≪お知らせ≫
この記事は少し固定したいと思いますで、最新ニュースは末尾に掲載し、その都度更新致しますm(_ _ )m。
 

≪最新ニュース≫

◆小沢氏「不起訴不当」…07年分で検察審査会

◆参院選 民主大敗 首相、八方ふさがり 会えぬ小沢氏/県連も批判/議長交代
末尾に掲載。
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◆「みんなの党」の思想的ルーツは米共和党財界保守である。「構造改革」の総仕上げか


日本が危ない!!


副島隆彦学問道場・アルルの男ヒロシ様が、みんなの党の思想ルーツを探るとともに、米国による日本の支配(構造改革)を、解り易く解説(暴き)しておられるので掲載したい。


先日エントリーさせて頂いた、佐藤優氏の『小沢一郎は徹底した「悪党」になれ!』という記事と合わせてお読みいただければ、現在日本という国がどの様な危機的状況におかれているのか、国内外的要素と共に非常に良く解るというものだ。


長文になるが是非最後までお読みいただければと思う。


●関連記事

 小沢一郎は徹底した「悪党」になれ!(佐藤優の眼光紙背)①

 小沢一郎は徹底した「悪党」になれ!(佐藤優の眼光紙背)②


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7月11日の参院選でみんなの党は10議席を獲得、すでに持っていた参院の1議席とあわせて合計11議席となった。


しかし、これでは民主党(106議席)と連立しても117議席で、過半数である122議席に足りない。


民主党は公明党と単独で連立すれば過半数を維持できるが、公明党は選挙のマニフェストで「脱小沢」の政治資金改革を求めている。


また参院選の終盤では公明党の支援団体が自民党候補を応援したとも言われているのでなお連立は直ぐにはあり得ない。

 

つまり、今回の参院選で起きた変化とは、


1.「自民党と民主党」の違いが無くなったこと


2.民主党は参院で過半数割れし、連立も難しくなり追い込まれた


3.小沢一郎は近いうちに本格的に失脚する可能性が出てきた


ということであり、これはアメリカの日本改造計画の最終段階に相当する。


アメリカの日本改造計画とは、日本の政治体制をアメリカのようにすること、である。


アメリカの政治体制は、民主党と共和党の二大政党制である。


そして重要なのはこの二大政党の掲げる綱領(platform)が大きくは違わないことである。


それは財界のロビーが両党に深く浸透しているからだ。

 

米民主党は労組の支持も受けるが同時にウォール街の代弁者である議員もいる。


また、共和党は主に財界の支持を受けているが、農業や宗教勢力の支持も受けている。

 

日本はアメリカの属国である。


この観点で眺めると、米民主党のような政治勢力と米共和党のような政治勢力が(米のコントロールの効く条件のもとで)存在することがアメリカにとっては予測可能であり望ましい。


米民主党と日本の民主党は、旧来の左派勢力がどんどん退潮していくことで相似性が高まっている。


どちらも労組支持でありながら外交安保的にはグローバリストである。

 

そこで共和党と対応する日本の政治勢力は、やはり自民党となる。


自民党を共和党化する動きは小泉政権の時に行われた。


小泉純一郎はブッシュ・米共和党財界政権がアジェンダとして提示した郵政民営化に応じた。


同時に小泉政権は財界だけではなく旧来の日本原理主義者(右翼・保守・民族派)にも近寄った。


この際、反外資の傾向が強い民族派を自民党につなぎ止めようと動いたのが、飯島勲・首相秘書官である。

 

この点が非常に米共和党と似ている。


米共和党も本来、東部財界、中西部財界、キリスト教原理主義、中小企業経営者、思想的右翼といった複雑な政治勢力が支持母体として存在していた。


グローバリストの東部財界とキリスト教原理主義や中小企業経営者たちは本来は水と油である。


ところが冷戦期に融合主義(フュージョニズム)という考え方が出現する。


これは冷戦を勝ち抜くための大同団結主義である。


冷戦後もこの考えは「水曜会」(ウェンズデー・ミーティングス)という組織によって維持された。


水曜会を率いるのは共和党大企業減税派のイデオローグであるグローバー・ノーキストというロビイストであったが、これにブッシュ大統領の側近であった、カール・ローブ首席補佐官が連携して共和党の一体化を図った。
 

だから、ローブ補佐官と対応するのが飯島勲秘書官である。
 

なぜ、水曜会の話を出したかというと、今の「みんなの党」の思想的な源流である自民党の「上げ潮派」の幹部的存在だった中川秀直・衆議院議員が、この水曜会のノーキストに近いからである。

 

上げ潮派のブレーンとなったのはノーベル経済学賞をとったローレンス・クライン教授や、竹中平蔵の懐刀であった高橋洋一教授である。


中川秀直は、自民党清和会内の別の勢力である森喜朗との権力抗争に敗れてしまった。


森喜朗は六本木ヒルズに居を構えているから、亀井静香のような必ずしも反グローバリズムではない。


高橋洋一も財務省の謀略で窃盗犯に仕立てられてしまったので財務省への怒りはものすごいが、本質的には民族派ではないので、うまいようにアメリカや竹中平蔵に利用されてしまう。

 

単に部族の酋長同士の争いの結果だったろう。


中川部族に属していたのが「みんなの党」の党首となる渡辺喜美だ。


中川部族に属しているようで「上げ潮」派に同調せず、森部族(早大雄弁会)に属していた山本有二は渡辺に同調しなかった。

 

結局、渡辺喜美は政党内の権力闘争に敗れて脱党したが、みんなの党は今回、連立のスウィング・ボウトを握るほどではないが、独自に議員立法が出来る状態にまで議席を伸ばした。


これは米財界にとっての勝利だろう。

 

なぜなら、今の民主党執行部は政策面で「みんなの党」への親和性を口にしており、政策ごとの提携に含みを持たせている。

 

そこで「みんなの党」の綱領を見ていくと、「蜜」と「毒」が入り交じった形で存在している。


「蜜」は民主党も掲げてきた、脱官僚の政策であり、「毒」は米ウォール街の意向をくんだ金融規制緩和政策である。


「蜜」の部分と「毒」の部分はワンセットで存在している。


今回、参院選で議席を獲得した候補の中ではタリーズ・コーヒー元社長の松田公太(ダヴォス会議ヤングリーダー)と、元JPモルガンの中西健治(写真)が注意すべき存在である。


また、「みんなの党」はデフレ脱却を旗印にしているが、これは何と言うことはない、ただの金融緩和を訴える「マネタリスト」たちの集団である。


渡辺代表はこの金融緩和政策で景気は回復し、失業者も減少するということをテレビで言って回っているが、ウソである。

 

理由は簡単である。金融を緩和してもマネーを銀行に貸し出しやすくなっただけであり、それが本当に必要としている中小企業に回るという保障はない。


米国でもバーナンキFRB議長が金融緩和を進めたが、これは結果的にJPモルガンチェースなどの大銀行の小銀行乗っ取りと「貸し渋り」の急増に繋がっている。

 

日本の場合、マネーを緩和することで生まれた過剰流動性は一部は国債投資に回るが、一部はキャリートレードの資金として海外に流出するのではないか。


これを利用するのが「みんなの党」の支持層である東京や神奈川の金融業界である。

 

「みんなの党」からは酒類販売業者の代表みたいな泥臭い経営者も立候補していたがあっさりと落選している。

 

それから、警戒しなければならないのは、「みんなの党」が公約をマニフェストと言わず、「アジェンダ」とわざわざ言い換えている点である。

 

アジェンダと選挙中の演説や渡辺喜美のテレビ出演で何回か聞いた私は非常に背筋が寒くなった。


アジェンダという言葉を最初につかったのが、誰あろう、あの竹中平蔵であるからだ。


竹中平蔵は「アジェンダセッティング」という言葉を何度も政治家時代や引退した後にも使っている。


「アジェンダ」という言葉は、「グローバル・アジェンダ」などのようにも使われ、世界のパワー・エリートの間で好まれている言葉である。

 

世界の支配層の1人である竹中平蔵が「アジェンダ・セッティングを行う」と言う場合、それは「世界支配層が秘密会議やビルダーバーグ会議でこう決めた」という意味になる。


最初に彼が世界エリートの「アジェンダ」を実行したのが、小泉構造改革や郵政民営化である。


郵政民営化の制度設計は「3分社化」など世界エリートにとって都合の良い形で行われた。


竹中平蔵は「3分社化はリスク遮断に不可欠」と国会答弁で発言したが、それはウォール街のリスク遮断であることを図らずも彼が告白した瞬間であった。

 

そういうアジェンダということばに一般有権者の少なからぬ数が振り回されたのである。


若い女子大生が「アジェンダください」とみんなの党の選挙カーに駆け寄っていったこともあったという。

 

私はこれまで「みんなの党」について評価を保留してきたが、しかし上で述べたような米共和党財界との思想の源流での繋がり、生焼けのマネタリスト金融政策のおかしさなどを考慮すると、この党の動きに十分警戒するべきだと判断した。


それは、九月の代表選挙で小沢一郎の系統の勢力が撃滅された場合を考えてのことである。

 

それは、今回の参院選で民主党が手詰まりに追い込まれた結果、民主党の取る選択としてはすでに述べた民主・公明の連立を除けば、当面は政策ごとに協議を行うということである。


ところが民主党のメンツから自民党に抱きつくことはなかなか出来ない。


そこで兼ねてから今の執行部が「思想的には近い」という「みんなの党」の政策を丸飲みする可能性がある。


「みんなの党」は公務員制度削減を掲げているが、この政策も利用の仕方によっては小泉時代のように少数のエリート官僚が「焼け太りする結果に繋がりかねない。

 

小沢一郎の死命は2回目の検察審査会の議決にかかっている。


これで強制起訴にならなければまだ芽はある。


しかし私はこの検察審査会を信用していない。


審査会そのものは開かれずに審査したことにして起訴するのではないかとも疑っている。


前回の1回目の審査会も審議の内容も公表されたわけではないからだ。

 

今の政治の混乱を仕掛けているのは、日本改造を最終段階に推し進めたいアメリカである。


小泉政権で共和党と一体化した自民党は今は思想的に「原理主義的自民党」(谷垣・自民党)と「規制緩和自民党」(渡辺・みんなの党)に分裂しているが、米で共和党政権が誕生する場合、再度息を吹き返してくるだろう。

 

また民主党にしても、前原誠司、長島昭久、野田佳彦などの根っからの「操られ体質」のネオコン政治家から桜井よしこなどの「日本原理主義者」と連携し始めている若手まで自分が見えていない勢力がたくさん存在する。


この派閥構成は、米民主党内にイスラエル・ロビー(シオニスト利益団体)が存在するのと同じである。


これからは民主党内にも米金融会社出身の金融グローバリスト派が増えてくるだろう。


良い意味での「日本土人(どじん)・原住民(げんじゅうみん)型」の政治家がいなくなっている。


知的にアメリカの支配から多極的な安全保障を構想しようとした鳩山由紀夫前首相も、結局、天安沈没事件というヤラセに近い陰謀を真に受けてしまって、気が動転、退陣に追い込まれた。


これでアメリカと交渉して実を得ようとする勢力が大きく後退してしまった。

 

何れにせよ、田中角栄、(橋本龍太郎)、小沢一郎や鈴木宗男のような民衆政治家(ポピュリスト)が1人ずつ撃滅させられているので、日本の政治はますます混迷の度を深め、結果的に対米従属派が力を強めることになる。


小沢と宗男、亀井静香以外に本格派のポピュリスト政治家が存在しない日本の現状に問題がある。

 

勢力争いがあるにしても、それは対米従属派の中の派閥闘争でしかなくなるだろう。


こんな危ない状況だから、多少、中国にべったりの政治家でもバランスを取るために必要なのだ。


それがいない。


ロシア派の政治家もいないし、親英派、親欧州派、親ブラジル派の利権政治家もいない。


これは大変なことだ。

 

いずれにせよ、相当に暗い状況である。


竹中のブレーンだった木村剛が逮捕されたようだ。


ただ、これは「トカゲの尻尾切り」というべきものだろう。

 
アメリカのジャパン・ハンドラーズの頭目であるジョゼフ・ナイは、今日の事態を民主党政権発足前の08年12月から仕組んでいた。

前原誠司たち親米派の政治家に「小沢一郎は反米だ。アメリカはそれを好まない」と言い含めていたからだ。

私はこの事実を何度も書いてきているがなかなか国民全体には浸
透しない。

(了)

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◆参院選 民主大敗 首相、八方ふさがり 会えぬ小沢氏/県連も批判/議長交代

毎日新聞 2010年7月15日
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100715ddm002010051000c.html

続投に向けた環境を整えようと動く菅直人首相。
14日に会ったのは、内閣特別顧問を兼務する稲盛和夫日航会長と連合の古賀伸明会長だった。
いずれも民主党の小沢一郎前幹事長とパイプがある人物だ。

「大変重い選挙を連合のみなさんにさせることになり、申し訳なかった」

午後、連合本部に足を運んだ首相は、自らの消費税発言が混乱を招いたことを古賀氏に陳謝し、他党との連立について「そんなに簡単ではない」と弱気を見せた。

これに先立ち、首相は「大至急会いたい」と稲盛氏を呼び出し、「小沢さんと会える日時が決まっていない」と漏らした。

14日夕、首相は記者団に、小沢氏と会えたらおわびをしたい、との考えを示している。

稲盛、古賀両氏との会談には、反執行部的な言動を隠さない小沢氏に、「反省」が伝わることを期待する意図もあったようだ。

それでも、小沢氏への秋波は首相の片思いにとどまっている。

民主党の松木謙公国対筆頭副委員長は14日のBS11の収録で、9月の党代表選について「(菅首相と)戦いたい。小沢氏に出てもらいたい」と語った。

首相周辺はこの日夜、「小沢さんにひよったら支持率が下がる。ひよってはいけない」と述べ、小沢氏との関係修復を図ろうとする首相の姿勢を懸念した。

そうした中、民主党執行部は14日、地方組織の「ガス抜き」を狙って党本部に各都道府県連代表を呼び、意見聴取を始めた。

しかし、執行部批判は初日から噴出した。

枝野幸男幹事長、安住淳選対委員長と向き合った、小沢氏に近い石川県連の一川保夫代表は「(首相が小沢氏に)静かにしとれと言い、同時に民主党に期待していた人も静かになってしまった」と党執行部の「脱小沢」方針を強烈に皮肉った。

高知県連の武内則男代表からは「首相の消費税発言で非常に苦労した」と詰問され、安住氏が「統一的な事前の準備がないまま選挙戦に突入してしまった」と謝る場面もあった。

会談後、武内氏は記者団に「(執行部は)自浄能力を含めてしっかりとけじめをつけていただきたい」と息巻いた。

参院選では首相の消費税発言が「1人区」を直撃した。

地方の不満は直接首相に向かう。

14日の党政調役員会では、副会長の平野達男参院議員(岩手選挙区)が「マニフェストの修正が信任されたのか」と突き上げ、政調でも「参院選大敗」を総括することが決まった。

政権の弱体ぶりは参院議長人事にも表れた。

民主党は、江田五月参院議長を交代させる。

6月の通常国会で菅首相の問責決議案などを処理せず閉会した江田氏に野党の不満が募っているためだ。

が、あの手この手の野党への連携呼びかけはまだ功を奏していない。


◆小沢氏「不起訴不当」…07年分で検察審査会

小沢一郎・前民主党幹事長(68)の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、東京第1検察審査会は、同会の2007年分の政治資金収支報告書の虚偽記入を巡り、東京地検特捜部が不起訴(嫌疑不十分)とした小沢氏について「不起訴不当」とする議決をした。

 

議決は8日付。


同会の04、05年分の同法違反容疑を巡っては、東京第5検察審査会が小沢氏を「起訴相当」と議決したが、特捜部が再び不起訴としたため、第2段階の審査に入っている。

 

特捜部は07年分の容疑について再捜査を行うが、再度不起訴とすれば、小沢氏の不起訴が確定する。

2010年7月15日14時42分 読売新聞)

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本日4つ目の記事

FNN ニュースより
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00180725.html


参議院選挙で改選議席を失った与党の国民新党が、同じく議席を減らした野党の社民党に対し、与野党にまたがる異例の統一会派結成を申し入れたことがわかった。

今回の選挙で議席を獲得できず、参議院の議席数が3となった国民新党は、すでに参議院で組んでいた民主党との統一会派を解消することを決めている。

その国民新党が政権を離脱した社民党に対し、参議院での統一会派結成を申し入れていることが明らかになった。

国民新党は、さらに衆議院での統一会派を結成する構想も打診しているという。

衆議院では、民主党系会派や民主党に近い無所属議員、国民新党系会派、社民党をあわせると、参議院で否決された法案を衆議院で再可決できる3分の2に達するため、もし社民・国民両党の会派ができれば、ねじれ国会のキャスチングボートを握ることができる。

これに対し、社民党は、与野党にまたがる異例の統一会派となることや政策の違いを理由に即答を避け、党内で対応を検討している。


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本日3つ目の記事。

小沢一郎の盟友、平野貞夫氏が立ち上げた「日本一新の会」


日本国を憂う改革の受け皿として その活動に期待したい。


本日 は、昨日届いたメルマガ第5号から「日本一新運動」の原点そ の4をご紹介したいと思う。


関連記事

●小沢一郎の盟友、平野貞夫 『日本一新の会』 昨日届いたメルマガ第3号http://ameblo.jp/hirokane604/entry-10581324687.html

●小沢一郎の盟友、平野貞夫 『日本一新の会』 昨日届いたメルマガ第4号http://ameblo.jp/hirokane604/entry-10586156786.html


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◎「日本一新運動」の原点―4
             
                          日 本一新の会・代表 平野 貞夫

◆民主党惨敗の本 当の原因

「政治家である前に人間であれ」。―この教えは私の人生の師である、故前尾繁三郎衆議院議長の遺言である。 

7 月11日の参議院選挙で民主党惨敗の原因を考えるとき、この「ことば」の意味を深く噛みしめざるを得ない。
 
民主党敗北の理由はさまざま な立場から論じられているが、その最大の理由として「消費税増税」を、民主主義の1丁目1番地である党内論議も経ずに唐突に提起し、その説明不足が原因と して、菅首相の責任が問われている。
 
このことについては、先の論説でも触れたことから、ここではくり返さない。

より も、私はもっと本質・根源的な問題があると考えることから、今回はそれを論じたい。
 
それは菅首相と枝野幹事長は、ひとりの人間として、 また、社会の指導者たるべき政治家に相応しいかどうか、これは政治以前の問題である。
 
民主党敗因の決定的問題に、1人区で「8勝21 敗」という事実がある。

こうなった原因は、選挙戦後半に徹底して行われた、「自民党と公明党の選挙協力」にあることは明白である。

例 えば、自民が分裂した高知選挙区では、誰もが民主党圧勝と予想していたが、突然の自公協力で苦戦を強いられた。

同じように、自民分裂の徳 島選挙区では民主党が敗北した。

大分選挙区では前回の圧勝から五万票ほど減らし、僅差まで迫られたが、選挙戦後半の追い込みは凄まじかっ たともいうし、同じ現象が多くの選挙区で展開されたのである。
 
突然に自公協力が始まったのは、テレビなどで各党首脳の討論が報道される ようになった頃からである。

菅首相も枝野幹事長も、理屈で相手をやり込めることにこだわり、野党の主張に耳を傾けるとか、相手の意見を受 け止めるという度量を見せなかったし、論戦で追い込まれると、相手の古傷に指を入れるような態度が再々見られたのを、苦々しく見ておられた方も多かったと 推測する。
 
1人区の自・公関係者からは、創価学会との関係とはまったく別で、「菅首相や枝野幹事長の口舌は、議論でなく《他人の心を刺 す武器》に感じた」ということを聞かされた。

私も、テレビを見ながら両人の言霊に相手の人間性を無視した異質の文化を感じ
たし、 映像を通じて平均的日本人の深層心理に、議会民主政治を共有できないことが伝わり、強烈な拒否反応を生じたのが、民主党惨敗の真の要因だと私は思う。
 
6 月3日、菅氏の民主党代表戦立候補の記者会見で、小沢幹事長(当時)に対して「党のためにも自分のためにも、日本のためにも静かにするよう」と、人間冒 涜・憲法違反の発言も、その根は同じである。
 
となると、菅首相や枝野幹事長の人間としての感性とは如何なるものか。

こ れは民主主義の要諦であり、わが国の議会政治を崩壊させかねない深刻な問題でもある。
 
前尾先生の遺言を待つまでもなく、半世紀前のわが 国の議会政治は、常識として人間のあり方を理解していることが、国会議員となる前提条件であった。

21世紀も10年を過ぎた今日、政権の トップや与党幹事長の人格・人間的感性を問題にしなければならないことに、わが国の議会政治の危機を感じるのは私一人では
ないだろう。
 
平 成15年に、自由党が国会に提出した「日本一新11基本法案」の第1号は「人づくり基本法案」であり、その目的は、万事が地球規模で激変する困難な時代を 担いうる人間の育成にあった。
 
いま喫緊に必要なことは、当面の政治指導者の中にいる、日本の議会政治を害する人物を《仕分け》することから始めねば ならない。

※言霊=古代日本で、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力(大辞泉)、言葉に宿っている不思議な霊威 (広辞苑)、 言葉にあると信じられた呪力(大辞林)


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◆ここまでやるか!恣意的世論操作(調査) 菅擁護、みんな躍進、消費税増税、小沢排除、国民新党殲滅


横並びのマスコミ各社世論操作(調査)、民主党の支持率を下げ、みんなの党との連立を煽る調査結果を書きたてている。

また、小沢一郎の9月代表選を意識している事は明白で、内閣支持率が下落しても、菅総理続投に対する数値はけっして下げない。

加えて、あろうことか民主敗北の要因として、トップに小沢一郎による執行部批判を上げてくる念の入れようだ。

菅内閣擁護、みんなの党連立、消費税増税、小沢一郎排除、国民新党せん滅の恣意的報道に怒りがこみ上げる。

以下は読売新聞の記事
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100713-OYT1T00900.htm?from=navr
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内閣支持急落38%、不支持52%…読売世論操作(調査)


読売新聞社が12~13日に実施した参院選結果に関する緊急全国世論調査(電話方式)で、菅内閣の支持率は38%となり、前回調査(2~4日実施)の45%から急落した。

 

不支持率は52%(前回39%)に達し、支持率を上回った。


支持率は内閣発足直後(6月8~9日実施の調査)の64%から、1か月余りで26ポイントも低下し、参院選での「民主大敗」を受けた菅首相の政権運営は厳しさを増しそうだ。

 

2000年以降の内閣支持率をみると、これまで発足後の調査から約1か月の下落幅が最も大きかったのは森内閣の14ポイントだったが、菅内閣の落差はこれを大きく超えた。


発足約1か月で、不支持率が支持率を逆転し、50%を上回ったのも森内閣以来だ。

 

政党支持率は、民主は28%(前回34%)に下がり、自民は24%(同18%)に上がった。


みんなの党は12%(同5%)で初めて10%を超えた。支持政党のない無党派は23%(同33%)となった。

 

参院選の結果、民主と国民新の与党が、過半数の議席を維持できなかったことを「良かった」と思う人は54%で、「良くなかった」29%を大きく上回った。

 

民主が議席を大きく減らした理由を聞いたところ、「菅首相の消費税発言への批判」37%がトップで、「民主党の公約への不満」31%、「民主党政権の実績への不満」20%などが続いた。


自民の議席増の理由では、「民主党政権への批判」が71%を占めた。


みんなの党の躍進については、「民主党と自民党への不満」45%が最も多かった。

 

民主の小沢一郎前幹事長が消費税率引き上げなどで、党執行部批判を続けたことを「問題だ」と思う人は64%に上った。

 

菅首相の続投には「賛成」が62%、「反対」は28%だった。


ただ、首相が政策ごとに野党との連携を模索する考えを示していることに関しては、「実現できる」は26%にとどまり、「実現できない」が62%に達した。


民主が連立政権を組む最も望ましい政党については、みんなの党35%が最も多く、自民14%、公明7%、国民新7%などだった。


菅内閣に優先的に取り組んでほしい課題は、「景気や雇用」32%、「年金など社会保障」26%、「消費税など財政再建」15%などの順。


財政再建や社会保障制度を維持するために、消費税率引き上げが「必要だ」と思う人は64%(前回65%)、「そうは思わない」は32%(同30%)だった。



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◆国民は民主政治を否定したのか

Gendai Netrより

参院選で世紀の大惨敗を喫した菅民主党は、執行部の責任回避に躍起だ。

しかし、今度の選挙でハッキリしたのは、「脱小沢路線」が大失敗だったということだ。

「小沢さんにはしばらく休んでもらう」と言い、クーデターのごとく、小沢切りを断行した菅政権。

その主役は菅であり、知恵を授けたのが仙谷官房長官や枝野幹事長であるのは言うまでもないが、その結果が、このザマだ。

脱小沢でいい気になったのは一瞬で、あとは国民も呆れ返る迷走の連続だった。
 
しょせん、小沢がいなければ何もできないじゃないか。

菅らの“幼稚さ”をまざまざと見せ付けられた選挙戦だったのである。
 
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。

「就任後、菅首相がやったのは、唐突な消費税増税論議と、昨年、国民と約束したマニフェストを骨抜きにすること。さらに民主党の売り物だった透明性に逆行する取材拒否と、選挙終盤にはメッセージを伝えるために取材に応じるという自分勝手でした。これだけ裏切りを続ければ、この選挙結果になりますよ。総理は改めてスタートラインに立ちたいとか言っていましたが、スタートからズッコケ、この結果を招いたのです」
 
菅が打ち出したことは消費税を筆頭にすべて、小沢流の逆張りだ。

この間、小沢は「国民との約束は果たさなければいけない」と再三、メッセージを発したが無視された。
 
その結果が比例で1845万票、選挙区で2275万票と、自民党をはるかにしのぐ票を集めながら、第1党の座を自民に譲るという世紀のマヌケ選挙だったのである。

「1人区でなぜ、これだけ負けたのか。私は菅首相や枝野幹事長の物言いが、野党やその支持者を怒らせ、燃え上がらせたのだと思います。与党なのに野党の過去の失政の揚げ足を取り、バカにするような言動です。これで自公の選挙協力がかつてないほど強固になった。菅首相や枝野幹事長を見ていると、その言葉が議論ではなく、相手を傷つける武器になっている。それが有権者の拒否反応を招く。私は小沢切りにも共通の怖さ、冷たさを感じまし(元参院議員・平野貞夫氏)

頭デッカチで、人の痛みも分からず衝突ばかりしている子供がいるが、よく似ている。それをいさめる小沢がいなければ、民主党はどうにもならない。


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◆多様な歴史、文化を誇る日本には、二大政党制はなじまない(ムネオ日記)

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転載開始

第22回参議院選挙は、民主党の惨敗という結果になった。

選挙中の唐突(とうとつ)な消費税発言により、国民は菅直人首相を「くさかんむり」のとれた“官”直人首相と受け止めた。
 
市民活動からスタートし、3度、国政選挙での落選を乗り越えて今日(こんにち)ある叩き上げの菅首相が、官僚の手の平にのった“官”首相になっては、国民はガッカリである。
 
鳩山前首相も、普天間問題で官僚のつくった案に乗り、辞任に追い込まれた。

菅首相も財務官僚によって大変な痛手を受けた。

官僚政治打破を訴えてきた鳩山前首相、菅首相だが、官僚にやられてしまった。
 
逆に、徹底的に官僚を叩いた「みんなの党」は躍進した。

とてもわかりやすい結果である。

北海道はお陰様で、新党大地が強力に応援した民主党徳永エリさんが堂々たる当選である。

新党大地・鈴木宗男として、それなりの役割を果たせたことに大満足である。
 
全国比例代表では、八代英太さんの当選を目指して頑張ったが、残念ながら次点である。

八代さんに申し訳ない気持ちで一杯だ。
 
新党大地・鈴木宗男は、弱い者、弱い立場に置かれている人の味方である。

バッヂがつかなくとも、八代さんには今後社会保障、福祉政策の充実のため、知恵をお借りしたいと思う。
 
それにしても、全国比例代表の開票について北海道選管の対応はなっていない。

各市町村の開票は終わっているのに、それを公表しない。

まさに役人仕事である。
 
各市町村の選管が責任を持って開票を終えているのに、それをすぐ公表させない北海道選管の対応は、官僚仕事そのものである。
 
北海道選挙管理委員長も、元北海道議会議員からの天下りである。

こうした人事が官僚、役人任せとなり、国民不在のやり方となる。
 
自民党政権時代の悪しき慣例が今も続いていることは、不幸なことである。

自民党政権55年のアカ、ツケの払拭には、それなりの時間がかかるとつくづく思い知らされる。

IT・情報化時代に何ということかと、腹立たしい限りであった。
 
「日本も二大政党制になるのか?」という話が良く出るが、日本の2000年以上の歴史や地域性、文化から言って、二大政党に収れんすることはない。

今回も公明党は現状を維持し、みんなの党は第3極を訴え、それなりの支持を得ている。

共産党、社民党も議席を守っている。

多様な歴史、文化を誇る日本には、二大政党制はなじまない。

このことをよく考えていかなくてはならない。
 
それにしても、菅首相の不用意な発言により、全く違った結果となってしまった。

選挙の実務責任者は幹事長である。

司令塔としての枝野幹事長に対して「小沢幹事長が指揮していれば、逆の結果になったのではないか」という声もあると、多くの人から聞かされる。
 
選挙とは難しいものである。

同時に、結果責任があることを、司司の人は心すべきである。


GENKIのブログ 日本と世界の黎明

◆菅直人「君が代のような元気のない曲は国歌にふさわしくない」

今日の記事は、動画と共にご覧頂きたい。。

実は、先月アップしようと思ったが戸惑っていたものだ。

その内容は、菅内閣発足後(6月14日)参議院代表質問にて自民党・菅原一秀議員より、以前(1999年)国旗・国歌法案の採決に反対した菅総理の当時の経緯について質問した答弁内容についてである。

その答弁内容は次のとおりである。

『国旗については賛成する意向だったが、当時の与党が国旗・国歌一体での採決という事になりまして、私は国旗が大好きでありますし、国歌も決して嫌いなわけではありませんけれども、もっと元気のいい国歌であってもいいかなという事もあり、そちらの法案には賛成しなかったという事であります』

というとんちんかんな答弁内容であった。

私の国旗・国歌観は次のとおり。

≪日の丸・君が代を国旗国歌と定める事は至極当然であるが、戦後日本が置かれている対米従属・属国日本において、隷米戦後保守に乗せられ、日の丸を掲揚し、君が代を歌う事は似非愛国主義者のシンボリックにひれ伏す事であり、戦火に散った英霊、犠牲になられた多くの国民に対し誠に申し訳ない。
あえて国旗掲揚・国歌斉唱をするならば、対米独立のレジスタンスという立場に立った普遍的無意識の象徴でなければならないと考える。≫

以上。

左派にも右派にも愛国心に燃える同士はいるが、菅直人はどうか・・・・。

小鳩体制を見殺しにした彼は、早晩本性を現す・・そう考えしばらく見守っていたが、案の定菅直人は権力にしがみ付き、米国に魂を売り渡した。

私から見れば、『隷米左派+隷米新自由主義』政権など最悪のシナリオである。

もはやこの菅内閣に期待などしていない。



菅直人のいう元気のいい日本国国歌???・・・君が代・・・有るじゃないか!

菅直人は『君が代行進曲』でも聞きながら再度お遍路めぐりをしてこい!!




















≪お知らせ-メルマガ・日本一新事務局連絡号

━【日本一新】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
               事務局連絡号・2010/07/12-2
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顧問:戸田邦治
発行:平野貞夫
編集:大島楯臣
              
     <メルマガ・日本一新事務局連絡号>
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☆日本一新の会・平野代表テレビ出演のご案内
期  日 2010/07/13(火) 21:00~22:00
テレビ局 BSフジ LIVE 「PRIME NEWS」

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◆小沢一郎は徹底した「悪党」になれ!

【佐藤優の眼光紙背】より転載。

あわせても民主党106、連立与党の国民新党(3議席)、無所属(1議席)をあわせても110なので、参議院(定数242)において与党は過半数割れし た。

 マスメディアは、「民主党敗北」、「菅直人首相の責任問題浮上」などと大騒ぎをしているが、参議院選挙の結果によって、天が落ちて くるわけではない。

今後も民主党連立政権は続く。

しかも、国民新党の比重が落ちるので、民主党の「自由度」が高まったと見るのが妥当である。

そもそも予算と条約について、衆議院の優越が定められている現行制度の下で、参議院が国政に決定的な影響を与えることはできない。

もちろん、予算、条約に付随する法律の成立を参議院が徹底的に妨害し、抵抗することは理論的に可能だ。

しかし、現在の参議院の野党議員の力量を考えるとそれもできないと思う。

権力は民主党にある。

しかも、霞が関(中央官庁)の官僚が、民主党を支持している。

予算と法律が通過せずに困るのは民主党だけではない。

官僚も職務を遂行 できなくなるので困る。

それだから、官僚は、意図的、あるいは無意識に民主党を助ける。

菅直人体制下の民主党は、霞が関官僚によっては御しやすい与党だ。

そもそも消費税率引き上げは、税金によって生きている官僚の悲願である。

自らが不利になることを想定した上で、霞が関の悲願である消費税率引き上げを、 10%という数字にまで踏み込んで言及した菅総理は、「素晴らしい宰相」なのである。

ここでつまらない政界再編などが起きて、「消費税率引き上げに当面、 反対する」などいうスローガンを掲げ小沢一郎衆議院議員(前民主党幹事長)の影響力が強まることだけは是非とも避けたいというのが官僚の本音だ。

そもそも、民主党は理念や政策によって結集した政党ではない。

権力を奪取するという一点で結集した「権力党」だ。

それだから、政策や理念がかけ離れた政治家でも権力を維持するためには団結する。

今回の参議院選挙において、民主党が勝ったか、負けたかについては、基点をどこに置くかで評価がまったく異なってくる。

仮に鳩山由紀夫総理、小沢一郎幹事長の体制で参議院選挙に突入していたならば、民主党は30議席・プラス・アルファしか獲得できなかったであろう。

このような悪夢と比較するならば、今回の結果はそう悪くない。

菅氏が消費税率引き上げに関する発言をしなかったならば、鳩山・小沢退陣後の民主党の支持率がV字を描いて回復した流れが維持されて、民主党で過半数の議席を確保できたかもしれない。

そうなると大負けということになる。
 
ここで、重要なのは、官僚の「仕掛け」と有権者の反応の関係だ。

検察官僚が「政治とカネ」の問題で小沢氏と鳩山氏を徹底的に叩いた。

そして、外務官僚が鳩山包囲網を構築し、米海兵隊普天間飛行場の移設を自民党政権の日米合意を踏襲する辺野古崎近辺(沖縄県名護市)とすることに成功した。

その過程でマスメディアが、徹底した反鳩山キャンペーンを展開した。

その結果、「小鳩政権」が崩壊した。

すると、民主党の支持率がV字回復した。

官僚の意向を、マスメディアも国民も支持したことになる。

ところで、菅総理の消費税率引き上げに関し、自民党の主張する10%を参考にするという発言は、財務官僚の意向をそのまま反映したのもだ。

マスメディアも概ね好意的反応を示し、読売新聞は社説で欧州並みの15%を基準に考えよとまで主張した。

しかし、国民は菅発言に強く反発した。

官僚とマスメディアが足並みを揃えても、有権者がそれに激しく反発し、今次参議院選挙で有権者は民主党に対して厳しい評価を下した。

筆者はこのことをとても高く、肯定的に評価している。

消費税のような国民の生活の根本にかかわる問題について、有権者は、官僚と官僚 に親和的な政治家、メディア・エリートの言説を鵜呑みにしないということが示した。

日本の民主主義が機能していることが明らかになったと筆者は見ている。

次項へ続く・・・・・
前項からの続き

今回の参議院選挙で民主党が圧勝していたならば、菅政権に近い民主党の国会議員と官僚、そして官僚の情報を右から左に流すメディア・エリートと有識者が広義の「権力党」を形成し、この勢力が日本社会をファッショ化する危険性があった。

民主党のファッショ化を防ぐために、現下の政治情勢において衆議院と参議院の「ねじれ」は必要だ。

今回、29の1人区中、21議席を自民党が獲得し、8議席の民主党を大きく引き離した。

理念や政策をもたない「権力党」としての民主党はこのことを深刻に受け止める。

衆議院議員選挙(総選挙)で、与野党逆転がいつでも起きるという危機感に「権力党」員たちは襲われている。

民主党は、次の総選挙のタイミングを2013年の衆参ダブル選挙に持ち込むと思う。

それまでに、民主党は権力を最大限に活用し、徹底的に自民党を弱体化させる。

もちろん官僚は、「権力党」である民主党を支持する。

すでに外務官僚は自民党の国会議員に対し、機微に触れる情報を提供することをやめている。

検察官僚にとっては、小沢一郎氏さえ消え去れば、民主党はとても御しやすい「権力党」だ。

今後、検察が、自民党の「金庫」である国民政治協会の狙うことになれば、民主党と官僚の連携が完全に成立する。

いずれにせよ、小沢氏の影響力が二度と政権中枢に及ばないようにし、日本国家の支配者が官僚となる体制を構築することが、官僚の集合的無意識だ。

消費税引き上げは、官僚階級の利益を体現している。

11人を当選させた「みんなの党」の勝因は、脱官僚と消費税率引き上げを明確に訴えたからだ。

「みんなの党」は、渡辺喜美党代表の個人カリスマに依存する政党だ。

渡辺氏は、「小さな政府」、「官から民へ」の新自由主義政策を掲げる。

競争社会における強者が「みんなの党」を支持することは、合理的だ。

事実、構造的に強い、東京、千葉、神奈川の首都圏の選挙区で「みんなの党」は、それぞれ1人ずつ、計3人の当選者を出している。

残り8人は比例区からの当選だ。

しかし、この当選は、渡辺喜美氏という党代表のカリスマと結びついて始めて可能になる。

強力なカリスマ性と毒舌で有名なウラジーミル・ジリノフスキー氏に率いられるロシア自民党と「みんなの党」を筆者は類比的に捉えている。

渡辺喜美氏を欠けば、「みんなの党」は雲散霧消する運命にあるというのが筆者の率直な見立てだ。

渡辺喜美氏の脱官僚という主張は、本気で本物だ。

しかし、「みんなの党」の幹事長をつとめる江田憲司衆議院議員が、ほんとうに脱官僚を志向しているのであろうか?

江田氏について、鈴木宗男衆議院議員(新党大地代表、衆議院外務委員長)はこう述べる

そもそもみんなの党は、二世、官僚出の人が集まって立ち上げられた政党だ。
渡辺代表は二世で、江田幹事長は役人・官僚上がりである。真に庶民の代表とは言えない。
特に、官僚上がりの江田幹事長は、橋本総理時代、総理秘書官として国民の税金である内閣官房機密費を自由に使っていた。
当時、橋本総理から「鈴木君、何か必要があったら江田に言ってくれ」とよく言われたものである。
勿論私は、江田さんに何もお願いしたことはないが。

また江田幹事長は、大宅壮一賞作家の佐藤優さんに機密費を渡していたことが明らかであるのに、今となっては「記憶にない」である。
こんないい加減な話をする人が、額に汗して頑張る人のことを考えているだろうか、真に弱い立場に置かれている人の気持ちを理解できるのかと言いたい。
江田さんについては、佐藤優さんが沢山興味深い話を知っているので、今後を待ちたい。(7月4日付「ムネオ日記」)


時期を見て、筆者も江田憲司氏について、もう少し踏み込んだ話を国民の前に明らかにする必要があるいのかもしれないと、考え始めている。

脱官僚というスローガンで、実質的な官僚支配を強める「トロイの木馬」のような国会議員が与党にも野党にもいる。

このような政治家に衣替えをした「過去官僚」の動きを厳しく監視する必要がある。

参議院選挙を経ても、「官僚VS政治家」という基本的対立図式は変わっていない。

5月31日の本コラム(小沢一郎が「平成の悪党」になる日 )で筆者はこう強調した。

官僚は、国民を無知蒙昧な有象無象と考えている。
有象無象によって選ばれた国会議員は無知蒙昧のエキスのようなものと官僚は見下している。
そして、国家公務員試験や司法試験に合格した偏差値秀才型のエリートが国家を支配すべきだと自惚れている。
自民党政権時代は、「名目的権力は国会議員、実質的権力は官僚」という実質的な棲み分けができていたのを、民主党連立政権は本気になって破壊し、政治主導を実現しようとしていると官僚は深刻な危機意識を抱いている。
この危機意識は、実際は官僚が権力を大幅に削減されることに対する異議申し立てに過ぎないのであるが、官僚の主観的世界では「このような輩が国家を支配するようになると日本が崩壊する」という「国家の危機」という集合的無意識になっている。

官僚は、現在、2つの戦線を開いている。
第1戦線は、検察庁による小沢一郎潰しだ。
第2戦線は外務官僚と防衛官僚による普天間問題の強行着陸だ。
特に外務官僚は、「アメリカの圧力」を巧みに演出しつつ、自民党政権時代に官僚が定めた辺野古案が最良であることを鳩山総理が認めないならば、政権を潰すという勝負を賭けた。
鳩山総理は、現状の力のバランスでは、官僚勢力に譲歩するしかないと判断し、辺野古案に回帰した。
鳩山総理の認識では、これは暫定的回答で、段階的に沖縄の負担を軽減し、将来的な沖縄県外もしくは日本国外への模索を実現しようとしているのであろう。
しかし、この状況を官僚は「国家の主導権を官僚に取り戻した象徴的事案」と受けとめている。
しかし、この象徴的事案は、官僚勢力に対する敗北になり、民主党連立政権が政治生命を喪失する地獄への道を整える危険をはらんでいる。
筆者は、小沢幹事長がそのような認識をもっているのではないかと推定している。
小沢幹事長が「鳩山総理が平成の新田義貞になった」という認識をもつならば、自らが悪党になり、政局をつくりだそうとする。
小沢氏が直接政権を握ろうとするか、自らの影響下にある政治家を総理に据えようとするかは本質的問題ではない。
小沢一郎氏が「平成の悪党」になるという決意を固めることが重要だ。
小沢氏が「平成の悪党」になる決意を固めれば、官僚に対する決戦が始まる。
参議院選挙はその露払いに過ぎない。
今後、天下が大いに乱れる。

ここで言う「悪党」とは、犯罪者ややくざのことはない。

「悪党」とは、<中世、荘園領主や幕府の権力支配に反抗する地頭・名主などにひきいられた集団。>(『岩波古語辞典』1974年版)すなわち、既成権力に対抗する強い武士の集団のことだ。

小沢一郎氏が、数あわせの観点で、政界再編を画策しても、それは実を結ばない。

国民不在の永田町での権力再編ゲームに国民は飽き飽きしている。

小沢氏が、南北朝時代の南朝の忠臣・楠木正成が「悪党」と呼ばれたことを念頭に置き、徹底して国民に軸足を置き、今後、国民の中で起きるであろう反官僚運動と連携し、民主党政権を国民の側に引き寄せる努力をすることにより、状況が変化する。

いま求められているのは、小沢氏が、中途半端ではなく、徹底した「悪党」になり、官僚により半ば支配されている菅政権を内側から揺さぶることだ。


GENKIのブログ 日本と世界の黎明



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2010参議院選挙は民主党大敗で幕を閉じた。

菅総理と執行部はしっかりとした総括を行うべきだが、米国と官僚の後ろ盾を得ているので、自ら身を処す事はしないだろう。

今日行われる役員会にて執行部の処分を期待する。

さて、菅総理の増税論議を真っ向から否定し、選挙戦を戦い抜いた小沢系候補者たちの結果について掲載したい。

報道によると、
小沢氏の戦略により、2人目の擁立候補が落選する選挙区が相次ぎ、小沢戦略は狙い通りの成果はもたらさなかったとしている。

しかし、小沢系候補は善戦していた。

党内での選挙妨害ともいえる分裂の中で、ここまで票を伸ばせたのは小沢一郎の力であり、報道される事は無いその善戦ぶりに、反小沢グループは震え上がっている事だろう。

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●北海道

当 長谷川 岳 (自民)39歳 948,267

当 徳永 エリ (民主)48歳 708,523

●青森

当 山崎  力 (自民)63歳 287,385

次 波多野里奈 (民主)37歳 222,875

●岩手

当 主浜  了 (民主)60歳 351,545

次 高橋 雪文 (自民)40歳 197,137

●宮城

当 熊谷  大 (自民)35歳 265,343

当 桜井  充 (民主)54歳 241,460

次 伊藤 弘実 (民主)36歳 162,771

●山形

当 岸  宏一 (自民)70歳 263,987

次 梅津 庸成 (民主)43歳 222,942

●福島

当 増子 輝彦 (民主)62歳 340,947

当 岩城 光英 (自民)60歳 338,265

次 岡部 光規 (民主)41歳 155,262

●茨城

当 岡田  広 (自民)63歳 499,566

当 郡司  彰 (民主)60歳 307,022

次 長塚 智広 (民主)31歳 204,753

●新潟

当 田中 直紀 (民主)70歳 439,289

当 中原 八一 (自民)51歳 412,217
 
●長野

当 若林 健太 (自民)46歳 293,539

当 北澤 俊美 (民主)72歳 290,027

次 高島 陽子 (民主)42歳 217,655


●岐阜

当 渡辺 猛之 (自民)42歳 425,594

当 小見山幸治 (民主)47歳 229,225

●静岡

当 岩井 茂樹 (自民)42歳 554,459

当 藤本 祐司 (民主)53歳 485,507

落 中本奈緒子 (民主)31歳 206,870

●愛知

当 藤川 政人 (自民)50歳 918,187

当 斎藤 嘉隆 (民主)47歳 750,723

当 安井美沙子 (民主)44歳 676,681

●京都

当 福山 哲郎 (民主)48歳 374,550

当 二之湯 智 (自民)65歳 308,296

落 河上 満栄 (民主)39歳  94,761

●大阪

当 石川 博崇 (公明)36歳 864,278

当 北川イッセイ(自民)67歳 706,986

当 尾立 源幸 (民主)46歳 698,933

次 岡部 まり (民主)50歳 617,932

●兵庫

当 末松 信介 (自民)54歳 694,459

当 水岡 俊一 (民主)54歳 515,541

落 三橋 真記 (民主)32歳 409,190

●広島

当 宮沢 洋一 (自民)60歳 547,845

当 柳田  稔 (民主)55歳 295,276

次 中川  圭 (民主)52歳 261,210

●福岡

当 大家 敏志 (自民)42歳 774,618

当 大久保 勉 (民主)49歳 673,749

落 堤   要 (民主)49歳 176,149