伝子組み換え」の安全性とは？ なぜ賛否両論を巻き起こしているのか | 農業とITの未来メディア「SMART AGRI（スマートアグリ）」

そもそも遺伝子組み換えは1980年代に初めて行われるようになった科学技術で、オリゼは室町時代(1336〜1568年)の日本で既に手懐けていたという話なので、時期的にもオリゼが先に存在していたと証明できます。

「遺伝子組み換え」っていうのは、例えるなら

自分と配偶者が足が短いので、自分たちの子供の遺伝子に、キリンの「足が長い」という特徴の遺伝子を注入してみたら、足が2メートルある子供が生まれた、みたいな事ですよ。

人間ではあり得ない特徴の遺伝子を他の生物から持ってきて、非常に不自然な形の生物が出来ちゃってるわけです。それが「遺伝子組み換え」。もはや人間じゃない。もちろんそれによる弊害は色々起こるでしょうよ。

オリゼはそんな、変な生物じゃないです！！！

麹菌や遺伝学のことを全く知らない人が、適当に言ってるのはもう仕方ないし、ただ自分の無知を周りに表明してバカを見ている(今で言う、ざまあw)だけなので、それはもうご自由にって感じですが、

少しでも麹菌(特にアスペルギルス・オリゼ)に関わって生きていきたい人はぜひ、遺伝子組み換えではない事をしっかりと理解しておきましょう！

ところで今、めちゃくちゃ円安じゃないですか。

なんで円安がこんなに長引いてるか知ってますか？日本の商品に魅力がないからですよ！！！円安になったからぜひ購入したい！っていう日本商品が無いからです！！！日本の商品が売れないから日本にお金が入らない。日本円の価値も上がらない。

今や、日本の車も電化製品も半導体も、世界では競争力を失っています。では今後、世界にアピールしてぜひ買ってもらいたい「日本の宝」って何だろう？と考えた時に、

日本人が昔から何十年何百年かけて完成させた究極の伝統の品なのではないかと、私は思うのですよ。

(もちろん他にもあります。そのうちの一つという事です。)

アスペルギルス・オリゼは日本の国菌です。

日本酒は日本の国酒です。

その、日本人の誇りとも言える大事な宝に「遺伝子組み換え」なんていう不名誉なレッテルを貼られて、日本人なら悔しくないんですか？

もうちょっとみんな怒ってもいいのになと思ってしまいました。少なくとも、昔にオリゼの家畜化に関わった人達はめちゃくちゃ怒ると思います。

(「日本刀は実はプラスチックで出来ているらしい」なんていう嘘が広まったら怒りますよね？それと一緒ですよ。)

あなたに少しでも日本人の血が流れてるなら、大昔の先祖が大事にしてきた日本の宝を大事にしていきませんか？

ちなみに追記としてですが、(一応、食品業界の大手様の名誉を立てるために)

遺伝子組み換えが確実に人体に悪影響を及ぼすという証明は、今のところありません。

ですが、今の時点で「危険とは言えない」けれど「安全とも言えない」ということなので、予防的にみんなが避けがちなのだという事です。

遺伝子組み換え大豆と、遺伝子組み換えでない大豆が同時にあるんなら、遺伝子組み換えでない方を選んだ方が、後で後悔しないだろうなというだけのこと。

ただ、数年前までタバコが悪い、酒が悪い、食品添加物が悪いなんていう認識はまるで無かったけれど、今や危険だということは常識になっている事を考えると、今普通にあるけど何年後には危険だと証明される可能性がある以上、避けた方が良いという話なわけです。

ただ、すでに身体に害を及ぼすという研究結果が出ている人工甘味料も、かなり多くの大手メーカーが今でもどっさり使っている所を見ると、身体に悪いと分かってても食べる人がいるのもありますよね〜。ラカントだってまだまだ使ってる人多いですしねぇ

そういうのは、自分が死にそうになって初めて意識するものかも知れませんね

私もそうだったしね。

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