民主党の渡部恒三 元衆院副議長は15日の日本BS放送の番組で、9月の党代表選について「小沢(一郎)君は堂々と立候補したらいい。
そして(菅直人 首相と争って)どちらかが勝ったら、負けた方は勝った方に全面的に協力する(べきだ)」と述べた。
党内で首相を含む執行部と、小沢前幹事長に近い議員グループとの対立が強まっていることから、代表選で決着を付け、挙党態勢を敷く必要があるとの考えを示したものだ。
(2010/07/15-共同通信)
前原氏は「小沢前幹事長自身も、通常国会では自ら政倫審に出席して説明しても構わないと話していた。
潔白を主張するなら、(04・05年分の)別の案件も含めて、しっかり説明することが大事だ」などと話した。
参院選に大敗し、過半数割れとなった与党・民主党。
小沢一郎前幹事長は「政治とカネ」の問題を理由に、菅直人首相ら執行部から遠ざけられてきたが、この危機にどう動くのか。
小沢さんの「知恵袋」と言われた元参院議員の平野貞夫さん(74)、「側近」と呼ばれる高嶋良充・党参院幹事長(69)=今期で引退=にその胸中を読んでもらった。
小沢さんは、参院選中の8日に石川選挙区で遊説したのを最後に、公の場に姿を見せていない。
「小沢さんには、参院選に勝つため自分も幹事長を辞め、菅さん中心の挙党態勢を作ろうという戦略があった。ところが、菅さんの消費税増税発言などで台無しになった。憤慨しているのではないですか」と平野さんは話す。
小沢さんとは約40年の長いつき合いの平野さん。
米軍普天間飛行場移設問題の公約違反などで、鳩山由紀夫前首相が辞意を表明した6月2日。
その5日前の5月28日、JR常磐線で移動中、小沢さんから電話が入った。
駅で降りてかけ直すと、衆院事務局出身で国会法などに詳しい平野さんへの首相交代に関する法規などの問い合わせだった。
同日再び電話で話した際には「参院選で勝つには、鳩山さんと同時に辞めるしかない」との小沢さんの思いを感じ取ったという。
同時辞任は「鳩山さんからではなく、小沢さんがおれも一緒に辞めると説得したんでしょう」と語る平野さんは、それだけに小沢さんの怒りは強いとみる。
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今後の国会は、衆参の多数派が異なるねじれ状態となる。
郵政選挙後の自公政権のように衆院での勢力が3分の2を超えていれば、「参院否決後、衆院で再可決する」手があるが、今回はそれもない。
どんな難局が待つのか。
高嶋さんは「まず郵政改革法案が通らない恐れがある。国民新党はその場合政権離脱も考えるでしょう。今の子ども手当法も10年度のみの時限立法のため、来春以降の支給には新法を成立させる必要がある。野党はこれに照準を合わせて攻めてくるでしょう。来年から払えないと、政権には大打撃です」。
高嶋さんは力を込める。「だから連立を組まないとやっていけない。参院で与党過半数に持っていくような荒業のできるのは小沢さんしかいないでしょう。小沢さんも今、連立について一生懸命考えているでしょう」
小沢さんしかいない、という理由はどこにあるのか。
「すべての物事の急所が分かっている事だ。交渉事でも相手組織のだれに話せばいいか、交渉をまとめるには仲介者はだれに頼むべきかなど、人間関係の複雑な『連立方程式』を解けるのが小沢さんなんです」
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小沢さんは菅首相をどう思っているのだろうか。
菅さんは6月3日の代表選出馬表明の記者会見で小沢さんについて「しばらくは静かにしていただいた方がいい」と自重を求めた。
平野さんは「あの発言は年上の人間を侮辱している」、高嶋さんも「けんかを売ってるみたいな感じがする」と不快感を隠さない。
小沢さん本人は直接コメントすることはなかったが、選挙終盤の7月8日、石川県加賀市の街頭演説では「静かに静かに皆さんにお願いを申し上げている」と発言した。
平野さんは「皮肉ですよ。本人はもう静かにしている気はありません」。
高嶋さんも「人に言われたから静かにする人ではない」とみる。
高嶋さんは「小沢さんがやりたいことは政治改革、行政改革、地方分権の三つ。行政改革が道半ばなのに、なぜ消費税なんだと思っている。地方分権も進んでいない。菅さんは官僚の手のひらに乗せられている人だからだめなんだと思っているんでしょう」と踏み込む。
選挙期間中、衆院選マニフェスト(政権公約)が修正されたことに「金がないからできませんなんて、そんなばかなことがあるか」(6月28日)「党内でも余計なことを言うと煙たがられるが、政治家の責任として正しいことを主張しなければならない」(同30日)と菅執行部を真っ向から批判した姿と重なる。
平野さんは7月末ごろに召集されるとみられている臨時国会の人事が与野党攻防の最初の焦点とみる。
「参院議長は第1党(民主党)が取るのが慣例だが、連合すれば野党が取れる。現実的には、予算委員長、議院運営委員長が自民党に取られるとやりにくい」。
ねじれについては「なまじ衆院の与党に3分の2の勢力があると突っ走るから混乱が起きる。ねじれでも海部俊樹内閣など与野党に信頼関係ができて運営できた例がある。ただ、それがない菅さんは苦しむのでないか」とみる。
「8月は夏休みで9月は党代表選。政治的なさまざまな動きは代表選以降ではないか」
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民主党執行部は当面、現体制の維持を確認した。
9月の代表選に、小沢さん自らが出馬する可能性はあるのか。
高嶋さんはこうみる。
「小沢さんは権力主義者ではなく、トップが自分の政治信条を実現してくれるならそれでいい。『国民の生活が第一』という政権交代の原点に戻って政策を進める候補者がいれば支持するだろう。菅さんが軌道修正するなら応援するかもしれない。ただ、私は官僚を抑え込み、政治主導で改革を実行する力のある小沢さんが代表になるべきだと思う。最後の勝負にかけたらいい」
平野さんは「党内では基本政策を巡る論争が起きるだろう」とみる。
代表選には「まだ分からないが、展開によって小沢さん本人が出る可能性もあると思う」。
一方、小沢さんの資金管理団体による土地購入を巡る政治資金規正法違反事件では、今後、検察審査会から小沢さんを起訴するかどうかについての2回目の判断が出る。
「起訴議決」なら強制的に起訴される。
その場合は「立候補は厳しいでしょう」(高嶋さん)。
小沢さん68歳。
平野さんは「短気で傲慢(ごうまん)なところもあったが、随分謙虚になった」と話し、引退の潮時については「健全な政権交代の仕組みを作ったら、としきりに言っている」という。
高嶋さんは「気力は十分ある」と力を込める。
ねじれ国会下の「剛腕」待望論を足場に、小沢さんは復権を果たすのか。
それとも事件に再び足をすくわれるのか。
今、日本で一番動向が注目されている。
民主党の渡部恒三 元衆院副議長は15日の日本BS放送の番組で、9月の党代表選について「小沢(一郎)君は堂々と立候補したらいい。
そして(菅直人 首相と争って)どちらかが勝ったら、負けた方は勝った方に全面的に協力する(べきだ)」と述べた。
党内で首相を含む執行部と、小沢前幹事長に近い議員グループとの対立が強まっていることから、代表選で決着を付け、挙党態勢を敷く必要があるとの考えを示したものだ。
(2010/07/15-共同通信)
日本が危ない!!
副島隆彦学問道場・アルルの男ヒロシ様が、みんなの党の思想ルーツを探るとともに、米国による日本の支配(構造改革)を、解り易く解説(暴き)しておられるので掲載したい。
先日エントリーさせて頂いた、佐藤優氏の『小沢一郎は徹底した「悪党」になれ!』という記事と合わせてお読みいただければ、現在日本という国がどの様な危機的状況におかれているのか、国内外的要素と共に非常に良く解るというものだ。
長文になるが是非最後までお読みいただければと思う。
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7月11日の参院選でみんなの党は10議席を獲得、すでに持っていた参院の1議席とあわせて合計11議席となった。
しかし、これでは民主党(106議席)と連立しても117議席で、過半数である122議席に足りない。
民主党は公明党と単独で連立すれば過半数を維持できるが、公明党は選挙のマニフェストで「脱小沢」の政治資金改革を求めている。
また参院選の終盤では公明党の支援団体が自民党候補を応援したとも言われているのでなお連立は直ぐにはあり得ない。
つまり、今回の参院選で起きた変化とは、
1.「自民党と民主党」の違いが無くなったこと
2.民主党は参院で過半数割れし、連立も難しくなり追い込まれた
3.小沢一郎は近いうちに本格的に失脚する可能性が出てきた
ということであり、これはアメリカの日本改造計画の最終段階に相当する。
アメリカの日本改造計画とは、日本の政治体制をアメリカのようにすること、である。
アメリカの政治体制は、民主党と共和党の二大政党制である。
そして重要なのはこの二大政党の掲げる綱領(platform)が大きくは違わないことである。
それは財界のロビーが両党に深く浸透しているからだ。
米民主党は労組の支持も受けるが同時にウォール街の代弁者である議員もいる。
また、共和党は主に財界の支持を受けているが、農業や宗教勢力の支持も受けている。
日本はアメリカの属国である。
この観点で眺めると、米民主党のような政治勢力と米共和党のような政治勢力が(米のコントロールの効く条件のもとで)存在することがアメリカにとっては予測可能であり望ましい。
米民主党と日本の民主党は、旧来の左派勢力がどんどん退潮していくことで相似性が高まっている。
どちらも労組支持でありながら外交安保的にはグローバリストである。
そこで共和党と対応する日本の政治勢力は、やはり自民党となる。
自民党を共和党化する動きは小泉政権の時に行われた。
小泉純一郎はブッシュ・米共和党財界政権がアジェンダとして提示した郵政民営化に応じた。
同時に小泉政権は財界だけではなく旧来の日本原理主義者(右翼・保守・民族派)にも近寄った。
この際、反外資の傾向が強い民族派を自民党につなぎ止めようと動いたのが、飯島勲・首相秘書官である。
この点が非常に米共和党と似ている。
米共和党も本来、東部財界、中西部財界、キリスト教原理主義、中小企業経営者、思想的右翼といった複雑な政治勢力が支持母体として存在していた。
グローバリストの東部財界とキリスト教原理主義や中小企業経営者たちは本来は水と油である。
ところが冷戦期に融合主義(フュージョニズム)という考え方が出現する。
これは冷戦を勝ち抜くための大同団結主義である。
冷戦後もこの考えは「水曜会」(ウェンズデー・ミーティングス)という組織によって維持された。
水曜会を率いるのは共和党大企業減税派のイデオローグであるグローバー・ノーキストというロビイストであったが、これにブッシュ大統領の側近であった、カール・ローブ首席補佐官が連携して共和党の一体化を図った。
だから、ローブ補佐官と対応するのが飯島勲秘書官である。
なぜ、水曜会の話を出したかというと、今の「みんなの党」の思想的な源流である自民党の「上げ潮派」の幹部的存在だった中川秀直・衆議院議員が、この水曜会のノーキストに近いからである。
上げ潮派のブレーンとなったのはノーベル経済学賞をとったローレンス・クライン教授や、竹中平蔵の懐刀であった高橋洋一教授である。
中川秀直は、自民党清和会内の別の勢力である森喜朗との権力抗争に敗れてしまった。
森喜朗は六本木ヒルズに居を構えているから、亀井静香のような必ずしも反グローバリズムではない。
高橋洋一も財務省の謀略で窃盗犯に仕立てられてしまったので財務省への怒りはものすごいが、本質的には民族派ではないので、うまいようにアメリカや竹中平蔵に利用されてしまう。
単に部族の酋長同士の争いの結果だったろう。
中川部族に属していたのが「みんなの党」の党首となる渡辺喜美だ。
中川部族に属しているようで「上げ潮」派に同調せず、森部族(早大雄弁会)に属していた山本有二は渡辺に同調しなかった。
結局、渡辺喜美は政党内の権力闘争に敗れて脱党したが、みんなの党は今回、連立のスウィング・ボウトを握るほどではないが、独自に議員立法が出来る状態にまで議席を伸ばした。
これは米財界にとっての勝利だろう。
なぜなら、今の民主党執行部は政策面で「みんなの党」への親和性を口にしており、政策ごとの提携に含みを持たせている。
そこで「みんなの党」の綱領を見ていくと、「蜜」と「毒」が入り交じった形で存在している。
「蜜」は民主党も掲げてきた、脱官僚の政策であり、「毒」は米ウォール街の意向をくんだ金融規制緩和政策である。
「蜜」の部分と「毒」の部分はワンセットで存在している。
今回、参院選で議席を獲得した候補の中ではタリーズ・コーヒー元社長の松田公太(ダヴォス会議ヤングリーダー)と、元JPモルガンの中西健治(写真)が注意すべき存在である。
また、「みんなの党」はデフレ脱却を旗印にしているが、これは何と言うことはない、ただの金融緩和を訴える「マネタリスト」たちの集団である。
渡辺代表はこの金融緩和政策で景気は回復し、失業者も減少するということをテレビで言って回っているが、ウソである。
理由は簡単である。金融を緩和してもマネーを銀行に貸し出しやすくなっただけであり、それが本当に必要としている中小企業に回るという保障はない。
米国でもバーナンキFRB議長が金融緩和を進めたが、これは結果的にJPモルガンチェースなどの大銀行の小銀行乗っ取りと「貸し渋り」の急増に繋がっている。
日本の場合、マネーを緩和することで生まれた過剰流動性は一部は国債投資に回るが、一部はキャリートレードの資金として海外に流出するのではないか。
これを利用するのが「みんなの党」の支持層である東京や神奈川の金融業界である。
「みんなの党」からは酒類販売業者の代表みたいな泥臭い経営者も立候補していたがあっさりと落選している。
それから、警戒しなければならないのは、「みんなの党」が公約をマニフェストと言わず、「アジェンダ」とわざわざ言い換えている点である。
アジェンダと選挙中の演説や渡辺喜美のテレビ出演で何回か聞いた私は非常に背筋が寒くなった。
アジェンダという言葉を最初につかったのが、誰あろう、あの竹中平蔵であるからだ。
竹中平蔵は「アジェンダセッティング」という言葉を何度も政治家時代や引退した後にも使っている。
「アジェンダ」という言葉は、「グローバル・アジェンダ」などのようにも使われ、世界のパワー・エリートの間で好まれている言葉である。
世界の支配層の1人である竹中平蔵が「アジェンダ・セッティングを行う」と言う場合、それは「世界支配層が秘密会議やビルダーバーグ会議でこう決めた」という意味になる。
最初に彼が世界エリートの「アジェンダ」を実行したのが、小泉構造改革や郵政民営化である。
郵政民営化の制度設計は「3分社化」など世界エリートにとって都合の良い形で行われた。
竹中平蔵は「3分社化はリスク遮断に不可欠」と国会答弁で発言したが、それはウォール街のリスク遮断であることを図らずも彼が告白した瞬間であった。
そういうアジェンダということばに一般有権者の少なからぬ数が振り回されたのである。
若い女子大生が「アジェンダください」とみんなの党の選挙カーに駆け寄っていったこともあったという。
私はこれまで「みんなの党」について評価を保留してきたが、しかし上で述べたような米共和党財界との思想の源流での繋がり、生焼けのマネタリスト金融政策のおかしさなどを考慮すると、この党の動きに十分警戒するべきだと判断した。
それは、九月の代表選挙で小沢一郎の系統の勢力が撃滅された場合を考えてのことである。
それは、今回の参院選で民主党が手詰まりに追い込まれた結果、民主党の取る選択としてはすでに述べた民主・公明の連立を除けば、当面は政策ごとに協議を行うということである。
ところが民主党のメンツから自民党に抱きつくことはなかなか出来ない。
そこで兼ねてから今の執行部が「思想的には近い」という「みんなの党」の政策を丸飲みする可能性がある。
「みんなの党」は公務員制度削減を掲げているが、この政策も利用の仕方によっては小泉時代のように少数のエリート官僚が「焼け太りする結果に繋がりかねない。
小沢一郎の死命は2回目の検察審査会の議決にかかっている。
これで強制起訴にならなければまだ芽はある。
しかし私はこの検察審査会を信用していない。
審査会そのものは開かれずに審査したことにして起訴するのではないかとも疑っている。
前回の1回目の審査会も審議の内容も公表されたわけではないからだ。
今の政治の混乱を仕掛けているのは、日本改造を最終段階に推し進めたいアメリカである。
小泉政権で共和党と一体化した自民党は今は思想的に「原理主義的自民党」(谷垣・自民党)と「規制緩和自民党」(渡辺・みんなの党)に分裂しているが、米で共和党政権が誕生する場合、再度息を吹き返してくるだろう。
また民主党にしても、前原誠司、長島昭久、野田佳彦などの根っからの「操られ体質」のネオコン政治家から桜井よしこなどの「日本原理主義者」と連携し始めている若手まで自分が見えていない勢力がたくさん存在する。
この派閥構成は、米民主党内にイスラエル・ロビー(シオニスト利益団体)が存在するのと同じである。
これからは民主党内にも米金融会社出身の金融グローバリスト派が増えてくるだろう。
良い意味での「日本土人(どじん)・原住民(げんじゅうみん)型」の政治家がいなくなっている。
知的にアメリカの支配から多極的な安全保障を構想しようとした鳩山由紀夫前首相も、結局、天安沈没事件というヤラセに近い陰謀を真に受けてしまって、気が動転、退陣に追い込まれた。
これでアメリカと交渉して実を得ようとする勢力が大きく後退してしまった。
何れにせよ、田中角栄、(橋本龍太郎)、小沢一郎や鈴木宗男のような民衆政治家(ポピュリスト)が1人ずつ撃滅させられているので、日本の政治はますます混迷の度を深め、結果的に対米従属派が力を強めることになる。
小沢と宗男、亀井静香以外に本格派のポピュリスト政治家が存在しない日本の現状に問題がある。
勢力争いがあるにしても、それは対米従属派の中の派閥闘争でしかなくなるだろう。
こんな危ない状況だから、多少、中国にべったりの政治家でもバランスを取るために必要なのだ。
それがいない。
ロシア派の政治家もいないし、親英派、親欧州派、親ブラジル派の利権政治家もいない。
これは大変なことだ。
いずれにせよ、相当に暗い状況である。
竹中のブレーンだった木村剛が逮捕されたようだ。
ただ、これは「トカゲの尻尾切り」というべきものだろう。
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「大変重い選挙を連合のみなさんにさせることになり、申し訳なかった」
午後、連合本部に足を運んだ首相は、自らの消費税発言が混乱を招いたことを古賀氏に陳謝し、他党との連立について「そんなに簡単ではない」と弱気を見せた。
これに先立ち、首相は「大至急会いたい」と稲盛氏を呼び出し、「小沢さんと会える日時が決まっていない」と漏らした。
14日夕、首相は記者団に、小沢氏と会えたらおわびをしたい、との考えを示している。
稲盛、古賀両氏との会談には、反執行部的な言動を隠さない小沢氏に、「反省」が伝わることを期待する意図もあったようだ。
それでも、小沢氏への秋波は首相の片思いにとどまっている。
民主党の松木謙公国対筆頭副委員長は14日のBS11の収録で、9月の党代表選について「(菅首相と)戦いたい。小沢氏に出てもらいたい」と語った。
首相周辺はこの日夜、「小沢さんにひよったら支持率が下がる。ひよってはいけない」と述べ、小沢氏との関係修復を図ろうとする首相の姿勢を懸念した。
そうした中、民主党執行部は14日、地方組織の「ガス抜き」を狙って党本部に各都道府県連代表を呼び、意見聴取を始めた。
しかし、執行部批判は初日から噴出した。
枝野幸男幹事長、安住淳選対委員長と向き合った、小沢氏に近い石川県連の一川保夫代表は「(首相が小沢氏に)静かにしとれと言い、同時に民主党に期待していた人も静かになってしまった」と党執行部の「脱小沢」方針を強烈に皮肉った。
高知県連の武内則男代表からは「首相の消費税発言で非常に苦労した」と詰問され、安住氏が「統一的な事前の準備がないまま選挙戦に突入してしまった」と謝る場面もあった。
会談後、武内氏は記者団に「(執行部は)自浄能力を含めてしっかりとけじめをつけていただきたい」と息巻いた。
参院選では首相の消費税発言が「1人区」を直撃した。
地方の不満は直接首相に向かう。
14日の党政調役員会では、副会長の平野達男参院議員(岩手選挙区)が「マニフェストの修正が信任されたのか」と突き上げ、政調でも「参院選大敗」を総括することが決まった。
政権の弱体ぶりは参院議長人事にも表れた。
民主党は、江田五月参院議長を交代させる。
6月の通常国会で菅首相の問責決議案などを処理せず閉会した江田氏に野党の不満が募っているためだ。
が、あの手この手の野党への連携呼びかけはまだ功を奏していない。
小沢一郎・前民主党幹事長(68)の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、東京第1検察審査会は、同会の2007年分の政治資金収支報告書の虚偽記入を巡り、東京地検特捜部が不起訴(嫌疑不十分)とした小沢氏について「不起訴不当」とする議決をした。
議決は8日付。
同会の04、05年分の同法違反容疑を巡っては、東京第5検察審査会が小沢氏を「起訴相当」と議決したが、特捜部が再び不起訴としたため、第2段階の審査に入っている。
特捜部は07年分の容疑について再捜査を行うが、再度不起訴とすれば、小沢氏の不起訴が確定する。