絵についての報告をします。

子どもが生活を描かなくなっています。(ほほえみの会では生活の絵が多いですが・・・)
原因は
① 情報文化に引きずり込まれている。
② 親が絵を描けなくてもいいと思っている。
  優しい子どもになってほしいとは思っているが、優しい心と絵は関係ないと思っている。

美意識と感性はつながっているので、絵を描くことは感性を磨くチャンスである。絵が描けないと感性が欠落してしまう」

以上のようなおお話がありました。

毎度のことですが、子どもたちの絵から様々な心の動きを汲み取ってくださる先生に感激しました。

*子どもが親に「絵を描いて」とせがむことがありますね。
そのときは、描かないほうがいいそうです。そうしないと、子どもは描いてもらわないと満足できなくなってしまうからです。

                                                     (オドリママ)
3月6日第14回ほほえみの会が開かれました。
(参加者10名)

今回のテーマは「待つ」。

「待つ」とは「プロセスを感じる」ということです。

現代社会では待たなくても物事が進むようになってきていますが、
「待つ」とはどんな意味があるのか、また始まりと結果の間には何があるのか、などを「待つ」ことによって感じ、知ることができるのです。

また、先生がなぜ「待つ」というテーマをくださったかですが、
「待つ」ことは人間関係を築く大切なプロセスでもあるからです。
待てない社会では、早い者、目立つ者、積極的な者だけに価値があり、
ゆっくり、のんびり、また、自分をうまく表現できない者は排除されてしまします。

スピードの時代で待つことは難しく、だからこそ小さい頃から「待つ」ことの喜びを経験させたいものです。

今回は以下のような場面での「待つ」チャレンジ記録がありました。
 ・植物の観察
 ・料理
 ・工作
 ・兄弟の関係
 ・電車や病院の待ち時間

総括として、親が苦労しないで「待つ」体験が多かったと言われました。
この研究会は親がどう変わるかの研究会であることを忘れないでほしい」というお言葉にドキッ。

0さんの「辛抱強く待つのではなくて、楽しんで待つ」という記録に、普通はなかなかできないよと言われました。

次回のテーマは再び「待つ」になりました。

                                              (オドリママ)




2月に5歳になった娘は保育園の帰り道、毎日同じことを聞いてくる。


娘 「今日、夕飯なあに?」

私 「シチュー作ろうかなあ?」

娘 「やった~!!、手伝ってあげる~」

私 「うわ~、助かるわ」(本音、うわ~また倍時間がかかっちゃう~)


家に着いて、私が台所に立つと


娘 「お手伝いする~。切ってあげるー」

と、踏み台を持って調理台やコンロの前に乱入してくる。

私 「あー、ちょっと待って。いまやってもらうの準備するから、準備したら呼ぶから、ネ?!」

娘はしぶしぶ台所の入り口に引き下がり、「お手伝いする」と言い続けている。

私 「待ってて。すぐ呼ぶから。準備できたらすぐ呼ぶから、ごめんね。」

娘 「呼ぶの待ってるー」

と、その場にひざを抱えてお山座り(体育座り)をし、今か今かとこっちを

じーっと見つめながら呼ばれるのを待っている。

その一途な様子にホロッとしてしまう。

急いで、人参を準備し

私 「xxちゃん、人参切って~。」

娘 「いいよお~」そばにいるのにものすごく大きな声。

私 「ありがとうね。ほんと助かるよ」

娘 「どういたたまして、だってxxちゃん、神様からくれたんだもん」

私はいつも娘が寝るとき添い寝をして、「xxちゃんがママのところに来てくれてホント幸せだわ、

神様がママのおなかに届けてくれたのよ。」と言っている。


お手伝いが終わると、料理が出来上がるのを楽しみに待っている。

娘 「できた~?」

私 「今ぐつぐつ煮込んでるからね。あとちょっとだよ」

1分もしないうちに

娘 「もう、できた~?」

私 「あとちょっと。すぐできるから待っててね」

しばらくこんなやり取りをし、ようやく出来上がっていただきます。


お手伝いも食べるのも毎日毎日娘は、頑張って「待つ」日々なのです。


もっとママ

叔母が買ってきてくれた「小学1年生」の付録を兄が作り出しました。ホッケーゲームだそうです。物珍しそうに妹たちが周りで見ていると、兄が「出来たら一緒にやろう!」と声をかけました。それからが大変です。「まだー?」と妹達に1分おきくらいに催促されます。そして少しずつ出来上がった部品をいじってはこわし、兄に怒られました。私は「お兄ちゃん、一生懸命作っているから待っていてね。」と何度も声をかけましたが、その時は手を出すのをやめるものの、そばにいてまだか、まだかと急かしていました。

やっと出来あがって、3人で交代しながら遊びが始まりました。すると間もなく、妹1が使っていた部品が強く持った為にこわれてしまいました。

兄「あー、こわした!!せっかく作ったのに、ひどい!!」

妹1「・・・ごめんなさい。」

兄「・・・。」

妹2「すぐ、こわれちゃうんだもんねー。」

兄「もうやだ、一緒に遊ばない!」

兄がそう言うと、妹たちはちがう部屋に行ってしまいました。いつもだったら、ここで私が仲裁に入り、お互いの気持ちを考えるよう促すのですが、今日は3人での解決を待つことにしました。その後兄はこわれた部品を一人で直し、一人で遊んでいました。でもホッケーゲームなので、どうみても一人では楽しくなさそうでした。しばらくすると一人の妹が来て、

妹1「入―れーて。」

兄「・・・。大事に使ってよ。」

妹1「うん。」

兄「ここを持つとこわれちゃうんだ。」


2人で楽しそうに遊び始めると、もう一人の妹がきて、「私もやりたーい、入れて!」こうしてまた3人で遊ぶことが出来ました。今度はこわさないように気をつけながら。


(natsu)

 娘達と一緒にチョコレートブラウニーを作りました。少し前にクッキーを焼いた時は、生地を焼く前に食べてしまったのですが、今回は違いました。

 次女「焼いたらおいしくなるんだよねー。」

 私「そうそう、おいしくなるんだよねー。」

 長女「がまんするんだよねー。」


焼き上がっておいしそうなにおいに大興奮!


 長女「早く、早く、ハートのかたち。」

 次女「早く、早く。」

 私「でもねえ、少し冷まさないときれいな形にならないんだよ。」

 それでも、長女と次女「大丈夫だよ、きれいに出来るから!」 どうやら待てません。

 私「じゃあ、やってみたら?」


型で抜こうとしましたが、ぐにゃぐにゃです。

 長女「やっぱり、もう少し待ってみる。」 こうしてやっと冷めるのを待つことになりました。


きれいに型抜きができてラッピングすると、今度はパパの帰りが待ち遠しくなりました。

いつにも増して、「早く帰ってこないかなあ。」と娘達。 夫がやっと帰ってくると、玄関先で長女「パパにあげる。ママと作ったんだよ。早く食べて!」 次女「早く食べて!」あまりのお願いに、結局夫は夕飯前にチョコレートを食べてくれました。   (natsu)

家の前の通りに沈丁花が植えられているお家があります。春になると例年何ともいえない心地よい香りがするので、それを子どもと一緒に待ってみようと思い、降園時に促してみました。 私「みてみて。」 娘「・・・ばなな?。バナナだ、バナナ。バナナの赤ちゃんだね~」 私は予想外の答えにびっくり。 バナナに確かに似てる。でも・・・。 結局正解を明かさず、「何になるかね~、お楽しみ。」と私。 娘は5才。本当は先にこういうお花が咲くんだよと図鑑を見せて話したほうがよかったのでしょうか。                                                                 (natsu)
寺内先生にはこの間お話ししたのですが、この秋「待つ」ということで、とても素敵な体験をしました。

主人の父は毎年自分が作った干し柿をくれるのですが、
今年は渋柿をどっさり渡され、
「作ってみなさい」と言われました。
正直、焦りました。だって、私は干し柿が好きではないし、子どもも食べないからです。

でも、いただいた以上は作ってみなければなりません。
それに、きっとこれもよい体験になるという気持ちもありました。

教えられたように柿をむいて、ひとつひとつ紐に通して、ベランダにつるしました。
そういう作業も子どもと一緒にわいわいやれば楽しいものです。
渋柿といっても、見た目はすごくおいそうな柿です。
息子「これ、食べられるんじゃない?」
私「今食べてもおいしくないよ。でも、どれくらい渋いのか1個食べてみようか?」
子どもたちは大賛成。
試しに一口ずつ食べてみました。
「う、渋っ!」
「うえ~!」
さて、この柿がこれからどうなるのか楽しみです。

干し柿が出来上がるまでには2週間ほどかかりました。
その間毎日ベランダを見ては、「まだかな~」と子どもたち。
雨が降れば、柿が濡れないように移動させたり。
電話でおじいちゃんに様子を伝えたり。

とうとう、干し柿が出来上がり、いただいてみると・・・・。
あのとてもじゃないけど2口は食べられなかった渋柿が甘く変わっているのです。
そして、おいしい!
もちろん、子どもたちも喜んで食べました。

こういう体験をさせてくれたおじいちゃんに感謝です。

                          オドリママ


13回

1/30 第13回のほほえみの会を持った。

今回のテーマは「絵を聴く」「冬景色」「子どもの涙」の三つ。

原稿の締め切りが迫る中、寺内先生がおいでくださった。

参加者12名。

子どもの描いた絵と、テーマについて親子の会話の記録をまとめたものを

コピーして、全員が見ながら、寺内先生に解説をいただいた。


まず先生から総括があり、「ファンタジーは増えましたが、まだ感性の会話や広がりが

足りないようです」ということだった。

「現代人は人とのかかわり、物とのかかわりが希薄になってきている。

 命についてもっと敏感に受け止められるように感性を育ててほしい」ということだった。


冬の自然は昨年も一度体験したテーマだった。

冬芽の観察では、ロウソクに見立てたり、お花の赤ちゃんを大事に観察する報告が。


子どもの涙については先生から「子どもの涙は七色。いろいろな意味がある」と言われた。

 今回は嬉し涙はなかった。

I さん ・・・ 移動教室から帰ってきたら さびしくて、小6の兄は

        一人で部屋でこっそり 泣いていたそうだ。


Kさん ・・・ 下の子が生まれたときのことを絵本にしてあり、それを読むと

         小1の兄は号泣するという。

        「ママが入院するところがダメなんだ」という理由だそうだ。

        当時は2歳くらいで、ママが入院しても泣いたりしなかったそうなのに。

        がまんしていたことを思い出すということのよう。


子どもは理由をうまくいえないことがあるので、あまり問い詰めてはいけないといわれた。

長い説明になることもあり、要領よくまとめては言えないことも多いから。

「どうして?」とすぐ理由を聞いてしまうので、気をつけなくては。


絵を聴く

印象にのこっているのはSさんのお子さんのなぐりがきのようなおイモの絵。

先生から、「これを見て、あっおいもだおいしそう!パクパク焼き芋にする?

という具合に会話を広げていくと、絵を描く楽しさが育ちます」とアドバイスがあった。

なるほど。私もやってみたい。


「絵が上手とか下手という評価をする家族にならないように」とも言われた。

 ついほめればいいと思ってしまうが、「がんばって描いたね。」とか「描いて楽しいね。」など

 他の言葉がけを家族の文化にしていく必要があるということだ。


次回は「待つ」がテーマ。現代に足りないもののひとつだから

子どもといっしょに楽しみに待つ経験をつくりあげる。

プロセスを大事なすることを体験させるという主旨。

私にはまたまた苦手なテーマだが、チャレンジしてみたい。


参加したみなさん、どうぞ感想を書き込んでください。

「私はどの人の記録が印象に残った」など。

コメントをクリックすればIDなどがなくても書き込めます。

ハンドルネーム(あだ名)でどうぞ。


次回は3/6(月)の予定です。

                                             (hanamaru)

皆さん、あけましておめでとうございます。
久々、更新オドリママです。
今年もよろしくお願いいたします。

お正月にはちょっとふさわしくないかもしれませんが、今日のテーマは「子どもの涙」です。

我が家では寝る前、私が添い寝しながら、昔話や私の子どもの頃の思い出話などを2つくらい話してから寝るのが習慣です。
床につくのが遅くなってしまった時は「今日はお話一つだけ」とか「今日はお話なしね」と言うのですが、どうしても納得しません。
お話しが終わって「じゃあ、おやすみなさい」と言うと「ムギューして」「チューして」と抱きついてきます。

先日、遅くなってしまったので、「今日は二人で寝なさい」と長男(小1)に言うと、わっと泣きだしてしまいました。
「なんで~」
「ママはお仕事あるからね」
「なんで~、一緒に(寝室に)来てくれなきゃ嫌だ」
あまりに激しく泣くので
「わかったよ。一緒に寝たいんだね」
と抱きしめると、すぐににっこりし、「やった~」と抱きついてきました。

また、2日後くらいにも、
「今日はお話なしね」と言うと長男が枕に顔をつけて泣き出しました。
「なんで、お話してくれないの~」
「わかったよ。わかったよ。ごめんね」
すると、すぐに顔を上げて笑顔をみせました。

息子は昼間は私が抱きしめようとしても逃げてしまうし、憎まれ口をきくこともあるのですが、
寝る前は妹よりも私を求めているように感じます。
寝る前の時間というのは子どもにとって特別な意味があるのでしょうか。
一日の終わりを幸せな気持ちで締めくくりたいというのは大人も同じですが・・・。
子どもは小さいなりに精一杯一日を生きているのかな。
だから、一日の終わりに優しくしてもらうことで、安心して明日に行けるのでしょうか。

 。.:*・゜☆今年も皆さんにとって素晴らしい年になりますように☆゜・*:.。

12回


2ヶ月ぶりのほほえみの会を開いた(11/28)。

新しい会員を迎え、「秋の野の花観察」「おかしな遊び」「叱る」をテーマに

これまでに会員が子どもとの会話を記録したものに先生からコメントをいただいた。

(このブログに書かれたものも含め)

また恒例の、子どもの絵を持ち寄り、「絵を聴く」技法を学ぶ。

子どもがどんな気持ちで描いたのかを解いていく先生の考察は素晴らしい。

絵の着目点が変わってくる。

子どもにとって絵を描くことがなぜ大事か。

それは言葉で表現しきれないことを絵によって表現できるから。


また、「子どもは遊びながら批判力を育てている」という先生のご意見に驚いた。

現状を打破して、新しい遊びを生み出していくという意味で。


観察力を育てる、何かをじーっと見つめる力をつけるために

次回は「冬の自然観察」と「子どもの涙」というテーマをいただいた。


「忙しい」を連発しないで、子どもと共感しあう、向き合う時間をいかに多くとれるか。

私にとっては大きな課題だ。