哀愁の清涼里(チョンニャンニ) (6)
悪友くんはどうなったか・・・・
寒空の下で待つこと20分。
出てきた。
帰ってきた。
生還した。
悪友くん、放心状態で戻ってきた。
みなさん、20分で何ができると思います??
缶コーヒーを握りしめ、寒空の下で待っていた20分は僕にとっては長いものだった。果てしなく長い時間に思えた。
悪友くんにとっては・・・・あっという間。文字通り、一瞬の出来事だった。
まさに時間の相対性理論。
「どうだった?」
僕の問いかけに悪友くん、ひとこと。
「・・・・すごかった」
何がすごかったのか、読者のみなさんのご想像に任せるしかない![]()
ただ、満足してくれたみたいではあった。
一抹の虚しさを感じながら・・・・
ああ、清涼里。
悪友くん、終生忘れえない体験となったことだろう。
(清涼里編 終了)
哀愁の清涼里(チョンニャンニ) (5)
「3軒めにいた彼女、僕が見たところ一番きれいだったし、きっとキミの好みだよ。あの子にしたら?」
しょうがないので、悪友くんに水を向けてみた。
「そ、そう? じゃ、もう一回見に行って、きれいだったらその子にするかな」
悪友くん・・・あんたやっぱり悪友だね。
行ってみると、やっぱりきれいだ。スレンダーボディーに目はぱっちり![]()
悪友くん、この子に決めたところで値段を確認。
キーワードは・・・・20分で7万ウォン![]()
安い![]()
値段確認が終わったところで、女の子に
「じゃ、よろしくね。20分経ったら迎えに来るから」
と言い残し、僕はその場を去った。
悪友くんだけを招き入れ、おもむろにガチャンっ、とドアのカギをかける女の子。
・・・・・拉致だ。
悪友くん、ちゃんと帰ってくるかな?
その間、僕は近くのコンビニで缶コーヒーを買い、一人寒空の下で待っていたのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
韓国から、置屋が消えつつあります。警察が取り締まりを強化しているからです。前述しましたが、588は女性警察署長が誕生したせいで、徹底的な取り締まりを受けています。
この取締りに反発し、売春婦たちがデモまで起こす騒ぎとなりました。
彼女たちは自らを「性勤労者」と呼び、性勤労者の働く権利を奪うな! とデモを行い、記者会見までしてしまうのです。
日本では考えられないことですが、何事にも “熱く” なる国民性が、こんなところでも見ることができます。
哀愁の清涼里(チョンニャンニ) (4)
だいたい200メートル四方くらいの区画に、びっしりと置屋が並んでいる。
建物はほとんどバラックに近い。ショーウインドーのようなガラス張りの向こうで、女性たちが並んでいるのである。
言うまでもなく、韓国でも売春行為は違法行為である。しかし本音とタテマエが併存するのがこの世の常。
韓国社会の中で、この “文化” は連綿と生き続けてきたのである。
しかし、かつては隆盛を誇った588だが、この地区を管轄する警察に女性署長が誕生してから、取り締まりが強化された。徹底的な摘発を受け、現在は営業している店は4~5軒に1軒程度となってしまった。
社会が成熟し、街が再開発されるのに合わせ、この街も近い将来には姿を消してしまうだろう。
だからこの街がなくなってしまう前に、一度悪友くんにも見せておきたかったのだ。
通りを歩いて行くと、中の女性が一斉にこちらに呼びかけてくる。
「オッパー、寄ってって~」
こちらの注意をひくために、ガラス戸をガン、ガン、ガン、とたたく。
みんな一斉に、である。
気の弱い悪友君は、その音に威圧されてしまう。ちょうど地震の時、揺れよりも家具が立てる音にビビるようなものだ。
女性たちは総じて、モデル並みのスタイルで顔もきれいだ。
しかし悪友くん、そんなもの見ている余裕がない。
ガン、ガン、ガン・・・・ガン、ガン、ガン・・・・
僕などは何人か悪友くん好みの女の子を見つけたのだが、悪友くん、まったくそんな余裕がなく、置屋街を一周してしまった。
あらあら、このまま逃げ帰ってしまうのか、悪友?
寒空の下、女性たちのガラス戸をたたく音だけがこだましていた。
哀愁の清涼里(チョンニャンニ) (3)
清涼里へは地下鉄の1号線で行く。
以前も書いたが、ここは国鉄・京春線の始発駅である。
駅に隣接してロッテ百貨店もあり、昼間は買い物客でにぎわう、きわめて健全な街である。
そんな健全な街である清涼里。実はもう一つの顔がある。
それが・・・
韓国人なら誰でも知っている・・・・・
そう、あなたが思ったとおり。
紅燈街である。
平たく言うと売春街である。
ソウルには俗に5大置屋街と呼ばれる街がある。
清涼里、ミアリ、龍山(ヨンサン)、永登浦(ヨンドゥンポ)、千戸(チョノ)である。
その中でも、清涼里は最も有名な街だ。地元の人は置屋がある番地が588番地であることから「588(オーパルパル)」と呼ぶ。
ロッテ百貨店に向かって右手の路地を50メートルも進むと、、、、
見えてきた。
ピンクの明かりが見えてきた。
(こんな近くに見えるんだ)
紅燈街とはよく言ったものである。
怖気づく悪友くんの手を引いて、いよいよ588へ突撃した。
(つづく)
哀愁の清涼里(チョンニャンニ) (2)
インチョンからバスに乗り、ソウルへ。
ホテルに着いたのは午後7時ころだった。
今回のホテルは乙支路4街(ウルチロサーガ)にある「ホテル国都」
↓
2007年オープンの新しいホテルである。繁華街からはやや離れているが、前から一度泊まってみたいと思って注目していた。
しかもウォン安のおかげで、ダブルのシングルユースが2泊で19,200円![]()
悪友くん、部屋に入るなり、広さときれいさにご満悦。
高まった気分のまま、夜の街へ出撃することになった。
まずは食事。
悪友くん、今回どうしても食べたい料理があるという。
それは
サムギョプサル↓
最近は日本人の間でも有名になった、新村の某店へ。
サムギョプル3人前にビール、焼酎を飲んで48,000ウォン(3,600円)
安い![]()
そしておなかもいっぱいになったところで、いよいよ清涼里へ悪友くんを連れていくことになった。
僕、何も知らない悪友くんに事前ガイダンス。
そのキーワードは・・・
20分で7万ウォン![]()
(約4,600円)
何がって?
そういうあなたも知っているんでしょ?![]()
(つづく)
