靴下に穴があいている。
右足のつま先あたり。
直径2センチくらいはあるだろうか。
今朝はあいてなかった穴がある。
この穴に「大いなる太陽の恵み」と名付けた。
日々の暮らしにおいて、太陽の恩恵を直接または間接的に受けている。
そんな何かをこの穴に見た。
今、「大いなる太陽の恵み」から足の親指が顔をのぞかせている。
申し訳なさそうに。時に演じてるかのように大胆に。
爪に表情を描いたら何かを語ってくれるだろうか。
今の心境、これまで歩んできた道程、好きなもの嫌いなもの・・・
思いの丈を。
まだ何者でもないこの指、これからどのように育つのだろう。
まだ見ぬ試練に苦しい思いをするかもしれない。
それでも前を向き、自分の思うなりたいものになれるといい。
大いなる太陽の恵みが見守っている。
青く高い寒空のもと、今日もどこかに靴下の穴。
もう寝よ。
現在のBGM:「悲しいときはいつも」松田博幸
靴下の穴、見方次第で何とでも。